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2019年01月23日 Vol.341
food & drink
Neverland Diner 二度と行けないあの店で 52『今はなき広島文化の最深部』YOSHI YUBAI(写真家)
2012年の夏、長崎へ移住するつもりで当時働いていた屋形船の仕事をほっぽり投げて浅草を飛び出した。ゲストハウスを拠点に一年くらい長崎をプラプラしながら写真を撮る・・・つもりが気がつけば、広島に不時着。まずはじめに待ち受けていたのは、当時駅前にあった純喫茶のウィンドー。さりげなく金正日と小泉純一郎が握手している写真が・・・。なんとも強烈な洗礼でしたが、駅前の愛友市場もいい感じだし、地元の福山までも電車で一本。さらに駅から徒歩5分、猿猴川沿いに家賃3万5千円で2DK、小汚いけど快適そうな部屋を見つけたので広島に住み着くことにした。
travel
慈雲閣――香港スピリチュアル・トリップ
世界屈指の観光都市であるにもかかわらず、珍スポットという面では意外に物件が乏しいのが香港。名高いタイガーバームガーデンは2000年に閉鎖、伝説の九龍城砦も1993~94年に取り壊され、いまは公園になっている。そんななかで珍寺マニアによく取り上げられているのが、九龍半島サイドにある「慈雲閣」。尖沙咀(チムシャーツイ)から一路北上、九龍城砦跡の公園あたりを過ぎて、約1時間の路線バス旅で慈雲山麓の慈雲閣に到着する。なかなか険しい山腹と、いかにも香港らしい高層マンション群に挟まれた慈雲閣は、道路に面した門から延々と階段を上り、神像が並ぶ中2階の見晴らし台「古国神廊」を経て2階に至る。オープンテラスからは九龍の市街が一望。そして大小さまざまの祈りの場が設けられ、奥には3階に続く階段を兼ねた、18層の地獄が展開する「地獄めぐり」ジオラマ。そして今度は3階から降りていく途中の中3階的なフロアに、おびただしい骨壺が壁面を埋め尽くす納骨堂があるという動線だ。
photography
中国ラブドール製造工場訪問記
2018年4月18日号「ラブドール王国の宮廷写真家」で特集したSAKITAN。大阪をベースにラブドールの写真を撮ってはSNSにアップしたり、自費出版写真集をすでに数冊発表している、ラブドール・ピンナップのエキスパートだ。やはり2018年11月28日号で掲載した吉井忍さんの「Freestyle China 即興中国」の中国ラブドール写真コンテストで、SAKITAN氏が審査員のひとりとして日本から招かれたことが記事中で触れられていたが、コンテストのあとに広東省へと足を延ばし、いまや世界のラブドール市場を席巻しつつある中国ラブドール・メーカー2社の本社工場を見学、その様子を新たな写真集としてリリースしたばかり。ちょうど年末の冬コミ出店のために上京したSAKITAN氏をつかまえ、お話を聞かせてもらうことができた。中国の新興メーカーがどんなドールを作っているのかは、各社のwebサイトを見ればわかるけれど、どんなふうにドールを作っているのかは、なかなか見ることができないはず。写真と共に、インタビューをお楽しみいただきたい。
travel
Back in the ROADSIDE USA 95 National Museum of American History, National Mall, Wahington DC
ワシントンを訪れる日本人観光客のほとんどは、スミソニアンがお目当てなのではないだろうか。美術、科学、歴史とあらゆる分野で、全米はもとより世界最高峰のコレクションを誇る、一大ミュージアム群である。その中でも足を向ける日本人が比較的少ないのが、アメリカン・ヒストリー・ミュージアム(国立アメリカ歴史博物館)。その名のとおり開拓時代から現在までの波乱に満ちたアメリカ史を、貴重な資料によって辿る歴史博物館だ。アメリカ史に親しんでいないと楽しめないと思われがちだが、昔懐かしいスタイルのジオラマが各所に散りばめられた展示スタイルは、気軽に見て回るだけでも価値あり。歴代ファーストレディ(大統領夫人)のドレス展示にうっとりのおばさんもいれば、黒人差別の歴史フロアで動かなくなるヒップホップにいちゃんもいたりと、客層もバラエティに富んでます。
