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2025年12月24日 Vol.674
travel
幸せの重さは軽い[最終回] 写真・文:ERIKO(定住旅行家・モデル)
世界各地の家庭に滞在させてもらっていると、ふと考える瞬間がある。 ――この人たちにとって「幸せ」とは何だろう、と。 旅をはじめる前、わたしの中の「幸せ」はずっと固い形をしていた。幸せを手にするのは、きっと、夢が叶ったとき、経済的な安定を得たとき、社会的地位を手に入れられたとき、愛されたとき。それらが積み重さなって、ようやく到達できる場所。努力や我慢の先にある“到達点”のことだと思い混んでいた。
photography
once upon a time ~ もうひとつのカリフォルニア・ドリーミン 17[最終回] EAST MEETS WEST ブルース・オズボーン(写真家)
アメリカを出発し、ヨーロッパ各地を巡り、その先に続くアジアの国々を旅して、たどり着いた日本。 二十代後半の頃のことだったから、かれこれ半世紀近い時間が流れている。 その長い旅を振り返りながら once upon a time というブログを書くことになったのは都築響一くんと再会し、彼が主宰するメールマガジン「ROADSIDERS’ WEEKLY」で連載を始めたのがきっかけだった。 その連載も、今回で最終回を迎える。 それに伴い、Vol.17 まで続いてきた once upon a time のストーリーも、ひとまずここで一時休止することになった。 懐かしい思い出が、去来する。
photography
世界の中のインド亜大陸食紀行/日本編[最終回] タージマハルの幻影を求めて (写真・文:小林真樹 / 編集:島田真人)
「それで、タージマハルは見てきたの?」 インドに行った人たちが、帰国後にまず聞かれるのがこの質問だろう。つまりタージマハルとは、それだけインドという国を象徴するアイコンなのだ。もちろん私も初インドの際は見に行き、その壮麗さに深く感動した。 1653年にシャージャハーンによって建立されたタージマハルは宮殿ではなく、実は妃であるムムターズの墓陵である。
movie
桃色の罠――日本成人映画再考 特別編 ENDマークはまだ来ない――山本晋也かく語りき (文:鈴木義昭)
カントクこと山本晋也監督の映画を初めて観たのは、十代の終わり頃だった。名画座やミニシアターをはしごして、浴びるほど映画を見まくっていた。各大学には、映画研究会というクラブ活動が存在していて、映画を観てはあれこれとおしゃべりし、中には「自主映画」と呼ばれた8ミリや16ミリを撮る若者たちもいた。自分は、いつの頃からか「ピンク映画」といわれる、ニッポン国固有(?)のエロ映画にハマっていた。アングラ派若松孝二にイカレていた自分だが、当時、日活ロマンポルノ封切3本立ての一角を占めたコミック路線、俗にいう「買取ピンク」を量産していた山本晋也の映画は見逃せなかった。
design
編み物☆堀ノ内の「帰ってきた肖像編み物」第13回[最終回] 赤瀬川原平、サルバドール・ダリ オーダーした人/糸瀬ふみ(編集者・ライター・会社員) (聞き書き:川上雅乃)
今月のお客さまは、高松と東京、京都の三拠点を行き来する糸瀬ふみさん。いつも元気でお話が面白く、会うたびに高松や京都の美味しいもの(讃岐うどんやそうめんや石みたいに堅いお菓子や、見たことない飴など)をいっぱいくれます。だれかを楽しませるのが好きなひとなんだと思います。そんな糸瀬さんは幼いころから美術が好きで、大学・大学院ではダリを研究。美術専門出版社や印刷会社で働いたのち、美術専門のフリー編集・ライターとして美術の世界にどっぷり浸かってきました。転機が訪れたのは2022年。故郷の高松にUターンし、母方の家業である機械工具商に入り、「社内なんでも屋さん」として働く日々が始まります。美術の現場から離れたことに寂しさを感じつつも、「美術が“仕事”や“義務”ではなく、ただ純粋に好きなものになってきました!」と話す糸瀬さんに、心の中のお師匠の赤瀬川原平さんと、心の中の兄貴というサルバドール・ダリを編みました。
