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2019年08月14日 Vol.367

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 76『夢の跡』金谷仁美(編集者)

道頓堀戎橋のたもと、高松伸設計のハイテク建築で有名だったKPOキリンプラザで色々な現代美術の展示がおこなわれていた頃、あのあたりに足を運ぶことが何かと多かった。脇には赤いネオンが妖しい宗右衛門町がある。そこを抜けて長堀通を渡り、川べり沿いに松屋町のコミューンまで徒歩で帰るのがお気に入りのルートだった。24時間のうどん屋を最後に長堀通を渡った途端、道頓堀に映る川面もさっきまでの彩りや賑やかさが嘘みたいな、静けさと暗さがある界隈になった。ある深夜、宗右衛門町をいつもとは一本ちがう道に入ったら、突然、昭和感あふれる大きいモータープールが現れた。

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fashion

ドレス・コード?展、開幕!

先週土曜日、猛暑の京都で『ドレス・コード?――着る人たちのゲーム』展が初日を迎えた。すでにお知らせしてきたように10月14日まで京都国立近代美術館で開催され、そのあと熊本市現代美術館に巡回するこの展覧会、僕も写真で参加している。機会があればご覧いただけるとうれしい。近現代ファッションの展覧会は珍しいものではないが、そのほとんどは有名デザイナーの業績や、ある時代のトレンドに焦点を当てた作品展だ。今回の大規模なグループ展は「18世紀の男女の宮廷服や20世紀初頭の紳士服など歴史的な衣装類から現代の衣服まで、京都服飾文化研究財団(KCI)が収蔵する衣装コレクションから精選した約90点を中心に、現代アート、映画ポスター、演劇やマンガとのコラボレーションなど合計300点強」(公式サイトより)で構成される、ややヒネクレたとも言える「服の見方」を提起する展覧会である。

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book

写真集「隙ある風景」ができるまで(写真・文:ケイタタ)

PABFのお知らせにもあったが『隙ある風景』の写真集を出版した。完全な自費出版である。このダンボールの表紙のことはまたあとでふれるとして、まずは中身から紹介したい。文章をつけることで写真の意味が理解される。写真と文章の組み合わせで一つの作品になるように、写真と同じぐらい言葉にも気を配った。コピーライターとして得た全スキルをここに使った。また、海外でも販売を考えているので英語と中国語をつけている。

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music

マンダレーから聞こえてきた音を辿って(撮影・文:村上巨樹)

何がきっかけでミャンマー音楽にハマったか、それははっきりと覚えている。今から6年前の2013年、たまたまYoutubeで見たこの動画だった。それ以前から僕は作曲や演奏で多少なりとも飯を食っており、人並み以上に音楽の知識を持っている自負はあった。古今東西の音楽を聞き漁ってきた過去を振り返ると、それまでの価値観を揺さぶる「なんだこれは?」レベルの出会いがたびたびあった。クリスチャン・ヴァンデ率いる暗黒プログレバンド・マグマ、西洋のオーケストレーションを使い日本の民族性を表現した伊福部昭、ブラジルが誇る作曲家兼マルチ奏者・エグベルト・ジスモンチ、複雑怪奇なリズムだけを追求したメキシコの現代音楽家・コンロン・ナンカロウ。そのたびに衝撃と勇気ともらっていた。その連綿と続く(僕が勝手に並べているだけだが)天才の系譜。次に出会ったのがこの動画だった。正直ぎょっとした。

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travel

ROADSIDE CHINA 中国珍奇遊園地紀行・特別編! 激渋にして激熱! 木曽岬温泉の営業再開を祈願するレポート(写真・文:関上武司)

こんにちは!軟体トラベラーの関上武司です。2019年7月7日、私のお気に入りの木曽岬温泉の休業が判明し、ブログで嘆いていたらちょっとバズってしまい、都築編集長から本誌でレポート執筆の依頼がありました。三重県桑名郡木曽岬町にある木曽岬温泉は知る人ぞ知る名湯・激渋温泉で、今ではレアな昭和時代の歌謡ショーが残っていました。木曽川河口では東側が愛知県、西側が三重県と認識している方も多いと思いますが、木曽岬町は木曽川東側にあっても、三重県です。木曽岬温泉は地元の温泉紹介雑誌でもまず取り上げられない温泉で、大部分の三重県民にも認識されていたか正直、不明。『八画文化会館』という雑誌の創刊号にも紹介されていたくらいなので、本誌読者なら間違いなくそそられる物件だと確信しています。

