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2019年02月27日 Vol.345

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 56『再築される愛憎』理姫(歌手 アカシック/ボーカル)

帰ればいいのに、私達にも一応明日があるんだから。って、明日っていうかもうこの後だよ。あ、やばい、ちょっとメンバーに電話するから待って。もしもし?いぇーい!ごめん、ちょっとマジ飲みすぎちゃったわ! このように私は自らがボーカルを務めるバンド、アカシックのリハーサルをお酒のせいにしてよくサボっていました。サボったっていうか、気がついたら行けなかったのです。

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photography

ラブドールが見た夢

「人間ラブドール製造所」という奇妙な写真撮影サービスがあると知ったのは半年ぐらい前のこと。すでにいくつものメディアが取材しているが、そのサービスを運営しているのが女性2名ということを知って、男である僕はよけいこころ乱された。ラブドールとはそもそも男の性欲に奉仕する機械なのに、そういう「もの」になりたい女たちがいて、それを生み出すのもまた女であるという、考えようによっては観念的淫蕩の極致(三島いわく)でありながら、その退廃の香りと、報道やwebサイトで見る「作例」の明るさが、なんだかしっくりこない。エロだけどいやらしくはなくて、でも健全とも言いがたい・・・そういう世界観がどのように生まれるのかと思っていたときに、縁があって運営のおふたりと会うことができた。「では製造所にいらっしゃい」と許されて向かった先は、東大阪・河内花園という「なにしてけつかんじゃい!」的濃厚河内文化の中心地。住宅街の片隅にその「人間ラブドール製造所」はあるのだった。

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travel

案山子X 53:やぶ塚かかし祭り(群馬)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は群馬県太田市藪塚町のやぶ塚かかし祭りを紹介します。太田市は群馬県の南東部に位置する、自動車製造を中心とした工業都市です。人口約22万人で、群馬県内で高崎市、前橋市についで3番目に多い人口です。かかし祭りが開催される藪塚は太田市の北部にあり、豊かな自然や広大な田畑が残る町です。肝臓の働きを活発にさせるという藪塚温泉があり、祭の会場である三島神社公園の近くには「やぶ塚温泉郷」という小さな温泉街があります。2016年10月に「第33回 やぶ塚かかし祭り」を訪れました。

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travel

Back in the ROADSIDE USA 98 Old West Wax Museum / Safari Club Restaurant, Thermopolis, WY

ワイオミング中部のサーモポリスは、「テルメ」(温泉)と「ポリス」(市)が合わさってできた名前が示すとおり、温泉で成り立っている町。熱海みたいなもんでしょうか。摂氏50度以上の温泉が毎分9700リットルも湧き出す巨大な湯池を囲むように公園が整備されていて、州営の無料公衆浴場(露天風呂つき)も一年を通して開いている。ちなみにワイオミングにはもう一ヶ所、サラトガに公営無料温泉があって、こちらは無料の上に24時間オープンなので、温泉マニアはチェックしておきたい州かもしれない。

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art

藤倉麻子@PHENOMENON: RGB

2018年8月22日号「デジタルな虹の彼方に」で紹介した映像作家・藤倉麻子。彼女が参加するグループ展『PHENOMENON: RGB』が3月11日までラフォーレ原宿で開催中だ。ファッションやグラフィック・デザインなど、現代美術の枠組みの外側を活動場所にする表現者も含め、「RGB」をテーマに作品を展開する。藤倉さんは「旧作と新作をつないだ作品」だそう。

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2019年02月20日 Vol.344

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 55『凍った英国の庭に行った話』伊藤宏子(季刊誌『住む。』編集長)

地べたを這う旅をしたことがある。ミレニアムを挟んでの10年間くらいだっただろうか。東京・南青山の花店「ル・ベスベ」の高橋郁代さんと毎年つくっていたル・ベスベダイアリーのためにと称して、随分あちらこちら旅をした。彼女は毎年約束するその1週間をとても楽しみにしていたと思う。独立する前から自分の店を持ったら行こうと夢見ていた場所を常々口にしていたのだった。バラの咲く季節に英国を旅する、パリのお花屋さんを巡り実際に花束を注文してみる、イタリアのヴィラに泊まって撮影するなどなど。旅行日を決定するのが大変なほど多忙なので、海外の花の旬を予測して旅行日程を組む係の私は毎年ドキドキしていた。

