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2012年09月26日 vol.036

photography

海女の群像

写真って、どう撮るかよりも、撮らせてもらえるまでにどう持っていくかの勝負なのかも、と思うことがよくある。親しくなって、いい顔をしてもらうとかじゃない。カメラを持った他人がその場にいることが、だれの気にもならなくなって、気配を消せるところまで持っていけたら、それはもう撮影の大半を終えたも同然、ということがよくある。このほど10年ぶりに再刊されたという『海女の群像』という写真集を見た。撮影者の岩瀬禎之さんは1904(明治37)年生まれ。すでに2001(平成13)年に97歳で亡くなられているが、千葉・御宿の地で江戸時代から続く地酒「岩の井」蔵元として酒造りに励みながら、長く地元の海女たちを写真に収めてきた。

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archive

渋谷のスカンジナビアン・ナイト

昼間もひどいけど、夜ともなればさらに騒々しい若者に占拠され、オトナにはなかなか近寄りがたい最近の渋谷界隈。駅から青山方向に宮益坂をあがったすぐ裏手に、古びたスナック・ビルが隠れていることを知るひとは少ない。そのビルの3階、正確に言えば3階と4階のあいだの踊り場に入口がある、まこと知る人ぞ知る存在の店、それが『パブ・スコーネ』である。「SKÅNE」と書いて「スコーネ」と読ませるこの店は、スウェーデン直送のチーズをつまみに、スウェーデンを代表する蒸留酒であるアクアヴィットを飲む、スウェーデンのスコーネ地方そのままの店。しかも店内のインテリアは完璧に北欧デザイン。しかもお酒を注いだり、チーズを削ってくれるのは北欧美人。しかも営業スタイルはカラオケ・スナック! 渋谷でスウェーデンでカラオケで、というワケのわからないミックスが、異様に居心地いい隠れ名店だ。

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2012年09月19日 vol.035

food & drink

ロボットレストランというお祭り空間

新宿歌舞伎町の中心部、区役所裏の超一等地に、ロボットレストランがいきなり姿をあらわしたのがこの7月のこと。大通りを走り回るロボット・カーに度肝を抜かれ、道端で配られたティッシュの「オープン迄にかかった総費用・総額100億円」の文言に二度ビックリ。で、ロボットレストランというから、ロボットがサービスしてくれる、未来型ハイテク・レストランかと思いきや、肌もあらわなセクシー美女たちが踊ってくれる「ロボット&ダンスショー」が楽しめる、シアター形式の店だという・・・。ほとんどワケのわからないまま、この夏の東京の、夜の話題を独占した感のあるロボットレストラン。

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design

夢見る愛玩人形家具たち

本メルマガ読者の方々なら、すでにご存じの方も多かろう、上野御徒町に本拠を置くオリエント工業。『東京右半分』でも大きく紹介した、世界最高級のラブドール・メーカーである。そのオリエント工業が創業35周年を記念して発表した、とんでもない新プロジェクトがこれ、「愛玩人形家具=ラブドールファニチャー」だ。女体家具と言えば「家畜人ヤプー」を想起するひともいるだろうし、60年代ブリティッシュ・ポップの代表格アレン・ジョーンズの女体家具彫刻を思い出すひともいるだろう。

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travel

連載:スナックショット 06 岩手(平田順一)

スナックショットの旅行に出るまえに鉄道時刻表と、中学の社会科で使っていた地図帳を参照している。中学の地図帳は30年も前で情報は古いが見慣れている。最近の地図を使うと市町村合併が進みすぎて、古くからの中心市街の見当がつきづらい。また県庁所在地やそれに準ずる規模の都市には確実ににぎやかな歓楽街があるが、人口が5万人くらいの都市だとあるところもないところもある。これも最近の市町村合併で、人口の多さを基準にできなくっているので、30年間の地図を参考にするとわかりやすい。

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review

コラアゲンはいごうまん、ついに初DVD発売!

本メルマガ読者にはすでにおなじみ、旅するドキュメンタリー漫談芸人「コラアゲンはいごうまん」が、このほど初めてのDVDをリリースしました。コラアゲンはいごうまんについては、すでに5月2日号で『コラアゲンはいごうまんの夜』という長編インタビューを掲載していますし、購読者特典として5月11日に開催された『コラアゲンはいごうまんx都築響一 トーク&ライブ』から、特選ネタ『走れ、ピンクランナー!』がご覧いただけるようになっています。

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2012年09月12日 vol.034

design

夏の終わりの絶叫体験

まだバブルの酔いから日本中が覚めきらなかった1992(平成4)年、後楽園ゆうえんち(現・東京ドームシティアトラクションズ)で『ルナパーク』というイベントが始まった。そのルナパーク内で異彩を放っていたのが、お化け屋敷だった。『麿赤児のパノラマ 怪奇館』と名づけられたそのお化け屋敷は、それまで常識だった場面ごと、部屋ごとに怖がらせるスタイルではなく、屋敷全体にひとつのストーリーを設定し、そのストーリーにお客さんが能動的に関わっていくという、考えてみればかなり現代演劇的なアプローチで、すごく新鮮だった記憶がある。

