fashion

新連載! 捨てられないTシャツ 01 パチもんのアイラブニューヨーク

むかしむかし、スーツやドレスが、Tシャツにジーンズよりエラい時代があった。いま、ひとはTシャツを使い分けることを覚えた。無地は部屋着、お気に入りの柄Tを勝負着に、というふうに。そして捨てられないレコードや本のように、捨てられないTシャツがだれにもある。穴が開いて、ところどころ黄ばんで、丸首はよれよれで、奥にしまいこまれて・・・なのに「燃えるゴミ」には出せない、そういうTシャツが。それは燃やしてしまう...

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最新号 2017年01月11日 Vol.243

travel

シーガイアと高鍋大師の宮崎を訪ねて

先週号でお伝えした、みやざきアートセンターでの生頼範義展を見た翌日、夕方の飛行機までの数時間、宮崎県内を少しだけ回ってみた。展覧会場で出会った地元新聞の記者さんに「シーガイアのオーシャンドームもいよいよ取り壊しです」と教えられて、それまで思い出すこともほとんどなかったのに、急に見ておきたくなって、レンタカーを探して走り回ってみたのだった。もう忘れてしまったひとも多いだろうか、シーガイアはバブル期の日本で生まれた数々の巨大開発のうちでも、最大級のプロジェクトである。宮崎市のビーチフロントに高層ホテル、国際会議場、ゴルフコースなどを備えた総合リゾートとして1994年に開業。なかでも、すぐ目の前が海なのに全天候型ドームに覆われた人工ビーチで一年中遊べるという「オーシャンドーム」は、ギネスブックにも認定された巨大インドア・アミューズメント施設だった。

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『中国遊園地大図鑑』発刊を祝して!

元旦に送らせていただいた購読者限定プレゼント『DOMMUNE スナック芸術丸・ゆきゆきてユーロビート』、ご覧いただけたろうか。12月19日の21時から24時過ぎまで生配信した番組の直前、19時から2時間にわたって配信されたのが『中国遊園地大図鑑』。ユーロビート特集と一緒に再配信されたので、こちらも見た、というひとが少なからずいらっしゃるのでは。本来、こっちのほうが「スナック芸術丸」向きだったかもですが・・・。『中国遊園地大図鑑』は日本各地と中国の珍スポット・ハンターである関上武司(せきがみ・たけし)さんによる新刊。

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呉ジンカンと『キッチュ』の挑戦

呉塵罡(ゴ・ジンカン)と最初に会ったのはいつだったろう。たぶんどこかのトーク会場で声をかけられたのだったが、カジュアルな服装の参加者ばかりの会場で、ひとりだけ古風なオーバーにハット姿の長身がちょっと目立っていた。完璧な日本語を話す台湾人で、自費出版の漫画雑誌を作っていると紹介され、ふ~んと思いながら手渡された『キッチュ』というその雑誌は、「自費出版漫画」というイメージをはるかに超えた、まるで一般の商業漫画誌そのものの体裁で、こんなのをひとりで作ってるのかと、その内容よりもまずボリューム感に驚かされたのだった。

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アウトサイダー・キュレーター日記 23 唐崎歩美(写真・文:櫛野展正)

福岡のギャラリールーモで開催され、今年の夏に大きな話題を呼んだ展覧会『悶絶!! 桃色秘宝展』。入場無料ということもあって、SNSで評判となり、会期延長にもなったこの展覧会で展示されていたのは、エロ雑誌やエロ雑貨にピンク映画のポスターなど「昭和のエロス」だった。そうしたエログッズを収集・展示していたのが、奇書ハンターとして知られる唐崎歩美さんだ。唐崎さんは、昭和63年、北九州市小倉にある銀行員の両親の元で生まれた。

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Back in the ROADSIDE USA 18 Sioux Empire Medical Museum, Sioux Falls, SD

1803年ジェファーソン大統領は、欧州戦争での戦費調達に苦しんでいたナポレオンから、ミシシッピ河以西、ロッキー山脈にいたる134万平方キロの広大な植民地を、わずか1500万ドルで買い取った。世に名高い「ルイジアナ購入」である。これによってアメリカ合衆国の領土は一挙に倍増したわけだが、同時に「未知の地」だった内陸部を探査し、東と西海岸をつなぐルートを早急に確立する必要に迫られることになった。

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AFTER HOURS
編集後記 : 今週も最後までお付き合い、ありがとうございました! 気に入ってもらえた記事、あったでしょうか。

この後記を書いているのは日曜深夜、パリのホテル。去年の冬休みは厳冬のロシア、モスクワとサンクトペテルブルクで凍えてきたのでしたが、今年はバルト三国のラトヴィア・リーガで数日を過ごし、先ほどパリに到着したわけです。2016年1月のサンクトペテルブルクは零下30度だったけど、2017年1月のリーガは零下20度・・・ちょっとはまし?笑 パリの夜が7度ぐらいなので、暖かすぎて! 調子狂った感じです。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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