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2013年09月25日 Vol.084
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ふぐりのうた――妄想詩集『エロ写植』
「おりゃあ」「おおおおお」「つああああ」「べむっ」「ひぐっ」「いやあああああ」・・・喘ぎなのか絶叫なのか、絶頂なのか。言葉にならない言葉がページをびっしり埋めている。別のページを開いてみると、そこには「餞別ってこの刀のことだったのね!」「20本も咥えてきたんだーー」「なんであたしと同じなのよ」「これはまさしく俺好みのシチュエーション!!」「あなた本当はやさしい人だって」・・・わけのわからない自動筆記現代詩のような文章が、ずらりと並んでいる。このページだけを見せられて、これがいったいなんなのか、瞬時に理解できるひとがどれくらいいるだろう。
art
大竹伸朗・秋の陣
高松市美術館の『憶速』が9月1日で無事終了し、しかし丸亀市猪熊弦一郎現代美術館での『ニューニュー』はまだまだ続行中(11月4日まで)、ヴェニス・ビエンナーレも続行中(11月24日まで)、瀬戸内国際芸術祭での女木島インスタレーション『女根』は、10月5日からの秋会期が迫るなか、さらにパワーアップ中。そして東京のタケニナガワ・ギャラリーではあらたな展覧会が9月8日にスタートしたばかり(10月26日まで)・・・。2013年の大竹伸朗祭りは、まだまだ大団円を迎えそうにない。
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新連載! 案山子X(ai7n)
2010年に広島市現代美術館で、『HEAVEN 都築響一とめぐる、社会の窓から見た未ニッポン』という展覧会を開いたときのこと。ギャラリートークかなにかの折に、すご~く内気そうな女の子が、「あの・・・こんなの作ってるんです」と、おずおずと一冊の小冊子を僕に差し出した。『広島非日常ガイドブック』と小さく表紙に書かれたその冊子は、純喫茶伴天連から豊栄ヘソまつりまで、広島周辺の裏スポットをたったひとりで探索・記録し続けた、すばらしい努力の結晶だった。それまで美術館のスタッフにいくら聞いても、ロクな珍名所に出会わなかった僕にとって、それは天啓ともいうべき授かりものだった。
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高松アンダーグラウンド 4:彫師・高松彫藤(GABOMI)
ある朝、サササとサラダをつくってくれた、「簡単でごめんよ」。彫藤(ほりふじ)さんはひとり暮らし。だいたい6時起き。愛犬の散歩で2時間しっかり歩いた後、仏壇の水を替え、一昨年この世を去った奥様に手を合わせる。「もう5~6年前にタバコはやめたんや」と言いながら、煙たそうに火をつけ仏壇にタバコをあげた。ヘビースモーカーだった奥様へお線香代わりらしい。奥様が好きだった胡蝶蘭の横で、わたしも手を合わせた。その間、彼はテキパキ朝食をつくる。
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ROADSIDE RADIO:EGO-WRAPPIN'
9月22日のインターFM・ROADSIDE RADIOは、8月11日に大阪城野外音楽堂で開催されたエゴラッピンの単独ライブ「EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXXによる夏の野外ワンマン“Dance, Dance, Dance ~あなたとマリアージュ~”」をお送りしました。毎夏、東京日比谷野音でのライブが恒例になっているエゴラッピン。今年からホームグランドである大阪でも、リクエストに応えて「夏野外」を開くようになったということです。これまで半年あまりにわたってお送りしてきたロードサイド・ラジオの番組でも、もしかしたらいちばんメジャーかもしれないエゴラッピン。
2013年09月18日 Vol.083
music
モッシュピットシティ・ジャカルタ 2
パンクミュージックによって人生を導かれてきた、フォトジャーナリストの中西あゆみさん。2005年、ひょんなきっかけからジャカルタのパンク・シーンと出会う。運命を悟った彼女は約3年にわたって困難を極めながら、いちおうの取材を終了。しかし「まだ先になにかある」という直感に導かれ、インドネシア最大のパンク・バンドであり、パンク・コミューンでもある「マージナル」の核心に踏み込んでいく。2007年、いまから6年前のことだった。あゆみさんのインドネシア・パンクをめぐる旅の後編は、南ジャカルタにあるマージナルのアジト「タリンバビ」に招かれた日から始まる。