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photography

鳥取の店構え

こないだ鳥取の図書館で、鳥取市内の繁華街の写真を探していたときのこと。地元史の棚で、ペーパーバックの地味な写真集が目にとまった。『池本喜巳写真集 近世店屋考』――なにげなく手にとってパラパラしてみたら、それは鳥取県内の昔ながらの商店をモノクロームで撮影した記録だった。床屋、米屋、金物屋、時計屋、荒物屋、酒屋、駄菓子屋・・・大型カメラでじっくりきっちり、構図を固めて写し取られた空間と人物たち。1983年から2005年というから、20年間以上にわたって収集された鳥取の商店は、どれも数十年の歴史を経てきたものばかりだ。それは昭和そのものにも見えるし、いまでも地方の旧道を走っていると、カーブを曲がった先にひょっと現れそうでもある。

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art

日日4 美が足元にあり(大竹伸朗)

気がつけばいつの間にやら9月だ。今年から来年にかけて展覧会がたて込んでいてそれに伴う移動が多いためかことのほか時間感覚が妙だ。11月23日にスタートするソウルでの個展に始まり今後10カ月間にグループ展含め個展が断続的に続く。いや有り難いかぎり、すべて全力で切り抜けたいと肝に銘じています。ドイツのカッセルにて6月9日にスタートしたドクメンタも中旬に終了、それにあわせて再び現地で解体作業が始まる。今回現地に2カ月滞在制作した作品「モンシェリ/スクラップ小屋としての自画像」も、完成当初は終了と同時に解体廃棄の可能性もあったがなんとか持ち帰る流れにはなり、今から前向きに作品の行く末を探っていこうと思っている。

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archive

平田一式飾:山陰のアルチンボルドたち

島根県平田市・・・ああ、あそこねとうなずく人は少ないだろう。出雲大社からクルマで30分ほど。シジミで有名な宍道湖そばにある小さな町である。毎年7月19日から3日間、平田天満宮の祭礼にあわせて、市内の数ヶ所に不思議なオブジェが出現する。陶器や仏具をはじめとするさまざまな日用品を組み合わせて作られる、「一式飾」(いっしきかざり)と呼ばれる飾り物である。陶器なら陶器だけ、仏具なら仏具だけと、1種類の素材だけを使って組み上げられることから「一式飾」と名がついたこの行事、江戸時代は寛政5年(1793)年に平田町の住人であった表具師・桔梗屋十兵衛が、茶器一式で大黒天像を造って天満宮に奉納したのを始まりとする。すでに210年以上の歴史を持つ伝統行事なのだ。

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2012年09月05日 vol.033

interview

突撃! 隣の変態さん 4 円奴

男に生まれて、ゲイになって、女装子になって、ついに本物の女になったひと。グラフィックデザイナー、イラストレーター、キャラクターデザイナーで、パフォーマーでありダンサーで、女装サロン・オーナーで、そうしていまは画廊経営者でもあるひと。こんな経歴の持主って、ものすごく複雑で、ものすごく純粋なのにちがいない。このメルマガでも以前に紹介した歌舞伎町職安通り・軍艦ビル内のギャラリー「どっきん実験室」を運営する円奴(まるやっこ)は、そんなふうにユニークな存在だ。

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art

オリンピックの芸術競技

オリンピック開催ごとにトリビア・クイズなんかに出てくるが、かつてオリンッピックには「芸術競技」という部門があったのをご存じだろうか。 近代オリンピックの父・クーベルタン男爵の提唱で始まった初期のオリンピック規約には、「スポーツと芸術の部門で競技を行わなくてはならない」と定められていたそうだ。もともとスポーツを文化、芸術、さらには信仰の発露としてとらえた古代ギリシア人の精神に則って再興された近代オリンピックだから、芸術競技が設けられたのもおかしくない。

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travel

連載:スナックショット 05 秋田(平田順一)

どうもスナック昼の部担当の平田です。先日、岡本太郎美術館で開催されている写真展『記憶の島――岡本太郎と宮本常一が撮った日本』に行ってきました。思わず惹きつけられずにはいられない強い眼光の岡本太郎に対して、風景と人々に溶け込むような宮本常一の柔和な眼差しが印象的でした。写真を撮る以前に、あの視線とスタンスを心掛けたいと思いつつ、今回は2002~2007年に敢行したスナックショット秋田篇です。

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archive

須坂の夜は、やっぱりスナック来夢来人!

信州中野生まれの小林千枝子ママは、須坂の会社で事務員として働いたあと、何軒かのスナック勤めを経て、平成元年に自分の店を出した。「主婦しながらだったので、朝は主人と子供たちを送り出して、昼はパート、夜にいちど家に帰って、ご飯作ったりしたあと、夜11時から朝2時ぐらいまでスナックで働いてましたからねえ、よくからだが持ったもんです」と当時を思い出して笑っているが、子育てと夜の仕事の両立は、さぞや大変だったろう。

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FACEBOOK

BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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