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AFTER HOURS
編集後記

2020年03月11日 Vol.395

今週も最後までお付き合いありがとうございました! 旅行とか言ってる場合じゃないタイミングで、今週もいろんな旅をめぐる記事が揃ってしまいましたが、コロナウィルス騒ぎが一段落したらすぐ旅立てるように!ウォーミングアップのつもりで読んでいただけたらと。

この後記はニューヨークのホテルで書いてます。お伝えしているように、ニューヨークのジャパンソサエティで先週5日から始まっている「Boro Textiles: Sustainable Aesthetics」に招いてもらって、7日のトークが終わったあとも、久しぶりのニューヨークを数日ぶらついてから帰国しようと思ってるんですが・・・・・・。展覧会場でトークがあったのは7日土曜日の午後。その直前にニューヨーク州でもウィルス感染者が発見されて、ニュースもにわかに急増。ドラッグストアの棚からマスクや消毒剤が見事に消えたというタイミングでの開催でしたが、うれしいことに満員のお客様で椅子を急遽追加。いまやトレンドになった(?)、握手の代わりに肘をぶつけ合う挨拶を笑いながらしたりして、楽しく盛り上がることができました。

展覧会が開かれているジャパン・ソサエティは、よくジャパン・ファウンデーション=国際交流基金とごっちゃにされますが、外務省の所管である国際交流基金と違い、日米両国の関係を深めようとニューヨークで設立された民間の非営利組織。設立は1907(明治40)年という歴史ある団体で、国連本部ビル近くにある建物は吉村順三の設計によるものです。ちなみにギャラリーのディレクターである神谷幸江さんは、2010年に広島市現代美術館で開催した「HEAVEN 都築響一と巡る 社会の窓から見たニッポン」のディレクターでもありました。

アミューズミュージアムの館長・辰巳清さんの連載で紹介してきたように、浅草アミューズミュージアムが閉じてから、BOROのコレクションはオーストラリア、中国と巡回し、いまニューヨークにあって、このあとスウェーデン、来年はモスクワと巡るそう。でもそのあとは日本に帰ってきて、新しい空間でふたたび展示されるということなので、ご安心を。

今回のニューヨークでの展示空間のデザインは、ブルックリンにある建築デザインオフィス「SO-IL」(ソイル)によるもので、BOROの内部に光源を仕込む、かなり斬新なスタイル。もちろん熱を持たない光源なので、展示物へのダメージはないのですが、よく実現できたなあと。写真でおわかりのように、内部から照らすことで、布地のすり切れ具合は重なり具合が、リアルに迫ってきます。展示ボックスの底面は鏡になっていて、それも内部や裏面を観察できる、うれしい工夫でした。








































3部屋ある展示室の最終エリアは、BOROと現代のファッションデザイナーのミックスになっていて、おなじみ三宅一生、ヨージヤマモト、レイカワクボなどのドレスがちょこっと飾ってありますが、これは正直言って別になくてもいいかと。でも、彼らよりも場所を取って展示されているスーザン・チャンチオロや、京都で見つけたぼろぼろの蚊帳を修繕したクリスティーナ・キムの作品は、違和感なくマッチしていた気がします。展覧会は6月14日まで開催中なので、もしニューヨークを訪れる機会があったら、ぜひお立ち寄りください。


展覧会紹介動画


BORO Textiles: Sustainable Aesthetics
3月6日(金)~6月14日(日)
@Japan Society
https://www.japansociety.org/page/programs/gallery/boro-textiles

日本のように美術館はまとめて一時休館!なんてことはなく、ニューヨークのミュージアムはすべて通常営業。BOROのオープニングも大盛況で、トークイベントも予定どおり開催。ちょうどその日は夜に同じ建物のオーディトリアムで束芋のパフォーマンス公演がありましたが、こちらも満員のお客さんで盛り上がってました。

この後記を書いている月曜日は、ニューヨークで感染者が急激に増加して、知事が非常事態宣言を出したすぐのタイミングなのですが、街の雰囲気は大して変化なし。ドラッグストアではマスクや消毒薬が売りきれらしいけど、どこへ行ってもマスク着用率はほぼゼロ! 東洋人だからといって、変な目で見られたり、地下鉄に乗ってて避けられたりということもまったくなし。危機感が薄いといえばそれまでだけど、メンタリティの違いをひしひしと感じます。

それにしても! 1月は武漢がある湖北省の隣の重慶にいて、帰国してすぐに武漢のアウトブレイクだったし、先月は韓国済州島と釜山にいて、やっぱり帰国したとたんに韓国でも急激な状況悪化。そしてニューヨークにいるいま、非常事態宣言・・・・・・。なんだかぎりぎりウィルスを避けてるんだか、追いかけられてるんだか。倒れる前にもうちょっと働け、という神様の思し召しなんでしょうか。


来週もあえて!旅行したくなるような記事を並べたいと思ってます。お楽しみにお待ちください!

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編集後記バックナンバー

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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