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travel

Freestyle China 即興中華 中国のスカリフィケーション・アーティスト、蛇肌の小愛(写真:都築響一、小愛/文:吉井忍)

先月末に渋谷ロフト9で伊豆のまぼろし博覧会・館主セーラちゃんを囲むイベントに参加したとき、身体改造をめぐる取材で知られるケロッピー前田くんが、異形の友人ふたりを連れてきてくれた。ひとりはテレビ番組「クレイジー・ジャーニー」にも登場したツノ男ラス・フォックス、そしてもうひとりが最近再始動した雑誌『バースト・ジェネレーション』で見た、全身にウロコのような筋彫りを施した美女。それが北京から来日中という「小愛」さんだった。さっそく取材をお願い、後日スタジオで写真を撮らせていただき、連載「即興中国」の吉井忍さんにインタビューしてもらった記事をお届けする。世界が憧れる刺青聖地の日本が「入れ墨したひとが温泉入っていいのか」なんて下らない議論にあけくれているうちに、身体改造という究極のボディアート最前線はこんなふうに進化しているのだった。

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travel

Back in the ROADSIDE USA 97 Wyoming Frontier Prison, Rawlins, WY

先週日曜日、渋谷ユーロスペースで開催中の死刑映画週間で、スイス人監督アン・フレデリック・ヴィドマンによるアメリカ死刑囚のドキュメンタリー『FREE MEN』上映後にトークをさせていただき、そのなかで例としてワイオミング州ローレンスのフロンティア・プリズンを少しだけ紹介した。せっかくなので今週のロードサイドUSAはそのプリズンと、すぐそばの地味な資料館「カーボンカウンティ・ミュージアム」――これが一見、人畜無害なようでいて、実はおぞましいコレクションあり!――にじっくりお連れしたい。

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movie

桃色の罠――日本成人映画再考 08 温泉ポルノと『裸生門』(文:鈴木義昭)

始まりは、ある古物商から関西のとあるフィルムコレクターにもたらされた16ミリフィルムの山だった。持ち込まれたフィルムの山は、桃色に輝いていたともいわれている……。(中略)16ミリに思い入れの強い僕ら世代には、16ミリフィルムの大量発見というのは、思いのほかワクワクさせてくれるニュースだった。それも、フィルム全てが桃色の光を放っている(?)と聞き、やけに気分が高揚した。桃色に輝く16ミリフィルムの正体は……。実は、それはその後「温泉ポルノ」と命名されるポルノ映像、エロフィルムの山だった。この桃色フィルム、物議を醸すのだが。

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travel

ROADSIDE CHINA 中国珍奇遊園地紀行 11 陝西省前編(写真・文:関上武司)

大家好!(中国語で皆さん、こんにちは!)軟体トラベラーの関上武司です。今回は陝西省の西安市と中国の名峰・華山の紹介という私の連載にしては比較的まともなスポットのレポートですが、変化球も仕込んでおきました。2017年12月30日。この日は山西省運城市から高速鉄道で陝西省西安市へ移動。西安はかつて長安と呼ばれ様々な王朝の首都として機能し、交通の要衝ということもあり、正直、何回訪問したのか覚えていません。郊外にある兵馬俑は2回行っているので、今回はパス。高速鉄道駅の西安北駅から地下鉄で市中心部へ向かい、以前宿泊した速8酒店(英語ではSUPER HOTELと表記されていますが、日本のスーパーホテルとの関連は不明)のあるビルを目指します。

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lifestyle

DOMMUNE スナック芸術丸「レディース・ナイト」、購読者限定アーカイブ!

1月23日に生配信したばかりのDOMMUNE スナック芸術丸「青森のBOROと暴走レディース・ナイト」、いつものようにメルマガ購読者限定の再視聴リンクをいただきました。宇川くん、ありがとう! 伝説のレディース専門誌『ティーンズロード』初代編集長・比嘉健二さんをお迎えしての2時間。予想外の反響を巻き起こしたプログラムを、ぜひじっくり味わい直してください!

