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2014年07月23日 Vol.125
art
濾過された記憶――ヨコハマトリエンナーレ2014と大竹伸朗
『ヨコハマトリエンナーレ2014』がいよいよ8月1日からスタートする。「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」と題された今回の「横トリ」は、アーティスティック・ディレクターに森村泰昌を迎え、65組の作家が参加するという。すでに週末の予定に組み込んでいるひともいらっしゃるだろう。横トリの第1回で、僕は鳥羽秘宝館の一部を再現展示したのだったが、あれが2001年だから、すでに13年前・・・。今回は今年5月21日配信号の記事『移動祝祭車』で紹介した、やなぎみわによる台湾製ステージ・トレーラーなど、本メルマガ好み(笑)の作品がいろいろ見れそうで楽しみだが、まずは直前レビューとして、参加作家のひとりである大竹伸朗の新作『網膜屋/記憶濾過小屋(Retinamnesia Filtration shed)』を紹介しよう。
music
浜松、ラッパ吹きの祝日 後編――Bugler's Holiday in Hamamatsu――(奥中康人)
先週に続いてお送りする、浜松まつりとラッパの物語。毎年ゴールデンウィークに開催される、浜松市民以外にはほとんど知られていない、しかし浜松市民にはこよなく愛されてきたローカル・カルチャーの、ひとつの完成形である。静岡文化芸術大学の奥中康人さんによる渾身のリポート、その後編をお楽しみください。
lifestyle
新連載! 老遊女 01(中山美里)
ほとんどストリップ業界のオフィシャル・フォトグラファーのような立ち位置で、激減するストリップを撮り続ける写真家が谷口雅彦さんだ。その谷口さんとおしゃべりしていたとき、「前に『漂流遊女』っていう連載をしてたことがあって、その続編をやりたいんですけど、どの雑誌もウンと言ってくれなくて・・」と嘆くので、企画内容を聞いてみたら、AVや風俗で働く老女たちを訪ね歩きたいのだという! 谷口さんが写真、フリーライターの中山美里さんがテキスト。だいたい一般誌で取り上げられないネタを引き受けるのがエロ雑誌だけど、エロ雑誌ですら引き受けられないネタ・・・それはメルマガしかない! というわけで、これから月にいちどのペースで想像を絶する、しかもどこか愛おしい老女たちの生きざまをご紹介してもらうことになりました。
travel
案山子X 12:本城案山子まつり(大分)(ai7n)
こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は大分県日田市天瀬町本城の「本城案山子まつり」を紹介します。天ヶ瀬温泉から5キロ程の場所にある山間の小さな集落が案山子祭りの会場です。毎年彼岸花が咲く頃に開催されており、地元の農産物の販売や案山子の総選挙が開催される日もあるそうです。合楽川沿いに咲く約10万本の彼岸花を見ながら案山子祭りを楽しむ事ができるそうなのですが、私が行った時は時期が悪かったようで彼岸花が咲いておらず残念でした。
2014年07月16日 Vol.124
music
浜松、ラッパ吹きの祝日 前編 ――Bugler's Holiday in Hamamatsu――(奥中康人)
どこの神社仏閣が主催するわけでもない、都市型の祭りである浜松まつりでは、凧揚げともうひとつ「ラッパを吹きまくる」という、他の祭りではなかなか見ることのない風習が定着している。それは浜松市民にとっては、毎年見聞きする日常のひとコマなのだが、他地方から見るとかなりの驚き。ローカルな音楽文化として、いつかきちんと紹介してみたいと思っていたら、以前に本メルマガで石巻の農民楽団・北村大沢楽隊をリポートしていただいた奥中康人さん(静岡文化芸術大学准教授)が、浜松における祭りラッパの研究を続けるとともに、みずからも一員となって練習に余年のない日々と聞き、さっそくリポートをお願いした。
design
新宿2丁目にカッサドールがあったころ
会期終了直前のお知らせになって恐縮だが、西新宿でいま開催中の小さな写真展について、どうしても書いておきたい。『 ‘Cazador’ KURAMATA Shiro / TAKAMATSU Jiro Photographed by FUJITSUKA Mitsumasa』と題されたこの展覧会は、新宿2丁目にかつて存在していたサパークラブ『Cazador カッサドール』を記録した写真展である。カッサドールはデザインを倉俣史朗、壁画を高松次郎が手がけ、今回展示されるプロセスと竣工写真は藤塚光政によって撮影された。
travel
フィールドノオト 20 旧野首教会(畠中勝)
野崎島の旧野首教会へやってきた目的に、音楽的な視点での環境音の収録があった。音楽は教会という建築物のイメージを形成する要素のひとつでもある。実際、僕は大久保にあるプロテスタントの教会に通っている。日本で一般的にイメージされるキリスト教会の通り、ここにはパイプオルガンが備わっている。ミサで演奏されるオルガンは礼拝堂に大きく響き渡り、室内にある全てのものと共鳴する。まるで教会そのものが楽器であるかのように。ちなみに音楽と呼ばれるものの基礎を築きあげたオルガニスト、J.S.Bachもこの一派から誕生している。つまり音楽と教会は密接な関係にあり、カラオケ通いのない人でも、礼拝堂に足を踏み入れるということは、毎度ここで声を出して歌う必要がある。
