• TOP
  • バックナンバー

BACKNUMBERS
バックナンバー

2020年05月27日 Vol.406

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 93 『またみんなで行く♩』 平野紗季子(食いしんぼう)

家のごはんがおいしかった。という記憶があんまりない。母の作る唐揚げは、たいがい火が通り過ぎか通らなさ過ぎのどちからで、がぶりと噛み付いて違和感。鶏肉を見れば中心が血の赤で滲んでいて、オエー。理科室のカエルの解剖を思い出しながらレンジでチンして、ふやふやの衣とパサパサの肉を真顔で咀嚼したことが一度や二度ではなかった。でも、今になって時々母の家を訪ねてごはんを食べると、そこまでマズくない。というかむしろおいしい。なすの煮浸しとか豆腐ステーキとか、土井善晴が「ええやん」とコメントしてくれそうなしみじみいい味がする。言うほど料理下手じゃなかったんだな……。

続きを読む

art

私たち、言葉になって帰ってくる

ようやく各地で規制が緩やかになりはじめたけれど、まだまだ美術館は多くが休館中。今年が開館30周年という千葉佐倉のDIC川村記念美術館も、全面休館が続いている。3月20日から始まる予定だった「ふたつのまどか」は、サイ・トゥオンブリーやジョアン・ミロなど美術館の収蔵作品と、現代の作家たち5人を組み合わせたおもしろい試みで、本メルマガ2015年5月20日号で配信した「銀河の中に仮名の歓喜」で紹介した現代美術家であり回文作家でもある福田尚代さんが、ジョゼフ・コーネルとのセットで参加している。

続きを読む

art

「ここにいる」@にしぴりかの美術館

SNSによって政治が変わることもあれば、誹謗中傷を受けてひとが死ぬこともある。昔より自由なようでいて、実はものすごく不自由な社会に僕らはいま、生きさせられているのかもしれない――そんな窮屈な社会のなかで、すぐそこにいながら、他人の眼を、他人の評価をまったく気にすることなく生きているひとたちがいて、自分のことしか考えてないように見えながら、その生きざまがこういう時代だからこそ、ものすごく眩しくも見えてくる。ロードサイダーズではすでにおなじみ、アウトサイダー・アート/アールブリュットに特化した宮城県の「にしぴりかの美術館」は、喫茶店コーナーも美術館も「換気をこまめにしながら営業中」。5月30日からは福山のクシノテラスが企画するグループ展「ここにいる」がスタートする。

続きを読む

travel

ブイの町

ようやく外出規制緩和とはいえ、まだまだ気楽に遠くまで行けない日々。うずうずする気持ちをおさえるのが難しいけれど、もう少しだけ待つあいだに、これまでメルマガに未収だった小さな旅の記録をいくつか見てもらうことにした。2年ほど前、BOROの撮影ロケハンで、津軽半島を回ったことがあった。青森市で会った地元テレビ局のひとに、「BOROが似合いそうな寂しい風景を探してて」と話したら、「そんなのいっぱいありすぎて!」と言われ、それもそうだなとひたすらドライブ。陸奥湾に沿って伸びる国道280号(青森市から津軽海峡を渡って北海道函館市に至る)を走っていると、突然シュールなSF映画のセットに飛び込んだような、不思議な光景が広がった。

続きを読む

travel

ヨモギの精霊ヨモダンちゃん降臨祭!

いまはほぼ消滅した秘宝館を惜しがるひとは多いけれど、「なければ自分で作ればいいでしょ!」と、自宅を秘宝館にしてしまった怪人・兵頭喜貴の「八潮秘宝館」。すでにロードサイダーズではおなじみのミステリー・スポットであります。で、そろそろ外出規制緩和というタイミングで「初夏の臨時開館」のお知らせが館長より届きました。テーマは「ヨモギの精霊ヨモダンちゃん降臨祭」。なんとハルクみたいな緑色の、異色肌のラブドールをフィーチャーした特別展です!

