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中山美里

lifestyle

新連載! 老遊女 01(中山美里)

ほとんどストリップ業界のオフィシャル・フォトグラファーのような立ち位置で、激減するストリップを撮り続ける写真家が谷口雅彦さんだ。その谷口さんとおしゃべりしていたとき、「前に『漂流遊女』っていう連載をしてたことがあって、その続編をやりたいんですけど、どの雑誌もウンと言ってくれなくて・・」と嘆くので、企画内容を聞いてみたら、AVや風俗で働く老女たちを訪ね歩きたいのだという! 谷口さんが写真、フリーライターの中山美里さんがテキスト。だいたい一般誌で取り上げられないネタを引き受けるのがエロ雑誌だけど、エロ雑誌ですら引き受けられないネタ・・・それはメルマガしかない! というわけで、これから月にいちどのペースで想像を絶する、しかもどこか愛おしい老女たちの生きざまをご紹介してもらうことになりました。

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lifestyle

老遊女 03 3億円の宝くじ当選を夢見る、恋する老遊女 後編(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

ちなみにそのバッグの中には、財布や携帯、図書館で借りた本、チラシ、ポイントカード、病院の診察券などが入っている。大事なものや今使っているものなどだ。つまり宝くじは、沢村さんにとって、財布や携帯とともに持ち歩くほど大切なものだということになるだろう。「これで逗子に土地を買うのよ」3億で土地を買い、建物を建て、現在つきあっている5歳年下のIさんという男性と一緒に介護ビジネスを始めるのだと語り始める。

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lifestyle

老遊女 04 5億稼いだシャブ中ソープ嬢の穏やかな老後(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

以前、『F』というAVプロダクションがあった。全身に和彫りの入ってるメンタルを病んだ女性や、まだ19歳なのに30歳過ぎの中年にしか見えないブクブクに太っている女性など、「この人たちは本当にAVに出られるんだろうか?」という女性ばかりが入っているスゴイ事務所だった。『F』を知ったきっかけは、私の夫(元コアマガジンの編集者)が、『マッドマックス』という雑誌で、その名も『スゴイAV女優』というタイトルの地雷女の宣材(メーカーなどに持っていくプロフィールシートのこと)をただ並べるだけという企画をやったことがあり、ちょうど私がインタビューしてみたいと思っていた女性が『F』に所属していたため、紹介してもらったのだった。ちなみにその企画の際、もっともたくさんの宣材を提供してくれた事務所が『F』だったのはご想像のとおりである。

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老遊女 05 デッドボールで没収試合! 前編(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

『デッドボール』という有名な風俗店がある。『地雷! レベルの低さ日本一』が店のキャッチコピー。地雷…つまり、デブ、ブス、ババアばかりが集まった風俗店なのである。この店の存在を知ったのは、3年以上前のこと。夜の世界でこまごまとした仕事をしている知人から取材をしないかと教えられたのだが、当時、ちょうどアダルト業界のことをある程度自由に書かせてもらえる連載が一気に2つなくなってしまったところで、書ける媒体がなかった。取材したい気持ちは山々だったのだが、その希望は叶えられなかった。そのため、教えられたホームページを見るだけだったのだが、一度見始めたら非常に癖になるのだ。なぜなら「この人たち、本当に風俗嬢なんだろうか?」という面々がずらり。

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lifestyle

老遊女 07 熟女花びら4回転 前編(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

前回の「鴬谷デッドボール」の系列店である「鴬谷おかあさん」に、今回は突撃。この店は30〜60代の熟女をウリにしたデリヘルである。地雷だらけのデッドボールとは違って、体型はスレンダーからグラマーまで、外見も美しい方が所属している。今回、インタビューをしたのは40代後半〜50代の4人の女性。“老”の冠をつけてしまうのは、いささか申しわけない、おばあちゃん世代ではなく、おかあさん世代の年齢だ。超熟女とでも呼ぶとよいのだろうか。さて、取材日当日は、東京では珍しい朝からの大雪だった。電車が止まるかもしれないというニュースが流れるなか、山手線で鴬谷に向かう。こんな天候で、果たして女性たちは出勤しているのだろうかという不安があったが、大雪の日の風俗の待機室を覗く機会なんて滅多にない。一体、どんな状況なのだろうかという好奇心もあり、約束の時間どおりに事務所を訪ねた。

