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book プアマンズ・アートブックフェア PABF2023 終了!

先週の土日は西荻のことカフェでPABF=プアマンズ・アートブックフェアを2日間にわたって開催、予想外に多くのお客様に遊びに来ていただきました。20を超す出店者、素晴らしくおいしいビリヤニをつくってくれたマサラワーラー、パイの大久保MOMO、最高の空間を提供してくれた西荻のことカフェ、いきなり寒気が押し寄せた週末なのに足を運んでくれたお客様、すべてのみなさまのご協力と応援に深く感謝いたします。

東京都現代美術館のTABFから回ってきてくれたかたもけっこういて、規模から言えば100分の1くらいだったけど、ゆっくり本を見れて、売り手と買い手がお話できて、コーヒーやビールやご飯をつまみながらその場で手に入れた本を読めて、という居心地良さではこっちのが100倍よかったかと!

2日間、カウンターで働きまくっていたロードサイダーズ運営チームのハマグリにさっそくPABFリポートを書いてもらったので、ご覧ください。僕自身、久しぶりのブックフェア参加で最高に楽しめたので、来年もぜったいやるつもり! もちろん本家(笑)のトーキョーアートブックフェアと同日開催で! また会場でお会いできるのを楽しみにしています。


PABF2023リポート

こんにちは、事務局Kです。11月25日(土)、26日(日)に西荻のことカフェで行われたPABF2023について、事務局目線と個人的なお買い物目線の混在した形でリポートします。

11月25日(土)


11:00 今回のために大急ぎでつくったPABFのぼりを外に出してイベントスタート!


晴れましたね。ブックフェア日和です。


入口入ってすぐに新開のり子さんの鉛筆画の展示コーナー。新刊の鉛筆画集とともに展示です。どこか不穏な雰囲気を漂わせてしまう絶妙のタッチでPABFのお出迎えをしてくれます。


12:00 出だしはのんびりムード。出展者さん同士でわいわい。


マサラワーラーの登場で、会場は一気にスパイス臭につつまれました。右が武田さん、左の鹿島さんはインド感ありますがインドの血は入ってません!


都築響一、ロードサイダーズのブース。新刊本「秘宝館」「ラブホテル」、文庫プロジェクト「POCKET ROADSIDERS」に加えて電子書籍プロジェクト「ROADSIDE LIBRARY」を出しました。「懺悔の値打ちもない」著者のシブヤメグミさんが売り子をしてくれました。


写真新世紀、フォルマーレ・ラ・ルーチェはブースを合体させて大きく展開。フォルマーレ・ラ・ルーチェは、写真新世紀の高橋さんが、荒木経惟さんに背中を押されてやり始めた個人プロジェクトだそう。


塙将良&藤井しん。「取り憑きモンスターズ」とは、その人の背後霊みたいな存在のモンスターについて、塙さんが絵を描き、藤井さんがキャラクターのテキストを書くプロジェクト。小さなゲーム機を用意して、子どもが飽きないようにしていました。


タコシェブースがあることで、会場がグッと締まりました。松田光市さんの「乳繰り合戦」ですが、宴会芸学会さんに実演してほしいものです。
そして、ウオヒレウロ子「素敵なウオヒレの世界」が面白い。著者は、銀座のお寿司屋さん「すし処志喜」の女将だそう。魚のヒレのキーホルダーを購入。


マサラワーラーをコーディネートしていただいた阿佐ヶ谷書院。もしろん彼らのレシピ本を目立つところに置いてますが、新刊は「食で巡るトルコ」! いよいよアジアからヨーロッパの玄関口のトルコまできています。


我々の文庫同様、ギリギリで印刷所からあがってきた「紅子の色街探訪記」は連日列になってました!! 紅子さん人気もあり会場は客足途絶えない感じがありましたね。ありがたや。個人的には、お客さんがいっぱいで紅子さんとはゆっくりおしゃべりできずでした。


山川博子さん(ラッシー君作品コレクター)と八潮秘宝館・兵頭喜貴さん(ラブドールコレクター)のお二人。なんだろう、愛犬と愛娘への偏愛っぷりかどこか似たものを感じる二人です。山川さんは、ラッシー君時代小説という新たなスタイルを確立されて、これが初日の早い時間に完売(欲しかった)。


青空亭犬ん子さん・チャンキー松本さん。西荻窪は青空亭のお膝元でもあり人気ありました。今回PABF用に特別に用意された包装紙(右下)が絶好調!(買い忘れ)