art
裸女の溜まり場――よでん圭子のアナクロ・ヌード・ペインティング
今年の春、銀座ヴァニラ画廊の公募展審査をしていたときのこと(2013年4月2日配信号に掲載)。いかにもフェティッシュな若い作家たちの絵画や立体が並ぶ中で、ひとつだけ異彩を放つ、不思議に古風なヌードの油絵が目に留まった。「よでん圭子」さんという女性画家の作品で、くすんだグレーの肌の裸女たちが、画面上にのびやかに配置されている。古典的な構成と技法と、ぜんぜん古典的じゃない風合いを兼ね備えた、それはなんとも評価しがたい絵だった。フェチやSM系に特化した専門画廊(!)であるヴァニラに、こういう作品を送ってくるとは、いったい本気なのだろうか、意図的に狙ってるのだろうか、それとも・・・。
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隙ある風景 ロードサイダーズ・リミックス 02(ケイタタ)
おっ、打ち切りにならずにすんだぜ『隙ある風景 ロードサイダーズ・リミックス』。これで読み切りじゃなくて正々堂々「連載」と言えるやん。第2回はつい先日が敬老の日だったということで老人特集でお送りします。
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スナックショット 30 大分(平田順一)
どうも平田です。自分はもともと路面電車やローカル私鉄を追い求めて沿線の街を歩いており、全国のスナック街を巡る以前に九州では長崎・熊本・鹿児島の路面電車に乗って土地の風物に触れていたのですが、今回のスナックショットで取り上げる大分県は路面電車も私鉄もなく、特に行く目的もないだろうなあと看過していました。ところが2005年に河出書房新社から出た小林キユウ著「路地裏温泉へ行こう!」を読んで別府へ行きたくなり、スタンプラリーのように別府の共同浴場を巡って歩くうちに、日本一の湧出量を誇る温泉から大量の観光客を受け入れる歓楽街を生み、さらにはお色気スポットや珍スポットも生み出した温泉街の懐にはまっていきます。
music
ROADSIDE RADIO:yumbo+北村大沢楽隊
15日のROADSIDE RADIOは仙台のyumboと、石巻の北村大沢楽隊という、ビザールで楽しいカップリングをお送りしました。どちらも30分弱だったので、正直聴き足りない! という思いのリスナーも多かったでしょうが、まあふたつとも公共放送ではほとんどかかることのありえないバンドなので、ご容赦ください。yumboは8月16日に代官山のライブハウス「晴れたら空に豆まいて」における、パスカルズとのライブからの録音を。北村大沢楽隊のほうは、実はこの番組で取り上げたいとずっと思っていたのですが、後述する理由で録音ができず、1枚だけリリースされたCDから選んでオンエアしました。
2013年09月11日 Vol.082
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モッシュピットシティ・ジャカルタ 1
先週はグラフィック・デザイナー佐々木景の作品や、ジャカルタのレトロポップ・スペース「カフェ・モンド」の活動を通して、インドネシアのポップ・カルチャーの片鱗をご紹介した。ちょうど一時帰国中だったカフェ・モンドの泉本さんや景くんから、インドネシアの音楽シーンを教えてもらっていたときのこと、「実はインドネシアって、パンクがすごいんですよ!」と聞いて、びっくりというか耳を疑った。熱帯のインドネシアとパンクス・・・これほど違和感に満ちた組み合わせがあるだろうか。去年12月5日号で紹介した、メキシコシティのゴスをはるかに超えた、それは解剖台の上のミシンと蝙蝠傘の出会いのようにシュールなミスマッチに思えた。
art
殺戮の造形 ――モザンビークの武器彫刻
駅から歩く距離を考えると(特に炎天下)気持ちが萎えるが、それでもときどきは行っておきたい大阪万博公園内の国立民族学博物館。常設展示を見て回るだけでも、丸一日かけられる規模のコレクションだが、ここはまた時々すごく興味深い企画展を開催していて、しかも東京にいるとそれがなかなか伝わってこなくて、つい見逃してしまうことが少なくない。その民博で現在開催中なのが『武器をアートに』(11月5日まで)。「モザンビークにおける平和構築」という、いかめしいサブタイトルがついているが、これは長く内戦が続いてきたモザンビークでの、武器を使ったアート(立体作品)の展覧会。展示の規模は小さいが、非常に見応えのあるコレクションだ。