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2019年02月13日 Vol.343

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 54『父と煮込みとバヤリース』とみさわ昭仁(ライター)

東京は森下町に、その店はある。もつ煮込みの名店として、いまも連日大賑わいで営業を続けている。だけど、ぼくが行きたかったあの店は、もうそこにはない。ぼくが生まれ育ったのは千歳町という町。墨田区の下端にあって江東区と接するところ。そこに親戚のおじさん(吉田佐吉似)が経営する運送屋があり、父はそこのトラックドライバーだった。会社のすぐ裏には木造一軒家の社宅があり、ぼくら一家はそこを借りて住んでいた。父は夕方に仕事を終えると、まずは銭湯へ行って汗を流す。それから帰宅して夕飯を……と言いたいところだが、無類の酒好きなのでまっすぐ帰宅することはせず、近くの酒場で一杯引っ掛けるのを日課にしていた。その間に母が夕飯の支度をする。いい頃合いで父を呼びに行くのは、ぼくの役目だ。

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art

高知でニューペインティング遍路

先週は第二次大戦前のモボ・モガ時代から2018年の新作まで、およそ90年間にわたる昭和・平成時代の日本美術をユニークな視点でまとめなおした『Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー』(兵庫県立美術館)を紹介した。今週は高知県立美術館で開催中の『ニュー・ペインティングの時代』と、神戸ファッション美術館で開催中の『コレクション展 平成のファッション1989.1.8−2019.4.30』にご案内する。1980年代の前半、それまでのアート業界とはまったく異なる場所から生まれてきた「ニューペインティング」と総称されるムーヴメントが、それ以降のアート・シーンを一変させてしまったのはご存じのとおり。実は高知県美は欧米のニューペインティング期のかなり充実したコレクションを所蔵していて、本展も借り物は1点もなく、すべて館蔵作品。21点の大作が展示される今回は、その久々の揃い踏みということになる。

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fashion

平成のファッションとはなんだったのか

先週の兵庫県立美術館や芦屋市立美術館など、神戸周辺には美術ファンにおなじみのミュージアムがいくつもあるが、本メルマガで何度か取り上げてきたのが六甲アイランドにある神戸ファッション美術館。一般的な観光スポットとは言えないながらも、なかなか挑戦的な企画展をいくつも開催してきた・・・のだけれど、去年は美術館の入る神戸ファッションプラザがオーナー企業の市税滞納でほぼ廃墟化してしまったり、運営管理が神戸市から神戸新聞の関連事業体に移管されて、なんとなく微妙な展覧会が増えたりと、厄年っぽい雰囲気が漂っていた。いまもメインの企画展は『息を呑む繊細美 切り絵アート展』という・・・いや、切り絵は別にいいんですけど、それファッションなんですか?と突っ込みたくなるが、切り絵ファンで賑わう展示会場の奥、収蔵コレクション展示室ではいま『平成のファッション展』を開催中。その意欲的な構成に学芸員の意地を見た(涙)のは僕だけかもしれないけれど、切り絵展から出口にいたる途中にコレクション展もあるので、切り絵ファンの中年女性グループが「あら、懐かしい!」と立ち止まったりして、ちょっといい雰囲気。

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travel

Back in the ROADSIDE USA 96 Big Texan Steak Ranch, Amarillo, TX

インターステート40号線沿いに走ると、「72オンスのステーキがタダ!」と大書されたビルボードが、やたら目につく。その下に小さく書かれた「1時間以内に食べきれたら」という注意書きまでは読めないのだが。アマリロ郊外に巨大な店を構える『ビッグ・テキサン・ステーキ・ランチ』は、アメリカ中の肉好きに知られた有名店だ。メインのレストランのほか西部劇ふうのモーテルを備え、夏のシーズンにはカントリー&ウェスタンのショーも頻繁に開かれる。2階の一角には、ハリウッド映画のコスチュームや小道具を集めた「ハリウッド・ミュージアム」まで店を開いている。

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art

波磨茜也香のおんなのこ散歩 第1回 携帯をいじる女子高生

「お前らと俺は感性が違うんだよ! 俺は情緒派なの!」高校生時代、日本史講師兼、鉄道研究部顧問のT先生が授業中に放った一言。「バカなお前らに説明してやろう、鉄ヲタたるもの車両を写真で撮ったり、音録音したり、車両のつなぎ目どーのとかそれだけじゃねえんだよ。俺はな、たとえば地方の無人駅みたいなところに行って、その日の天気から現地の電車を取り囲む風景もその土地の歴史もひっくるめて俯瞰して電車を楽しむんだよ。それを情緒って言うの!」

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2019年02月06日 Vol.342

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 53『限りある時間を慈しむ』ヴィヴィアン佐藤(ドラァグクイーン、美術家)