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travel

Back in the ROADSIDE USA 106 アメリカ音楽に呼ばれて・後編

先週に続いて、旅の途中で立ち寄った「アメリカ音楽ゆかりのスポット」シリーズを2週にわたって一挙掲載する「アメリカ音楽に呼ばれて」、今週は後編を! 1005 St. Peter Street, New Oreans, LA――1991年4月23日、ニューオリンズ中心部のセントピーターハウス・ホテル(St. Peter House Hotel)37号室で、元ニューヨーク・ドールズのジョニー・サンダースが死亡しているのが発見された。死因はヘロインの過剰摂取。その月の初めに日本公演を終えたばかりのジョニーは、まだ38歳の若さだった。ホテルは現在も営業中、37号室はパンクロック・ファンの聖地として、いまも人気の一室である。

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2019年08月07日 Vol.366

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 75『白檀の香り』池田宏(写真家)

先日、古民家カフェに行った時のことだ。そのお店は週に2、3日しか営業しておらず、ランチも予約制というこだわりで、ナチュラル志向が強い人が好みそうな雰囲気のお店だった。ドリンクメニューにチャイがあったので、妻と「おっ、チャイあるね」と即決して注文した。二人とも20代の頃にそれぞれインドを旅行していたこともあり、メニューにチャイがあるとインドを懐かしんでつい頼みたくなる。しばらくしてニコニコした穏やかな雰囲気の女性店主が運んできてくれ、チャイを一口飲んでみた。しかしお互い特に感想もなく、しばらくくつろいでお店を出た後に妻がボソッと言った。「あの人絶対インド行ったことないよね」と。

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lifestyle

アメリカヤの記憶

TABF(東京アートブックフェア)にあわせて開いたPABF(プアマンズ・アートブックフェア)で売り子をしていたら、若い男女のお客さんに「(山梨の)韮崎から来たんです」と声をかけられた。「韮崎といえばアメリカヤが・・・・・・」と答えかけたら「私たち、アメリカヤの5階でデザイン事務所やってるんです」と言われて驚いた。『珍日本紀行』にも収録した韮崎の土産屋兼食堂「アメリカヤ」は、オーナーの星野貢さんが2003年に死去されて閉鎖。店内と同じくらいファンキーかつエキセントリックだった愛車やお墓までもすっきり片付けられたと聞いて、残念な思いをずっと抱いていたのだった。

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lifestyle

SNSの神々 第3回「パチンコ屋さん」を愛した女(文:吉村智樹)

SNSを通じて自己表現をしたり、収集や観察の成果を発表したり。そうして熱い支持を集めるカリスマたちに迫る「SNSの神々」。第3回目は、ある「人気ハッシュタグ」に迫ってみたい。SNSを有意義に利用するために、「#」(ハッシュタグ)は欠かすことができないラベルだ。ハッシュタグはFacebook、Instagram、Twitterなど各種SNSをまたにかけて使え、そのため「Googleよりも検索に便利だ」とまで言われている。路上観察やロードサイド物件にも、多くのハッシュタグが存在する。「#廃墟」「#いろんな協会」「#標しくぃ」「#路上園芸」「#スナック団体戦」「#電気風呂」「#ロマンチック美容室」「#よき電話マーク」「#日本給水党」などなど、さまざまなストリートハンティング系のハッシュタグが林立し、稼働している。

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art

波磨茜也香のおんなのこ散歩 第6回 とある専門学生の近状報告、ハスキーとモテ期は突然に

Twitterのスクロールというのは良いものだなと最近つくづく思います。不意に女の子の画像が流れてくるから。専門学校帰りの京急線でつり革に掴まりながら池田エライザの投稿した画像を眺めながらそっとそんな事を考えてほくそ笑んでます。夏が来てしまいました。流れてきた池田エライザちゃんの画像、彼女本人の投稿でインコを頭に乗せてiPadを持ちながら考え事をしているとても可愛い1枚なのですが、見るべきところはそこではなく彼女が着ているシャツなんですね。彼女は胸がすんごく大きいのですがそれがシャツのうえからでもよく分かるんですよ。で、シャツのボタンのところをクローズアップするとですね、胸が大きいが故にボタンとボタンの間に少し隙間があるんです。

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travel

Back in the ROADSIDE USA 105 アメリカ音楽に呼ばれて・前編

ちょっと間が空いてしまった「Back in the ROADSIDE USA」、ひっそり終わったわけではありません! というわけでいよいよ夏休みシーズンに突入した今週は、旅の途中で立ち寄った「アメリカ音楽ゆかりのスポット」シリーズを2週にわたって一挙掲載! この企画、実は2014年に湯浅学さんの文章で、チャック・ベリーの生家があるミズーリ州セントルイスのグッド・アヴェニューと(この通りの名前から名曲『ジョニー・B・グッド』が生まれた、2014年3月19日号)、オールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマンがバイク事故で亡くなったジョージア州メイコンの交差点(2014年4月23日号)を掲載したけれど、残念ながらそのあとが続かないまま時が経ってしまったので、ここでまとめてご覧いただくことにした。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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