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2020年03月25日 Vol.397

design

垂直のヴェルサイユ

貧乏は底なし沼かもしれないけれど、金持ちの世界も青天井だ。オレサマがイチバン!と思う間もなく新しいイチバンに追い抜かれる。お山の大将だったはずが、いつのまにかもっと高いお山に別の大将がいる。超高層ビルは英語でスカイスクレイパー=「空をこするもの」だが、それを「摩天楼」と訳したセンスはほんとうに素敵だ。初めてケネディ空港に降り立ち、怖々乗ったタクシーの窓からマンハッタンのスカイラインが見えたときの感動はなかなか忘れられなくて、大自然の景色にはすぐに飽きてしまうのに、ニューヨークのビル景はそれからもずっと見飽きるということがなかった。最近またニューヨークに行くようになって気がついたのは、めちゃくちゃに細長い超高層ビルが増えていることで、それは新しい美しさというよりも、むしろ漠然とした不安感を醸し出す、巨大なトゲかささくれのように見えた。こちらが地震国から来たせいかもしれないけれど、なにかの拍子にポキッと折れてしまいそうな。

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travel

おもしろうてやがてかなしき済州島紀行4 健康と性博物館

沖縄本島よりひとまわり大きいくらいの島なのに、なんと3つもセックス・ミュージアムがある済州島。先週はワールドカップ・サッカースタジアム内という意表を突いたロケーションにある「世界性文化博物館」を紹介したが、今週お連れするのは「健康と性博物館」。英語名も「ザ・ミュージアム・オブ・セックス&ヘルス」、来週紹介予定の「ラブランド」に続いて2006年3月に開館した、すでに14年の歴史を誇るセックス・ミュージアムである。「性を正しく理解すれば、健康的で素晴らしい性生活が実現できる」というコンセプトのもと、オトナなら知っておくべき性の知識が各フロアにたっぷり展示されているわけだが……済州島初体験から10年ぶりに再訪して、実はいちばん驚いたのがこのミュージアム。いろいろ意識高くなった現在、セックス・ミュージアムの類いは衰退気味と思いきや、ここは以前より格段にパワーアップして盛業中なのだった!

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travel

まだまだ知らないバンコク・ガイド 2(写真・文:スナック・アーバンのママ)

Airplane Graveyardを出てGrabで車を呼んで、とりあえずMBKまで移動。次に向かったのはBTSラチャテウィー駅の近くにあるGraffiti Parkとも呼ばれるチャームラー公園だ。この公園を中心とした一帯にバンコクのグラフィティが集中的に集まっていると聞いてがぜん興味を惹かれた。ラチャテウィー駅はサイアムの隣という便利な場所。大通り沿いにはいつも満席なジェー・ゴーイをはじめ数軒のローカルなイサーン料理屋が夜中までやっている。余談ですが、バンコクではメニューにないお酒の持ち込みOKなお店も多くて(ビールなどお店にあるお酒は注文してたっぷり呑んでくださいね!)、イサーン料理は意外とチャミスルが合うので激しくおすすめします。それから駅の下にはココウォークというフードコートがあって待ち合わせにも使える!

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movie

はぐれAV劇場 30 原発ピンク列島:スケこまし、出した後は綺麗にしてね(文:大須蔵人)

気がつけば、おかげさまでこの連載も今回で30回を迎えることとなった。連載開始時の打ち合わせで、都築さんから「何回くらいできそうですか?」と問われたときに、少し背伸びしたつもりで「20回くらいですかねー」と応えたら、「エッ、そんなにできるんですか?」と驚かれたので、背伸びした私の心を見抜かれたのかと内心ビビったことを覚えている。でもまだ続けられていて本当によかった。そんな感謝の意を込めて、今回は「はぐれAV」史上もっとも「はぐれ」た作品といっても過言ではない、1990年にリリースされた伝説の怪作『原発ピンク列島:スケこまし、出した後は綺麗にしてね』(ビックマン)を紹介したい。

