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2024年05月22日 Vol.598

fashion

「世界」を身にまとった越路吹雪

連日のようにテレビ、新聞、ネットニュースなどで取り上げられている早稲田大学演劇博物館の「越路吹雪衣装展」。もうご覧になったかたもいらっしゃるだろう、担当者が「これだけ入場者の多い展覧会はあまり記憶にありません」というほど、会場は賑わっている。 今年は越路吹雪の生誕100周年。没後、終生のパートナーだった音楽家・内藤法美さんからゆかりの品々が演劇博物館に寄贈され、1982年の「特別展・越路吹雪を偲ぶ」を皮切りにこれまで何度か展覧会が開かれてきたが、今回は2009年以来、15年ぶりとなる越路吹雪展だそう。演劇博物館には伝説の「ロングリサイタル」などで着用されたオートクチュール・ドレスが56着も収蔵されていて(今回はそのうち11着を展示、後期は展示替えであらたな11着が並ぶ)、会場は「あ~懐かしい!」と声を上げる越路吹雪のオールドファンと、ノートを開いてドレスのスケッチに励む服飾デザイン系の学生たちがなごやかに混在していた。

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art

暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく  36話 復讐 (画・文:新開のり子)

夜、家の電話が鳴りました。 「もしもし」と電話に出ると 元気な声で「わたしわたし」と言います。 「はい?」と聞き返すと「わたしよーわたしー」 「どちらさまですか?」 名前を聞いてやっと思い出しました。 「えーどうしたの! どうしたのー久しぶりすぎー!!」 なんとも珍しい旧友からでした。 あーこの声! この声!懐かしい声。 彼女とは高校を卒業したあと何年も音信不通になっていました。 以前は、遊び終わった後もずっと長電話をするほどの仲でした。 話し上手の友人は、会話が止まらず早口です。 口の動きが忙しく、よく笑う楽しい人。 電話中もお互いに食事をしながら会話します。 食べたり飲んだり話したり聞いたり。

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lifestyle

おいでよヘンタイの森  06 二人のM男ヒロが泣いた理由  文・イラスト:mimi(会社経営&フリー女王様)

わたしが個人でSMをやっていたころも、変態イベント(悶悶ノミノミM男ふ会、以下「悶オフ」)も本当に全国いろいろなところから来てくれました  南は九州、北は北海道から  海外からきてくれたひともいた  その中でわたしの印象に残っている長野から軽トラでくるパン屋さんのヒロさんという人がいた  推定年齢 39歳  職業 パン屋さん  生息地 長野 

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travel

ROADSIDE CHINA  中国珍奇遊園地紀行 37 吉林省前編 (写真・文:関上武司)

大家好(中国語で皆さん、こんにちは!)。先日、愛知県岡崎市のわんわん動物園で犬活に励み、ブルドッグのゴンザレス君(名前がナイス!)と仲良くなれました。そういうわけで、今回も現地のワンコが登場、2日連続の反日発言に凹み、なぜか女性に親切にされるというわけのわからない展開になりました。 2016年5月3日。『中国遊園地大図鑑 北部編』の遊園地取材のため、黒竜江省ハルビン市から吉林省長春市へやってきました。まずは朝食です。ハルビンで食べていなかったのか、この日は長春駅構内のファーストフード店へ。屋号が「K.F.G 麦楽基」とあり、マクドナルド(麦当労)とKFC(肯徳基)と足して2で割った感じです(前回の麦肯基と似た展開でまたかよ!)。創業者の顔が全面に出ているのが中国の企業らしく、好事家の評価ポイントが高くなります。

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2024年05月15日 Vol.597

photography

21世紀の浪漫主義者

ゴールデン街を抜けて日清食品本社(かつて地下にパワーステーションがあったビル)に向かう道沿いにある新宿眼科画廊。ロードサイダーズでもずいぶん、ここで開かれた若手作家の展覧会を取り上げてきた。サブカルチャーという言葉ではくくりたくないが、日本でいちばん猥雑でエネルギッシュな歌舞伎町という街に、もっとも共振しているギャラリー(と演劇空間)であることはたしか。ここでデビューしたアーティストも、ここでしかやりたくなかったり、やれないアーティストもたくさんいるはず。 5月31日、ここでまたひとりの写真家が初個展を開く。堀江由莉(ほりえ・ゆり)、展覧会名は「浪漫(ROMAN)」。写真展というより昔懐かしい『カミオン』や『トラックボーイ』の表紙みたいなギラギラ・ド派手なビジュアルに、毛筆フォントの「浪漫」、その脇には「デコトラ、成人式、刺青、祭事、歌舞伎町、夜遊び、街並み……」と展覧会の内容を示すキーワードが並んでいて、ロードサイダーズ諸君ならこれだけで彼女のテイストが察せられるだろう。

