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2024年03月13日 Vol.588
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館長!これどうするんですか!?
すごく奇妙な展覧会を観た。目黒区祐天寺のアクセサリーミュージアムで開催中の「館長!これどうするんですか!?」。チラシには「所蔵品から私立美術館のこれからを考える」と副題が添えられているが、そこに考えが及ぶひとがどれほどいることか。難解な展覧会名は特に現代美術でよくあるけれど、これだけフランク(笑)なタイトルには滅多に・・・・・・。 アクセサリーミュージアムは2015年に『華やかな女豹たちの国』として「キャリアウーマンの愛した服~80’s パワーモード」展を取り上げていて、それはバブル時代のイケイケ・ファッションを特集した、しかも展示品はおもに館長の私物という楽しい展覧会だったが、今回はさらに! プライベート・ミュージアムならではの、プライベートの開陳がそのまま展示に直結している。
lifestyle
新連載! おいでよヘンタイの森 | 文・イラスト:mimi(会社経営&フリー女王様)
生足あらわな太ももをグッと締めたあいだに挟まれ、醜く顔を歪ませた男たち……。広尾のお洒落なギャラリーで出会った笑撃的な写真の撮影者であり、太ももの主がmimiさんだった。 2014年1月15日号「挟む女」で紹介したmimiさんは茨城県古河市出身。高校卒業後、美容学校に進んだことからAVのヘアメイクにかかわるようになり、そこで「男のひとを責めるだけの仕事があります」と出会い系で(笑)誘われて、いきなりフリーの女王様になった。SMには興味すらなかったのに。 だからボンデージ・ファッションとか身につけたこともなく、普段着でプレイに行ったりしながら独自のスタイルを確立。リピーターが増えて貯まった資金で、自主制作AVまでリリースしたりしたのが23歳のとき……。
art
暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく 26話 寄り道 (画・文:新開のり子)
仕事帰りに寄り道をした時のこと。 日頃の心のモヤモヤを取り除くのは、やはり美味しいものをいただくのが一番! どこに寄り道しようか悩みます。 お寿司もいいしラーメンもいい!焼き鳥もいい! なんでも食べたい! 早速お店探しです。 歩いているとプーンと焼肉の匂いがしてきました。 ん~美味しそうな匂いに引き寄せられて焼肉屋さんに決めました! 2階にある大きな看板を目指して行きます! お肉ワクワク。
lifestyle
シブメグの人生小劇場 34 「あんた」で「あたし」 (写真・文:シブヤメグミ)
住所読まないで ペンネーム 生きるのって辛いねって 書いてあります 女の子からです みゆきさんこんにちは 私 世界で一番のブスです 誰が見たってブスです 自分でもわかっています わかってるんです でも 人から 変な態度とられると やっぱり 傷つくんですよね 周りの 友達から毎日ブスって言われて 街歩いてても 吐く真似されて
2024年03月06日 Vol.587
photography
市川信也《仮面の告白》
先月(2月)3日から11日まで京都の下立売通智恵光院にある、民家を改装したギャラリー・ヘプタゴンで「壁をのぞむ眼差し」という写真展が開かれていた。「障害の有無を超えた表現者たちによる写真展」とサブタイトルがつけられたこの展覧会は、障害者自身や障害者に寄り添う活動を続けている表現者たち5人によるグループ展。そこで出会ったのが《仮面の告白》と題された市川信也によるモノクローム・プリントのシリーズだった。 夜店で売っているようなおもちゃの仮面をつけて、静かにカメラの前にたたずむオトナの男女たち。彼らは市川さんが医師として勤めていた精神科病院の長期入院患者たちだ。
art
暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく 25話 カレーの日 (画・文:新開のり子)