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photography

オカダキサラと2020年の日常写真

2015年12月16日号「日々、常に――オカダキサラの日常写真」で紹介したスナップ・フォトグラファー、オカダキサラの3年ぶりになる個展が、「許曉薇(シュウ・ショウウェイ) 花之器」に続いて馬喰町KKAGで4月8日からスタートする。ストリート・スナップといえば富士フイルム+鈴木達朗のCMが大炎上、公開後数時間で削除されるという情けない事件があったばかり。僕が写真を好きになったころは「キャンディド・フォト」なんて便利な言葉があったものだが、「出会い頭に勝手に撮る」という行為は、いまやなかなか難しい時代になってきた。僕自身も無許可撮影になってしまうことが少なくないので、今回の炎上は他人事ではない。相手が嫌がってるのに無言で逃げるというのはナシでしょ、というのが素直な感想だが、このジャンルにはニューヨークの悪名高いスナップシューター、ブルース・ギルデン(Bruce Gilden)という先人がいるので、イラつきたいひとは検索してみてください。

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2020年03月18日 Vol.396

art

犯罪とアートのあいだに――ニューヨーク・グラフィティの時代

20歳だった自分のことを「それが人生でいちばん美しいときだなんて、だれにも言わせない」と書いたのはポール・ニザンだったが、1978年に22歳だった僕は生まれて初めてニューヨークに行って、その醜さと美しさに飲み込まれ茫然自失だった。いまから40年前のニューヨークは、いまのニューヨークとは別の場所だった。街はものすごく汚くて、サウスブロンクスまで行かなくても、いまやトレンディなイーストヴィレッジだって廃墟だらけだったし、街角では浮浪者みたいな男や女がドラム缶に木ぎれをぶち込んだ焚火で暖を取っていたし、地下鉄のホームに立って線路を走るネズミを見ていると「後ろから線路に突き落とすのが流行ってるから、あんまりホームの端に近づくな」と真顔で注意されたながら、轟音と共にホームに突っ込んでくる、全面グラフィティに覆われた地下鉄車両の姿に見とれて動けなくなったりしていた。映画の『タクシードライバー』が1976年、『サタデーナイトフィーバー』が77年、愛すべきB級『ウォーリアーズ』が79年、そして『ワイルドスタイル』が83年。そういうニューヨークが、そこにあった。

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travel

おもしろうてやがてかなしき済州島紀行3 世界性文化博物館

韓国西南端の海上に浮かぶ済州島は、朝鮮戦争が終結して世情が安定したころから、韓国人カップルの新婚旅行先として人気ナンバー・ワンになった。1989年に海外旅行が全面自由化されるまで、韓国人にとって海外への新婚旅行は高嶺の花だったし、気候が温暖で距離も手近、島民性も穏やかな済州島は、かっこうのハネムーン・スポットだったのだ。そのへんの事情は、日本の宮崎とよく似ている。海を渡る旅、という意味ではいちおう「海外」だし。統計によれば1970年ごろから1995年まで、済州島は新婚旅行市場の占有率第1位の座にあり、96年にはじめて海外旅行に1位を奪われたものの、97年の経済危機によって、ふたたび新婚さんたちは済州島に戻ってきて、いまだに国内の新婚旅行先としては不動の人気を誇るらしい。

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travel

まだまだ知らないバンコク・ガイド 1 (写真・文:スナック・アーバンのママ)

なんども遊びに行っているバンコクだけど、知らない場所がまだいっぱい。今回から2回にわけて、今年のお正月のとある日に訪れた、なかなかガイドブックに乗らないおすすめ観光地を3箇所ご紹介します。最初は、テレビ番組「クレイジージャーニー」で取り上げられたこともありご存知の方も多いかもしれないけれど、数年前に都築編集長から聞いてずっと気になってた飛行機の墓場こと「Airplane Graveyard」です。ボーイング747を始め、廃棄された飛行機の残骸が置き去られた場所らしくて、いろいろ映えなスポットとしても世界中の旅行者から人気だとか。き・・・気になるじゃないかー!