design
デザインの世間体 053[最終回] 聴かれない音楽とうるさい漫画 (写真・文:若生友見)
最終回です。 これまでほぼ毎回テーマを変えて、それにまつわる制作の話なども書いてきたのですが、今回は作品として実現するのが難しそうなネタについて書きたいと思います。 まずひとつめは「保留ミュージックのコンピレーションアルバム」です。 企業に問い合わせたときに流れる保留中の音楽が気になったことはありませんか? 基本的にはあたりさわりのない選曲ですが、たまにノイズミュージックかと思うくらいとんでもない雑音が入っているところもあったりするので聴き逃せません。
lifestyle
バンカラ女銘々伝 第41回[最終回] 反家元制度、反天皇制、舞踏界の革命家 花柳幻舟(後編) (文:平山亜佐子)
旅芸人の家に生まれ、小学校は三年生で中退、日舞の名取となるも家元制度に疑問をおぼえ、諸悪の根源は天皇制だという考えに至った花柳幻舟。闘争のための「飛躍した行動」を目指し、花柳流家元、寿輔〈じゅすけ〉の公演に現れ、花束に隠した包丁で寿輔の首筋をすくい上げるように斬った。「思い知りなさい……」と低い声で囁きながら。
lifestyle
おいでよヘンタイの森 49[最終回] 短小ヒロくんとの妄想合戦 文・イラスト:mimi(会社経営&フリー女王様)
小さいちんこがコンプレックスなひとっているのではないでしょうか わたしはプレイで自分の親指くらいしかない人がいて びっくりしたことがあります そして、そんなコンプレックスも興奮してしまうひとがいるんですよね その名は短小ヒロくん 勃起して9センチという短さを持つ男らしいのですが チャットなので、本当かどうかはわかりません けれどもその人と妄想合戦をすることで私の脳みそはフル回転でございます
lifestyle
暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく[最終回] 第112回 プレゼント(後編) (画・文:新開のり子)
最終回にあたり、まず都築さんとの出会いを思い出しました。 都築さんとお会いしたのはここ数年のことではなく、実は20年近く前でした。以前、姉の作品を買ってくださったことがあったご縁で、私も一緒に恵比寿のX+Yでお目にかかったことがありました。私の存在感の薄さで、都築さんは憶えていらっしゃらないかと思います。
travel
ROADSIDE CHINA 中国珍奇遊園地紀行 46 河北省[最終回] (写真・文:関上武司)
大家好(中国語で皆さん、こんにちは!)。2017年から連載していましたが、ついに最終回です。何事も始まりがあれば、終わりがあるということで!最終回は河北省の省都の石家荘市や習近平肝いりの都市開発が行われている、雄安新区のレポートになります。
lifestyle
極上世界の極上生活 15 最終回! ふりふり香港キャバクラ出稼ぎレポ&爆裂赤子出産レポ 写真・文:極上世界(ぱにぱにぱにぱにともちんぱ&ふりふり)
極上・極上・極上世界♪(v^_^)v極上生活、最終回でございます! まずはご報告!わたくしふりふり、[2025年11月18日(火)14:06]、3412グラムの大きめ女の子を出産しました。 出産、むちゃくちゃハードでした。 妊娠中はポッコリお腹でドタバタと動き回っていたのがもう懐かしい。 妊婦姿でバーレスクさせてもらったり、 大道芸術館で帝王切開ショー(?)させてもらったり、
travel
Freestyle China 即興中華 特別編 出会い系アプリと、家を買った話(文・写真:吉井忍)
昨年末あたりから、マッチングアプリを通じていろんな人と会っていた。きっかけは、中国の女友達によるお気楽な勧めによるものだ。なので、私のマチアプデビューの場は中国だった。 ここでちょっと説明しておこう。中国にもマチアプは山ほどある。ローカルなものも覗いてはみたが、婚活色が強かったのでパス。友人が愛用していたのは米国発祥の、位置情報を使った超有名出会い系アプリだ。中国でも簡単にダウンロード可能、特にVPNを通じずとも普通に使える。特に年齢確認などもなかった。
2025年12月17日 Vol.673
