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ERIC

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我的香港 (写真・文 ERIC)

ERIC(エリック)という写真家をご存じだろうか。1976年香港生まれ、97年に来日してから写真を学び、道行くひとに大光量のフラッシュを浴びせて一瞬の表情を切り取る、独特のスタイルで知られるストリート・フォトグラファーだ。最初に彼の写真を知ったのは、僕が木村伊兵衛写真賞の審査員をしていたころだったので、東京を拠点にしたERICの活動もずいぶん長いことになる。そのERICがいまになって故郷の香港に目を向け、通うようになった。2014年の雨傘革命をきっかけに、いつものスタイルのストリート・スナップ、極小空間で暮らす人々、スーパーリッチ・・・・・・無限の差異を内包しながら、ひとつの巨大な生命体のようにうごめく香港という希有な都市に、彼なりの歩幅で飛び込んでいったのだった。昨年初夏から始まったデモの報道に接して、いてもたってもいられず東京との往復を繰り返した成果は、昨年末に緊急出版された写真集『WE LOVE HONG KONG』(赤々舎刊)に結実したが、ご承知のようにいま重大な局面を迎えている香港を、いまだからこそERICという眼を通して眺め直してみたくて、「我的香港」=マイ・プライベート・ホンコンのような短期集中連載をお願いした。

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我的香港 Vol. 005 我的親戚 (写真・文:ERIC)

今年の6月初め、この連載が始まると同時に、僕の父方の祖母が亡くなった。95歳だった。“僕は香港で生まれ、香港で育った、香港人である”と、連載の初めに書いたけれど、僕の両親は共に、元々は中国から香港にやってきた中国人である。彼らの親、つまり、僕の祖父母も中国の人。そう、僕には中国人の血が流れている。もしも生まれ育った場所が香港ではなく大陸(香港の人は中国を大陸<タイロッ>と呼ぶ)だったなら、僕も中国人と呼ばれることになっていただろう。 香港は、様々な意味で特別な場所だ。僕が生まれた時、そこはまだイギリスの植民地だった。僕が香港を離れ、日本へやってきた1997年7月に、香港は中国に返還された。けれど、香港人にとってこの地は、“香港”以外のどこでもない。

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我的香港 Vol. 007 逃港 (写真・文:ERIC)

 僕は香港で生まれ育った。子どもの頃、学校が夏や冬の長い休みに入ると、僕は中国広東省の小さな町にある親戚の家に預けられた。ひと月ほどそこで過ごし、休みが明ける頃になると、迎えにきた父と母とともに香港へ帰る。  大陸(=中国)に行くことやそこでの生活、文化や習慣について、僕もまだ幼かった頃は特に何も感じていなかった。けれど、9歳、10歳、11歳……と年を重ねていくごとに、香港と中国の違いを徐々に感じるようになっていった。  自動車ではなくて、自転車に乗るの? 大人が地面に座ってご飯を食べてる! ゲームセンターのゲームの値段がこんなに安いなんて!  はじめはただ無邪気に面白いと感じていたその違いに対して、いつからか優越感を抱くようになる。

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我的香港  Vol.010 我的猫部屋 (写真・文:ERIC)

僕は香港で生まれ、香港で育った。 数年前から、僕は香港の住宅を撮影している。住宅と言ってもインテリア誌に出てくるようなオシャレな家ではない。僕が撮っているのは、狭くて暗い、まるで物置のような部屋だ。 香港という場所には、昔から華やかなイメージを持つ人が多い。ここ数年の間の香港の状況を思えば、その印象はもはやかつてのものとなってしまったかもしれない。しかしそれでもやはり、香港と聞くと今でもたいていの人は賑やかできらびやかな街の様子を思い浮かべるだろう。もちろんそれは間違った見方ではない。けれど、香港で生まれ育った僕にとってこの街は単なる日常で、過ごしてきた日々や目にしてきた光景は明るいことばかりではない。 香港の明と暗。それが最も表れているのが、住宅事情だろう。

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我的香港 Vol.002 香港の住宅事情 (写真・文:ERIC)

2014年の秋に香港で起きた、雨傘革命。僕は、それをきっかけに、自分が生まれた香港を撮ってみたいと思うようになっていた。 ちょうどその少し前から、僕は実家に泊まることに居心地の悪さを感じていた。父と母が暮らすその家に泊まると、早朝、母が決まって寝ている僕を起こしにくる。 「飲茶に行くよ」 「あぁ?(またか……)」 香港では、昔から朝ご飯を外で食べる習慣がある。軽食メニューが豊富な喫茶店のような店<冰室>(ビンサッ)に行く人も多いけれど、僕の家では昔から家族で出かける馴染みの茶樓(飲茶をするレストラン)があって、物心ついた頃から毎朝のようにそこへ行っていた。