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lifestyle

西成ガギグゲゴ「七人の侍」6 DJリハビリ(写真・文:くまがいはるき)

6年ぐらい前だったろうか びっこをひいた瞳孔が開いた男と、服の上からモビルスーツのようなコルセットをした、えびす顔の男が訪れた ふたりは関西人じゃないと、イントネーションですぐにわかった。えびす顔のほうは、七人の侍のひとりで前に紹介した「番頭さん」 瞳孔が開いた男は、今回の主役の「DJリハビリ」 番頭さんはだいたいニコニコしながらしゃべりまくるが、DJリハビリはドスが効いた雰囲気で、番頭さんに調子をあわせながら振る舞っている感じの間柄だった 出会った当初、DJリハビリからは強烈な死臭を感じた そろそろ逝ってしまうんじゃないかと思っていた

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2020年03月11日 Vol.395

travel

おもしろうてやがてかなしき済州島紀行2 仙女と木こり公園

先週紹介した「お化けの国「トケビ公園」は見事に廃墟化していたが、10年前に較べてむしろパワーアップしていたのが、トケビからクルマで15分ほどの済州島内陸部にある「仙女と木こり公園」。今回調べてみたら開園が2008年だったので、前に訪れたときは開園後間もなくだったことになる。それから10年間にわたって着々、展示が増えていたとは! 韓国人ならだれでも知っている民話が「仙女と木こりの物語」。天から降りてきて、水浴していた天女を見つけた木こりが、羽衣を隠してしまう。天に帰れなくなった仙女は、木こりと結婚、幸せに暮らすが、ある日、天女から「あの羽衣を見せてほしい」とせがまれた木こりが、隠していた羽衣を返すと、仙女は子供を連れて天に帰ってしまったという・・・・・・日本の羽衣伝説といっしょですな。

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travel

赤線酒場×ヤミ市酒場 ~盛り場のROADSIDERS~ 第8回 福島県・白河市 (文・写真:渡辺豪+フリート横田)

福島県白河市に「親不孝橋」なる橋があると小耳に挟んだ二人。色街のメインストリートは「親不孝通り」、その街区に入る手前の橋は「親不孝橋」といつしか呼ばれることが多い。心は松尾芭蕉。矢も楯もたまらず、みちのくの関、白河に降り立った。みちのくの入口、白河。当地にも遊廓が存在したが、設置年は不明。奥州街道沿いの飯盛旅籠で売笑を営んでいた飯盛女が近代以降、当地に移転してきたものと思われる。明治後期の文献によれば、親不孝橋の袂には石造の大門があり、東京の吾妻橋を彷彿とさせる景観だったという。

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travel

Freestyle China 即興中国 愛を誓ったその後は 写真家・劉貞伶インタビュー(写真:劉貞伶 文:吉井忍)

「写真を撮る」ことの特別感がだいぶ薄らいでいる現在だが、例えば結婚写真は一生に一度(できれば)のチャンス、なるべくちゃんと撮って残しておきたいと思うのが人情だろう。台湾や中国大陸などの中華圏では「婚紗照」(※)と呼ばれる前撮りが盛んで、化粧に衣装、背景やポーズに日本とは桁違いの気合いを入れて撮る。撮った後は大きく引き伸ばし、結婚式当日にはウェルカムボードのように利用、個々の写真はアルバムにまとめて自分たち用だけでなく双方の両親にもプレゼント、さらにブロマイドのようなカードにして来賓に配る。引き伸ばした写真は結婚式の後も仕舞い込んだりはせず、新居の寝室やリビングの壁に掛けてお客さんや友人、子どもたちにも堂々と見てもらう。

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日本性祭紀行8 三重県美杉町の「牛蒡祭り」 (写真・文:深沢佳那子)

牛蒡祭りは三重県の美杉町という山間部で行われている祭りで、「牛蒡祭り」と書いて「ゴンボ祭り」と読む。その名の通り主役は牛蒡であり、祭り当日は山椒味と唐辛子味の味噌で和えられた牛蒡が神前に供えられるのと同時に大量に頒布され、それを求めて多くの人が訪れる。なんでも牛蒡は精力がつく野菜だからという理由らしいが、その祭りの歴史は古く1598年より伝わるという。更に三重県の無形民俗文化財にも指定されており、その民俗学的価値は折り紙付きだ。そんな由緒正しい牛蒡の祭りであるゴンボ祭りだが、噂によると祭りのクライマックスになぜか男根と女陰を模した神輿が出るらしい。牛蒡と性器の関連性について探るべく、車で7時間以上かけて美杉町へ行くこととした。