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art

暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく  35話 忘年会のあと (画・文:新開のり子)

忘年会の日のこと。 その日は、終電に乗って帰ってきました。 会社で忘年会が行われ3時間程でお開きになりました。 時計を見ると20時。 鞄をもって帰る支度をし外に出ました。足早に駅に向かおうとする私の目の前に人が出てきました。 ボンと衝突!! 私は考え事をしながら下を向いて歩いていたせいで前がよく見えていませんでした。 ぶつかったのは女性でした。 「すみません」と言い、前に進もうとしましたが行けません。

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lifestyle

バンカラ女銘々伝  第四回 美貌と才気と芸能と社交で東京を背負った女 江木欣々 (文:平山亜佐子)

 江木欣々(えぎ・きんきん)について書かれたもっとも有名な文章は、長谷川時雨『近代美人伝』だろう。  「美貌と才気と芸能と社交で東京を背負った」と評され、サロンの女王として君臨していた1916(大正5)年当時、神田淡路町にあった欣々の家の豪奢なインテリアと装いを長谷川時雨はあますことなく伝えている。  招じられた客間は、ふかふかした絨毯、大きな暖炉〈ストーブ〉に、火が赤々としていた。(中略)客間の装飾は、日本、支那、西洋と、とりあつめて、しかも破綻のない、好みであった、室の隅には、時代の好い紫檀の四尺もあろうかと思われる高脚の卓に、木蓮、木瓜、椿、福寿草などの唐めいた盛花が、枝も豊かに飾られてあった。大きなテーブルなどはおかないで、欣々女史はストーブに近くなかば入口の方へと身をひらいて、腕凭椅子のゆったりしたのにゆったりと凭りかかっていた。

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photography

ニュー・シャッター・パラダイス 63  ブランド品のバッグの威力 (写真・文:オカダキサラ)

時計か靴かカバン、どれかが高級ブランド品だったら、金持ちでなくてもそれなりに見える。 そう教わったことがあります。残念ながら私は、いずれのアイテムも持ったことがないので、高級ブランドの威力を体験したことはありませんが、一理あるなと思う出来事が先日ありました。 銀座のとあるお店の中で、呼吸を荒くしてベンチでうずくまっている女性と、その女性を介抱している友人を見かけました。 あまりに辛そうな息遣いに、通りがかりの男性が心配し声をかけました。

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travel

ユーラシア後ろ歩き 8  タクラマカン砂漠の満天の星 (文:多田麻美 写真提供:張全)

やがて私は、カシュガルを出て、東へと向かった。今思えばそれは、トルファン経由でウルムチに行くという、かつてレーリヒ一行がたどったのと同じルートだった。 東に行くにつれ、漢族の人口の割合がふたたび増え始め、トルファンに戻る頃には7割ほどになり、街にも漢族の営む商店やレストランが目立つようになった。 帰りのバスで、私は青年4人組と出会った。彼らは新疆の油田で働いている若者たちだった。みな山東省出身で大学を出たばかりだと言う。彼らは計画経済のもと、国家が卒業生に自動的に職をあてがう「統包統配」の制度を適用された最後の世代だった。石油関連の学問を修めていた彼らは、ごく自然な成り行きとして、新疆の油田の仕事をあてがわれたのだ。 山東省から新疆ウイグル自治区……私はまた目の眩む思いがした。ハルビンから新疆ほどではないとしても、東の果てから西の果てまでの、4,000キロはある移動だ。中国は就職のための移動もスケールが大きい。

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2024年05月08日 Vol.596

photography

空想ピンク映画の自撮りスター

「マキエマキの空想ピンク映画ポスター展6」が先週の6日間、渋谷のギャラリー・ルデコで開催された(4/223~28)。もう6回目になるとは・・・・・・と感慨を抱きつつ展示に向かったファンが、ロードサイダーズ諸氏にもいらっしゃったかと思う。 マキエマキを初めて紹介したのが2016年2月10日号「自撮りのおんな」。それから8年のあいだに、自撮りされたマキエさんをずいぶん見てきた。ロードサイダーズ・ウィークリーでは何度も取り上げてきたし、NHKで番組がつくられるほど世間での認知度も急上昇してきた。ちなみに2016年にはTwitterのフォロワー数が1500人くらいだったのが、現在は約5万人。インスタのフォロワー数も3.8万人である。そんなマキエさんの、ポスター展としてはコロナ禍を挟んで今回が3年ぶりになるという展示を見ての感想を、見逃したかたのための誌上展とあわせてお読みいただきたい。

