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2012年03月28日 vol.012

travel

南国地獄をあとにして・・・

地獄はおのれの内にある・・のかもしれないが、外にもあるんだな! というわけで先週日曜の深夜、浅草キッド(水道橋博士・玉袋筋太郎)のおふたりと、江口ともみさん(つまみ枝豆夫人でもありますね)という豪華メンバーとともに、タイの地獄寺&特選珍スポットを巡った『別冊アサ秘ジャーナル』、ご覧いただけたでしょうか。深夜とはいえ、あの内容で90分とは・・プロデューサーも賭けに出ましたねえ。あれ全部、2泊3日の弾丸ツアーで撮影しちゃったのだから、テレビってほんとに大変です。

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art

刑務所博物館で身もこころもヒンヤリ

Corrections Museum 廊下に沿った舎房を覗いてみると・・そこにはとんでもない拷問を受けている受刑者たち(のマネキン・・もちろん!)がいた。籐で編んだ巨大なボール(セパタクローで使うような)に囚人を入れ(しかもボールの内部には無数の釘が突き出している)、それを象に蹴らせる! なんてイマジネーション豊かすぎる拷問器具が、マネキン込みで展示されていて、迫力満点。こうした拷問は政令によって1934年に廃止されるまで行われていたというから・・恐ろしいですねえ。

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art

ログズ・ギャラリーの「農民車ショー」

ログズ・ギャラリーから久しぶりに届いた新しいプロジェクトのニュース、それが「農民車ショー」です。3月16日から25日まで、大阪市内で開かれた展覧会には残念ながら参加できなかったのですが、東京展への期待を込めて、ここにプロジェクトの紹介をさせてもらいます。 「農民車」という言葉は、僕も知りませんでしたが、淡路島の一部の地域でだけ使用されている、独特な手作り車両のこと。

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2012年03月21日 vol.011

art

ワタノハスマイルが気づかせてくれたもの

大震災で壊滅的な被害にあった宮城県石巻市の小学校で、山積みにされたガレキをつかって、子供たちがこんなにおもしろい作品をつくっていて、それがもう日本中を巡回していることを、僕はうかつにもまったく知らなかった。 その小学校の名前を取って「ワタノハスマイル」と呼ばれるプロジェクトは、今週25日からイタリアに渡って展覧会を開催する。僕にとってはヴェニス・ビエンナーレとかより、はるかに興味深いその展覧会のために、石巻の子供たちを連れて渡航する準備で忙しい主催者の犬飼ともさんから、お話を聞くことができた。

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art

人形愛に溺れて・・妖しのドールハウス訪問記

オープニングの夜だったか、トークショーのときだったか、いろんなお客さんに写真とラブドールの説明をしていたときに、じっとドールを見つめている、というか睨めまわしているひとりの男性が目に止まった。さっそく近づいていって、「これがオリエント工業という会社の最高級ラブドールで、お値段70万円・・」と得意になって説明しようとしたら、「知ってます、持ってますから」と返されてギャフン。それが「写真家兼模造人体愛好家」である兵頭喜貴さんとの出会いだった。

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book

『東京右半分』ついに完成!

このメルマガの前に書いていた、ブログ時代からの読者諸君にはおなじみかもしれません、2009年9月から2011年10月まで丸2年間、全96話にわたって筑摩書房のウェブマガジンで続けてきた連載『東京右半分』が、やっと単行本になりました。すでにアマゾンなどでは予約が始まっていますし、書店にも23日ごろから並びます――。 (中略)2年間で歩き回った右半分を網羅して、撮った写真もぜんぶ見直して、できあがったのがこれ、576ページのハードカバー! はっきり言って重いです・・

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2012年03月14日 vol.010

art

周回遅れのトップランナー:仲村寿幸

2008年春、渋谷のポスターハリス・ギャラリーという小さな画廊から来た展覧会案内には驚かされた。展覧会のタイトルは『擬似的ダリの風景』。仲村寿幸というアーティスト名にはまったく聞き覚えがなく、時代感覚を超越したような、ばりばりのシュールな絵にも興味がわいたし、「初個展―苦節30年、積年の思念が遂に成就」というサブタイトルにも惹かれたが、それよりもなによりも、葉書に刷られた「作品管理者求む、全作品寄贈します!」という一行に度肝を抜かれたのだった。

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travel

いちばん近くて遠い街 釜山逍遙 後編

昔懐かしいムードのジャングル風呂で、童心に帰って全裸で遊ぶもよし、水着を借りて露天風呂でくつろぐのもよろしいが、忘れてならないのが広いパークのいちばん奥にある「地獄めぐり」。なぜに温泉と地獄がいっしょになってるのか、わかるようでわからないが、とにかくここにはゆるやかな坂道に沿って、地獄のさまざまなシーンが等身大の彫刻で再現されている。

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archive

上海スタイル

現地の出版社に勤務する吉井忍さんが、やはり出版社につとめる編集者の夫とふたりで暮らす新婚の部屋は、フランス租界の中心部にあった。戦前に中国人のビジネスマンが、フランス人ではなく中国人のために建てた共同住宅で、革命後に彼は家族とともに香港へ逃げてしまったものの、「最近里帰りして、ここを訪ねてきた」のだそう。いったい、どんな思いが亡命老人のこころに去来しただろうか。

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2012年03月07日 vol.009

travel

いちばん近くて遠い街 釜山逍遙 前編

それまでも急ぎ旅の途中で立ち寄ることはあったけれど、初めてきちんと釜山を体験することができたのは2006年の春だった。芸術新潮誌の韓国特集のために、福岡からフェリーで釜山入り、帰りは飛行機で成田に帰ってくるというルートで、1週間ほど滞在、ひとりでひたすら街を歩き回った。当時使いはじめたばかりのデジカメと、木製の大型カメラを改造した手づくり針穴写真機を背負って。

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music & DVD review

田原総一郎 x 三上寛 ドキュメンタリーの原初的衝動

田原総一郎・・といえば「朝ナマで声張り上げてるオジサン」と思ってる方が、いまではほとんどかもしれないけれど、彼は1964(昭和39)年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に入社、77年にフリーランスになるまで、すばらしく過激なドキュメンタリー番組を作りつづけた敏腕、というか異能のディレクターでした。

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archive

素晴らしくバカげたアイデア

「人生には、ものすごくバカげて、でも魅力的なことが目の前にあらわれる瞬間がある」と彼は書いている。大多数の人間はそれを、単なる思いつきとして頭の中からふるい落としていくのだが、中にはそのバカげたアイデアに飛び込んでしまう人間がいる。その結果は最高だったり最低だったりするが、とりあえず飛び込んでしまえる人間は、ある意味ハッピーだ。自分もそういうハッピーな人間でありたいと、トニーはついに冷蔵庫を買い、アイルランド一周ヒッチハイクに旅立ってしまうのだ。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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