「二度と行けないあの店」は山のようにある。むしろもう行けないお店のほうが人生においてはるかに多いはず。店が潰れてしまったり再開発で立ち退かされたり。店主やスタッフが亡くなったりどこか行ってしまったり。色々理由はある。いやむしろもう物理的に行けなくなって、店は初めて完成されるのかもしれない。「殿堂入り」というような。

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art

昭和・平成のヒーロー&ピーポーたちへ

平成の終わりが近づいてきて、いろんな分野で平成をふりかえる企画が目立っている。数年間の準備期間を要する美術館の展覧会にも、ちょうどタイミングを合わせたかのような企画展が重なっていて(まさか学芸員諸氏がこの展開を予測していたわけではなかろうが)、今週来週と2回にわたって3つの展覧会を紹介したい。まずはいま、たぶん現代美術ファンがいちばん気になっているであろう兵庫県立美術館で開催中の『Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー』から。第二次大戦前のモボ・モガ時代から2018年の新作まで、およそ90年間にわたる昭和・平成時代の日本美術を「ヒーロー&ピーポー」という斬新な枠組みで捉え直したこの展覧会。

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travel

Freestyle China 即興中華 緊縛する私たち:写真家・許曉薇(シュウ・ショウウェイ)(写真:許曉薇 文:吉井忍)

今世紀に入ったばかりの数年間、台北にいた。「治安がいい」、「人が優しい」、「食べ物が安くて美味しい」人気の街で楽しい日々を送っていたはずなのだが、なぜか思い出せるのは、あっけらかんとした人々の裏側に性が迷走する細切れの風景ばかりだ。最初に滞在した宿の近くにあった二二八和平公園(ハッテン公園として有名)、日本のプロレス試合と『ギルガメッシュNIGHT』を流しつづけるケーブルテレビ局「Zチャンネル」(ブレイク当時の飯島愛さんとTバック!)、最高学府である台湾大学にほど近いLGBT向けの「晶晶書店」(ゲイコミュニティを描写した小説『孽子』※とはここで出会った)、街角の本屋にさりげなく置かれたレインボーグッズ、裏通りの壁に貼られた「ベトナムに行ってお嫁さんを買おうツアー」のポスター、そして1年以上住んでいた汚いホテルで夜な夜な聞こえてくるフィリピン人女性の喘ぎ声。

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photography

顔ハメ看板ニストふたたび

「顔ハメ看板ニスト」塩谷朋之(しおや・ともゆき)さんに出会ったのは2015年のこと。その年の9月9日号で『穴があればハメてきた――顔ハメ看板ハマり道』と題して、そのころすでに顔ハメ歴数年のキャリア、作品数にして約2200点という顔ハメ看板写真コレクションを紹介した。中学でヤン・シュヴァンクマイエルと出会って映画の道を目指し、カリフォルニア・オークランドでパンクに浸っていた塩谷さんが、なぜに顔ハメにハマり、通勤カバンにもカメラと三脚を常備するまでになったかは、アーカイブから記事を読んでいただきたいが、その塩谷さんがこのほど久しぶりの写真展『顔ハメ看板ニスト 塩谷朋之「15年目の顔ハメ写真展』を開く。前回が2013年だったから、6年ぶりの写真展ということになる。

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photography

消され者たちの歌

「垢BAN」という言葉にビクッと反応してしまったら、それはSNSのヘヴィユーザーである証だ。垢BAN=アカウントban(禁止)、すなわち投稿内容が運営会社の規約に抵触して、警告、投稿削除、そしてアカウント凍結とペナルティが課せられることを意味する。ツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどそれぞれ基準は微妙にちがえど、SNSを舞台に主張や作品を発信しているユーザーにとっては、当然ながらかなりの打撃となる。実は本メルマガもかつてフェイスブックの投稿が削除されたり、メルマガそのものに(おそらく)不穏当な単語が含まれるといった理由で購読者の手元に届かないといったトラブルを経験しているが、性的な表現を追求するアーティストにとってはいまや、日々が垢BANとの闘いともいえる。今月11日から神田のギャラリーCORSOで開催される『私たちは消された展 ―凍結削除警告センシティブな内容を含みます―』は、垢BANを食らった写真家9人と画家1人、計10人のアーティストによるユニークなグループ展なのだ。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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