travel
赤線酒場×ヤミ市酒場 ~盛り場のROADSIDERS~ 第4回 北海道釧路市(文・写真:渡辺豪+フリート横田)
第4回は首都圏から離れ、北の大地・北海道へ。釧路市、人口約17万。道内自治体の人口順位で第5位。1981年に23万人のピークを迎えた釧路市の人口は、微減傾向が長年続き、2018年ついに苫小牧市の人口を下回り、第5位に転落してしまった。 かつてアイヌの地だった釧路の近代化は、明治19年に安田善次郎がアトサヌプリ(硫黄山)から産出する硫黄の輸送を目的として、釧路鉄道(道内2番目の鉄道路線)を敷設開始したことに始まると言われる。 明治32年には釧路港が開港し、さらなる発展を遂げる。かつては漁業が盛んだっただけでなく、炭鉱、製紙業も勢いがあり、当然街には大勢の男たちが汗を流していた。街には彼らを癒す盛り場があったわけだが、現在はどうなっているのか? 早速北国の夜へと入ってゆこう。道東の黄昏地帯、釧路を飲み歩く。
2019年01月16日 Vol.340
food & drink
Neverland Diner 二度と行けないあの店で 51『究極の「うまくないけど食いたいもの」だった、うどんとおでん』兵庫慎司(ライター)
今から20年くらい前、なので30歳前後の頃、故郷広島に帰省した時のこと。帰ると必ず会う、高校の同級生である友人が「いい店があるから行こう」と言う。我々の地元はJR広島駅にほど近い府中町というところなのだが、彼は当時、呉市内で仕事をしていて、そのあたりを日々クルマで走り回っていて、見つけた店だという。「何屋?」「うどんとおでん」「よく行くの?」「うん、週2,3は」「へえー。うまいんだ?」「うーん、うまいというか、おもしろい」
travel
香港版・海辺の人形墓場
香港の中心部が香港島と九龍半島のふたつにわかれているのはご存じのとおり。香港島の上環(Sheung Wan)からバスに乗って、険しい坂を上り下りすること30分ほど。香港島南西部の華富邨(Wah Fu Estate)という巨大団地でバスは終点になる。華富邨は1968年から70年代末にかけて造成された、当時の香港では有数の規模の公営団地群。最盛期には5万人あまりが暮らし、各種商店に公共施設、市場まで揃った「シティ・ウィズイン・ア・シティ」だった。現在では人口も半分弱、頼んだUberの運転手さんによれば「ここはひとり暮らしのお年寄りばっかりが住んでる寂しいところですよ~、私も20数年香港にいて、初めて来ました!」と感慨深げだった。
lifestyle
ティーンズロード回想録 よろしく流星 第5回 世間で叩かれ悪書指定に [文:比嘉健二(ティーンズロード初代編集長)]
青森でティーンズロード絡みのリンチ事件が――1991年ティーンズロードは大ブレイクした。90年の7月に月刊創刊され、前回でも紹介した三河遠州女番長連合の反響等もあり、出せば実売は平均90%ぐらいの勢いだった(特筆すべきは実はコンビニにはほとんど入っていなかったのだ。理由はこういう奴らがコンビニにタムロすると迷惑だからと不扱いに指定されていた)。部数も17万部ぐらいに膨らみ、世間でも一般的にも認知されてきた。この一般にも浸透したことが思わぬ事件を産んでしまった。1991年の夏休み明けぐらいだっただろうか、一本の電話が編集部にかかってきた。この日はたまたま俺しか編集部にいなかったので、すぐに受話器を取った。
travel
案山子X 52:東麻布商店会かかしまつり(東京)(写真・文 上迫愛)
こんにちは。上迫愛です。今回は東京都港区の「東麻布商店会かかしまつり」を紹介します。 かかし祭は田舎だけのものだと思っている人が多いかもしれませんが、東京都23区内の港区東麻布でも毎年かかし祭が開催されています。港区は東側が東京湾に面しており、六本木、青山、赤坂など高級な都会というイメージですが、東麻布は住宅街や小さな商店が立ち並ぶ落ち着いた雰囲気の街です。かかし祭を開催している東麻布商店会は、東麻布1丁目と2丁目の間にある商店街で、飲食店や地域に根ざした商店など様々な店舗が軒を連ねています。近くには観光スポットである東京タワーや、日本で最も古い公園の一つである芝公園があります。
art
ズベ公・チンピラ・タトゥーと熟女@新宿ビームス!
