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若生友見
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新連載! デザインの世間体 (写真・文:若生友見)
若生友見さんに初めて会ったのは2014年、ちょうど10年前だった。そのころはまだゆったりだった東京アートブックフェア会場で見つけた、若生さんが自費出版している「ragan books」のシャープなコンセプトとデザインにびっくりして、宮城県七ヶ浜町まで出かけて『裸眼の挑戦――若生友見とragan books』という記事をつくらせてもらった。
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デザインの世間体 002 ブルー・ブルー・プラネット (写真・文:若生友見)
青い地球……のなかでも異様なくらい青々としている膜、ブルーシート。 自然のなかに溶け込まない青さと独特のツヤにより、なかば暴力的に目に飛び込んでくるあの存在感。 しかしGoogleマップの航空写真モードで見ると、どんなに広い面積を覆っているブルーシートであっても、地図モードでは(あたりまえですが)表示されません。地図モードで青く表示されるのは水(河川、海、池、ダムなど)です。 自分としてはその点が妙におもしろく感じられ、在学中の2010年にこういった作品を作ったことがありました。
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デザインの世間体 003 ドライビング・ガーデン (写真・文:若生友見)
私は自動車教習所が好きです。 自動車教習所の魅力は合理性を突き詰めた結果、箱庭のようになっているところにあると思っています。 前回ご紹介したブルーシート収集で味をしめた私は、Googleマップの航空写真を使用した、自動車教習所をひたすら集めるInstagramアカウントも持っています(更新は大変気まぐれ)。
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デザインの世間体 004 近接する政と性 (写真・文:若生友見)
大学時代、「なにか撮影できたら」と漠然とカメラを持って向かった山形県酒田市。酒田駅からぶらぶらと日本海方面を目指して歩いていた私の目に入ってきたのは選挙ポスターでした。その時期はたまたま酒田市議会議員選挙の直前で、特設の掲示板には立候補者のポスターが何十枚と貼られていたのです。 宮城県の田舎育ちで、国政選挙や地方議会議員選であっても、候補者なんて多くてせいぜい10数名程度の地域で長い間過ごしてきた私にとって、その光景はとても衝撃的でした。 静かな酒田市の風景に突如現れた4段組の大量の顔、鮮やかな配色、極太の候補者名。
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デザインの世間体 005 テプラで本が作れるか?(前編) (写真・文:若生友見)
私はテプラ(キングジムのラベルライター)でなにか作品が作れないかとしばらく考えていました。 必要最低限の存在感でありながら、使用方法によってはなにかと話題になるテプラ。 テプラが気になっている人は私以外にもたくさんいて、テプラのイメージを使用したグラフィックデザイン、テプラで作ったスローガンステッカー、テプラに自作の短歌を印字している人、テプラデコ……などなど、テプラを利用したクリエイティブは思いのほかすでにあるものです。 では自分ならどうするか??? テプラでできることを整理すると、データ作成(保存・読み出し)、装飾、印字、自動テープカット。もちろんラベルなので強めの粘着力がある。 ということは、執筆、編集、デザイン、印刷、断裁、製本という、本を作るひととおりの工程がテプラ1台でできるのでは? そんなアイデア一発からできあがったのが豆本シリーズ「テプラ本」です。
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デザインの世間体 006 テプラで本が作れるか?(後編) (写真・文:若生友見)
前回はテプラの機能を駆使して作った豆本シリーズ「テプラ本」の作品紹介をし、ラベルライターであるテプラの可能性を見ていただきました。 今回はそのテプラ本の作り方をご説明します。 では前回もご紹介したテプラの記号集「TEPLA MARKS」を作っていきましょう。
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デザインの世間体 007 トゥインクル・トゥインクル・リトル・ルアー (写真・文:若生友見)