あ、かわいい子がおる!って思ったら日本宴会芸学会のブース。乳児の店番、もっと普及させたい。そして宴会芸仕込んでいてほしいですね。御手洗さんはどこかへ行っていて写真撮ってなかったみたいです……。ごめんなさい。


女系家族ブース、新開のり子さん初日はこちらで登場です。お姉さんは顔出しNGで92歳の母信子のお面で登場です。家族3人で描いた絵画作品を筆頭に書籍ゼロの潔いブースです(新開さんの新刊はロードサイダーズブースで扱っていましたので……)。このエリザベス女王の羊毛フェルト犬、2日目に編集長が手に入れていたような……。


ケンエレブックスからは、ネバダイ地方版など。北京版は、本誌おなじみの吉井忍さんが突撃インタビューもしたという、二度と行けない北京のあの店7編(買い忘れ)。
また、話をしていて気になったのは大島托「一滴の黒」。《バックパッカーの旅費稼ぎから始まった彫師としてのキャリアは、やがて世界の民族刺青を求めるフィールドワークに発展し、さらに時空を超えて縄文へと繋がる。》ってロマンのある言葉のパレード(買い忘れ)。
ちなみに、写真の五十嵐さんが持っている目録の絵は26日出展の小指ちゃんのドローイングです。


毎回、娘(ドール)を連れて会場を盛り上げていただいている八潮秘宝館・兵頭さんのブース。興味のある人や常連さんは、すでに八潮秘宝館でご購入済みですから、こういったブックフェアで苦戦するかと思いきや濃口の書籍好きさんたちをしっかりゲットしていました!


14:00 飲み物を注文したり、


作家とおしゃべりしたり、


作家と写真を撮ったり、






「都築響一の棚からひとつかみ」のコーナー。変なものがいっぱい。右上のマトリューシカみたいなの、かわいいな(買い忘れ)。






15:30 まったりお酒を飲んだり、


おやつを食べたり、(写真は青空亭チャンキー松本さん)


18:00 気がつけば、そろそろ初日の終了時間。


買い忘れは、ありませんか?!


18:30 アフター・アワーズ、スタート!! 実は都築編集長、最終日26日の終了後に開催するものと勘違いしていたそう。あやうく帰るところでしたが、ぜんぜん動じずに電子書籍や文庫プロジェクトのご紹介をしています。もちろん先日販売開始した天野裕氏写真集「わたしたちがいたところ」についても。天野が生きている限り更新を続ける生きている写真集です。


新刊「懺悔の値打ちもない」について語るシブヤメグミさん。題字は母フサエの筆によるもので、タイトルの由来などもお話になりました。ちなみに、シブメグさんのサインには最後に♡マークがついていますが、これは甲本ヒロトさんへのリスペクトによるものだそう。


新開のり子さんの新刊タイトルは、編集長がつけさせていただきましたが、その由来は以下の引用文でご確認ください。
“丹念に描き込まれた鉛筆の線のあいだから、なんともいえない対象への愛情や慈しみの感覚が滲み出るようだし、丹念な部分と適当に描いた部分の落差もすさまじいし、同時にかすかな不穏の兆しもそこには確かにあり―地元の公会堂で週末に演奏するたび暴動が起きたという伝説を持つ、あのシャグズの「フィロソフィー・オブ・ザ・ワールド」が画用紙に仕込まれたスピーカーで鳴っているような―僕も一目見てトリコになった。”
(2022年6月1日配信「クイーン・オブ・バッドアート降臨!」より)


新刊「写真新世紀30年の軌跡」は日本の写真史を俯瞰できるといった話が出ました、確かにそうですよね。翌日さっそく購入しました!


そして、フォルマーレ・ラ・ルーチェの期待の新人Hanaさんは「Girls room diary 20」を引っ提げて登場。翌日には完売していて予約をとっていました!


前回PABFでは、1冊売れたらビールを1本飲むというスタイルの塙さん。トークでもややヘロヘロ感がありますが、これも俺たちのブックフェアなんだから飲みたい時に飲む!


日本宴会芸学会の御手洗さん。実演をお願いしたところ、誰も傷つけない宴会芸「おいしそうなトロ」を披露していただきました。急なフリで失礼いたしました(写真もブレブレですいません)。


2021年制作の映画「HYODO 八潮秘宝館ラブドール戦記」は、2023年12月2日(土)@神保町RRR(東京キララ社)で上映予定。スクリーンで兵頭さんに会えますよ!