art
映画ポスターのアール・ブリュット
ちょうと去年のいまごろ、なるべく毎年通うようにしている埼玉県障がい者アート企画展「Coming Art」で、ソウル・ミュージックのレコードジャケットを段ボールに模写している素敵な作品に出会った。いいなあと見入っていると、作者コバヤシカオルの担当をしている社会福祉法人昴の石平裕一さんが声をかけてくれて、コバヤシさんについていろいろ教えていただいた。その石平さんから連絡が来て、コバヤシさんを含む3人の作家による展示を、石平さんたちが運営しているアトリエ「まちこうばGROOVIN’」で開催中だという。
travel
スリープウォーキング・チャイナ 17 われ、無常教に入信せり 写真・文:無常くん(副書記)
今年4月初旬のある日のこと、自宅のソファで鼻をほじっていた私のもとに1通の面妖なメッセージが届いた。 「廈門(アモイ)でボスの服を買いたいんです。手伝ってもらえませんか?」 差出人は、一昨年マレーシアはイポーの明心殿(めいしんでん)という廟で知り合ったビンビンさんという女性だった。「ボス」とはいったい誰なのか。なぜわざわざ廈門にまで来て服を買わなければいけないのか。ビンビンさんのあまりに唐突かつ不可解な頼みごとに私は戸惑っていた。 「手伝うのはもちろんかまいません。ただ……ボスってどなたですか? どんな服が欲しいんでしょうか?」。私の問いに、ビンビンさんは慌てて以下のように情報を補足してくれた。
lifestyle
おいでよヘンタイの森 48 外国人の変態さん 文・イラスト:mimi(会社経営&フリー女王様)
わたしはあまり海外に行ったことがなく 英語も話せません でも、ニューヨークでひとりで飲んだとき ハサマレル男たちの写真集をみせたら 「クレイジー!あなたは絶対にニューヨークに来るべきね!」 なんて言われて嬉しかった24歳 それからNYに行くこともなく日本におりますが 日本にいても 外人さんの変態にふれることがあるわけで 10年やっていた変態オフ会には 韓国からやってきた変態くんもおりました
travel
受け継がれる翼 写真・文:ERIKO(定住旅行家・モデル)
「アーーーーイヤーーーー!!」 ハンターは馬にまたがって、手に血肉を握りしめた手を高く掲げて叫んだ。崖から放たれたイーグルは風をつかみ、幾度か大空を旋回してから、ハンターの腕へ吸い込まれるように戻ってくる。パチパチと言う拍手が乾いた大地に散り、遠くへ消えた。 距離感が掴めない広大な景色の中で、イーグルの存在は異様なほど大きく、圧倒的だった。 本格的な狩猟がはじまる前、ハンターたちは狩猟訓練を行う。それを観光客に向けたデモストレーションとして披露する。
art
暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく プレゼント(前編) (画・文:新開のり子)
クリスマスシーズンですが、この歳になって、プレゼントとは縁遠くなりました。子供の頃から大人にかけてどんなプレゼントをもらったりあげたりしたかを思い出しました。 もらって嬉しかったプレゼント・トップ3をあげると、おしゃれセットです。 おしゃれセットは宝物でした。 かわいいプラスチックケースの中には、髪飾り、くし、ペンダント、おもちゃの腕時計、コンパクトケースが入っていました。 初めてのおめかし体験にワクワクしました。
travel
ROADSIDE CHINA 中国珍奇遊園地紀行 45 内モンゴル自治区(後編) (写真・文:関上武司)
大家好(中国語で皆さん、こんにちは!)。今回は内モンゴル自治区後編ということで、ロシアとモンゴルとの国境にある満洲里市や周辺のフルンボイルの草原のレポートになります。 2018年8月15日。前日の夜から黒龍江省ハルビン市から内モンゴル自治区満州里市へ向かって、列車の硬座(ハードシート)で移動。本当は寝台車を使いたかったのですが、予約が取れなかったからです。当然ながら、寝心地はよろしくありません。早朝05時頃に起床。この時間にはすでに列車は内モンゴル自治区を移動中でした。
2025年12月10日 Vol.672
book
新刊出来、PABFでお披露目!