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lifestyle

老遊女 09 寝取られ老人とスケベ老女が出演する超熟AVメーカーに行ってみた!(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

ルビーというAVメーカーがある。ご存知の方もおられるだろうが、圧倒的多数の方が知らないと思う。熟女AV女優が出演する作品を作っているメーカーで、今までの最年長AV女優は77歳とのこと。熟女というよりは、超熟女、高齢者と呼んだほうがいいような60~70代の女優も、年間約10本撮影・販売されている。50代の女優は“ざらにいる”と言ってもいいほど。ホームページを見ると、50~60代の女性たちが、ルビーから月に3人ほどデビューしているのが分かる。

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老遊女 06 デッドボールで没収試合! 後編(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

『地雷! レベルの低さ日本一』がキャッチコピーの風俗店、『デッドボール』の後編、いきます! ちなみに地雷とは、前回説明したが、ここでもう一度おさらい。デブ、ブス、ババアという、当たったら痛い風俗嬢のこと。そもそもは、写真の加工技術が進化してパネマジ(パネルマジック)全盛の昨今、風俗嬢は実際に会ってみないと、本物の容姿がどの程度なのか分からなくなっている。そのため、「やってきたら爆弾女だった…」なんてことはざら。実際にプレイがスタートしたら、性格の問題で満足できないというレベルではなく、苦痛な時間を味わされたという残念なときもある。そんな容姿や性格が地獄な女性のことを、ネットや風俗愛好家たちの間では地雷と呼んでいるのである。さて、そんな痛い風俗嬢ばかりのデッドボール…。インタビューを受けてくれたのは、オビスポさん、65歳である。名前の由来は巨人と日本ハムに在籍していたウィルフィン・オビスポ選手である。

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老遊女 08 熟女花びら4回転 後編 〜嘘つき女と出稼ぎ母さん〜 (文:中山美里 写真:谷口雅彦)

先日、私自身がインタビューを受けたことがあった。それは風俗嬢に関するものだったのだが、「風俗やAV女優など今まで何人ぐらいのインタビューをしたことがあるか?」と問われ、改めて過去を振り返ってみた。今月(2015年2月)だけでデリヘル嬢3人、職業愛人2名、AV女優1名、SM嬢1人、風俗経営者3名と合計10人に話を聞いている(ちなみにこの老遊女のインタビューは先月行った)。少ない月でも3人にはなる。おそらく少な目に見積もっても月平均5〜6人になるのではないだろうか。そうやって計算すると、750〜900人くらいになる。「同じ人から何度も話を聞くこともあるので延べ人数になってしまうが、アダルト系の取材をするようになって12年半くらいになるから、計算上だと1000人弱になりますね」そう答えてみて、自分でも「そんなに話を聞いてきたのか」と驚いてしまった。

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老遊女 10 8本のAVに出た76歳のナンパ師、ジゴロRYU氏を家庭訪問!(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

AVという世界。素人といっても企画女優が出ていることもあるし、どこまでが本当でどこまでがフィクションなのかは分からない。だが、私が知る限りこのRYU氏、「RUBY」の「ジゴロRYU氏の秘蔵映像コレクション」シリーズにしか出演していない。(中略)前回「RUBY」の制作スタッフにインタビューをした際、「ジゴロRYU氏に話を聞いてみたい」とお願いしたところ、「今はもう撮っていないんですよね。バクシーシ山下さんが連絡先を知っているので、聞いてみて下さい」とのことだった。

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lifestyle

老遊女 11 85歳の熟女が働いている超熟女専門店Xに突撃!(文:中山美里 写真:谷口雅彦)

風俗のメッカである東京都内の某駅。そこには超熟女専門のデリヘルというものがある。ホームページを見てみると、所属している女性は40代後半以降で、50代、60代がメイン。70代、80代の女性もいて、最高年齢は80代半ばというから驚きである。しかし、実はこの店以外にも、都内には超熟女をウリにした風俗店がいくつかあり、いずれも60代以降の女性たちが何人も働いている。さすがに数は多くないため、駅名を書くと大方の検討がついてしまう。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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