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2014年09月24日 Vol.133

book

失われたドイツを探して

もう十数年前に、たぶん彼女が東北大学に留学して日本美術史を学んでいたころだったと思うが、ミヒャエラ・フィーザーというドイツ人が訪ねてきたことがあった。珍日本ネタで話が盛り上がり、彼女からはドイツのロードサイド・スポットをいろいろ教えてもらい仲良くなって、そのうち彼女は九州のお寺で1年間を過ごすことになり、帰国してからその体験を『ブッダとお茶を——日本の寺院で過ごした1年』という本にまとめて、それはドイツでベストセラーになった。この春、ベルリンで久しぶりにミヒャエラと会ったら、「最近こういう本を出したの」と、立派なハードカバーの写真集を渡された。『ALTES HANDWERK』——英語だと「OLD HANDCRAFT」ということになる、これは失われた手仕事、仕事場、職業の姿を捉えた写真集なのだ。

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photography

浅草サンバカーニバル 2014 前編

いまから2年前、2012年6月13日配信号で「山谷に生きる男たち」のポートレートを見せてくれた、多田裕美子という写真家がいる。浅草生まれの浅草育ち、いまも浅草で暮らし、働き、毎晩飲んでる多田さんも、やっぱりサンバカーニバルにはほとんど興味がなかったそうだが、なんと今年オフィシャル・カメラマンを依頼されて、「どうだった?」と聞いてみたら、「それが、予想外におもしろくて!」と興奮気味。そこで今週と来週、内側から見た浅草サンバカーニバルをリポートしてもらうことにした。毎年、完全にワンパターンの報道でしか僕らが知ることのなかった浅草サンバカーニバル。露出度マックスのお姉ちゃんたちが踊りまくるだけ、という一般常識をはるかに超えて、「本場ブラジル」のコピーにとどまらない、独自の進化をいまや遂げつつあることに僕も、みなさんの多くも驚くはずだ。

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art

宮間英次郎物語 3(文:海老名ベテルギウス則雄 写真:海老名ベテルギウス則雄、都築響一)

ついに最終章となる「帽子おじさん」宮間英次郎の人生いろいろ物語。長い苦しみの日々の果てに「帽子」というユニークな表現手段に出会い、日本を代表するアウトサイダー・アーティストとして輝く大団円をお送りする!

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2014年09月17日 Vol.132

photography

モノクロームの伝説

日本海に面した鳥取県の小さな町・赤崎(現・琴浦町)。8月20日配信号の編集後記で、海に面して約2万の墓が並ぶ花見潟墓地の幻想的なお盆の風景を紹介したばかり。その赤崎を訪れた目的が、今年4月末に開館した『塩谷定好写真記念館』だった。鳥取で写真、となると自動的に植田正治の名前が出てくる。植田正治はすでに米子近くの伯耆町に立派な美術館があり、訪れたことのあるひとも多いだろう。一般にはあまり馴染みのない名前かもしれないが、塩谷定好(しおたに・ていこう)は「植田正治の先輩」として山陰の写真界では古くから知られてきた、伝説のアマチュア写真家である。

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art

宮間英次郎物語 2(文:海老名ベテルギウス則雄 写真:海老名ベテルギウス則雄、都築響一)

先週に続いてお送りする「帽子おじさん」宮間英次郎の人生いろいろ物語。西成のドヤ暮らしで身も心もすさむうち、競艇と痴漢行為に溺れるようになってしまった、30代の宮間さん。そして長い苦しみの日々を経て「帽子」という表現手段に出会う、運命のドラマが展開していく!

