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AFTER HOURS
編集後記

2025年04月02日 Vol.639

今週も最後までお付き合いありがとうございました。いつものごとくメガボリュームでしたが、気に入ってもらえた記事、あったでしょうか。

これを書いているのは月曜夜、新大阪駅近くのビジネスホテルです。仕事しながらも、ミャンマーとタイの地震ニュースが気になってしかたありません。タイ東北部の田舎めぐりからバンコクを経由して帰国したのが先週19日だったので、出張が1週間ずれていたらどうなっていたことか・・・。バンコクはすぐ正常復帰するだろうけど、ミャンマーはそうとう長引きそうですよねえ。できることは募金ぐらいしかないけれど、ほんとうにこころ痛みます。

バンコクと言えば、今回は前に取材したチャイナタウンを歩き回る仕事だったのですが、毎回かならず顔を出していたナイチンゲール・オリンピックが、なんと閉店していたのを知ったのが大ショック!

バンコク・チャイナタウンにあるナイチンゲール・オリンピックは1966年創業、タイ最古のデパートでした。そしてほぼ最古のまま時が止まった店内のまま、つい最近まで店を開けていた、生きた化石のような店でもありました。


外から見るといつもの外観なのですが・・・


店の前まで来てみると、平日昼間なのにシャッターが降りたまま、グラフィティまで描かれて不安!


シャッターには「改装のため一時休業」と書かれてありました。

手書きの張り紙には「一時休業」とあるけれど、どう見ても「一時」じゃなさそうなのでニュースを漁っていると、やはり閉店のよう・・・。

ナイチンゲール・オリンピックはもともと、ナイチンゲールという衣料品店を中国系実業家ナット・ニヨムワーニッチさんが1930年に創業。1966年にスポーツ用品店オリンピックと合併して、いまの場所にナイチンゲール・オリンピックとして開業したのでした。創業者のナットさんの妹アルンさんは10歳の時から店を手伝いはじめ、以来数十年間にわたって店を支えてきた。そのアルンさんが2024年6月30日、103歳で逝去。その死とともにナイチンゲール・オリンピックも80年近い歴史に幕を閉じたのでした。

ナイチンゲール・オリンピックに深い思い入れがある僕は、2012年に「マイ・フェバリット・オールド・バンコク」というシリーズの1回目として特集。それから2023年のチャイナタウン特集でも最近の店の様子を記事に入れています。

バンコク在住日本人などにも知られた店ではあったけれど、日本語のこれだけ詳しい紹介はほかになかなかないと思うので、ここに再掲しておきます。チャイナタウンをはじめとして、さらに再開発が激化しているバンコク市内。この地震はいったいどんな影響をもたらすのか、気になったり。しかしいま写真を見返していると、ナイチンゲール・オリンピックがもしいま店を開けていたら、あの地震でどうなっただろうかと想像してしまい・・・。ここで静かに在りし日のたたずまいを偲んでおきたいと思います。

ナイチンゲール・オリンピック・デパート


オリンピックの聖火トーチをあしらったロゴがかわいらしいデパート正面


「WELCOME」のタイル文字が目を引くエントランス

バンコクの楽しみのひとつが、高級デパート回遊にあることはまちがいない。一昔前は「東京の一流デパートにも引けを取らない」なんてガイドブックに書かれていたが、いまや世界有数のラグジュアリー・モンスター・デパートと化したパラゴンなどは、フェラーリやランボルギーニまで売ってるし、VIPシート映画館に水族館まであったりして、日本のデパートなんてぜんぜんかなわない。

そういう現代的な高級デパート――パラゴン、エンポリウム、セントラル――が栄華を極めるはるか昔、ナイチンゲールというかわいらしいデパートがあって、いまも営業中だという事実を知っている人は、タイ人でも多くないかもしれない。


1階売り場を見渡す。吹き抜ける風が気持ちいい

ホアランポーン駅の東側、中華街の端にあるショッピングセンター・オールドサイアムに面して、ナイチンゲール・オリンピック・デパートがある。サイアムあたりのメガ・デパートとは比べものにならない、小ぶりな店構え。一部停電なのかと心配するほど薄暗い店内照明。おそるおそる足を踏み入れてみると、埃だらけのビニールカバーに包まれた、何十年も前からそこに並んでいたにちがいないと思われる衣料品。アンティーク・ショップみたいなアクセサリー・コーナー。化粧品のケースを覗いてみれば、栓を通して蒸発して瓶の三分の一ぐらいしか残ってない香水が並んでる!


入口脇のメンズ・スポーツバッグ・コーナー


店も、お客さんも、店員さんも、みんないっしょに歳を取っていく・・・




マネキンまでいっしょに歳を取っていく・・・


冷えすぎるエアコンでなく、扇風機がこの店ではいまも冷房の主力


店内中央の化粧品コーナー。SHISEIDOだのCHANELだの、いまどきのお洒落ブランドはひとつもない


しかし付いてるプライスタグは5000バーツ(約2万円)とか! 当時(いつだ!)の値段のままとのこと・・・


お客さんと店員さんが同年代なので、美容相談にも熱が入る




ある意味、ナイチンゲールのハイライト、女性下着売り場!
めったに見られないオールドスクールな下着類が、ここではちゃんと現役商品。昔ながらの愛用者が買いに来るそうだ


人形をあしらったディスプレー・ケースが家庭的


こんなパンツ買うひとが! と思うけど、年配女性にとって最近のお洒落下着は履き心地悪いので、この店は貴重な存在なのだ


こちらも、たぶん何十年と同じ商品を展示している婦人靴コーナー








年代物のゴルフクラブが無造作に並ぶ、スポーツ用品コーナー


ブルワーカーみたいな運動器具(手前)が、まだちゃんと売ってました。買うひといるのか!


