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2020年09月23日 Vol.422

travel

25年目の珍日本紀行 群馬編2  どうしたんですか館長さん! ――命と性ミュージアム再訪記

草津と並んで群馬県を代表する温泉地・伊香保。土産物屋や射的場など昔ながらの遊戯施設が並ぶ石段街も有名だが、訪れてみればそのノスタルジックな風情よりも、活気を失った観光地の寂しさのほうを感じてしまうひとが多いだろう。 伊香保近郊には「珍宝館」と「命と性ミュージアム」、2つの秘宝館が現存している。「珍宝館」はテレビなどでもおなじみ、館長の「ちん子さん」によるお下品客いじりトークはパワフルだけど(いまも健在!)、珍宝のほうはたいしたことなかったので『珍日本紀行』には取り上げなかった。もうひとつの「命と性ミュージアム」は2002年開館ということで、こちらは珍日本刊行後に出現したニューフェイス秘宝館。別の雑誌で2007年に取材させてもらい、いまは電子書籍のROADSIDE BOOKS vol.001『秘宝館』で、たくさんの写真を取材記事とともに見ていただくことができる。 初めて「命と性ミュージアム」を訪れたころは、「女神館」呼ばれていたが、久しぶりに再訪できたのは2年ほど前のこと。村上春樹さんと遊びに行ったのだが、これはプライベートな旅行だったので発表はせず。そして今回「まだ健在だといいけど・・・・・・」と願いながら3度目の訪問。「命と性ミュージアム」はちゃんと営業を続けてくれていたけれど、館内は一部、驚愕の変貌を遂げていたので、今週はその「使用前・使用後」を中心に報告したい。

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photography

鴨川べりの甲斐さん

ロードサイダーズではもうおなじみ、京都の公式ストリート・フォトグラファー甲斐扶佐義さん。9月9日配信号で告知したとおり、ただいま京都出町商店街周辺と、京都駅ビル内で「青空写真展」を開催中。青空、なのでもちろん常時オープン。常時無料。展示壁面の前を通りかかった地元のひとたちが、「自分も写ってるかも!」みたいに興味深く覗き込んでいる写真が甲斐さんのFacebookにたくさんアップされていて、そういう街とのつながりかたがすごく羨ましい。 出町商店街は初めて京都に住んだときにいちばん近かった商店街で、自転車でほぼ毎日通っていた場所だ。行列の絶えない和菓子屋とかもありながら、観光一色に染まらない、ローカルな空気感をいつも保ってきた、僕にとっては京都でいちばん大切な商店街でもある。 その出町を舞台に甲斐さんが大々的な写真展を開催するというので、連日の取材攻勢のあいまに「なんか書いてください!」とお願いしたら、さっそく出町と、甲斐さんが長く店主をつとめた喫茶店「ほんやら洞」の思い出を書いて送ってくれた。東京ともまた微妙に異なる、70年代の京都に特有だった、あの空気感をエネルギッシュな文章から感じ取っていただけたらと願う。

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art

死刑囚の絵画展2020

毎年10月10日の世界死刑廃止デーにあわせて開催されるトークと展示イベント「響かせあおう 死刑廃止の声」が、今年も10月10日に開かれることになった。死刑囚の表現をテーマに、応募された作品の展示や、審査員らによる講評を公開で行うこの催しも、今年で16回目。特にコロナ禍で揺れ続ける状況で、開催までこぎつけた関係者の努力に敬意を表したい。 また、今回はウィルス対策のために会場の四谷区民ホールでの展示作品数は、いつもより少なめになるそう。しかし10月23~25日には中央区入船の松本治一郎記念会館で「死刑囚表現展」が3日間にわたって開催され、そこでは応募作品が全点、展示されるということなので、興味あるかたはぜひ足を運んでいただきたい。 このメルマガで最初に死刑囚の絵画作品を紹介したのは、広島市カフェ・テアトロ・アピエルトで開催された展覧会を紹介した2012年10月17日配信号「死刑囚の絵展リポート」。それから今年で8年が経ち、何度か誌上で紹介する機会があったが、僕の知るかぎりいまだに美術メディアできちんと取り上げられたことはない。もう、そういうことに文句をつけたりする気も失せたけれど、僕としてはメルマガが続くかぎり!しつこく紹介し続けるつもりなので、ひとりでも多くのかたに見てもらい、日本の死刑制度が抱える問題に関心を持っていただけたらなによりである。

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movie

はぐれAV劇場 31 『素人花婿募集ビデオ 結婚してみませんか?』 (文:大須蔵人)