金沢在住の愛犬ラッシー君作品コレクターの山川博子さんは、このPABF中に他のブースの作家さんに作品を作ってもらっていました。しかも3点も(画面右下)。左から、松田光市さん、チャンキー松本さん、塙将良さんの作品。


チャンキー松本さんの長い髪の毛を利用して、犬ん子さんが言葉を形づくる「毛文字」。20年前にやっていたことだそうですが、再度本にしてPABFに参加したかったとのこと。絶対おもしろいやつ。実際の毛文字写真は犬ん子さんのXで


20:30 アフター・アワーズ終了。ミニトークなんてことなく2時間弱のガッチリトークとなりました。明日もよろしくお願いします。

11月26日(日)


11:00 小雨まじりのスタート。今日はかなり寒いです。


本日のロードサイダーズブースにはシブヤメグミさん(左)と新開のり子さん(右)がスタンバイしてくれています。華やか!


スタジオ35分ブースには、ダクト写真の木原悠介さん(左)と動物写真の酒航太さん(右)。2人の写真集、どちらもすごくいいですよ。ちなみに壁にかかっているダクト写真は事務局のオフィスに飾っているものを持ってきました。スタジオ35分は事務局の二人もよく遊びに行ってますので、見かけたらお気軽にお声がけください!


小指&ツポールヌさんのブースでは、小指さんの新刊「宇宙人の部屋」に加えて、ツポールヌさんの原画コースターを販売していました。両日参加の紅子さんの隣だったのですが、小指さん、紅子さんの人気作家2人が近くにいることで、サイン待ちの方々が停滞してしまいかなりぎゅうぎゅうに。すみません!

そしてここで突然告知です。
12月16日 (土) 18時~『宇宙人の部屋』刊行記念として
小指さんと都築編集長のトークイベントを青山ブックセンター本店で開催します!
受付開始・詳細は後日。どうぞお楽しみに!


北九州市若松からは、ベラミ山荘の登場です。潰れてしまったキャバレーの社員寮から見つかった約1,400枚のダンサーの宣材写真をもとにしたポストカードやデッドストックの手ぬぐいなど。ラックで顔を隠しながらの独自の販売スタイルです。引っ張り出したくなっちゃいますね。


川本史織さんは、今回がはじめてのPABF出展。いままではTABFに参加していたそうですが、まず大きな違いはお酒を飲んだりできなくなったこともあるそうです。そういえば、TABF外苑前の時代って、もっとゆるゆるしていて、みんなゴザやブルーシートを敷いて本を並べていたような(言い過ぎです)。いずれにせよ手売り感覚があったんですよね。客をひたすらさばく感じはPABFにはなく、作り手も読み手も一緒に楽しむイベントです!


ポルカ社/VINYL BOOKSさん、おしゃれな2人の出展です。単なるおしゃれと思うなかれ、美しき花には毒があるもの。来場しておふたりと話すとその毒っ気がやみつきになるのではないでしょうか?! 「高知アヴァンギャルド」売り切れてました。


牧ヒデアキさんブースでちょうど話し込んでいたオカダキサラさんとともに、パチリ。2日目はなぜか写真家さんの出展が半分以上。情報交換にも熱が入りますよね!


フレームイン・エクスチェンジでしょうか。オカダキサラさんブースに牧さん登場。出展者さん同士のほのぼのとした雰囲気がいい! ちょっと店番頼んだりとかオッケーですよね。ところで、オカダさんいわく最近出たブックイベントで一番商品が動いているとのことでした。主催側としてもうれしいひと言!


鹿写真家・石井陽子さんは、エゾシカの写真集にて登場。こんなにも大きな角をつけた野生の鹿が市街地を闊歩しているなんて、シカの惑星第3章くらいに突入していますね。


自分でもZINEを作っているお客さんがいたり、


途中で編集長が雑誌の取材を受けたり、


プラスチックごみで仮装したパレードが通ったり、


それぞれの情報を交換したり、


18:00 あっという間に終宴の時間に……


大きなトラブルもなく無事PABF2023が終了しました。来年もぜひ企画したいと思いますが、さきに地方へ行くのもありかもしれませんね。とても楽しい2日間でした。ご来場のみなさま、出展者のみなさま、どうもありがとうございました!! いたらない点もあったかと思いますが、今後ともよろしくお願いします!


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