続きを読む

2020年05月20日 Vol.405

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 92 『マクドナルドと客家土楼』 安田峰俊(中国ルポライター)

確か市バス113号線の桂庙新村バス停の向かいの雑居ビルの2階に「50年代」という垢抜けないアメリカンスタイルのバーレストランがあり、中華風の微妙なステーキを出していた。 さらに学府路を歩くと、黄色い看板の炒飯屋がある。日本円換算で1食75〜150円くらいでスープ付きの揚州炒飯が出て、腹を膨らませることができた。大学の食堂では1食30〜50円くらいの金額で食べられるとはいえ、学食は味がよくない。私たちが「黄色い看板」と呼んでいた炒飯屋は、比較的安いわりに味がよくて重宝していた。

続きを読む

photography

もの言わぬ街から

休館を余儀なくされている美術館の興味深い企画展を誌上で紹介するシリーズ、というわけでもないけれど毎週お送りしている特集、今週は埼玉県東松山の「原爆の図 丸木美術館」で2月22日に始まったものの、新型コロナウィルス感染防止のために4月9日から臨時休館、残念ながらそのまま閉幕してしまった「砂守勝巳写真展 黙示する風景」を紹介させてもらいたい。 「黙示」とは文字どおり暗黙のうちに示される真理だが、「黙示の風景」とはいったいどんな風景が、どんな真理を示しているのだろうか。そもそも砂守勝巳とは、どんな写真家なのだろうか。

続きを読む

travel

freestyle China 即興中華 “老百姓”ワールドにようこそ:中国のZINE『吃的ReallyWant』 (写真提供:大瓜/文:吉井忍)

一年ほど前、広州にあるギャラリーでふと目に止まったZINEがあった。写真がてんこ盛りの小冊子、『吃的ReallyWant(ツーダ・リアリィウォント)』だ。タクシー運転手が愛用するレストラン、北京に住む大家族にまつわる食べ物の思い出、無数のゴミ箱の記録、そして魚料理“松鼠桂魚”のバリエーション研究。次にいつ中国へ行くことができるのか全く見通せない今、このZINEをめくっていると、遠くなってしまった宝物を見ている気分になったりもする。 どれも決して「映える」写真ではないし、レイアウトもちょっと見づらい。でも、読み込むと内容はとびきり面白くて、実はキレキレのセンスで日常を切り取っていることがうかがえる。素材がどれも庶民の生活に根ざしているので、背伸びせずに共感できるのもいい。中国のZINEにはびっくりするほど高いものもあるが、こちらはかなりお手頃で、ギャラリーでの販売価格も25元(約400円)ぐらいだった。作り手は北京在住の女性二人組、今回はそのうちの一人、大瓜(ダーグワ)さんにWechat通話で取材させていただいた。

続きを読む

design

BORO、世界をめぐる 5 米国ニューヨーク編 (写真・文:辰巳清)

ROADSIDERS’ weekly2020/04/22号のBORO中国深圳展に続けて、米国ニューヨークでの展覧会をレポートさせていただく。 2020年1月3日、大好評のうちに深圳画院美術館での展覧会が閉幕。撤収、梱包作業を経てBORO約100点を載せたトラックは深圳から北京経由で東京に向かった。東京の倉庫でニューヨーク展用に出展作品50点を再梱包して、またもや航空輸送。この頃はまだコロナ禍の影響はなく、無事2月18日にJFK空港を通関。展示作業開始までの4日間、僕はニューヨークの美術館を巡った。

続きを読む

lifestyle

かなりピンボケ 13  外出自粛編:毎日憂鬱、だからあの能天気な伝説のピンパブを語りたい (写真・文:比嘉健二)

高円寺「カレン」 JR高円寺駅高架下、飲み屋が密集した路地のど真ん中で、ほとんど下着姿に近い過激な露出のフィリピーナにブチュッとキスされる。「うわきだめよ、またあしたくるね、まってるからね、あいしてるからね」 ぴったり体を密着してこの別れの挨拶。高級ソープだってこんな見送りはしてくれないだろう。そんなやり取りに、かの有名な焼き鳥屋「大将」の客は100%軽蔑の眼差しを向ける。というか、あまりの醜態にまともに目を向けるのさえバカらしいというのが正解だろう。この羞恥にさすがの俺も最初は戸惑ったが、別に何も恥じらいがなくなるのがピンボケの所以である。ほどなくして俺はまったく、他人の視線をなんとも感じなくなってしまうほどに、脳内感染してしまったのだ。

続きを読む

2020年05月13日 Vol.404

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 91『終末酒場にて/五反田・たこ平』幣旗愛子(編集・執筆)