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lifestyle

おいでよヘンタイの森  05 六本木ヒルズでプレイしたあの日  文・イラスト:mimi(会社経営&フリー女王様)

わたしがゆるい女王様をやっていた時期というのは2004年頃、 ヒルズ族なんていう言葉が流行っていた時代  今の人たちは知らないだろうけど、ただ六本木ヒルズに住んでいる人たちをそう呼んでいた  今考えれば、2003年に六本木ヒルズが完成しているんだから、わたしがプレイしたのはできてすぐだったんだと今気づいた  調べてみたけれど私がプレイした間取りの空室はなくて、いくらの家賃かわからないけど、今だと50㎡の部屋でで50万くらい  でも、わたしが実際見た間取りは200㎡以上はあったと思う  だいたい300万くらいのお家賃 

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art

暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく  34話 着れない服 (画・文:新開のり子)

休日に列車に乗って海を見に行ってきました。 海でトンビが急接近し危うく食べ物を狙われたりしましたが、なんとか無事に日帰り旅行を楽しむ事ができました。 また、いつもの生活に戻ります。 朝起きて仕事へ行く準備をしています。 化粧にはさほど時間がかかりませんが服選びには頭を悩ませます。 洋服のサイズがみるみる合わなくなってきたからです。 「この服もだめだ!この服も着れない!」 なんとか無理に着た服は、身動きが出来ません。 その服を着て会社に行きます。 席に座るとビリっ!と服の破ける音。

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photography

妄想ホテル room:038  いかに社会に溶け込みながら人からかけ離れるか  (写真・文:フクサコアヤコ)

そういえば写真を始めて今年で30年になる。 専業カメラマンではないものの「昼はOL、夜はカメラマン」というスタイルでとりあえずどんな時も撮り続けた。 写真の師匠からの唯一の教え「死ぬまで撮り続けること」を心に誓い、対象が風景から人、そしてエロへと移り変わっても辞めることなく今に至っている。 初個展は写真を始めた地である京都にて。寺町三条の同時代ギャラリーに併設された小さなギャラリースペースだった。 当時の私の作品はモノクロの風景写真で、押し入れを改造して作った暗室で夜な夜な焼き上げていた。個展前などは会社から帰ると徹夜で暗室作業をし、また朝から会社へ行くという毎日だった(若かった)。

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art

おかんたちのヴァナキュラー・アート

少し前になるが、3月末に『ヴァナキュラー・アートの民俗学』という本が出版された。編者の東京大学東洋文化研究所教授・菅豊をはじめとする7人の研究成果を収めた分厚い一冊で、刊行元は東京大学出版会、税込み6,820円というアカデミックな出版物なので、どれくらいのひとに見ていただけたか・・・・・・。僕はカバーになった帽子おじさん宮間英次郎さんの写真と、帯の文章を寄せただけだが、書中には連載「アウトサイダー・キュレーター日記」の櫛野展正くん、2021年9月8日号で紹介した展覧会「戦後京都の「色」はアメリカにあった! カラー写真が描く<オキュパイド・ジャパン>」の共同キュレーターだった佐藤洋一さん、そしてなにより2022年に東京都渋谷公園通りギャラリーでの「MoMA ニッポン国おかんアート村」を共同キュレーションしてくれた神戸の山下香さんも参加している。町の書店で平積みされるような本でもないので、ここでじっくり紹介しておきたい。

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2024年05月01日 Vol.595

art

暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく 33話 隣の見知らぬおばさん (画・文:新開のり子)

会社が休みの日、眩しい光で目が覚めました。 今日は気分転換に海を見に行こう! そんな気分になって気が変わらないうちに急いで駅に向かいました。 朝日が昇ったばかりで建物や木々の隙間からオレンジの眩しい光が顔を照らします。 目を細めながら小走りをして駅に急ぎます。 小鳥のさえずり、小鳥の優しい羽音。 朝の長閑な時間で心が豊かになります。 駅に着き海方面に向かう列車を待ちます。 自由席のホームには家族連れやカップルが目立ちます。 列車がホームに到着すると「プシュー」と音を立てながら扉が開きます。 今までホームでゆったり待っていた人達が急に慌ただしくなります。ゆっくりと歩く私をどんどん抜かして車内に入っていきます。 キョロキョロ車内を見渡しているうちにあっという間に満席状態になってしまいました。