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2020年03月04日 Vol.394

travel

おもしろうてやがてかなしき済州島紀行1 トケビ公園

ハマってる国ありますか?と聞かれたら、いまは中国と答えるけれど、10年くらい前はそれがタイと韓国だった。1月中旬に重慶と成都に行ったときには、街でマスクをしてるひとなんてだれもいなかったのに、東京に帰ってきたとたん、武漢でのコロナウィルス・アウトブレイク。日程が1週間ずれていたらと思うと冷や汗だったが、実は2月もLCCのセールで格安購入した航空券で、上海の南にある海辺の町・寧波に行く予定を立てていた。なのに、あっという間の事態深刻化。さすがに強行するわけにもいかず、でもすでに旅行気分になっていたので、かわりに行ける「近くて安い」場所を探して成田~済州島~釜山~成田という航空券を購入。このルートでひとり2万2千円、大阪往復より安あがり! 宿泊費だって、かなりいいホテルで一泊1万円ほど。4泊5日で交通宿泊費2人分10万円という格安小旅行を楽しんできた。

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photography

都築響一の眼 vol.3『許曉薇写真展 花之器』

東京馬喰町の写真専門アートギャラリーKKAGで連続開催している「都築響一の眼」。3回目となる「許曉薇(シュウ・ショウウェイ)写真展『花之器』The Vessel That Blossoms」が3月18日からスタートする。台湾の写真家・シュウ・ショウウェイについては2019年2月6日号「緊縛する私たち(文:吉井忍)や、去年夏に台北で開かれた展覧会リポート「わたしのからだは花の器」でも紹介してきた。2018年9月に東京藝術大学大学美術館で開かれた展覧会「台湾写真表現の今〈Inside / Outside〉」で出会ったのがきっかけで、去年は大阪でも展示があったが、東京での本格的な個展はこれが初めてになる。

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design

文様化する身体

日本のトライバル・タトゥーの新しい試みとして昨年11月13日号で特集した「1万年の時を超えて——縄文タトゥーのプリミティブ・フューチャー」は予想以上の反響を得て、タトゥー・カルチャーへの関心が高まっていることを実感させられた。タトゥー・アーティストの大島托と、ジャーナリストのケロッピー前田による「縄文の文様を現代人の身体に彫りこむことで蘇生して未来に伝える壮大なアート・プロジェクト」。その視覚的な衝撃とともに、他人の身体をキャンバスに描くという、きわめてハードコアな美的挑発が、見るもののこころを揺さぶるのだろう。阿佐ヶ谷TAV GALLERYで開催された11月の展覧会「縄文族 JOMON TRIBE 2」に続いて、早くも3月1日から新宿ビームスジャパンで展覧会が開催され、縄文族として初の記録集『縄文時代にタトゥーはあったのか』も刊行される(3月19日発売)。

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BORO、世界をめぐる3 中国北京編(写真・文:辰巳清)

ROADSIDERS' weekly2019/11/06号と11/13号に掲載していただいたBOROのワールドツアーレポート。11/06号では浅草に田中忠三郎コレクションのBOROを展示の核としたアミューズミュージアムが、2009年に開館して2019年3月末に閉館するまでの経緯を、11/13号ではそのBOROが知らない間に世界各国のアート・ファン、テキスタイル・ファンの間で話題になっていて、各地の美術館から招聘を受けてのワールドツアーが2019年オーストラリア(6月シドニー、7月メルボルン、8月キャンベラ)から始まったことを書かせてもらった。各国での展示は休む間もなく続いて、今回は中国(北京・深圳)の展覧会をレポートさせていただく。コロナでたいへんな今の時期だからこそ、中国でBOROがどれほど暖かく受け入れられたか、ぜひご一読いただきたい。

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photography

隙ある風景 2019 BEST50(写真・文:ケイタタ)

みなさまご無沙汰しております。昨年は念願の写真集を出版して、隙ある風景としても節目の年となりました。写真集の販売を通して「いつも記事楽しみにしてたよ」とか「ケイタタっていう名前を見て、うちの子の名前をケイタと名付けたんです」(←これ、まじ!)と言われまして、あ、がんばらなきゃ!と思いましたよね。というわけで、2019年のBEST50を選んでみました。もう2020年が4分の1ほど過ぎてしまいましたが、そこは大目に見ていただいて、いってみましょう。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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