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AFTER HOURS
編集後記

2021年06月16日 Vol.457

今週も最後までお付き合いありがとうございました。またいろんなテイストの記事やお知らせが並びましたが、気に入ってもらえたのあったでしょうか。

これまで告知でお知らせしてきた馬喰町KKAGでの工藤正市写真展。入場料500円の有料展示ですが、おかげさまで予想以上のかたに来ていただいて、なによりです。小さな会場なので展示点数は27点と少ないですが、とにかく東京初お目見え! 展覧会は来週末の26日までなので、興味あるかたはお見逃しなく!




愛用していたカメラたち(現存せず)


押入の天袋から見つかったネガの束。今回の展示はこうしたネガをスキャンして実現したものです(Instagramより:https://instagram.com/shoichi_kudo_aomori/


展示風景

連続企画「都築響一の眼」vol.4/portraits 見出された工藤正市
~6月26日(土)まで開催中
開廊は水・木・金・土の15~21時(日・月・火休み)
@馬喰町KKAG
https://facebook.com/KiyoyukiKuwabaraAG


そして告知でちらっとお知らせしましたが、6月17日(明日!)にはDOMMUNEでBABU特集! 同日からスタートするギャラリーOIL by 美術手帖での個展にあわせたプログラムです。

DOMMUNE:OIL by 美術手帖 presents「BABU - YES NO」展 Opening Party
https://dommune.com/

多彩なゲストが登場するなかに僕も混ぜてもらっているので、どんなお話を聞けるのか楽しみ。久しぶりに会場観覧もあるので(30名限定!)、よかったらぜひ遊びに来てください。同じ渋谷PARCO内なので、展覧会も見られるし!

当夜の司会をつとめる辻陽介くん、実は縄文タトゥーの実践者(実験台)でもあり、すでに本メルマガのタトゥー特集にも登場済みです。


辻くん(右)と息子さん(左)。辻くんは現在、さらに黒化が進行中、息子さんはこのとき就活時期だったらしいですが……。

辻くんは現在、編集人をつとめるウェブマガジン『HAGAZINE』(運営元はあの芳賀書店)で、《BABU伝》と題した大長編を連載中。現在、第8回までアップされていますが、まだまだ続きそう……これは単行本にまとまるのが楽しみですね! これくらいの分量でなくては浮かび上がってこない、BABUという希有な創作者の存在感が、書き手の興奮とマッシュアップされて化学反応が起きるような、激しい熱量を秘めた記事となっています。DOMMUNE視聴の前に、ぜひご覧ください!


https://hagamag.com/uncategory/8782



https://hagamag.com/uncategory/8987



https://hagamag.com/uncategory/9063



https://hagamag.com/uncategory/9091



https://hagamag.com/uncategory/9138



https://hagamag.com/uncategory/9174



https://hagamag.com/uncategory/9247



https://hagamag.com/uncategory/9317

辻くんによれば「BABUさんはふだんインタビューをすごく嫌うひと」らしいですが、辻くんは縄文タトゥーという通行手形の持主なので! 前に彼にタトゥーのことを尋ねたとき、「和彫りの刺青は隠す美意識ですけど、トライバルタトゥーは自分が属する場所を示すサインなので、あえていつも見られるように彫るんです」と言われて深く納得。プロの彫り師でもあるBABUにとって、辻くんは一瞬で理解できる同志だったのかもしれません。タトゥー・ネーションというアンダーグラウンドな民族の。


その辻くん、知り合ったのは10年ちょっと前で、当時は投稿露出雑誌の最高峰『ニャン2』の編集者でした。長く愛読者で、とりわけ巻末近くに押しやられた投稿イラスト・コーナーの大ファンだった僕は、編集部に保存されていた投稿イラストをまるごとお借りしてスキャンの日々を重ね……ニャン2が立ち上げたウェブマガジン『VOB0』で、「妄想芸術劇場」という長期連載をさせてもらいました(2011~12年)。

全50数回、いまもサイトは健在なので、記事のほとんどをそのまま読んでもらえます。ある意味、日本最強のアウトサイダー・アートだと思うし、毎回ほんとうに刺激を受けた企画だったので、一冊の作品集にまとめたくてたまらなくて、一時はトークでもよく紹介していたのですが、いまだ声かけてくれる出版社はゼロ……涙。でも最高におもしろいので、よかったらリンクから見てください!

#01 ぴんから体操1
#02 ぴんから体操2
#02 ぴんから体操3
#04 ぴんから体操4
#05 ぴんから体操5
#06 クッピィ1
#07 クッピィ2
#08 TOSHI 1
#09 TOSHI 2
#10 MR.スパーク 1
#11 MR.スパーク 2
#12 ハリマオ1
#13 ハリマオ2
#14 ルノアール
#15 政尾早和恵1
#16 政尾早和恵2
#17 強金長交1
#18 強金長交2
#19 アポロ1
#20 アポロ2
#21 カツ丼小僧1
#22 カツ丼小僧2
#23 かずゆき
#24 恥丘人
#25 伊藤魔耶
#26 山本一夫
#27 山本一夫2
#28 セーラーマン
#29 暗藻ナイト
#30 ぷりりん
#31 五月セブン
#32 五月セブン2
#33 リッキー
#34 リッキー2
#35 ショーボード
#36 ショーボード2
#37 西田ひろし
#38 ぼん正月
#39 蘭裸乱
#40 蘭裸乱2
#41 Mr.T
#42 Mr.T2
#43 夢男1
#44 夢男2
#45 ぴんから体操・未発表分
#46 ぴんから体操・未発表分2
#47 ぴんから体操・投稿再開後
#48 ぴんから体操・投稿再開後2
#49 サトニン
#50 肉奴隷大好き少年
#51 肉奴隷大好き少年2
#52 肉奴隷大好き少年3
#53 散歩人1
#54 散歩人2
#55 KUROノリオ
#56 KUROノリオ 2
#最終回 Mr.Tインタビュー(この回は都合により公開終了)

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

特設販売サイトへ


ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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