入墨師、漫画・劇画家、小説家、映画演劇俳優、演歌歌手、紙芝居屋、テキヤ、右翼団体顧問・・・1960年代から2008年に亡くなるまで、凡天太郎はとんでもなく広範なフィールドで、しかしどこにもどっぷり属することなく、というよりどこでも異端児として、ひとりだけの暗黒宇宙を形成してきた。79歳で亡くなってからも忠実なファンたちによる発掘作業や再評価が進み、昨年夏には中野タコシェで「混血児リカ 原画展」が開かれたばかりだが、今月18日からは新宿ビームス4階トーキョーカルチャートで「昭和のアヴァンギャルド・凡天太郎『ズベ公・チンピラ・タトゥー』展」がスタートする。ズベ公ともチンピラともタトゥーとも、一見もっとも縁遠そうなビームスというオシャレ空間に開陳される戦後昭和の特濃アンダーワールド美学、いったいどんなスパイシーな異臭が立ちこめるだろうか。
lifestyle
DOMMUNEスナック芸術丸、アーカイブ2本4時間同時公開!
恵比寿で1枚だけのアナログレコードをカットしてくれるスタジオ「CUT BY 1977 RECORDS」を運営する「ロディオ」くんと、本メルマガではおなじみのグッチ山口さんをゲストに迎えて2時間たっぷりお送りした、2018年7月10日のスナック芸術丸・第四十八夜「宇宙で一枚だけのレコード」。メルマガ購読者限定特典として、アーカイブへのリンクが準備できました。恵比寿のスタジオから、DOMMUNEにカッティングマシンを持ち込んで、生配信中のライブ・カッティングにも挑戦! 後半3時間超のDJタイムとあわせて、たっぷりお楽しみください!
2019年01月09日 Vol.339
food & drink
Neverland Diner 二度と行けないあの店で 50『その店は、居間にあった。』小石原はるか(フードライター)
昔の記憶全般がそろいもそろってあいまいなのだが、その店がうちにあったことは、確実だ。居間が、その店だったから。今もわたしはそこにいるが、ここにあの店はもうない。43年ほど前に、当時 “最先端の二世帯住宅”的な触れ込みで建てられたという、3フロアからなる一軒家。その二階で、母親が店を始めたのはたぶん自分が中学生のころ。昼は一般家庭の居間、夜は完全予約制&紹介制(「第一種住居地域」という用途地域であるところに“なんとか地区”という別のルールが重なっていて、表立っての飲食店営業はご法度な区域であるため)の料理屋という二毛作空間が誕生した。にほんのおかず、といった感じの、普段うちの食卓に登場していた料理を小皿であれこれとメインはステーキ、炊きたてごはんとおみおつけ、香の物で締めくくるとおまかせコースが、たしか10,000円。
photography
猫に引かれて香港参り
香港の街に降りたって、さあお買い物!というときにまず本屋を探す、というひとは多くないだろうけれど、写真集のコーナーに行くと「昔と今の香港」みたいな地味な色合いの大型本が並ぶ中に、ひときわ明るくチャーミングな表紙のペーパーバックが山積みになっている。2016年の発売からずっと売れ続けて、もう5刷となっている『香港舗頭猫 HONG KONG SHOP CATS』がその一冊だ。書名のとおり香港の店先の、日本で言う「看板猫」を集めた写真集。作者のマルセル・ハイネン(Marcel Heijnen)はオランダ生まれ、香港在住の写真家である。香港島上環、骨董通りで知られる摩羅上街(キャットストリート)から石段を上りきった古い住宅街にある写真ギャラリー「ブルーロータス」(Blue Lotus Gallery)で、先月新刊のリリース記念展覧会を開いたばかりの彼と会うことができた。
travel
Back in the ROADSIDE USA 94 Ahlgrim Funeral Services, Palatine, IL