メガブックフェアのTABF=TOKYO ART BOOKFAIRにささやかながら対抗して続けているPABF=プアマンズ・アートブックフェア、今年も今週末に開催します。もちろん、TABFと同日に! すでに両日とも出店リストができているので、特設サイトからチェックしていただきたいのですが、この良き日!にあわせてロードサイダーズ・ウィークリーからも文庫本を2冊リリース。さらにメルマガではおなじみの写真家・天野裕氏による初の大型作品集を、1月の一般発売に先駆けて先行販売します!
book
隙ある風景 特別編「最近削除した項目」 (写真・文:ケイタタ)
みなさまご無沙汰しております。11月頭に「隙ある風景」に続く写真集を出しました。 「最近削除した項目」というタイトルである。 「隙ある風景2」を出せるぐらいの写真ストックは溜まってはいた。しかし、そのまま続編も何だか工夫がない気がして、何か違うことをしたかったのである。2ndアルバムというよりは、ミニアルバム的なものを出したかった。そして、音楽でいうところのSCUMのようなものをしたかったのだ。
food & drink
世界の中のインド亜大陸料理食紀行/日本編 追憶の国道8号線(富山の中のパキスタン) (写真・文:小林真樹 / 編集:島田真人)
今年(2025年)10月、あるパキスタン料理店が閉店したというニュースがネットを小さく駆け巡った。富山県で現存最古のパキスタン料理店カシミールである。2001年にオープンして約四半世紀、同店は富山在住のパキスタン人から近隣のマニアックな日本人たち、はては通りすがりのカレー好きまで魅了し続け、富山におけるパキスタン料理店の象徴として君臨した。 「富山に行ったら、パキスタンだった」という名コピーと共に富山に点在するパキスタン料理店を紹介したのが、2014年発行のdancyu(7月号)である。
photography
ニュー・シャッター・パラダイス 106[最終回] おめでとうの芽生え (写真・文:オカダキサラ)
年の瀬になり、1年を振り返る機会が多くなりました。 今年もさまざまな出来事がありましたが、その中で特に心に残ったニュースがふたつあります。不登校の児童生徒の数と、新卒の転職率が過去最高になったことです。 どうしてこんなにも胸に引っかかるのだろうと考えてみると、「自分の時代には許されなかったこと」だからだと気づきました。 不登校の子はろくな大人にならない、成功していないのに転職するなんて能力がない――そんな言葉を直接言われてはいませんが、“そういう空気”を感じながら育ったのは確かです。 学歴重視、不景気、就職氷河期。私の世代を取り巻いていた時代背景が、そうした価値観を作っていたのかもしれません。
design
デザインの世間体 052 街を美しく.ᐟ.ᐟ (写真・文:若生友見)
この連載も今回を含め残り2回となりましたが、変わらずやっていきたいと思います。 さて、こういった感じの地図看板を目にしたことはないでしょうか? まじまじ見たことはなくても、駅周辺や大通りに設置されているものが目の端に入ってきた経験はあるのではないでしょうか。 行政が設置している地図ではなく、筆ムラを隠そうともしないタッチの看板や、情報量が多すぎて地図というよりは表組みのようになっているものなど「誰が作っているんだ?」という感じがする地図看板が今回扱うテーマです。
photography
妄想ホテル room:056 大塚 記念湯 タイムカプセル[最終回] (写真・文:フクサコアヤコ)
人とのめぐりあわせが縁であるように、人と街にもまた、静かに結ばれる縁があるのだと思う。 私は佐世保で生まれ、京都、東京と縁を結んで今ここにいる。 佐世保は生まれ故郷だし、京都は大学時代を過ごした青春の地、そして東京は――気づけば二十年近く身を置いている街だ。 それでも時折、胸の奥にふっと風が吹き抜けるように、この街にいる自分がよそ者のように感じる瞬間がある。 どんなに駅の乗り換えがスムーズにできるようになろうと、東京中のラブホテルに詳しくなろうと、私はどこか「たまたま訪れただけの旅人」のままだ。 けれど最近になって、もしかすると私は東京に戻ってくる運命だったのかもしれないと思うようになった。 忘れていた記憶が、胸の奥で小さな音を立てて動き出した。