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lifestyle

ハダカのこころ、ハダカの眼 04 絵描きの日田さん(写真・文 牧瀬茜)

「ストリップが新聞で取り上げられるなんて摘発のときだけですからね。画期的なことだと思います。素晴らしいことです」少し興奮した様子の日田さんは、胸の内ポケットから手帳を出し、その中から丁寧に折りたたまれた紙片を取ってテーブルの上に広げた。それは、数日前に某大手新聞の文化欄に載った5センチ×6センチほどの記事の切り抜きだった。『時代に踊ったストリッパーを撮り続けた元興行師の写真展』、そんな見出しだった。

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travel

フィールドノオト24 富士河口湖町(写真・録音・文 畠中勝)

富士山麓、本栖湖から望む富士山の姿は、千円札の裏側に描かれていることで有名だ。キャンプ地としても知られ、夏場は多くの家族連れが避暑のためやってくる。しかし都会の喧騒から逃れた場所にあるにも関わらず、花見同様、ここもスペース確保は最重要課題だ。青木ヶ原樹海はその湖周辺に広がる原始林。フィクション番組などの影響で、今や自殺スポットとして知られているが、実際、携帯電話の電波も入り、珍しい野鳥の声も聴こえるので、そんなに寂しい場所でもなかったりする。

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2014年09月10日 Vol.131

art

ハッシュタグが広げるアートスケープ——#BCTIONの廃ビル・アート・プロジェクト

2012年10月3日号『黄昏どきの路上幻視者』で紹介して以来、折にふれて連絡を取り合っている仙台のグラフィティ・アーティストSYUNOVENから、久しぶりにメールが来た——「先週東京に行ってて、麹町のビルの中に絵を描いてたんですよ」。ふーん、いいじゃない・・・って、ええーっ! 麹町って、僕が住んでるとこなんですけど。で、詳しく場所を聞いたら、家から歩いて2、3分のとこなんですけど。(中略)BCTION(ビクション)と名づけられたそのプロジェクトは、取り壊しを待つ9階建てのオフィスビル全館を使って、およそ80組のアーティストが自由にペインティングやインスタレーションを展開する、期間限定のアート・イベントだ。各フロア約116坪というたっぷりしたスペースに、さまざまなアートワークが展開し、観客はエレベーターや階段でフロアからフロアへと自由に歩き回り、作品を鑑賞できる。

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art

宮間英次郎物語——鳥取アール・ブリュット展に寄せて

『そこにある美術—アール・ブリュット—展』と題されたこの展覧会は、先週土曜日(9日)に米子市美術館でオープン(9月28日まで)。そのあと倉吉博物館、鳥取県立博物館と、ほぼ2ヶ月かけて県内3会場をめぐるという、珍しいスタイルの巡回展でもある。(中略)そして今展覧会の参加者のひとりであり、こちらもすでに読者にはおなじみの「帽子おじさん」宮間英次郎さんが、今年は80歳の誕生日を迎える! もう20年以上、宮間さんの活動を20年間以上見守り、陰で支えてきた畸人研究学会では、傘寿を記念して宮間さんの長い人生をまとめた『宮間英次郎物語』を年末までに発行予定。その前哨戦としてロードサイダーズ・ウィークリーではこれから3週にわたって、ダイジェスト版の『宮間英次郎物語』をお送りする。

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design

空飛ぶ絨毯の絵師

子供のころは分厚い時刻表の鉄道地図を見るのが大好きで、オトナになると道路地図を見ながらクルマでさまよう生活になって、それがいつのまにかカーナビやグーグルマップにすっかり頼り切りになって、地図を見るという機会すら失われつつ今日このごろ。名古屋駅に貼ってあったチラシにひかれて、時間潰しのつもりで立ち寄った名古屋市博物館の特別展『NIPPONパノラマ紀行〜吉田初三郎のえがいた大正・昭和〜』には、ひさしぶりにウズウズさせられた。名古屋エリアには美術館もいくつかあるけれど、尾張の歴史資料を展示する名古屋市博物館は、その性格からしても、地下鉄桜山駅という中心部からちょっと離れたロケーションからしても、かなり地味な印象のミュージアム。地元ですら、学校の課外授業ぐらいでしか行ったことないというひとが多いかもしれない。その目立たないミュージアムで、目立たないまま7月末から展示が始まり、今月15日(月・祝)に終わってしまう今回の展覧会。実は大変興味深い「ジャパン・オリジナル」のグラフィック・デザイン展である。

