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畠中 勝

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フィールドノオト36 養蜂箱(録音、写真、文:畠中勝)

まず今回の録音のメインとなった養蜂箱は、取材に協力してくれた植平工業の敷地内にある。鋼の工業製品を製造する会社で、作品の背景にも聴こえるメタルパーカッションのような金属の響きは、その製造過程の音だ。雨を嫌うミツバチは、当然ながら、巣箱の中からは、あまりでてこない。代わりに屋根として設えられたトタンをリズミカルに雨が打つ。雨のリズムとメタルパーカッション。しかし、これだけでは、何を録音するためにここへやってきたのかわからない。祈りつつ、箱の本体へとマイクロフォンを近づけていく。

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フィールドノオト 20 旧野首教会(畠中勝)

野崎島の旧野首教会へやってきた目的に、音楽的な視点での環境音の収録があった。音楽は教会という建築物のイメージを形成する要素のひとつでもある。実際、僕は大久保にあるプロテスタントの教会に通っている。日本で一般的にイメージされるキリスト教会の通り、ここにはパイプオルガンが備わっている。ミサで演奏されるオルガンは礼拝堂に大きく響き渡り、室内にある全てのものと共鳴する。まるで教会そのものが楽器であるかのように。ちなみに音楽と呼ばれるものの基礎を築きあげたオルガニスト、J.S.Bachもこの一派から誕生している。つまり音楽と教会は密接な関係にあり、カラオケ通いのない人でも、礼拝堂に足を踏み入れるということは、毎度ここで声を出して歌う必要がある。

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フィールドノオト31 余市(写真・録音・文 畠中勝)

上海から帰国後、札幌に向かった。北海道へは知床の流氷の録音をして以来だから、約二年ぶりだ。道内の街らしい街を訪れることも今回が初めてになる。噂通り、大阪や名古屋のような都会だった。ただ他の都市と大きく異なることもある。自然環境による影響の大きさだろうか。底冷えする11月の札幌。真冬の京都にいるような骨身に沁みる寒さを思い出す。遠くで見える山々にはすでに白い雪が冠掛かり、都市にいながら大自然の風情だ。とはいえ、やはり都会的な札幌。電車の車内で話している人は見かけないし、駅周辺でも話しながら歩いている人を見ない。随分とスマートな印象も受ける。

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フィールドノオト 34  軍国酒場 1(録音・文・写真:畠中勝)

音楽を楽しむことを目的とした酒場は、今では本当に何でもある。数え切れないほどの音楽ジャンルがあるように、音楽酒場もそれと同じく、設えられた内装や演出が多様にある。たいていは店のコンセプトやオーナーの趣味にそったポスターが貼りたくられ、演出終了というのをよく見かける。しかし中には想像もつかないほどの厚みでポスターが重ね貼りされていたり、歴史が練り上げられたり、結果として、趣の原型を留めていないほど、異様な進化を遂げた空間もある。もはや演出を超えたそういった空間は、リスニング環境が整っただけの音楽酒場がもつコンサバティブな目的を遥かに逸脱しているので、音楽というものに内包される不可思議さ、音楽に寄りそいながら漂う、匂いのようなものまでをも焚きあげている。

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フィールドノオト22 大阪(畠中勝)

10代の頃、大阪、京都、兵庫を、転々としていたことがある。懐かしの三都物語だ。阪急梅田駅から、河原町駅、三宮駅といった、各都市へと向かう紅い電車からは、いずれも淀川が見え、今でも大阪といえば、車窓から眺めていた景色を思い返す。住んでいた当時は、梅田にある巨大なヨドバシカメラもまだ空き地でしかなく、今となっては梅田の変わり様に何度も迷走させらている。だから、僕自身、ノスタルジックな大阪遊びが、何の変化もない淀川という、屈託のない川端を散歩することに変わった。

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フィールドノオト23 身延(写真・録音・文 畠中勝)

山野一というガロ系漫画家の自宅に通っていたことがある。他界した“ねこぢる”の元夫だ。町田にある彼のアパート、その一室には、旧型で大型のテレビが置かれており、焼酎を飲みながら、一緒にギャンブル代わりの『桃太郎電鉄』をよくやっていた。テレビの脇には“ねこぢる”の仏壇。各種ゲーム機のコントローラーやソフトが山積みで、見方によってはもはや仏壇も家具のひとつというか、棚に近い印象があった。夏場、いつものようにそこに宿泊し、昼食に彼の好物である冷麦を食った後、麦茶を飲みながら、他愛もない山野一の会話を聞いていた。