まだ宮城の実家にいたころの話です。天気の良すぎないある日、私は庭に大きめのスチロール箱を用意し、中に水と大量の氷を入れ、その上にカラフルな釣り用品を浮かべて撮影を行っていました。 予想以上に水と氷がもたらす効果は高く、不思議な透明感のある幻想的な雰囲気の写真に仕上がりました。この写真はraganシリーズの No.023 Guizier として発表しました。
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デザインの世間体 008 草迷宮 (写真・文:若生友見)
昔からあるものだけれど、ここ10年くらいで広く名前が認知されたもののひとつに「(人造)バラン」があると思います。 プラスチック製ならではの軽薄なたたずまいとビビッドなカラー、用途が醸し出す味わいのせいか、ポップな図案として扱われることも。 由来を調べてみると、バランは元々、ハラン(葉蘭)という植物の葉を飾り切りにしたものでした。ハランには殺菌効果があるため、お弁当などの仕切りに使われるようになったそうです。
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デザインの世間体 009 レモンエロウの企み (写真・文:若生友見)
2019年に製作した「ragan No.026 wipe out」は梶井基次郎の『檸檬』を使用した文庫サイズの作品です。 イラストを中心としながら、文庫本として成り立つようレイアウトしています。『檸檬』は著作権が切れた作品のため全文引用しています。 私は修士時代に大学近くの書店でアルバイトをしていました。レジでヒマなときにしていた妄想というのが、「全国各地の書店に並ぶ『ザテレビジョン』が一斉に爆発する」というものでした。 これは表紙を飾るタレントが(ほぼ)必ずレモンを持っている雑誌『ザテレビジョン』と、梶井基次郎の著作『檸檬』のラストシーンの妄想を合体させたものです。
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デザインの世間体 010 ハートに火をつけて (写真・文:若生友見)
花火大会シーズンですね。 花火と聞いてまず何を思い浮かべますか? 大玉の打ち上げ花火、繊細な線香花火、火薬のにおい、親しい人との思い出、夏まつり……などいろいろあるかと思います。 夜空いっぱいに尺玉が花開くスペクタクルはやはり圧巻ではありますが、こちらも負けないくらいのビジュアルインパクトがあるのではないでしょうか。
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デザインの世間体 013 狂い咲きショッピングストリート (写真・文:若生友見)
商店街。 Wikipediaによると「商店街とは、商店が集まっている地区や、商店が建ち並んでいる通りのことをいう。また、地域の商店主の集まりを指す場合もある。」と、かなりざっくりと定義されています。記事内では渋谷の公園通りやラフォーレ原宿周辺まで商店街の範疇に含まれているようです……ということは銀座も例外ではないでしょう。 でも、心理的に銀座を「商店街」と呼ぶことに抵抗感がある人は多いのではないでしょうか。それなのに「銀座」と名のつく商店街(あるいは飲屋街)は日本各地に無数にあるのはおもしろい事実です。 さて、今回の本題は商店街そのものではなく、商店街にありがちなこれです。
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デザインの世間体 014 公私混合サニーデイ (写真・文:若生友見)
この連載の初回でも自己紹介をしましたが、私は大学の卒業制作から「ragan(ラガン)」シリーズという本の形態の作品を作り続けています。今回はその第1作目をご紹介します。 いろいろあって(とくにたいした理由ではないのですが)自費出版としてのナンバリングは24番目になっているものの、卒業制作として作った10作のうち、最初に完成させたのがこの「Native Tongues」でした。
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デザインの世間体 015 お供えスイートパラダイス (写真・文:若生友見)
暑さ寒さも彼岸まで。お彼岸の時期ですね。 お盆がビッグイベントなので、どうしても秋のお彼岸は陰が薄くなりがちですが、この機会にスーパーの和菓子コーナーの一画にあったりなかったりする「お供え菓子」をチェックしてみるのはいかがでしょうか。 「お供え菓子」といえば、王道はやはり菊や蓮の花をかたどった三色重ねの落雁でしょう。
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デザインの世間体 017 嗚呼、みずいろの雨 (写真・文:若生友見)