ランチに、仕事上がりに通っていたそのお店は、昨年ついに閉まってしまったという。お店の外壁には、「おでん酒 わが家に戻り 難きかな 村山古郷」と書かれた看板があった。魚の絵が描かれたのれんがひらひらしていて、いつも気になっていた。ある日ようやくのれんをくぐったら、楽しくていつのまにかずっと通うことになった。そこで、わたしはスイッチお姉さんと呼ばれていた。秋葉原の部品市場で、パソコンの電源のオン/オフスイッチのパーツだけを買ったと話したら、常連さんたちがなぜかそう呼んできた。スイッチをカチカチとオン/オフすることで、忙しすぎる仕事から頭を切りかえられたらと思って買ったのだった。

続きを読む

photography

ヤングポートフォリオ誌上展2

新型コロナウィルス感染防止のために休館状態が続いている、清里のフォトアートミュージアムで開催予定だった新人作家展「2019年度 ヤング・ポートフォリオ」。世界各地から35歳以下の写真家が応募し、選考委員が気に入った作者のプリントを、委員が選んだだけ買い上げて収蔵!という、世界でも稀に見る太っ腹な新人写真賞。今回は東欧、アジア全域から日本まで22名、計136点のプリントを川田喜久治、細江英公館長と僕の3人が選考、ミュージアムが購入することになった。2019年4月15日~5月15日の応募期間に寄せられた応募者総数152人、応募総点数3848点という大量の作品のうちから、選ばれた作家全員を紹介する誌上展。先週に続く後編では、選考会のあとに行われた委員3人による座談会と、先週紹介できなかった9名の作家をまとめてご覧いただく。

続きを読む

art

波磨茜也香のおんなのこ散歩 第12回 不要不急日記

一体、いつ落ち着くのでしょうか。前回に続いて初っ端から例の新型についての話題で申し訳ないですが、3月下旬現在、とうとう私の住んでいる地域にも外出自粛要請がでましてしっかりと室内にてaikoを流しながらこの連載を書いている次第です。いやあ大音量で聴くaikoはイイですね! しかも今日はこんな時期なのに各地で雪が、こりゃ家にいるしかないですね。私は3月の初めから春休みという長期休みを頂いていて、半ニートの様な生活を送っています。本来ならば速攻1人で某舞浜の夢の国に泊まりがけで行き、現地でキャッキャする可愛い子達を遠くから眺め「春は可愛い女を無防備にさせるぜ」とかTwitterに呟いてる予定だったのですが、どうやら運営再開も4月下旬以降で予定もおじゃんに。周りの友人達は基本ヲタクが多いので「我はこの日の為に生きてきた」というイベントも軒並み中止になり「私は今後何を糧に生きればいいんだ」と嘆く声がチラホラ、トドメに今年のコミケも中止との事で私も無事爆死しました。

続きを読む

food & drink

旅のなごりのサンドイッチ

新型コロナウィルス感染防止の自粛要請で全国の飲食店は生死の境に追いやられているわけですが、そのおかげでテイクアウトからオンライン料理教室まで、さまざまに新しい取り組みというかサバイバルのスタイルが模索されてもいます。三軒茶屋の茶沢通りに面したビルの2階にあるカフェ「ニコラ」ではサンドイッチのテイクアウトを始めていますが、ここで紹介したかったのはそれが本メルマガでもニューヨーク・ジャクソンハイツの記事で紹介した小説家バリー・ユアグロウと、翻訳者の柴田元幸両氏とカフェによる、「小説+サンドイッチ」とも呼ぶべき楽しい企画だから。

続きを読む

music

クラフトワークに出会ったころ

クラフトワークのフローリアン・シュナイダー死去というニュースに、胸を痛めた音楽ファンも多かったろう。発表されたのは5月6日だったが、死去したのは4月21日。享年73歳、死因は癌だった。乏しい小遣いで初めてシングル盤を買い始めたのが中学生のころ、それからずっとレコードと本がいつもいちばん大切で、20代には壁一面のコレクションになったが、引越を繰り返すうちにどんどん減っていって、いま手元に残してあるのは100枚もない。別にいつも聴くとかではないのに、なぜか「捨てられないレコード」となっている一枚が、クラフトワークを結成したフローリアン・シュナイダーとラルフ・ヒュッターによる「ラルフ&フローリアン」。