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フィールドノオト24 富士河口湖町(写真・録音・文 畠中勝)

富士山麓、本栖湖から望む富士山の姿は、千円札の裏側に描かれていることで有名だ。キャンプ地としても知られ、夏場は多くの家族連れが避暑のためやってくる。しかし都会の喧騒から逃れた場所にあるにも関わらず、花見同様、ここもスペース確保は最重要課題だ。青木ヶ原樹海はその湖周辺に広がる原始林。フィクション番組などの影響で、今や自殺スポットとして知られているが、実際、携帯電話の電波も入り、珍しい野鳥の声も聴こえるので、そんなに寂しい場所でもなかったりする。

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フィールドノオト25 新宿(写真・録音・文 畠中勝)

この夏、自宅を引っ越した。以前のアパートから500メートルほど先。かなりの近距離だ。こうした移住を新宿区内で何度も繰り返している。そして新宿は、僕にとって、今では人生で一番長い時間を過ごす街となった。ベランダからいつも眺めるビルやマンションの果てしない光景。朝な夕な、そんな街の姿を眺めながら、思い返すことがある。10年ほど前、ダイビングを楽しむため、フィジーの西に浮かぶ孤島、マタマノア島に訪れたことがある。歩いて1時間ほどで周ることのできるその島は、豊かなバリアリーフで知られている。海底探索の他にこれといって目的もなし、上陸当日にさっそく浜辺から泳いで海へ入っていった。キノコ畑のように広がるサイケデリックな珊瑚礁。これら極彩色の珊瑚たちは光合成を必要とするため、海面から光の届くおよそ20m付近の深さに多くが生息しているという。

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フィールドノオト26 文京区(写真・録音・文 畠中勝)

共同印刷の城下町として文京区には数多くの小さな町工場がある。もちろんそのほとんどは出版関連の工場で、印刷、製本、加工などを生業としている。初めてここへやってきたのは四年前。『(有)サナダ紙工』という印刷所のすぐ裏手には家賃数万円という、都内有数の破格な古いアパートが埋もれており、演劇に精を出す友人はかつてここを寝座にしていた。しかし朝な夕な、印刷所から発せられる時計仕掛けのような機械音を、引っ越し当初はおもしろがりもしていたが、長らく暮らすうち、睡眠不足に落ち入り、発狂を予見、ついに別のアパートへ移ることにした。そんな話を聞いて、面白半分、ここを訪ねてきたのだと思う。

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フィールドノオト28 上海 浦西(写真・録音・文 畠中勝)

おぼろげな中国がある。その大国は遥か昔から日本という島国に影響を与えてきた。しかし、到来したはずの文化を消化してきた日本人にとって、今となると謎の多い国のひとつが中国となり、あちら側としてもそういった謎を日本に抱いているのかもしれない。江戸時代、日本はオランダとの貿易が盛んだった。アメリカとの交流はいうまでもない。この国は、中国のみならず、諸外国の様々な文化を自国に吸収していく中で、独自に価値観を、再発見し、改良し、新たなものとして育んでいった。もはや元来あった本質とはほど遠いものも少なくない。そこが日本人のおもしろいところであり、説明しがたい独創性でもある。

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フィールドノオト30 豫園老街(写真・録音・文 畠中勝)

上海の旧市街を歩いていると、遠くから近未来的なタワーが霞んで目に入る。遠近感が崩れるほどの大きさだ。その手前ではっきり見えるのが、再開発のために取り壊されたビルや家屋。あるビルの谷間では、膨大な瓦礫が手つかずに広がっていた。トラックが出入りする様子はない。横たわるビルの屍の上を子どもたちが元気に掛けていった。遊び場になっているのだろう。昭和30年代の東京もまた、こうした静かな工事現場が子どもたちの好奇心をくすぐっていた。藤子不二雄作品の背景で、主人公たちがよく集まる『空き地』もそれだ。

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フィールドオノト 32 小泉牧場(写真・録音・文 畠中勝)

