BACKNUMBERS
バックナンバー:2015年05月06日 配信号 収録

ジワジワ来る関西奇行 03 ナイト・オブ・ザ・リビング堺東(写真・文 吉村智樹)

travel

ジワジワ来る関西奇行 03 ナイト・オブ・ザ・リビング堺東(写真・文 吉村智樹)

これといった景勝地もなく、知名度に反して観光収入の少なさが問題視され続けた大阪市が、たとえなんらかの誤解であってもそれでツーリストが増えたなら喜ばしいことだ。しかし「ミナミ=大阪の原風景」と呼ぶにふさわしい時代はもう終わったと認めざるを得ないだろう。いまのミナミは、大阪らしい街、ではなく、訪れた人たちのために商人たちが大阪キャラを演じるナニワーランドへと姿を変えた。ゆえに、かつて上田正樹と有山淳司が名盤『ぼちぼちいこか』で歌った「梅田からナンバまで」「なつかしの道頓堀」のようなエレジーでブルージーな街を期待してやってくると、期待はずれで肩を落とすことになるやもしれない。「あやしくて、チープで、いなたくてB級で、でもどこか憎めないあの頃の大阪ムードを味わいたい。でもミナミは残念ながら想像していた街ではなくなっていた」。そんな方には、ミナミからさらに南へ、南海「難波」駅から高野線に乗って12分の「堺東」駅で下車することをお勧めする。そこにはガラパゴス諸島のように生態系が温存された大阪がある。

この記事は、ログインすることでご覧いただけます。
ご購読の手続き・会員登録はこちら

RELATIONAL ARTICLES
関連記事

案山子X 6:嘉瀬かかしまつり(佐賀)(ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は佐賀県の「嘉瀬かかしまつり」を紹介します。毎年秋に佐賀県佐賀市嘉瀬町の嘉瀬川防災ステーションで「嘉瀬かかしまつり」は開催されます。2013年に4回目の開催とな…

連載:スナックショット 05 秋田(平田順一)

どうもスナック昼の部担当の平田です。先日、岡本太郎美術館で開催されている写真展『記憶の島――岡本太郎と宮本常一が撮った日本』に行ってきました。思わず惹きつけられずにはいられない強い眼光の岡本太郎に対し…

湯けむり秘宝と西部劇——追想の鬼怒川秘宝殿とウェスタン村

失われた場所といえば、昨年末に閉館となった鬼怒川秘宝殿も、マスコミでやけに大きく取り上げられてびっくりさせられた。それまで秘宝館なんて、見向きもしなかったくせに。ご承知のように、日本に秘宝館が誕生した…

フィールドノオト24 富士河口湖町(写真・録音・文 畠中勝)

富士山麓、本栖湖から望む富士山の姿は、千円札の裏側に描かれていることで有名だ。キャンプ地としても知られ、夏場は多くの家族連れが避暑のためやってくる。しかし都会の喧騒から逃れた場所にあるにも関わらず、花…

バーレスクの歴史遺産を訪ねて

エロチカ・バンブーの記事で触れたように、バーレスクの発祥地であるアメリカには、その歴史を紐解く上でいくつか重要な場所がある。そのうち2ヶ所を『ROADSIDE USA』で訪ねているので、ここに再録して…

FACEBOOK

BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

SHOPコーナーへ


ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

SHOPコーナーへ


圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

amazonジャパン


ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

amazonジャパン


独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

amazonジャパン


ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

amazonジャパン


東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

amazonジャパン


東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

amazonジャパン