music
ROADSIDE RADIO:B.I.G. JOE
先週8日深夜のROADSIDE RADIOでは、8月9日に中野のライブハウスHEAVYSICK ZEROで開催された、B.I.G. JOEのライブをお送りしました。東京のハードコア関係には絶大な支持を得てきたヘヴィシックの、11周年アニバーサリーを兼ねて開かれたこのライブは、今年3月に発表された4枚目のソロアルバム『HEARTBEAT』をひっさげた、長期全国ツアーの一環でもあります。THA BLUE HERBのILL-BOSSTINOとともに、北海道のヒップホップ・シーンの立役者として長く知られてきたB.I.G. JOEは1975(昭和50)年、札幌に生まれました。
2013年09月04日 Vol.081
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レアグルーヴのリアリティ――佐々木景のグラフィック・ワーク 後編
2008年だから、いまからもう5年前になる。現地で撮影した写真で展覧会を、というグループ展に誘われて、インドネシアのジャカルタを初めて訪れた。短期間のうちに何度か通って撮影した写真は、展覧会以外にこれまで発表の機会がなかったので、近いうちに見せられたらと思っているが、「インドネシアといえば、バリ」みたいな薄っぺらい予備知識しかなかった僕にとって、そのころよく通っていたタイのバンコク以上に清濁併せ呑むというか、ブライトサイドとダークサイドが混沌となって交じり合うジャカルタの空気は、ものすごく刺激的だった。
book
幻視者としての小松崎茂――ウルトラマン紙芝居ボックスによせて
かつてあまりに身近にあったために、紙芝居という優れたビジュアル・エンターテイメント・メディアが、実は日本の発明であることを僕らは忘れがちだ。絵解き物語や絵巻物の伝統が生んだものかは定かでないが、ひとつの物語を十数枚の絵で構成して、その1枚ずつの解説をいちばん後ろになる絵の裏側に記し、説明し終わった絵を順繰りに送っていくことで、「紙芝居のおじさん」が物語を絵と語りによって進めていけるという独創的なシステムは、1930年代に誕生して以来、日本人の感性に深く浸透してきた。
photography
新連載! 隙ある風景 ロードサイダーズ・リミックス 01(ケイタタ)
日下慶太さんという若い大阪人と会えたのは、偶然見たブログがきっかけだった。ちょうど大阪出張があったので、すぐに連絡を取って通天閣下で待ち合わせ。新世界市場というシャッター商店街にある、彼と友人たちのアジトでおしゃべりしているうちに、こんな連載を始めてもらうことになった。 彼のブログには、こんな自己紹介が載っている――大阪生まれ 大阪在住。 ロシアでスパイ容疑で拘束、アフガニスタンでタリバーンと自転車を二人乗りなど、世界をフラフラとしながら広告代理店に入社。コピーライターとして 勤務する傍ら、写真家、執筆家、セルフ祭顧問として活動をしている。
travel
スナックショット 29 長崎(平田順一)
どうも平田です。今回のスナックショットは長崎県。長崎はご存知のように江戸末期まで国内に唯一開かれていた異国文化の街ですが、長崎県内は入り組んだ海岸線に合わせるように、複雑な歴史をはらんだ街が点在しています。壱岐・対馬・平戸・五島列島のスナック事情までは及びませんが、前回の佐賀~佐世保から連続して長崎県内のスナック街を巡ってまいります。
music
ROADSIDE RADIO 緊急特集 追悼・藤圭子
9月1日のロードサイドラジオでは、予定を変更して藤圭子の特集をお送りしました。御存知のとおり先週8月22日に、藤圭子さんが亡くなりました。62歳、これからまだまだという年齢でした。死亡のニュースが流れた直後から、テレビでも新聞でも雑誌でも、こころない報道がめちゃくちゃに垂れ流されています。飛び降りた場所の、コンクリートの地面をアップで撮ったり、ベランダの図解をしてみたり、いっしょにだれがいたとか、娘が葬儀に姿を見せたとか見せなかったとか・・そんなことにいったいなんの意味があるんでしょうか。
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BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!