日本ではパターゴルフというほうが一般的だろうか。アメリカ人はあのミニチュア・ゴルフが大好きで、家族連れや若いカップルが、わいわい騒ぎながらコースを回ってる光景を各地で見かける。もちろん高級な娯楽ではないから、デザインもいい加減でチープなのがほとんどで、それが逆にポップな空間を生み出している例も多い。いつかアメリカ中のおもしろミニチュア・ゴルフコースを撮影して回りたいというのが僕の夢のひとつなのだが、シカゴ郊外のパラティンにあるこのコースは、中でもかなりユニークなもののひとつだろう。なにしろ場所がすごい。フューネラル・パーラー、つまり葬儀所の地下にあるのだ。
art
アウトサイダー・キュレーター日記 vol.41 河合良介(写真・文:櫛野展正)
アリス・オディロンなどのヌードグラビアの上から鉛筆で肋骨などを描きこむことで、極限まで痩せた状態に見せた写真。なかには背景をマジックで塗り込み、鉛筆で骨格を強調することで即身仏のようになった写真もある。これは会社勤めをしていた河合良介さんが誰に見せることもなく、密かに行っていた表現だ。死後、娘の塙興子さんがSNSで発表したことで大きな話題を集めた。東京都練馬区にある閑静な住宅の一角に河合さんが暮らしていた邸宅がある。現在は、塙さんが一人暮らしをする家は、木製の家具や調度品が個性的な昭和建築とマッチし凛とした空気を醸し出している。部屋を訪ねると、塙さんの手によって発見され、整理されたファイルが机の上には並べられていた。見てはいけないものを覗き見ているようで、ページをめくる僕の手にも緊張感が走る。
2019年01月02日 Vol.338
food & drink
Neverland Diner 二度と行けないあの店で 49『「鶴はしラーメン」の絶品鴨スープのラーメンを作る、熊の刺身を食べなかった「チーフ」』呉(ゴ)ジンカン(フリーマンガ編集者・総合マンガ誌キッチュ責任編集)
普段滅多に鳴らない私の電話はしかし、時期によっては偽物の黒電話の音で持ち主を呼び出す。漫画家は24時間仕事しているので、編集者もそれに対応しなければいけない。しがないフリーの編集者とは言え、締め切りの時期によって予期せぬ時間にさまざまな連絡が来ることがある。約5~6年前のことだったか、その電話は漫画家からではなく、意外な相手「ジュンちゃん」からのものだった。「あの…ご無沙汰しております。このたび父が他界いたしまして、そちらにもお知らせを…」「はっ?」まだ死別を多く経験していない三十代前半だったからか、不意に素の声で返してしまった。「ジュンちゃん」の言う「父」とは、私が2000年に日本の大学に入学した時から、大学を離れるまでの十数年間通っていたラーメン屋さん「鶴はし」の「チーフ」のことである。
art
座禅と写経とフレディ・マーキュリーから生まれた絵――柿本英雄展を見て
近所の花屋に行ったら、店先に妙なポスターが貼ってあった。「柿本英雄展 半分青いの画家が描く色の絵日記」とあるけれど、柿本英雄ってだれだろう?「半分青い」って、NHKの連ドラと関係あるんだろうか? そしてアウトサイダー・アートというより、むしろ先日特集したばかりのバッドアートの系譜とおぼしき、なんとも言えない味の、この絵はいったい!? 思わず花屋の店主に聞いてみたら、店の2階でレンタルギャラリーをやっているので、「いきなりDMが送られてきたんだけど、ちょっといいなと思ったんで貼ってるの」とのこと。う~む、またも期せずしての出会いが! というわけで先月、浜松に高橋舞さんの展覧会を見に行った機会に名古屋まで足を伸ばしてみた。会場の大一美術館はパチンコメーカーの大一商会が所有する、エミール・ガレやドームなどアールヌーボー期のガラス工芸コレクションで知られる美術館。その1階にあるレンタルギャラリーが「柿本英雄展」の会場となっていた。