ヘルスメーターとビンゴマシンとトロフィーが並ぶ謎。ヘルスメーターが賞品?


使った切手を売ってる趣味のコーナーも

時間がずーっと止まったまま、ここは呼吸しつづけけている店なのだろうか。唖然として眺めていると、商品と一緒に年月を重ねてきたとおぼしき、超ベテランの店員さんが寄ってくる・・・「2階もあるわよ」。

螺旋階段を上った2階の回廊には、グループサウンズ時代には最新流行だったエレキギターやアンプ、電気オルガンなどの楽器類と、錆びついたダンベルやエキスパンダー、ブルワーカーにスタイリーまで(覚えてます!?)、懐かしすぎる運動器具がずらりと並んで、ある意味壮観。なんなんでしょう、ここは?


吹き抜け空間を囲んで円形に広がる2階


日本製の電動オルガン


当時の広告が懐かしさを倍増させるギター・コーナー


マニア垂涎(たぶん)のレア・モデルも混じってそう


左から2番目のオレンジ色のギターには、なんとビートルズ4人のサインが!


アンプも枯れていい音出そうです


子供用玩具のコレクション


オルガン・・・全部ほしい


オーディオと室内装飾(?)コーナー

これまたレトロすぎるショッピング・アーケードとして一部マニアに名高い(?)オールドサイアムがある場所に、ナイチンゲールという名前の小さな楽器店がオープンしたのが1930年のこと。その3年後には隣にオリンピックという名前の、スポーツ用品店ができた。66年になってオールドサイアムの建築計画が持ち上がり、通りを隔てた現在の場所に移って『ナイチンゲール・オリンピック』という名前になった。ということは、すでに創業80年をこえた老舗なのだ。


最初期のオリンピック・スポーツ用品店


合併して誕生したばかりのオリンピック・ナイチンゲール・デパート

当時のバンコクに、いまのような総合巨大デパートは存在しなかった。現在の経営者であるアルン・ニヨムワーニッチさんのご両親が創業、アルンさんの兄弟が経営を引き継いだナイチンゲールは、「ファミリー経営で、アットホームな雰囲気のデパート、なんでもかんでも並べるのではなくて、自分たちが好きなものだけを外国から取り寄せ、スペシャリストの販売員がマンツーマンで的確なアドバイスができる、そういう店を目指したんです」。輸入品自体が珍しかった時代、ナイチンゲールでは日本からの商品も仕入れていたという。「1ドル360円時代が終わるまでのことですけどね」(笑)。

運動器具が並んでいる2階には、「もともとお客さんに使い方を教えるために始めました」という、おそらくタイで最初のフィットネス・クラブがあった。ダンベル、エアロバイク、ウォーキングマシン・・商品を買わなくても、1時間100バーツで利用できたという。


窓際のダンベル・コーナー


お腹ぶるぶるベルト! がずらりと並ぶ


エアロバイクにスタイリー! 覚えてますか

いまは閉じられている3階には、これも「タイで初めて」という本格的な美容室が残っている。1階で化粧品を買ったお客さんに使い方を説明したり、美容学校も兼ねていたそう。50年代風の化粧鏡やスツールと並んで、昔懐かしい痩身マシンも各種揃っていて、「髪と顔のお化粧だけじゃなくて、お腹まわりを引き締めるコースがあったんですよ」。1コース1500バーツ、ここがタイで最初のエステだったはずだ。




美容室のある3階エントランス


取材のために開けていただいた、エレガントな美容室


入口の受付エリアからして、すでにレトロ感たっぷり
























かつてはここにバンコクのセレブ奥様たちが集ったはず。インテリア、装飾の小物、壁に掛かったヘアスタイル見本、ウィッグ、マッサージチェア・・・すべてが懐かしく、愛らしい

3フロアあるうちの1階が売り場、2階の楽器とスポーツ器具コーナーは展示のみ(ビートルズのギター以外はぜんぶ売ります、と言う店員さんもいた)、3階は閉鎖されて長らくたっている。数年前に訪ねたときには、「今年には2階をミュージアムとしてリニューアル、3階の美容室は年内に営業再開」と力強く語っていたが、今年3月に再訪したら、あいかわらず薄暗いままだった・・・。

そういえば、僕が初めてナイチンゲールを訪れた2006年には、オーナーの長女が離婚して家出、ルンピニ公園でホームレス生活をしていたところ、ホームレス仲間の男と酒の奪い合いで喧嘩になり、ガソリンをかけて焼き殺される! という衝撃的な事件が起きたりもした。


https://youtube.com/watch?v=ZRQXFiAc8yQ

世界中どこの国にいるのかわからない当世風のメガ・デパートに飽きたら、リニューアルされてしまう前にナイチンゲールに足をのばしてみるべし。デッドストック・ショッピングを満喫しつつ、古き良きバンコクの風情にとっぷり浸っていただきたい。なお最近、タイ・ポップ界の誇る人気女性歌手パーミーのPVが、ナイチンゲールを舞台に撮影された。いつもはこんなに明るくないですけど・・レトロな雰囲気は営業時そのまま。これ見ると、よけい行きたくなります!

Nightingale-Olympic Department Store
Phahurat RoadとTri Phet Roadの角

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

特設販売サイトへ


ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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