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2012年04月25日 vol.016

art

妄想芸術劇場:ぴんから体操展に寄せて

僕らが考えるプロフェッショナルなアーティストとは180度異なる創作の世界に生きる表現者が、それもメディアの最底辺にこれだけ存在していること。それをいままでほとんどだれも認識せず、もちろん現代美術界からも、アウトサイダー・アート業界からも完全に無視され、投稿写真マニアからさえ「自分たちより変態なやつら」と蔑視されながら、いまも生きつづけ、描きつづけていること。妄想芸術劇場とは、そうした暗夜の孤独な長距離走者を追いかける試みである。そして、そんな報われることのない長距離走の、もっとも伝説的なランナーをひとり挙げるとすれば、「ぴんから体操」であることに異議を唱える愛読者はいないだろう。

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travel

マイ・フェバリット・オールド・バンコク 2

いよいよゴールデンウィークも間近。運良くバンコク行きのチケットを買えたひとにはとっておきの情報を、行けないひとにもせめて旅情のお裾分けを・・というわけで、先週に続いてお送りする古き良き、そしていつなくなってしまうかわからないオールド・バンコクをめぐる旅。今回はバンコクへの旅行者にとって、おそらくいちばんなじみ深いであろうサイアム周辺の超老舗スポット2軒をご紹介する。サイアムあたりはバンコク観光ガイドでも最重要エリアとして扱われているが、今回ご紹介するのは、そういうガイドにはぜったい載らないであろう、でも僕が愛してやまないレトロ・デザイン・スポット。

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archive

らせん階段一代記

関西には天下一品があって、名古屋にはスガキヤがあって、東京には富士そばがある。24時間営業、いつでも熱いそばが食べられて、シンプルなかけそばからコロッケ、春菊天までトッピングもバラエティ豊かなメニュー。忙しいさなかの昼飯から、酔っぱらったあとの夜食まで、あらゆるニーズに対応してくれる富士そばは、山手線内の東京都心部を中心に現在66店舗を展開中。実はかなり「東京の味」を代表する存在なのだ。

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2012年04月18日 vol.015

travel

マイ・フェバリット・オールド・バンコク 1

先月はこのメルマガで、タイの田舎の地獄庭園や個性的なミュージアムをご紹介した。タイ好きな方ならご存じだろうが、いまバンコクは、かつての東京のような激変の最中にある。というわけで古き良き東南アジアの都市風景を形成してきた「バンコクらしいバンコク」がどんどん消えていくいま、ショッピングやグルメやエステはちょっと置いといて、フィフティーズからセヴンティーズあたりの風情を残す、貴重な現存スポットを歩いてみてはいかがだろうか。

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music

ROADSIDE SONGS vol. 01 湯浅学&チプルソ 報告

記念すべき第1回に出演してくれたのは、音楽評論家でもある湯浅学、そして先月の『夜露死苦現代詩2.0』で取り上げた大阪のラッパー「チプルソ」。自主制作によるファースト・アルバム『一人宇宙』を出したばかりのニュー・アーティストですが、すでに新潮のサイト で、名曲『I LOVE ME』を聴いて涙したひともいるのでは。ふだんは大阪をベースに活動しているので、東京でライブを体験できる貴重なチャンスでした。

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鬼と田我流――ヒップホップの最注目新譜2枚登場!

いままでに『夜露死苦現代詩2.0』に登場してくれた、ふたりの素晴らしいラッパーの新譜が、立て続けに発売されます。ひとりめは田我流。山梨県一宮をベースに地道な活動を続けてきましたが、昨年になって映画『サウダーヂ』の主役をつとめ、一気にその名(と読み方)を全国に知らしめました。 そしてもうひとりが「鬼」。そう、あの名曲『小名浜』で全国のワルたちをむせび泣かせた、福島県小名浜出身のラッパー。無頼と抒情が交錯するその世界観は、なんだか立原あゆみの『本気!』や『仁義』の世界に通じるものがあります。

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2012年04月11日 vol.014

art

周回遅れのトップランナー 川上四郎

冬の陽が明るい畳敷きの一室で、目の前にずらりと絵画作品と写真プリントを並べて、ニコニコしている小柄な老人。絵も写真もずっとアマチュアでやってきた彼の作品を、名前を知るひとはいないだろう。でもいま、こうやって畳に座ってお茶を飲みながら見せてもらってる絵にも、写真にもオリジナルとしか言いようのない感覚があふれていて、画用紙やプリントをめくる手が止められない。だれも知らない場所で、だれも知らないひとが紡ぎ出す、だれも見たことのない世界・・・。

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art

『バッタもんのバッタもん』でバッタバタ

この展覧会のことを取り上げたのは、企画自体がおもしろいこともあるんですが、2010年神戸での展示がルイ・ヴィトン社の抗議にあって中止になったように、今回も参加作品の一部にギャラリー側からクレームがつき・・・結果として「ブラックボックス」と岡本さんが名づけた、モザイクをかけたように見える箱の中に展示することになったという、「またかよ!」な顛末を聞いたから。 その、問題の作品とは「アンパンもん」と「せんともん」。

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archive

あの三角のとこ

京都に住んでいたころ、安売り屋で買ったママチャリをキコキコ漕いで、本屋やレコード屋や観光客の来ないお寺を巡るのが楽しい日課だった。疲れるとお菓子屋(これが京都には異常にたくさんある)かたこ焼き屋に寄って、包んでもらったのをその辺の公園か川沿いの土手で食べる。そのうち買い食いシーンにはかなり詳しくなったが、わかったのは「どこでなにを買うか」ではなく、「どこで食うか」がいちばん大事なポイントだということだった。味覚に訴えるのは食物そのものだけど、五感を満足させてくれるのは食べる環境なのだ。

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2012年04月04日 vol.013

travel

圏外の街角から:福岡県大牟田市

長らく扉を閉ざしていた『富士』を改装して、ライブスペース『大牟田ふじ』として甦らせたのが、ディレクターを務める竹永省吾さんだ。僕は去年の秋に大牟田を訪れて知り合ったばかりなのだが、こんな寂れた街にライブハウス! という驚き以上に、オープン当初から灰野敬二、渋谷慶一郎、さらには海外からバリバリのハードコア、ノイズ系アーティストを呼んで、地元のバンドとカップリングさせるという無謀というか、東京でもなかなかない先鋭的なブッキングに度肝を抜かれたのだった。

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travel

伝説の生き河童・鯉とりまあしゃん

九州一の河川である筑後川流域の田主丸から吉井あたりは、昔から河童伝説が盛んに伝えられてきた土地。『珍日本紀行』でも田主丸の「カッパ駅」、吉井の「カッパ公園」を紹介しましたが、今回道草していただきたいのは田主丸町内、国道210号線沿いに店を構える『鯉の巣本店』だ。その名のとおり鯉料理とウナギを食べさせるこの店、なぜにわざわざ寄り道する意味があるのかと言えば・・創業者が「鯉とりまあしゃん」と呼ばれる、伝説の人物だから。

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art

妄想芸術劇場・ぴんから体操展、開催決定!

毎回告知欄でもお伝えしている「VOBO 妄想芸術劇場」を読んでいただいている方にはおなじみかと思いますが、我が国最強(最狂?)の素人露出投稿雑誌『ニャン2倶楽部』および『ニャン2倶楽部Z』の投稿イラストページで、創刊当初の1990年ごろから、もう20年以上も作品を発表しつづけてきた伝説の投稿職人「ぴんから体操」の展覧会を、ついに開催できることになりました。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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