「マリアージュ」といえば、おもにフランス料理のなかで、ワインと料理のマッチングによって、お互いの潜在的な魅力を引き出し、それぞれ単体のときでは味わうことのできなかった力を発揮した状態をいう。この語源はもちろん「結婚」からきている。つまり結婚には、それぞれ一人ではできないことも、二人でならプラスアルファの力をもって成し遂げられる、という意味が備わっているのだと思う。 今回紹介するのは、AVというフォーマットにおいて、まさにこの「結婚」に正面から向き合ったドキュメンタリー作品だ。ただし、この作品は「結婚」を扱うだけにとどまらず、人間を追ったドキュメンタリーとして、別の意味で見事な「マリアージュ」を果たしているのだ。それはいかなる意味においてか……。

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2020年09月16日 Vol.421

art

大竹彩子とめぐる「GALAGALA」

毎週のようにいろんなアーティストを紹介しているけれど、そのほとんどは取材のために初めて会ったり、リモートでお話を聞くひとたち。しかし今回はもともと親しい、というより生まれたときから知ってるので非常に書きにくい・・・・・・渋谷PARCOミュージアムで個展「GALAGALA」が始まった大竹彩子のことだ。 彩子ちゃん(と敢えて呼ばせてもらうと)はご存じのとおり大竹伸朗くんの長女。1988年宇和島生まれ。小さいころは剣道少女だった気がするが、大学進学で東京に上京。そのときは美大ではなかったが、卒業後1年間宇和島に帰ったあとロンドンに渡ってアートカレッジの名門セントマーティンズでグラフィック・デザインを学んで帰国した。そのころからロンドンやシンガポールで展覧会を開くようになり、日本では2018年に六本木のギャラリーART UNLIMITEDで開いた「KINMEGINME」が最初。

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art

PARCOの向いはアールブリュット――「カワル ガワル ヒロガル セカイ」展

今年7月8日号「公園通りのアウトサイダー」で紹介したばかりの、東京都渋谷公園通りギャラリー。新木場の東京都現代美術館のサテライト施設として今年2月にオープンしたアールブリュット/アウトサイダー・アートに特化した展示空間だ。「大竹彩子 GALAGALA」展を開催中の渋谷PARCOとは交差点を挟んだ対面に位置する絶好のロケーションなので、PARCOに行く際はぜひこちらも立ち寄っていただきたい。 公園通りギャラリーではいま「アール・ブリュット2020特別展 満天の星に、創造の原石たちも輝く -カワル ガワル ヒロガル セカイ-」を開催中(12月6日まで)。この領域の展覧会にありがちな、情緒的で内容不明系のタイトルはちょっとナンですが・・・・・・国内の作家16名と海外の作家2名の計18名からなるグループ展は、かなりの充実ぶり。

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lifestyle

シブメグの人生小劇場 03 ヌノちゃん (文:シブヤメグミ)

いま、シネマート新宿で10月8日まで『UNDERDOCS』というタイトルの特集上映が開催されている。公式サイトのイントロダクションに、 メジャーで大衆的な音楽映画が劇場で注目を集める中、シネマート新宿が放つ真逆の新企画、まだ日本で紹介されていない新作、長年上映されていない旧作など、地下にうごめく数々の<アンダーグラウンドなロック・ドキュメンタリー映画>にスポットライトをあてる期間限定の特集上映「UNDERDOCS」(アンダードックス)。 こう書いてあるとおり、まったく陽の目を見ていないと言っても過言ではない作品ばかりが並んでる。タイトルを見ても、普通は知らないなあってものばかりだろう。それでもどうしても、目撃すれば初期衝動にスイッチが入り、いつかのあの頃が、さっきの瞬間となって立ち上がる。そんな作品で溢れている。

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lifestyle

蒲田リハビリ日記 第5回  猛暑とコロナ第2波  左腕の血種と自主制作コミックエッセイ「脳梗塞患者手記」 (写真・文:リーサル・ウエポン金本)

頭が弱く、そのうえ血管も弱い。俺(現在51歳)のことだ。 33歳のとき、心臓の血管が裂けたため、心臓病(大動脈解離)を患った。45歳のとき、頸部(首)の血管が裂けたため、脳梗塞を患った。もともと血管が弱いのだが、病気になるほど悪化したのは、やはり長年の食生活がいけなかったのだろう。しかし、今回は大病に発展する部位ではないため、ただただ内出血の痛みに苦しむだけの日常を過ごした。 2020年8月31日(月曜日)午後1時ごろのことだ。突然の立ちくらみに見舞われ(小さな血栓が飛んだのか、ごくごく軽い脳梗塞が再発していた)、自宅で横になっていると、次第に左腕の内出血が広がり、痛みが増してゆく。原因がよくわからない。なぜ、こんなことになってしまったのか…。