あんなに暑かった夏が急に終わり、行楽の季節になってきましたね。お弁当を持ってどこかに行く計画を立てている人もいるのではないでしょうか。 最近はあまり見なくなりましたが、昔は仕出し弁当といえばポリビニール製の風呂敷に包まれていたものでした。 私にとって一番なじみがあるのは青い透明ビニールに白い水玉模様のものです。子どもの頃、首のあたりで結んでマントにして遊んでいた記憶があります。
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デザインの世間体 019 盛り髪時代の徒花 (写真・文:若生友見)
15年近く前のある日。講義に出るため大学に向かっていたときのことです。大学敷地入り口の階段を登りかかったそのとき、段上からあまり見慣れぬシルエットの人物が降りてくるのが見えました。その人はいわゆる「ギャル男」に属するファッションスタイルをとっていました。当時、ギャル男やお兄系は世間にそれなりにいるジャンルではありましたが、私が通っていた大学は山形県の東北芸術工科大学であり、一般的に「美大」と呼ばれる場所でのギャル男(おそらく同学学生)との遭遇は思ってもみないことで、目が覚めるような体験だったのです。 そしてボリューミーに盛られた彼のヘアスタイルを見て、私は「顔の面積がピザ一切れ分だ……」と思いました。
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デザインの世間体 020 小悪魔は次元を越える (写真・文:若生友見)
前回の話題はギャル男の盛り髪でしたが、同時代に繁栄を極めていたのが雑誌「小悪魔ageha」でした。説明不要かもしれませんが、「小悪魔ageha」とは2005年に創刊された日本全国のキャバ嬢をモデル兼ターゲットにした画期的な雑誌です。出版社を変えながら何度かの休刊、復刊を繰り返したのち、現在は年2回の発行になっており、2010年前後の盛りに盛った誌面のテイストを引き継ぎつつ、より洗練された雰囲気になっているようです。
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デザインの世間体 021 ファンシーの復権:キラデコシール観察史 (写真・文:若生友見)
前回ご紹介した2010年の作品「Girls, Over the Dimensions」の表紙にはキラキラのグリッターや宝石風、パール系のシールを使用し、そのときの気分でデコっています。 同じ仕上がりのものはないため、イベントなどの対面で直接販売できる場所では購入時にお好みのデコの表紙のものを選んでもらっています。 このキラキラした立体系デコレーション用シール(以下、キラデコシール)は100円ショップで入手しているのですが、実は2010年代中~後期の数年間には店頭からほぼ消えるという現象が起こっていました。買い占めが起こったのではなく、単純に棚に並ばなくなったのです。
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デザインの世間体 023 あなたの知らない世界的権威の世界 (写真・文:若生友見)
これまでこの連載で紹介してきた私の作品は10年以上前のものが圧倒的に多かったので、今回は比較的新しい作品についてお話しようと思います。 今はあまり見なくなりましたが、昔は雑誌の後ろのほうに「コレを身に付けただけで高額宝くじ当選! 異性にモテまくり! 神秘のパワーを宿した〇〇ストーン」というような内容のアクセサリーやキーホルダーなどの怪しげな広告が入っていた時代がありました。 そういった広告の一番有名な例は、美女を侍らせた男の札束風呂の画像でしょう。しかし私は少々違う部分に注目していました。
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バンカラ女銘々伝 第16回 芸者から尼になった無手の女 大石米子 (文:平山亜佐子)
1905(明治38)年6月20日午前2時。 大阪・堀江の遊郭「山梅楼〈やまうめろう〉」で六人が日本刀で惨殺される陰惨な事件が起こった。 後に「堀江六人斬り」と呼ばれるその事件で、唯一の生き残りとなった妻吉こと大石米子が記した回想録の臨場感は、そんじょそこらの本では太刀打ちできない。 今回は、米子の人生を紹介しつつも、なにより回想録の記述をたっぷり味わってほしい。 まずは事件までの経緯を見ていこう。
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BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!