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2025年08月27日 Vol.658

lifestyle

レトロスペース坂会館 30年史展

ロードサイダーズにはおなじみ、札幌のレトロスペース坂会館が1994年の開館以来、去年で30周年を迎え、このほど市立小樽文学館で「レトロスペース坂会館 30年史展」が開かれた。4月末から6月15日までの会期で、終了直前に滑り込み観賞できたのだが、報告がずいぶん遅れてしまって申し訳ない。ふだんのレトロスペースでは、厖大な展示品に埋もれてなかなか見つからないコレクションや、波瀾万丈の30年間を物語る資料なども多数展示されていたので、遅ればせながら今週はたっぷり紹介させていただく。

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design

デザインの世間体 045  - - -赤道直下のキリトリ線- - - (写真・文:若生友見)

2013年の元旦から、私は自分のサイトのブログ(今はない)で毎日「切り取り線」の画像を投稿するというチャレンジをしていたことがあります。 昔からなんとなく切り取り線が好きだっただけで、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。 当時のメモを見返したところ、50日を過ぎたところで早くもネタ切れ気味になったようで、ネットの話題にもならないままなんとか100日に到達し、その後予備の力で110日でフィニッシュ。 切り取り線なんて探せば身の回りに無限に存在するので、続けようと思えばまだまだ続けられたのでしょうが、収集癖を持ち合わせていないためテキトーなところで終わってしまいました。 今回は当時のデータをひっぱり出し、一部をご紹介しようと思います。

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travel

ユーラシア後ろ歩き 38  廃墟の像が見つめるもの (文・写真:多田麻美)

崩れるに任された廃工場の跡を眺めながら、私は思った。たとえ工場は消滅しても、ここで生産された磁器のほうは、まだまだたくさん世の中に残っているだろう。だが、生産された数に釣り合うほどは多くはないはずだ。価格が庶民的だったハイタの磁器は、あまりに頻繁に使用され、人々の生活に溶け込んでしまったせいで、かえって時代や生活の変化によって姿を消しやすかったに違いない。そもそもロシアには、欠けたりひびが入ったりした磁器を捨てずにとっておくことを忌み嫌う風習がある。どこでも買える安価な磁器ならなおさら、惜しみなく捨てられたことだろう。

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art

暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく  96話 夏の思い出 (画・文:新開のり子)

1972年生まれの私は、生まれてから小学生高学年になるまで毎年8月になると、母の実家・福島県南相馬へ行くのが恒例でした。 まだ新幹線も予約システムもない時代。品川駅に朝早くから並び、電車の指定席を買います。 親に付き合って、何時間も並びました。やっと券が買えて、わたしたちは常磐線に乗るため、早朝から上野駅を目指しました。 子供の私は、ほとんど荷物も持たず、大きな荷物はすべて母が背負い、しかも父方のおばあちゃん(義母)も同行していたので母はさぞかし大変だったと思います。

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lifestyle

バンカラ女銘々伝 第33回  「昭和鹿鳴館」の女王 鳥尾鶴代(後編) (文:平山亜佐子)

 敗戦後の東京でGHQ高官の私設秘書やパーティーアテンドとして活躍した通称「女子学習院グループ」のなかで女王と呼ばれた鳥尾鶴代。子爵と結婚し二児をもうけながらカーディス大佐と大恋愛に陥るが、二年後に別離。その半年後に夫が急死し、シングルマザーとして奮闘することとなる。  鶴代は夫の借金の整理のためにそれまで住んでいた世田谷の家を売り、青山に150坪ほどの土地を買って赤い屋根の洋館を建てた。また、勤めていた洋裁店を辞め、給料の高い機械メーカーの渉外部に転職。コミュ力が高く知り合いも多い鶴代にはうってつけの仕事だった。  そんな折に、第三の恋がやってきた。

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2025年08月20日 Vol.657

art

彼女たちのアボリジナル・アート

この6月末からスタートして多くの紹介が上がっているし、すでに観てきたひともいるだろう、京橋アーティゾン美術館で開催中の「彼女たちのアボリジナル・アート」。オーストラリア先住民のアボリジナルを出自とする、それも女性アーティストたちによる展覧会だ。参加作家7名と1組のうち、4人が専門的な美術教育を受けた現代美術家、3人と1組が美術界とは別の場所から現れた作家たち。個人的にはその「3人と1組」がすごく興味深かったので、ロードサイダーズでは彼女たちの作品を軸に、図録の解説なども参照しながら展覧会を紹介してみたい。

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food & drink

世界の中のインド亜大陸食紀行/日本編  北関東・パキスタンバーガーの旅 (写真・文:小林真樹 編集:島田真人)

食べ歩き目的でパキスタン訪問した私にとって意外だったのは、街なかのファストフード店の多さだった。マニアが喜ぶような「ガチ」なパキスタン料理が好きで日本国内でも食べ歩いていた私にとって、ハンバーガー(パキスタンやインド人式に発音すると「バルガル」)やピザといった「ザ・アメリカン」な料理がこれほどパキスタン国内で幅をきかせているとは知らなかった。

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art

暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく  95話「イタキモチイイ」 (画・文:新開のり子)