travel
イーグルのいる暮らし 写真・文:ERIKO(定住旅行家・モデル)
半遊牧民であるマナさん一家は、モンゴルで一般的に飼育されている5種の家畜──やぎ、羊、馬、牛、ラクダ──に加えて、もうひとつ特別な動物を飼っている。それが「イーグル」だ。 初めてこの家に来た日、早くイーグルを見たくて必死で探した。辺りを見回しただけは見つからず、家族に尋ねると、ウルの入り口の横を指さした。そこに、あまりにも自然に佇んでいたので、気づかなかったのだ。止まり木の上で、その大きな鳥は静かに佇んでいた。近寄ってしゃがむと、革の目隠しの“トモガ”の下で、わたしの気配を読み取ったのか、クチバシだけがわずかに動いた。本来なら人間の生活圏から離れた場所で生きているはずの生きものが、手を伸ばせば触れられる距離に。その事実だけで胸がドキドキした。
travel
ROADSIDE CHINA 中国珍奇遊園地紀行 44 内モンゴル自治区(前編) (写真・文:関上武司)
大家好(中国語で皆さん、こんにちは!)。中国の5つある自治区の中でも内モンゴル自治区はなぜか最多の5回訪問しており、定番の草原での乗馬、モンゴル相撲、ゲルへの宿泊だけでなく、モンゴルとの国境の塩湖にも訪れています。今回はゴーストタウンとして有名なオルドス、首府のフフホトの遊園地について、紹介させていただきます。
lifestyle
おいでよヘンタイの森 47 生理に興奮する変態 文・イラスト:mimi(会社経営&フリー女王様)
女性にはみなさんもご存じのとおり生理があります なので、毎月1回はお世話になるナプキンやタンポン それに興奮する人がいるのをきいてびっくりしませんか? わたしも珍しくこの生理で興奮する話には引く側で しまさん 50代 会社員 そこそこの偉いさん 既婚 ただやめられない性癖が
lifestyle
バンカラ女銘々伝 第40回 反家元制度、反天皇制、舞踏界の革命家 花柳幻舟(前編) (文:平山亜佐子)
旅芸人の家に生まれ「河原こじき」と罵られ、小学校は三年生で中退、日舞の名取となるも家元制度に疑問を感じ、家元をナイフで切りつけるなど思想をそのまま実行してしまう女、花柳幻舟。口先だけの学者や思想家は大嫌い。己の心の声に従って走り続ける幻舟を止められるものは何もない。 花柳幻舟の本名は川井洋子。1941(昭和16)年、旅芸人の両親の4番目の子供として大阪市で生まれた。
art
暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく 110 見栄っ張りアゲイン (画・文:新開のり子)
12月になり寒さが身にしみる季節になりました。仕事場にもだいぶ慣れてきたものの、まだ緊張感が抜けたわけではありません。 仕事着に着替えるまでは、私服で気が楽ですが、更衣室に入りるととたんに仕事ムードになります。まずは挨拶を交わします。ここ最近は、中の人の入れ替わりもあり、更衣室は少しにぎやかになりました。おはようございます!と皆フレンドリーに接しています。 私よりあとからくる人も着替えるのが早く、みな素早く着替えると、さっさとドアから出ていきます。 ぐすぐずしている私はいつも最後になり、服を丸めてロッカーに投げ入れる感じです。
art
波磨茜也香のおんなのこ散歩[最終回] 第25回 「ご縁があれば」
穏やかな年末年始を過ごし、再び学校が始まった。 教室に到着すると気が強めで有名な生徒のMさんが「ねぇどう言うこと!?なんで(実習先)無くなったの!?」と勢い良く聞いてきた。 下手な言い方をすると変な伝わり方で学年中に広まるだろうなあ、ここは正直に伝えておかないと。「実習先として疑問がある点を伝えただけだよー、院長の事とか医院の運営云々には一切口出しいてない。そしたら実習先変更になったんだ」と伝えた。Mさんは普段から深めに刻まれている眉間の皺を2倍にくらいにして「へえぇ…」と信じられない顔をしていた。私もびっくりだよ。
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BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!