入ったばかりの会社です。 私は、簡単な自己紹介をして席に着きます。 続けて同時期に入ったC子さんも自己紹介をします。気だるそうにこちらをみているのは、ベテランIさんとHさん。 挨拶も終わり新人の私達は席に着きます。 仕事を振られ2人で相談しながらやります。 とまどったり、間違えたりすると大変です。 「なにやってんのよー」と大きな声で怒鳴ります。 そんなピリピリムードで毎日を過ごします。 ある日、先輩Dさんがポストまで郵便物を取りに行きました。 戻ってくるなり怒っています。 私達のところへ来て郵便物を知らないかと聞いてきます。 私達が「知りません」というと、先輩は怒りながら向こうへ行ってしまいました。
travel
地の橋、人の橋[ウクライナ特別編] 04 戦わない男たちの戦い | 写真・文:ERIKO(定住旅行家・モデル)
現在、ウクライナにいる男性は2通りに分けられるかもしれない。戦地へ行く人と、行かない人。 ウクライナ南東部、ザポリージャ州。その郊外のダーチャ(セカンドハウス)ではリーナさんとバディムさん夫婦が暮らしている。50代半ばのバディムさんは、その後者にあたる人。 まだ朝が明けきれてないころ、4WDのトヨタに乗って私とバディムさんは農場へ向かった。およそ40分間の通勤。助手席から見える景色は、栄養がつまった黒土の大地と盛りがすぎて刈り取られるのを待つひまわりの列。バディムさんは決して無口ではないが、話したいことがあるとき以外は特に口を開かない人だ。早朝という時間も二人をさらに黙らせた。とはいえ、会話のなさが心地悪さを感じるわけでは決してない。浅黒い肌に年季の入った顔の皺が労働者を感じさせる一方で、キリッとした面持ちは経営者としての責任が滲み出ている。運転する彼の横顔は、まっすぐ一本に伸びる農場の道を見据えている。車内には80年代の陽気な洋楽が流れていた。
photography
ニュー・シャッター・パラダイス 63 喫煙所パイオニアの憂い (写真・文:オカダキサラ)
次の制作に向けて、過去の写真を見直しています。2008年から2024年までに撮った記録を行ったり来たり、小さなタイムトラベルを繰り返しているようです。 銀座の中央通りの路肩に、吸殻入れが設置されている写真を見つけて驚きました。そういえば、私が大学生の頃は、近くの店員さんたちが中央通りに集まり、タバコを吸いながら歓談していました。今となっては、かなり懐かしい光景です。 改正健康増進法が制定された2018年以降、歩道に設置されていた吸殻入れは撤去され、代わりに喫煙ブースが用意されました。 私を含めた非喫煙者にとってはいい改正でしたが、喫煙者にとっては一大事だったに違いありません。
travel
ユーラシア後ろ歩き 3 ウランバートルの悪夢と極楽 (写真・文:多田麻美)
これは夢なんじゃないか? そうならば抜けだせるはず……そう思いながらもがいているうちに、目が覚めた。背中が湿っているのを感じた。冷や汗か寝汗をかいたのだろう。 草原を走り抜ける馬たちを映していたテレビ画面は、いつしかパオの中で民族衣装を着たおばさんがインタビューを受けているシーンへと変わっていた。昔と違い、最近はマイクを向けられても緊張したり口ごもったりする人は少ない。それはモンゴルでも同じらしく、そのおばさんもまるでテレビ慣れしているかのように、よどみなく自然な口ぶりで言葉を発していた。本業は物売りだろうか。言葉が分からないのが本当に残念だった。 理解できない言葉の羅列は、人を眠りに誘う。頭がひどく重たい、何だか頭の中に粘土がぎっしり詰めこまれたみたいだ。
2024年02月28日 Vol.586
art
ルガール 山崎俊生と心象の世界
京都御所の東側・河原町通りの荒神口にある展示空間「art space co-jin」は、きょうと障害者文化芸術推進機構の活動拠点として2016年に稼動を始めたアールブリュットに特化した展示スペース。ロードサイダーズでは2021年に4名の作家によるグループ展「ゆびさきのこい」を紹介した。そのco-jinで開催中の展覧会が「ルガール|山崎俊生と心象の世界」。京都市内の病院に保管されてきた精神疾患の患者たちによる膨大な作品を開陳する、小規模ながら貴重な鑑賞機会だ。
travel
地の橋、人の橋――イラン定住旅行記 09「イラン人、女性という生きかた」 | 写真・文:ERIKO(定住旅行家・モデル)