続きを読む

2020年05月06日 Vol.403

food & drink

Neverland Diner 二度と行けないあの店で 90『バーニングマンのラーメン屋台』柳下毅一郎(特殊翻訳家)

あれは2013年、はじめてバーニングマンに行ったときのことである。たしか6時半ごろにキャンプがあったはずなので、6時のFとかそのくらいだったと思う。そこにラーメンの屋台があった。バーニングマンは毎年8月の終わりにネバダ州の砂漠で開かれる巨大アート・フェスティバルである。なにもない砂漠のど真ん中に七万人の人間が集まり、一週間だけの町を作りあげ、それが終わると塵ひとつ残さずに帰っていく。バーニングマンについて語っているととうていこのスペースにはおさまりきらないので、どうしても必要なことだけ記しておく。ひとつはバーニングマンの会場(ブラック・ロック・シティと呼ぶ)ではお金は通用しないということである。そこは無償で人に与える“ギブ”だけがある世界なので、参加者はみな持ってきたものを惜しみなく配ることになる。

続きを読む

art

ホンコン・コーリング

新型コロナウィルスで日本やアメリカ、ブラジルのような「負け組」と、韓国や台湾のような「勝ち組」が徐々にはっきりし始めている現在。1月23日に1人目の感染者を出した香港は、その後の徹底的な制御と情報公開のおかげで4月末から新たな感染者が出ておらず、ウィルスの封じ込めに成功したかのように見えるが・・・・・・そのいっぽうで、感染防止を目的とする集会禁止令が解除される日が来ても、コロナ直前まで盛り上がっていた政府への抗議デモ活動のほうは、さらなる規制を可能にする条例が制定されて完全に封じ込められるのではないかという危機感が高まっている。僕ら日本人にとって「行きたくても行けない国」のひとつになってしまっている香港で、3月14日から開かれているのが周俊輝(チョウ・チュン・ファイ)の個展『背影 Portraits from Behind』。日本の状況がこんなふうになる前は、もしかしたら見に行けるかと淡い期待を抱いていたが、会期終了になる5月16日まで事態好転が望めない状況なので、ギャラリーから画像を送っていただいて紹介することにした。

続きを読む

photography

ヤングポートフォリオ誌上展1

新型コロナウィルス感染防止のために、全国各地の美術館で展覧会の延期や中止が続いている。先月告知に書いたとおり、メルマガではおなじみ清里のフォトアートミュージアムでも、恒例の新人作家展「2019年度 ヤング・ポートフォリオ」が3月20日から始まる予定が開催できないまま休館が続いている。世界各地から35歳以下の写真家が応募し、選考委員が気に入った作者のプリントを、委員が選んだだけ買い上げて収蔵!という、世界でも稀に見る太っ腹な新人写真賞。今回は東欧、アジア全域から日本まで、ミュージアムによって購入された136点のプリントを一挙公開という意欲的な展示であり、2019年度の選考委員は川田喜久治、細江英公館長と僕の3人が務めた。

続きを読む

travel

日本性祭紀行9 新潟県長岡市の「ほだれ祭り」(写真・文:深沢佳那子)

新潟県長岡市(かつての栃尾市)下来伝地区で毎年三月第二日曜日に開催されるほだれ祭りでは、長さ2.2m、重さ600kgという数ある男根祭りの中でも特大級の男根神輿が担がれるという。そしてその上には初嫁さん、つまり新婚のお嫁さんが乗ることができる。夫婦円満や子宝を願う新婚の女性が参加することの出来る男根祭りは全国にいくつかあるが、今回はその中でも特に華やかなこの祭りを紹介しよう。現在は長岡市となったこの下来伝(しもらいでん)であるが、地元の多くの人はかつての地名「栃尾」を呼称としている。祭りが行われる広場には祠があり、そこに祀られるご神体が前述の巨大男根だ。

続きを読む

  • TOP
  • バックナンバー

月別バックナンバー

FACEBOOK

BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

特設販売サイトへ


ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

SHOPコーナーへ


ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

SHOPコーナーへ


ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

SHOPコーナーへ


ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

SHOPコーナーへ


ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

SHOPコーナーへ


ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

SHOPコーナーへ


捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

amazonジャパン


圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

amazonジャパン


ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

amazonジャパン


独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

amazonジャパン


ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

amazonジャパン


東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

amazonジャパン


東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

amazonジャパン