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2014年09月03日 Vol.130

art

コンセプトの海の彼方に――大竹伸朗と歩いたヨコハマトリエンナーレ

「ヨコハマトリエンナーレ2014」が8月1日から開催中だ(11月3日まで)。本メルマガではオープン直前の7月23日配信号で、大竹伸朗の新作を中心に紹介した。すでに会場でご覧になったかたもいらっしゃるだろう。(中略)トリエンナーレ開始直後、レコーダー片手に大竹くんとふたりで会場を回ったウォーキングツアー・リポートを今週はお伝えしてみたい。当然ながら客観的なガイドではないし、僕らが思うベストなんとか、ですらない。ぶらぶらと歩き回りながら目に留まった作品、こころに引っかかった作家についての雑談の記録にすぎない。はなはだ不完全なガイドではあるけれど、僕らふたりと一緒に会場を歩いているような気分になってもらえたら、そして展覧会に行きたくなってムズムズしてくれたら、それだけでうれしい。

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photography

新宿砂漠

渡辺眸(わたなべ・ひとみ)という写真家をご存知だろうか。1942年東京生まれ。70年代からインド、ネパールへの度重なる旅を記録した、数冊の写真集で知られるようになったベテラン・フォトジャーナリストだが、ちょっとちがうジャンルで脚光を浴びたのが2007年に新潮社から発売された『東大全共闘1968-1969』だった。あの安田講堂がバリケード封鎖されていたとき、たまたま友達の彼が東大全共闘代表の山本義隆だったことで、着替えを届けに行く彼女についていき、そのままバリケード内に籠城。外側からの報道写真ではなくバリケードの中から、闘争の内側からの唯一の記録が、渡辺さんによって撮影されることになった。その渡辺眸さんが当時撮影した、こちらは新宿の街頭の記録『1968新宿』がこのほど発売(街から舎刊)、いま新宿ニコンサロンで展覧会を開催中だ(8日まで、このあと大阪に巡回)。

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lifestyle

老遊女 03 3億円の宝くじ当選を夢見る、恋する老遊女 後編(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

ちなみにそのバッグの中には、財布や携帯、図書館で借りた本、チラシ、ポイントカード、病院の診察券などが入っている。大事なものや今使っているものなどだ。つまり宝くじは、沢村さんにとって、財布や携帯とともに持ち歩くほど大切なものだということになるだろう。「これで逗子に土地を買うのよ」3億で土地を買い、建物を建て、現在つきあっている5歳年下のIさんという男性と一緒に介護ビジネスを始めるのだと語り始める。

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travel

フィールドノオト23 身延(写真・録音・文 畠中勝)

山野一というガロ系漫画家の自宅に通っていたことがある。他界した“ねこぢる”の元夫だ。町田にある彼のアパート、その一室には、旧型で大型のテレビが置かれており、焼酎を飲みながら、一緒にギャンブル代わりの『桃太郎電鉄』をよくやっていた。テレビの脇には“ねこぢる”の仏壇。各種ゲーム機のコントローラーやソフトが山積みで、見方によってはもはや仏壇も家具のひとつというか、棚に近い印象があった。夏場、いつものようにそこに宿泊し、昼食に彼の好物である冷麦を食った後、麦茶を飲みながら、他愛もない山野一の会話を聞いていた。

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travel

隙ある風景 ROADSIDERS' remix 25(最終回)BEST 100(写真・文 ケイタタ)

今号は「BEST100」。今までの締めくくりとしてのテーマを選びました。連載が始まってちょうど1年。なんとかがんばってきたのですが、しばらく充電させてもらいます。まあ、ネタ切れですよ、ネタ切れ! もともと1年を目標で原稿を書いていました。目標が達成できたので満足です。またネタが集まれば投稿させていただきたいです。しかし! 『隙ある風景』ではない、また新たな切り口の新連載も準備中です。というわけでちょいとお待ちくださいね。それでは行ってみましょう『隙ある風景 BEST 100』

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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