区民ギャラリーで展覧会を開いていると、実にさまざまなお客さんがやってきます。 せっかく足を運んでくださったのだから、と私はできるだけ丁寧に応対しようと思うのですが、なかには首をかしげたくなるような場面にも出会うこともあります。 前まで来てUターンをする人の数を数えると、来場者より多いのではないでしょうか。 なんとなく切ない思いをしながら、やる展覧会は私にとって、「イタキモチイイ(痛気持ちいい)」感じで癖になります。 どのような「イタキモチイイ」経験をしたのか、今回だけでなくこれまでのことを思い出して書いてみます。

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photography

ニュー・シャッター・パラダイス 98  紫鏡とパンツ一丁の怪 (写真・文:オカダキサラ)

私はホラー映画が苦手で、「あまりに怖い」と評判の映画は今でも避けています。 ホラーがダメになったのは、小学5年生のときに映画館で観た「リングゼロ」がきっかけです。その前から怖いものは苦手だったのですが、友達の「ぜったい面白いから」という激推しに「そうかも」と流されてしまったのがいけなかった……。映画館の帰りには深く後悔しました。もしかして貞子を持ち帰ってきてしまったかもしれない、という恐怖が、何をしていてもぴったり背中に貼りついて離れないのです。

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lifestyle

おいでよヘンタイの森 35  冷蔵庫に閉じ込められたい男  文・イラスト:mimi(会社経営&フリー女王様)

彼と会ったのは、もう悶悶オフ会100回が終わったあと  二丁目でbarをやっているときに知り合いました  とてもオフ会が終わってしまったことを悲しんでいて  でもこうやって、わたしと知り合いになれたことを喜んでいました  彼の変態は特殊で  何もかも壊されたい・・・  破壊願望  消えてなくなりたい  かなり深い深いM願望でありました

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2025年08月13日 Vol.656

art

第9回 心のアート展・誌上報告

少し前になってしまったが、今年6月末に三鷹市芸術文化センターで開催された「第9回 心のアート展 パッション―受難と受苦と情念と―」の報告をお届けする。 「心のアート展」は東京精神科病院協会に加盟する会員病院からの公募を経て、選ばれた作品を一堂に展示する大規模なグループ展。2009年に第1回展が開かれ、9回目となる今年も協会会員60病院から479作品の応募があり、審査を通過した215作品が会場に展示された。

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music

歌は混迷にのまれて ~ミャンマー音楽探訪記~ (写真・文:村上巨樹)

12月3日朝7時、成田空港着。昨夜は最終の東北新幹線で自分が住む岩手から東京まで移動した。ここ数日派手な風邪を引いてしまい、せっかくのミャンマー行きなのに体調は最悪。とにかく薬を飲み続け、昨夜の新幹線ではひたすら寝た。少しは治ったが頭痛がひどい。 今回のルートは成田~バンコク~ヤンゴンで、航空会社はタイ航空。有人カウンター手前にあるセルフチェックイン機を使うが何故かエラーが出る。もしかして最終目的地であるミャンマーのビザがこの機械だと認識できないからだろうか。

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photography

妄想ホテル room:053  心に不健全な犬を飼う (写真・文:フクサコアヤコ)

子どものころ、我が家には一匹の犬がいた。 ボクサーという犬種で、ブルドックを少しスマートにしたような、いかつい見た目の犬だった。 猟犬として、獲物を追い詰め、猟師が到着するまでしっかりとくわえて確保する、そんな役割を持つ犬だそうで、狩猟好きの叔父に飼われていたが、年老いて引退した後、我が家に引き取られることになった。 私が両親と暮らし始めたのは4歳のころ。 ちょうど同じタイミングで我が家にやってきたその犬は、新しい生活になじめず戸惑う私の最高の友達となってくれた。

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lifestyle

バンカラ女銘々伝 第33回  「昭和鹿鳴館」の女王 鳥尾鶴代(前編) (文:平山亜佐子)

敗戦後の東京で米兵の腕にパンパンガールたちがぶら下がっていた頃、将校クラスの高官には英語はペラペラ、教養も申し分なしの名流貴婦人たちが寄り添っていた。通称「女子学習院グループ」とよばれる彼女たちは恋人でありながら私設秘書でもあり、機密情報を政府に流すこともしていた。「昭和鹿鳴館」で女王と呼ばれた鳥尾鶴代を、2回に亘って紹介する。 鳥尾鶴代は1912(明治45)年5月12日に三井物産に勤める下条小四郎と妻の文の長女として生まれた。住まいは祖父の持つ千代田区麹町の広大な邸宅だった。

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art

暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく  94話 沸点 (画・文:新開のり子)

昔も今も何かと理不尽な思いをすることが多い私ですが、気が弱くてその場では怒ることができません。 しかし、そんな私が激高することは食べ物での差です。 子供の頃、家族と親戚と旅行に行った時のこと。ランチを摂るため、テーブル席を囲うようにぐるりと10名、座りました。 親戚が揃うと子どもが余興をする習慣があり、私はみんなの前でおもちゃで買ってもらったコメットさんのステッキをくるくるまわしながら、踊ります。

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travel

ユーラシア後ろ歩き 37  遊び人の楽園と働き者の楽園 (文・写真:多田麻美)

ガイドのおばさんが指さした先には、「バイク・ポスト『ウソリスキー』」と書いてあった。入り口の近くでは、粋なジャケットを着た男が少し疲れた様子でタバコを吸っている。近づいていくと、ごく自然な感じで出迎え、この場所について説明してくれた。ここはオートバイでツーリングをしている人々のための宿泊施設で、バイク乗りなら誰でも無料で泊まれるのだと。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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