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編み物☆堀ノ内の「帰ってきた肖像編み物」 第7回 ダリオ・アルジェントとアーシア・アルジェント  オーダーした人/吉本ばなな(小説家) (写真:久富健太郎 / 聞き書き:川上雅乃)

今日のお客さんは吉本ばななさんです。うちには吉本さんの本が新旧何冊もあるので、インスタグラムのDMで問い合わせをいただいたときには「え。本物?!」とビビりました。吉本さんは神保町の「(元)鶴谷洋服店」に文化屋雑貨店の物を見に行ったとき、編み物☆堀ノ内のディヴァインのバッグを目にして僕を知ってくださったそうです。吉本さんが「人生でいちばんはじめに、本当に惹きつけられた」というイタリアン・ホラー映画の巨匠ダリオ・アルジェント監督と娘のアーシアさんの肖像を編みました。

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travel

ユーラシア後ろ歩き 7  人生が語られたカシュガルの夜 (文:多田麻美 / 写真提供:張全)

嫌いではない。むしろ自慢したくなるほど理想的な相手なのだが、結婚して家庭を築くとなると、ちょっとばかり気が重い。 そんな王さんの心境は、結婚以上にやりたいことが山ほどあった当時の私には、別世界の出来事に思えた。だが、自由なようで自由でなく、すべて完璧なはずなのに何か物足りないというのは、きっと独特のつらさなのだろうと、自分なりに想像してみた。 生粋の西北人王さんと、東北出身の西北人との、腹を割った会話は続いた。 きっと店主も王さんも、誰かと心行くまで話したい気分だったのだろう。人にはなぜか、見知らぬ人にあれこれと打ち明け話をしたくなる時がある。

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photography

ニュー・シャッター・パラダイス 62  大人は乗れない車 (写真・文:オカダキサラ)

赤ちゃんは乗れるのに、大人は乗れない車ってなあに? こんなクイズがありました。答えはベビーカーです。 本当に大人は乗れないのでしょうか。調べてみると最大耐荷重75kgのベビーカーもあるようで、体型によっては大人でも乗れなくはないことがわかりました。 もっとも、重量的な可不可はとにかく、窮屈なシートに乗せられて誰かの手によってしか進めない状況は、言い方を変えれば「目的地もわからないまま、運ぶ人に全てを委ねる」ということ。

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lifestyle

バンカラ女銘々伝  第3回 型破りな男に翻弄された女 池田きぬ (文:平山亜佐子)

 そもそも「バンカラ(蛮カラ)」とは「ハイカラ」(洋風の意。当時の男子の洋装が高い襟(ハイカラー)をつけたシャツだったため)の対義語として、野卑な振る舞いを指す明治期発祥の流行語である。しかしこの連載ではもう少し意味を広くとって、型破りな、破天荒な生き方を指している。  とはいえ、池田きぬが果たして破天荒かといえば少々疑わしい。  きぬの場合は破天荒な男、長田秋濤に振り回され、結果的に型破りに生きざるを得なかった、とは言えるかもしれない。

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lifestyle

蒲田リハビリ日記 第23回  夜露死苦哀愁都築響一著夜露死苦現代詩 (写真・文:リーサル・ウエポン金本)

エロ本編集部アルバイトから悪趣味雑誌『GON!』の末席ライターになった俺は、ライターになってから文章の書き方を勉強した。通常は専門分野があり、すでに問題なく文章を書ける人がライターになるのかもしれないが、俺の場合は高卒(偏差値35)の日雇い労働者出身で、読めない漢字も多く、知識・教養もなければ専門分野もなかったため、本当の意味でゼロからのスタートだったのだ。 諸先輩方(青山正明氏や村崎百郎氏など)の文章を何度も繰り返して書き写し、構成パターンを足りない頭(俺)に叩き込んでゆく。起承転結に分けて文字数を勘定し、どこでどう工夫されているのかを分析した。その結果、青山氏も村崎氏も、同じ単語を何回も使わないように配慮されていることや、簡潔な表現になるよう、随所で「通分」されていることなどに気づいていった。文章の上手下手は国語力の問題だと思っていたが、実は数学的なセンス(の優劣)のほうが大きいと分かったのである。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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