テヘランで滞在させてもらっているショジャエイ家は、ママンの息子のキアラシ、長女のゴリ、次女のフーリがそれぞれ世帯を持ち、ベルギーに暮らすゴリ家族以外は、ママンの家から徒歩圏内の距離に暮らしている。週末に当たる木曜はお墓参り、金曜は揃って食事、出張などで家を不在にするときはママンが孫を預かったりと、何かにつけてほぼ毎日のように誰かがママンの家に来て顔を合わせている。 40代前半のフーリは私と年齢も近い。抱擁すると私にすっぽり包まれてしまう小柄な彼女は、陶器のような白い肌、横顔の美しさが際立つくっきりとした顔の輪郭、吸い込まれそうな大きな瞳をしている。瞬きをするたびに伸びるラクダのように長いまつ毛にいつもついつい目をやってしまう。
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編み物☆堀ノ内の「帰ってきた肖像編み物」 第5回 蟹食う祖母 オーダーした人/Mao(大学院生・レゲトンDJ) | 写真:Mao/聞き書き:川上雅乃
僕に編み物を注文してくれるお客さんは、女性も男性もだいたい僕と同世代(50代前後)。20代のひとはたぶん初めてです。当時Maoさんは大学を卒業したばかりの22歳。東京駅のそばにある会社で働き、人生初のボーナスで注文してくれたのは、一心不乱に蟹を食べるおばあちゃんの肖像! 今はポルトガルの第二の都市ポルトの大学院で勉強中というMaoさんにお話を聞きました。
art
暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく 24話 種まきの悲劇 (画・文:新開のり子)
仕事場のお昼ご飯が終わり、3時のおやつの時間です。 おやつには柑橘系の果物や南国のフルーツの差し入れがあります。 食べた後は種を捨てずに集めるのが楽しみの一つです。 私はティッシュを広げ種を集めます。 隣の席のDさんはおもむろに気持ち悪そうな顔をしています。 私は種を洗いに席を立ちます。 席に戻るとテッシュを広げ綺麗になった種を一粒ずつ並べて眺めます。
photography
妄想ホテル room:035 性癖という部屋をのぞく時 (写真・文:フクサコアヤコ)
「人の性癖を見るのが好きなんですよ」 今日もラブホテルの一室。シャッター音の合間にそんな会話が漂う。 「前の撮影の時もそう言ってたね。それで今はM性感で働いてるんだよね」 レンズを除いたままで私が承ける。 今回のモデルであるフジちゃんを最初に撮ったのは昨年の春。 彼女の人生で初めてのセミヌード撮影だった。 「単純にエロが好きっていうのもあるんですけどね」 そう言って彼女は笑う。 エロへの好奇心旺盛な彼女。ラブホテルで写真を撮られるようと思ったのもそんな興味からだった。 そして今、「人のエロい部分が見たい」という欲求を満たすため、彼女はM性感で働いている。 望み通り人の様々な性癖を目にし、本当に人の性癖って多種多様なんだなと実感する日々だと言う。
travel
ROADSIDE CHINA 中国珍奇遊園地紀行 36 黒龍江省前編 (写真・文:関上武司)
大家好(中国語で皆さん、こんにちは!)。令和5年は転居して、転居先で多くのワンコと知り合うことができて結果オーライです。私は犬の飼育経験がないくせに、犬依存症という自覚症状があり、数日、犬との交流がないと、禁断症状で手がぷるぷる震えているかもしれません。そういうわけで、今回も現地のワンコが登場します。 2016年1月、自分のブログの「軟体レポート」に中国や愛知県の珍スポットの記事を投稿していたところ、パブリブ社のハマザキカクさんから「中国遊園地」での出版依頼がありました。ひゃっほぉぉぉっ!この年のゴールデンウィークから本格的に中国遊園地の取材を始めることになります。が、出発前日にどうやら胃腸風邪に疾患。ハマザキカクさんにもピンチと電話で伝えておきます。
art
波磨茜也香のおんなのこ散歩 第22回 「人生は理不尽のかたまり」
皆さんお久しぶりです。 元気しているでしょうか、毎度この始まり方で大変恐縮です。 波磨はなんとか生きております。前回からかなりの月日が経ちまして年を越えてしまいました。今年も宜しくお願いします。 亀更新のこの連載ですが、今回はより期間があいてしまい申し訳ありません。歯科衛生士学校話もようやくあと1年とちょいくらいになりました。こっから実習編~国試対策編と怒涛の展開になりようやく終わります。しかしそこに辿り着くまでまた長いことかかりそうですが…どうかお付き合い下さい。
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BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!