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我的香港 Vol.003 Wさんの肖像画 (写真・文:ERIC)

雨傘革命の撮影に一旦区切りをつけ、僕は一度、香港から東京に戻った。その3週間後の2014年11月、再びそのデモを撮影するために香港を訪れた僕は、友人であるジョン君の家に、また泊まらせてもらうことになった。 彼の家に行くと、前回訪れた時に彼が描いていた、Wさんの絵が完成していた。ジョン君がWさんを描いたその作品は、僕が知るいわゆる肖像画とはまるで違っていた。 「わっ! 何これ 笑」 青い空に光る無数の星と、宙に浮かぶ3つの惑星。輪がかかったその惑星の上には、それぞれ、ランボルギーニ、ネコ、チーターが乗っている。そして、真ん中に大きく描かれるのは、赤い水着とハイヒール姿で、プロペラ機に微笑みながら寝そべる、長い黒髪の女性。そう、Wさんだ。下には、チャイナドレスやスリッパの柄に描かれるなど、昔から香港の人たちに愛されてきた紅色の牡丹の花が咲き乱れている。

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我的香港 Vol.004 香港空撮 (写真・文:ERIC)

空から香港を撮影してみたい、という僕に、香港でヘリコプターの操縦を学んでいるWさんが紹介してくれたのは、Jさんという男性だった。Jさんは既にパイロットライセンスを持っていて、ヘリさえあれば空を飛ぶことができる。Wさんは、操縦士免許を取得するための教習を受けている香港ヘリ協会で、彼と知り合ったらしい。Jさんは、某有名ファストファッションブランドのベビー商品を生産する会社を経営する社長。僕と同じ年齢だけれど、香港の富裕層に属するセレブな人である。

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我的香港 Vol. 006 返大陸 (写真・文:ERIC)

 僕が香港の人たちに興味を覚え、写真を撮り始めたのは、5年ほど前からのこと。以降、僕は数ヶ月ごとに香港へ足を運び、街の中でスナップを撮り続けてきた。特に、昨年の6月から今年1月末の旧正月を迎えた頃までは、デモの撮影をするため、毎月のように香港を訪れていた。けれどその春節の時を最後に、僕はもう半年以上も香港に行けていない。理由は言うまでもなく、新型コロナウィルス流行のため。感染拡大防止策として、香港は日本よりも早い時期に、諸外国からの来港者の入境を禁止した。  僕がこんなにも長い間、香港に帰れないなんて初めてのことだ。デモはどうなっているのか、デモに参加していた若い子たちはどうしているのか、コロナ禍にある香港の街はどうなっているのかーー。SNSの発信やテレビニュースの報道からではなく、僕は今の香港に自分の足で立ち、自分の目でその事態を確かめたかった。

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我的香港 Vol.008 雲南 (写真・文:ERIC)

外国にいる日本人に向かって質問をする。 「あなたの故郷はどこ?」  おそらくほとんどの人は、躊躇うことなく「日本」と答えるだろう。「母国は?」という問いに対しても答えは同じである。日本人の大多数は、日本人の先祖をもち、祖父母も両親も自分も日本で生まれ、日本で育つ。  僕は香港で生まれ、香港で育った。それならあなたの故郷は香港でしょう? 大抵の日本人は僕にそう聞いてくるし、故郷=生まれ育った土地、と定義するなら、間違いなく僕のそれは香港ということになる。けれど昔から、僕はそのことに何か釈然としないものを感じていた。  僕の両親は、ともに中国大陸の出身である。広東省の小さな町に育ち、年頃になって出会った二人はやがて恋人同士となり、結婚を目前にして密入国という形で香港へ渡った。そこで生まれたのが、僕、というわけである。

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我的香港 Vol.009 我的劏房(写真・文:ERIC)

僕は香港で生まれ、香港で育った。数年前から、僕は香港の住宅、中でもまるで物置のように狭い部屋と、そこに住む人を撮影している(とは言え、新型コロナウィルスの影響で昨年の2月以降、香港へは帰れていないのだけれど)。部屋の写真を撮ってみたいと思ったのは、ヘリコプターに乗って空の上から香港の街を見下ろしている時だった。2014年の秋から冬にかけて、雨傘革命と呼ばれる香港の若者たちによるデモ活動を撮影するため、僕は頻繁に香港を訪れていた。その時、ある出来事をきっかけに出会った女性が、香港ヘリコプター協会なるものに所属していて、彼女の仲間が操縦するヘリに僕も便乗させてもらえることになったのだった。その翌年の初夏、僕は初めて香港の上空をヘリコプターから見下ろした(香港でヘリに乗るまでの経緯と空撮については本連載Vol. 003 & 004をご覧ください)。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

特設販売サイトへ


ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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