飼ってるペットに話しかけている人をよく見かける。猟師だとバカ息子を叱る親父風だし、女性であれば赤ちゃん言葉になる。動物にどこまで言葉が通じているのか分からないが、感覚機能の優れた生き物である以上、思ったより言葉以上の何かを感じとっているのかもしれない。震災の当時も、そんな動物たちが予知できない地震や、目に見えない放射能に対してどういった反応をするのか興味があった。だから、動物園や牧場に何度も足を運んでいた。練馬区にある小泉牧場もその折にやってきた。しかし、今回は動物の生態を探るというより、単純にこの牧場のサウンドスケープを記録するためだ。

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フィールドノオト 33 女風呂(文・畠中勝)

瞑想しながらゆったり湯船に浸かる人もいるだろうし、本を読みながら、音楽を聴きながら、スマートフォンが身近な現代では、ジップロックに入れたスマートフォンで、廃人さながらゲームに没頭する人もいる。中には半身浴をしながら、うどんやカレーを食べることが生活習慣化している人もいるようだ。いずれにせよ、パーソナルスペースとしてのバスタイムは、日本人にとって、とても重要であることに違いはない。 今回、知人の女性たちにレコーダーを渡し、彼女たちの神秘的なバスタイムを録音していただいた。そして、それらの音源を編集し、独創的な女風呂の世界を構成した。

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フィールドノオト35 軍国酒場 2(録音・写真・文:畠中勝)

『軍国酒場』へやってくると、陽子さんは店の奥でタライを配備していた。こちらにまだ気付いていない。店の扉は古い民家によくある引き戸なので、どうしてもガラガラ音が鳴り響く。しかし彼女の耳は、雨漏りから発せられる、もっと小さなしずくの音を拾うことに集中しているようだった。ミツバチが花を飛んでまわるように、タライをせっせとあちこち運ぶ、彼女の様子をしばらく眺めることにする。しばらくするとこちらに気付き、ハッとした顔で「一名入隊!!」と陽子さん。この店で、「いらっしゃい」という意味だ。昨夜もここへ飲みに来たが、微笑んでいる彼女をみていると、こちらも自然に顔がほころび、改めて、入隊した喜びがわく。

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フィールドノオト29 上海〜蘇州(録音、文、写真 畠中勝)

上海に外灘(ワイタン)という地区がある。名の由来は『外国人の河岸』と聞く。ゆるやかに上海を縦断する黄浦江、その西岸約1キロばかりの街のことだ。租界時代に作られた西洋式高層建築物は今もその姿を留めており、まるで欧州にある都市のひとつを、地表ごと運んできたかのような奇妙な世界観だ。ゴシック様式の大聖堂を始め、各国のメガバンク、軒並みには、レストラン、ホテル、ファッションブランドの旗艦店。『外国人の河岸』と呼ばれるように、ここだけを見ると、もはや中国文化はまるで感じられないアミューズメント感がある。杭州にパリに似せた広廈天都城という街があるが、活気を別とするならそれに近い印象だ。一軒のラウンジバーへ入ったが、欧米人、インド人、アラブ系の客で賑わい、知的な印象の中国人の店員以外には、黄色人種はほとんど見られなかった。

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フィールドノオト37 大久保~下落合(録音・写真・文 畠中勝)

6月は肌寒い日が続いた。おかげで二日酔いの頭は、はっきりし、耳や目も冴えた。いつものようにアパート近くの公園でくつろいでいると、心地よい虫の羽音がすんなり耳に入ってくる。普段、スピーカーからばかり音を耳に入れているので、定位の広い自然環境の音像には心底ほっとさせられる。静かな公園ではあるが、やはりここはTOKYO、新宿。夜空に星がみえることは少ない。それでも晴れていれば、ひとつくらいは星をみつけることができる。じっくり眺めると、瞬いていることまで分かる。リズミカルな虫の羽音と星の瞬きは、どんな因果か、原始的なシンクロナイズがある。

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フィールドノオト27 東京の動物(写真・録音・文 畠中勝)

2011年7月。都内では「今年はまだ蝉が鳴かないね」と、放射能による危険を危惧する話が飛び交った。その後、本格的な夏が到来。例年のように鳴き始める蝉がいたるところで見られるようになり、ほっと胸をなでおろしたり、「何だかいつもと鳴き声が違うのでは」と耳を疑ったり、新たに巡ってきた疑惑的な季節を受け入れた想いがある。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

特設販売サイトへ


ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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