travel
Back in the ROADSIDE USA 93 The Awakening, Hains Point, Wahington DC
ワシントンDC、言わずと知れたアメリカ合衆国の首都だ。正式名称は「ワシントン、ディストリクト・オヴ・コロンビア」。合衆国50州のどれにも属さない、特別区としてアメリカ政治の中枢機能を担っている。総面積が175平方キロ。ちなみに東京23区の総面積が約616平方キロだから、その3分の1以下という小さな町である。アメリカ社会の持つ両極端のすべてが、この狭いエリアには詰まっている。ホワイトハウス、連邦議会といったスーパーパワーが集結し、スミソニアンという世界最大の巨大博物館群が誇らしげにそびえるいっぽうで、DCはまたアメリカでもっとも治安の悪い町のひとつでもある。億万長者と極貧の民が、美しい街並みと荒れ果てた廃墟のブロックが、世界中の権力者とオノボリさん観光客が入り混じり、完璧な縮図をかたちづくっているのだ。
music
SADO INFINITY 88 Cymbal、全世界配信! 「リアルスナック芸術丸」も!
2018年10月10号で特集した「さどの島銀河芸術祭2018」。3日間にわたった祭典のうち、最終日に開催された「SADO INFINITY 88 Cymbal」が、ようやく映像となって公開されます! 美しい棚田を舞台に、BOREDOMSのEYEさんの指揮のもと、88のシンバルが奏でる天上の音楽体験! まずは佐渡島内のケーブルテレビ「サドテレビ」で12月30日に「アイランドプレミア」放映され、1月1日00時00分に、DOMMUNEサイトからワールドプレミア! これはDOMMUNE版の「ゆく年くる年」裏番組!ですねえ。そのあとも1月8日までアーカイブ解放されるそうなので、元旦に初詣とか行っても大丈夫! これだけの規模の音楽体験が、これほどのロケーションで生まれることは滅多にないと思うので、現場に参加できなかったみなさまも、この機会にぜひ映像で追体験してください。
movie
桃色の罠――日本成人映画再考 07 若松映画の香取環、疾走する桃色女王(文:鈴木義昭)
秋に公開された『止められるか、俺たちを』(通称『止め俺』)という映画が、今も上映中で静かに話題を呼んでいる。1969年の若松プロとその仲間たちが織り成す破天荒とも言える映画作り、昭和元禄とも呼ばれた時代の先頭を走り抜けながら、圧倒的な疾走感を感じさせる若者とオヤジたち。そんな映画屋たちの青春を描いた群像劇である。若松孝二の映画をリアルタイムに見てきた世代にも、若松のエロ映画を観たことのない若い人たちにもわかるように、スタイリッシュな青春映画として撮った作品ということもあり評判を呼んでいる。御存知のように若松プロとは、「ピンク映画の巨匠」「ピンクの黒澤明」「暴行の若松」といわれた映画監督・若松孝二を中心にして、ピンク映画を量産し続けたエロ映画の独立プロダクション。通称エロダクションの草分けの一つだ。だが、その後、近年に至っては若松作品が「世界三大映画祭」(即ちカンヌ、ベルリン、ベネチア)に進出し各映画祭で監督賞などを受賞するという快挙を成し遂げ、一躍日本映画を代表するプロダクション(!?)にもなってしまった独立プロである。それは、不世出の映画屋・若松孝二の軌跡そのものだ。
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BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!