music

ROADSIDE SONGS vol. 01 湯浅学&チプルソ 報告

記念すべき第1回に出演してくれたのは、音楽評論家でもある湯浅学、そして先月の『夜露死苦現代詩2.0』で取り上げた大阪のラッパー「チプルソ」。自主制作によるファースト・アルバム『一人宇宙』を出したばかりのニュー・アーティストですが、すでに新潮のサイト で、名曲『I LOVE ME』を聴いて涙したひともいるのでは。ふだんは大阪をベースに活動しているので、東京でライブを体験できる貴重なチャンスでした。

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LATEST ISSUE
最新号 2017年08月16日 Vol.272

photography

走り続ける眼

どうしたら写真家になれるんですか、とよく聞かれる。そんなのこっちが知りたいけれど、写真ギャラリーでのグループ展→個展→アート系出版社から写真集発売、というよくある流れの外側で、ちょっと前まで考えもつかなかったやりかたで活動する写真家が現れてきた。今週・来週と2回にわたって、最近出会ったユニークなスタイルの写真家をふたり紹介したい。種田山頭火を放浪の俳人と呼び、山下清を放浪の画家と呼べるならば、天野裕氏(あまの・ゆうじ)は放浪の写真家である。家を持たない。展覧会を持たない。写真集の出版もない。軽自動車に寝泊まりしながら日本中を走り回り、ツイッターで「きょうはこの町にいます」とつぶやき、喫茶店やファミレスやスナックや公園で「客」を待つ。

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travel

ディープ・コリアふたたび 07 釜山~全州(画・写真・文:幻の名盤解放同盟)

暑かった。6月中旬だが、真夏のような陽射しだった。しかし大韓民国は湿度が低いので暑さが体にまとわりつかない。少し助かる。古くて小さくて傾いているモーテルや旅館、その近くにはナイトクラブなども多数ある。何をするでもなく、酒飲んで歌ってうまくいけば店の女の子を連れ出してまぐわったり、出前してもらったりする一帯が駅から2分のところにかたまってある。その背後には20階建ての高級マンションがニョキニョキと伸びている。駅には隣接していない。それはどこの町でも同様だ。

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art

アウトサイダー・キュレーター日記 33 けうけげん(写真・文:櫛野展正)

僕の人生で不可欠なものの一つに「笑い」がある。小さい頃から『オレたちひょうきん族』(フジテレビ)や『8時だョ!全員集合』(TBS)に夢中になり、あの時代の誰もがそうであったように、学生時代は「ダウンタウン」の影響を大いに受けた。そこから過去の漫才やコント番組を見返すようになり、本格的にネタを作ることこそ無かったものの、今でも頻繁に若手芸人やネタ番組をチェックしているし劇場にも時々足を運んでいる。最近、お笑い芸人の方々とトークライブで共演させていただいているのも、そうした憧れの気持ちが根底にはある。そんな僕が、最近「この人には勝てない」と感服してしまうほどの熱量を持ったお笑い好きの若者と出会った。待ち合わせ場所の「せんだいメディアテーク」にやってきてくれたのは、「けうけげん」と名乗る25歳の青年だ。

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travel

Back in the ROADSIDE USA 46 The Dumas Brothel, Butte, MT

ドイツよりも広く、ほぼ日本と同じ面積なのに、わずか100万人ほどの人口というモンタナ。アラスカ、テキサス、カリフォルニアに続く、4番目に大きな州である。人口は44番目だけど・・・。19世紀末に全米最大の銀の採掘地となり、1930年代には銅の最大の産地となったビュートは、モンタナでもっともカラフルな歴史に彩られた町だ。アイルランド人、ポーランド人、イタリア人、スラブ人、中国人・・世界中から一攫千金を夢見てやってきた男たちのために、ビュートには無数の酒場と、当時全米最大の規模を誇る赤線地帯も擁していた。

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AFTER HOURS
編集後記 : 今週も最後までお付き合いありがとうございました。気に入ってもらえた記事、あったでしょうか。

天野裕氏の写真を今週はトップでお送りしました。その作品に惹かれたのはもちろん、つねに旅しながら制作・発表を続ける、そのスタイルにも深く感銘を受けた・・・というより羨ましくてたまらなくなりました。だってそれは、このメルマガを始めるときに僕が思い描いていたのと、ほとんど同じだったから!

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バックナンバー

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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