book

短期集中連載:マニア本の著者に聞く 特別編 「ちろりん村顛末記」――広岡敬一と、はぐれものたちの国(文:大須蔵人)

先月からスタートした短期集中連載。今週は5月にちくま文庫から発売されたばかりの『ちろりん村顛末記』を取り上げる。しかし残念ながら、僕がもっとも尊敬する風俗ジャーナリストである著者・広岡敬一さんは、2014年に他界されてしまっている。そこで今回は、本メルマガの連載『はぐれAV劇場』でおなじみの大須蔵人さんに、じっくり書評していただくことになった。約7500字・・・ほんとは書評って、これくらいないと「評」に...

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LATEST ISSUE
最新号 2019年01月09日 Vol.339

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 50『その店は、居間にあった。』小石原はるか(フードライター)

昔の記憶全般がそろいもそろってあいまいなのだが、その店がうちにあったことは、確実だ。居間が、その店だったから。今もわたしはそこにいるが、ここにあの店はもうない。43年ほど前に、当時 “最先端の二世帯住宅”的な触れ込みで建てられたという、3フロアからなる一軒家。その二階で、母親が店を始めたのはたぶん自分が中学生のころ。昼は一般家庭の居間、夜は完全予約制&紹介制(「第一種住居地域」という用途地域であるところに“なんとか地区”という別のルールが重なっていて、表立っての飲食店営業はご法度な区域であるため)の料理屋という二毛作空間が誕生した。にほんのおかず、といった感じの、普段うちの食卓に登場していた料理を小皿であれこれとメインはステーキ、炊きたてごはんとおみおつけ、香の物で締めくくるとおまかせコースが、たしか10,000円。

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photography

猫に引かれて香港参り

香港の街に降りたって、さあお買い物!というときにまず本屋を探す、というひとは多くないだろうけれど、写真集のコーナーに行くと「昔と今の香港」みたいな地味な色合いの大型本が並ぶ中に、ひときわ明るくチャーミングな表紙のペーパーバックが山積みになっている。2016年の発売からずっと売れ続けて、もう5刷となっている『香港舗頭猫 HONG KONG SHOP CATS』がその一冊だ。書名のとおり香港の店先の、日本で言う「看板猫」を集めた写真集。作者のマルセル・ハイネン(Marcel Heijnen)はオランダ生まれ、香港在住の写真家である。香港島上環、骨董通りで知られる摩羅上街(キャットストリート)から石段を上りきった古い住宅街にある写真ギャラリー「ブルーロータス」(Blue Lotus Gallery)で、先月新刊のリリース記念展覧会を開いたばかりの彼と会うことができた。

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travel

Back in the ROADSIDE USA 94 Ahlgrim Funeral Services, Palatine, IL

日本ではパターゴルフというほうが一般的だろうか。アメリカ人はあのミニチュア・ゴルフが大好きで、家族連れや若いカップルが、わいわい騒ぎながらコースを回ってる光景を各地で見かける。もちろん高級な娯楽ではないから、デザインもいい加減でチープなのがほとんどで、それが逆にポップな空間を生み出している例も多い。いつかアメリカ中のおもしろミニチュア・ゴルフコースを撮影して回りたいというのが僕の夢のひとつなのだが、シカゴ郊外のパラティンにあるこのコースは、中でもかなりユニークなもののひとつだろう。なにしろ場所がすごい。フューネラル・パーラー、つまり葬儀所の地下にあるのだ。

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art

アウトサイダー・キュレーター日記 vol.41 河合良介(写真・文:櫛野展正)

アリス・オディロンなどのヌードグラビアの上から鉛筆で肋骨などを描きこむことで、極限まで痩せた状態に見せた写真。なかには背景をマジックで塗り込み、鉛筆で骨格を強調することで即身仏のようになった写真もある。これは会社勤めをしていた河合良介さんが誰に見せることもなく、密かに行っていた表現だ。死後、娘の塙興子さんがSNSで発表したことで大きな話題を集めた。東京都練馬区にある閑静な住宅の一角に河合さんが暮らしていた邸宅がある。現在は、塙さんが一人暮らしをする家は、木製の家具や調度品が個性的な昭和建築とマッチし凛とした空気を醸し出している。部屋を訪ねると、塙さんの手によって発見され、整理されたファイルが机の上には並べられていた。見てはいけないものを覗き見ているようで、ページをめくる僕の手にも緊張感が走る。

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AFTER HOURS
編集後記 : 今週も最後までお付き合いありがとうございました!

ロードサイダーズには珍しく(?笑)かわいらしい猫ちゃんたちが大集合・・・でしたが、気に入ってもらえたでしょうか。1月3日の早朝に羽田から香港に着いて、滞在3日間。いまはマカオに移ってホテルでこの編集後記を書いてます。食事でもなくショッピングでもない、ガイドブックとは別世界の香港を来週もご案内するので、お楽しみに!

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BACK NUMBERS
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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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