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2020年09月09日 Vol.420

photography

死者の反撃 ―― 事件写真家エンリケ・メティニデスをめぐって

慎重に再起動しつつあるニューヨーク在住の小説家バリー・ユアグローから連絡が来た――「僕らの大好きなメティニデスのこと書いたよ」。送られてきたリンクはイギリスの新聞オブザーバーのウェブ版で、「メキシコのウィージー」とも呼ばれた伝説の事件写真家エンリケ・メティニデスの活動と近況を伝える記事だった。ストリート・フードからルチャまでメキシコのポップ・カルチャーが大好きなバリーにとって、メティニデスの写真はただ衝撃的という以上の、特別な意味を持つものらしい。 僕がメティニデスのことを知ったのはまったく偶然で、2003年にロンドンのフォトグラファーズ・ギャラリーで『着倒れ方丈記/Happy Victims』の展覧会を開いたとき、同じ会場でメティニデスの個展も開催されていて、とてつもなくドラマティックな写真にいきなり魅了されてしまったのだった。

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photography

我的香港 Vol. 005 我的親戚 (写真・文:ERIC)

今年の6月初め、この連載が始まると同時に、僕の父方の祖母が亡くなった。95歳だった。“僕は香港で生まれ、香港で育った、香港人である”と、連載の初めに書いたけれど、僕の両親は共に、元々は中国から香港にやってきた中国人である。彼らの親、つまり、僕の祖父母も中国の人。そう、僕には中国人の血が流れている。もしも生まれ育った場所が香港ではなく大陸(香港の人は中国を大陸<タイロッ>と呼ぶ)だったなら、僕も中国人と呼ばれることになっていただろう。 香港は、様々な意味で特別な場所だ。僕が生まれた時、そこはまだイギリスの植民地だった。僕が香港を離れ、日本へやってきた1997年7月に、香港は中国に返還された。けれど、香港人にとってこの地は、“香港”以外のどこでもない。

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travel

ROADSIDE CHINA  中国珍奇遊園地紀行 19 浙江省後編 (写真・文:関上武司)

大家好!(中国語で皆さん、こんにちは!)。盆休みは新型コロナの影響で中国に渡航できず、体力維持目的で自宅付近のウォーキングと近所のワンコとの交流に勤しんでいた軟体トラベラーの関上武司です。今回は浙江省後編ということで、サンリオ公認の杭州ハローキティ楽園などのレポートをお届けします。 2017年1月2日。この日は江西省南昌市から高速鉄道で杭州東站へ夜遅くに到着。宿探しが面倒になって、駅構内のインフォメーションに外国人が宿泊可能はホテルを尋ねてみました。

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travel

新連載! 25年目の珍日本紀行 群馬編1  アダルト保育園

『珍日本紀行』から四半世紀が過ぎたと気づいて、ひとりで遠い目になった。 もともと1993年から98年まで週刊SPA!誌に連載したあと、写真集ができてもしつこく取材を続け、2000年に出版した東日本・西日本編の筑摩文庫版では計341件の「路傍の奇跡」を網羅している。インターネットの珍スポットまとめサイトどころか、ネット自体がほぼ存在せず、携帯電話もアナログでキャリアごとに通話エリアが限られ使い物にならず、カーナビもなく・・・・・・『るるぶ』の地図と方位計だけを頼りに、トランクにありったけのカメラとフィルムを積んで日本全国を走り回った日々。あのころの憑かれたような気持ちがいまでは懐かしいが、あれから20年以上経ったいま、もうなくなってしまったスポット、かろうじて生き延びているスポット、意外にもグレードアップしているスポット・・・・・・さまざまな運命のいたずらに翻弄された懐かしの場所を、あらためて訪ね歩きたくなってきた。新型コロナウィルスでもう半年近くも東京に閉じ込められているせいだろうか。それとも死を目前にした珍スポットに呼ばれているのだろうか。 かつて訪ね歩いた取材地を再訪しながら、『珍日本紀行』以降に生まれた場所や、新たな発見を盛り込みながら、これからなるべく頻繁に記事をアップしていきたい。いろいろ気をつけながら、久しぶりにドライブして回ったのは群馬県。猛暑の上州路で出会った新旧の珍日本を、数回にわけてご紹介する!

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2020年09月02日 Vol.419

art

ロンドン猫の妄想大冒険

コロナ禍のアート、みたいなテーマで世界中にさまざまな取り組みが提案されて、オンラインミュージアムから「あつ森」の盛り上がりまで、1年前には想像もできなかった動きが次々とインターネット上で展開している。メガ・ミュージアムが本気で取り組むプロジェクトも興味深いが、アーティストが個人で配信する、ささやかな企画や作品もまた愛おしい。 今年1月8日配信号「FINDING TSUKIJI ― 築地を教わる」で紹介したイギリス人アーティスト、ジェイク・ティルソン。ロンドン中心部から30分ほど電車に乗った南部の郊外ペッカムで、彼もまたもはや半年以上自主引きこもり中。ちなみにペッカムという街は、かつてはあまり治安がよくない場所とされていて、そのかわりスクウォットされた建物で大規模なクラブイベントが開かれたり、アンダーグラウンド文化では先鋭的な場所だったのが、いまやロンドン屈指のトレンディ・タウンとなっている。 ジェイクはペッカムに妻の陶芸家ジェニファー・リーと、やはり画家である24歳の娘ハンナ、それに愛猫と住んでいるが、娘のハンナはいま別の場所で制作中。「娘と会えないので、我が家の猫をテーマにしたマンガの小冊子をPDFでつくってみました!」というお知らせが先日届いた。タイトルは『NINJA PEANUT』。

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lifestyle

シブメグの人生小劇場 02  新宿のラーメン王 (文:シブヤメグミ)

歌舞伎町の、なんてことないけど、私のいちばん大切な中華屋さんが閉店してしまった。 そのお店の名前は新宿ラーメン王。ロボットレストランのすぐそばの角っこにあった、ごく普通の、どこにでもあるラーメン屋さん。ホストクラブで皿洗いのバイトをしていた大学生の時に、一緒に働いてた不法就労の中国人ワンさんと、どこよりも通っていたお店。 「メグさん! ここ、ワンさんのワンね!」 と、ワンさんはこのラーメン屋さんに行くたびに、ラーメン王の王の字を指差してはしゃいでた。

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art

アウトサイダー・キュレーター日記 vol.47  沖井誠 (写真・文:櫛野展正)

見渡す限りの水平線上に、島々の陰影が描き出す景色が広がる瀬戸内海。広島在住の僕にとっては慣れ親しんだはずの海も、対岸の愛媛県から眺めるとまた違った景色に見えてしまうから不思議だ。この愛媛県伊予市双海町は、「夕日の美しい街」として知られている。海岸沿いをドライブしていると、道路に沿って飛行機の模型や宇宙人のオブジェなどが密集した場所が目に留まった。潮風を受けて、飛行機のプロペラが一斉に音を立てて回りだしている。慌てて車を停車させ、インターホンを押すと現れたのは年配の男性だった。彼こそが、こうした作品群の作者で、この家に住む沖井誠(おきい・まこと)さんだ。今年69歳になる沖井さんは、5人兄弟の末っ子としてこの街で生まれた。

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art

おかんアートの種明かし

先週号で告知した京都市立芸術大学ギャラリーの『おかんアートと現代アートをいっしょに展示する企画展』。ご覧になれたかたはいらっしゃるだろうか。“おかんアートと共におかんアート的な手法や雰囲気を持ち合わせる現代アートの作品をピックアップ、それらを区分けなしに展示します。 おかんアート・現代アートといった、それぞれの文脈や属性があいまいに溶け合う場で、見え隠れする表現そのものの面白さにご注目ください。”(展覧会サイトより) おかんと現代美術家の作品を「区分けなしに」展示するという、どちらかと言えばプロの現代美術家にとって厳しいグループ展だったかと思うが(「お料理大好き主婦xカリスマ料理人対決」みたいに)、展示会場の一角には今回の企画に協力した神戸・下町レトロに首っ丈の会による、「おかんアーチストの作業場」コーナーが設置されていた。

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food & drink

Neverland Diner 総集編 LAST!(文:臼井悠 [アーバンのママ])

連載開始は2017年12月、それから3年弱を経て「Neverland Diner 二度と行けないあの店で」がついに完結しました。都築編集長から始まって大竹伸朗さんで終了するという個人的に胸アツな構成に図らずしもなりましたが、総勢100名の二度と行けないあの店の話、毎週楽しみにしてくださった方も多いと思います、ご愛読ありがとうございました。連載はこれから編集作業に入り、来年の頭には書籍として発売します。連載開始時には思い描かなかったコロナウイルスの出現で、世の中のネバーランド・ダイナー化は加速していきそうです。いまある風景は必ず変わるということがひしひしとリアルになっていく感じがしますが、きっとこの先には新しくて楽しいことがめちゃくちゃあるはず! ネバダイは決して哀愁たっぷりの思い出語りではありません。なぜか忘れられない、どうでもいいことかもしれないけど自分のなかに残って消せないもの。この連載が皆さんそれぞれのネバダイを、たまに思い出すきっかけになったら嬉しいです。それでは最後の総集編、お気に入りの記事をぜひ見つけて下さい!

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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