travel
隙ある風景 ROADSIDERS' remix 22 フランス 前編(ケイタタ)
今号のテーマは『フランス』。仕事に休みをくっつけて2週間ほどフランスに行ってきました。何分、フランスはじめてなもので超どメジャーなところばかり行っております。都築さんのようにあまり知られていない所を紹介できればいいんですけど、まあお許しください。沢山あるので2回に分けてお送りします。
2014年07月09日 Vol.123
travel
踊る東北御殿――股旅舞踊全国大会・見聞記
海があり、港があり、カモメが飛んで、霧笛が響く・・・船と港が外国に直結する唯一の場所だったころ、日本人のこころを捉えたのが「マドロス」というロマンチシズムだった。マドロス=オランダ語で「船乗り」を意味する言葉が、『憧れのハワイ航路』から『玄海ブルース』、『ひばりのマドロスさん』まで、無数の「マドロス歌謡」を生んで、消えていった。義理と人情の板挟みになりながら、道中合羽と三度笠に憂いを隠し、旅人(たびにん)として流れ流れて・・・「股旅」というキャラクターもまた、戦前から戦後にかけて日本人のこころを激しく揺さぶった、時期もメンタリティもマドロスと奇妙に重なるロマンチシズムのあらわれである。そして股旅は氷川きよしという稀有な歌手によって、この時代に奇跡的に甦ったものの、歌手本人の魅力を超えて「股旅」というロマンが復活したかといえば、そうではない。
design
オリンピック・デザイン・バトル
書きたい!という思いと、いろいろめんどくさいな~という躊躇で迷っていた新国立競技場問題について、今週は書かせていただく。ツイッターやFacebookのおびただしい書き込みからも察せられるように、この問題については賛成・反対、いろいろな考えのひとがいるだろう。あくまでも僕個人の心情、というていどに受け取っていただけたらうれしい。2020年の東京オリンピックに向けて、国立競技場の建て替えが決定し、デザイン・コンクールで優勝したイギリスの建築家ザハ・ハディドの案が公表されると、槇文彦、伊東豊雄など国内の建築家を中心に激しい反論が提起され、そこに建て替え反対の市民運動も加わって、ザハ案発表から1年半以上たったいまも、波乱含みの様相を呈しているのは、東京在住のみなさまならご存知だろう(しかし東京以外の地方ではどれくらい話題になっているのだろうか)。
lifestyle
ハダカのこころ、ハダカの眼 02 上野のおいどん(牧瀬茜)
不忍池からほど近い、飲食店が並ぶ通りに建つ雑居ビルの地下1階に、ストリップ劇場がある。表には「シアター上野」と赤い字で大きく書かれた、黄色の角型の電光看板が置かれている。踊り子の写真が壁いっぱいに貼られた狭い階段を下りると受付があり、その先にはたたみ1畳ほどの通路兼喫煙所がある。そして、その奥の黒い扉の向こうが場内だ。客席は30ほどあるだろうか。40人も入れば満杯で身動きできないほどになってしまう。そんなときに後方の席や立ち見になると、人の頭と頭の隙間から踊り子の手の先やら頭やお尻や背中なんかがちらりちらりと見えるのだそうで、それはまるで覗き見をしているような感じなのだ、と客の一人が話していた。
music
ニューヨーク80年代を新潟で!
夏・・・野外フェスの季節だ。第1回フジロック・フェスが開催された1997年もいまや遠い昔。数えきれないほどの野外フェスが開かれ、「高い洋服は買わないけど、アウトドア用品にはカネを惜しまない」若者がこれほど増えると、当時だれが予測しえたろうか。今年もこのメルマガで紹介したいフェスはいろいろありすぎて困ってしまうが、個人的に推したいのが新潟県津南で今月19~21日の3日間にわたって開かれる『rural 2014』。国内外から多数のミュージシャンが参加予定だが、中でも注目すべきが『IKE YARD / BLACK RAIN』という、メンバーの重なるふたつのユニットである。
2014年07月03日 Vol.122
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ゴミの果てへの旅――村崎百郎館を訪ねて
村崎百郎が亡くなってもうすぐ4年になる。ファンだったという青年に刺殺されたのが2010年7月23日。そして長い準備期間を経て先月末、伊豆高原の『怪しい秘密基地 まぼろし博覧会』内に『村崎百郎館』がようやくオープンした。手がけたのは生前、公私にわたるパートナーだった漫画家の森園みるくと、本メルマガ2013年5月15日号で紹介したユニークな古物商/アーティストであるマンタム、そして多くの友人、ボランティアたちである。2011年の開館以来、珍スポット・ファンにはすでにおなじみとなっている『まぼろし博覧会』。もともとは『伊豆グリーンパーク』という熱帯植物園で、2001年ごろに閉館、放置されていたのを、出版社データハウスの総帥・鵜野義嗣が買い取って、コレクションを展示する場としてオープンさせた巨大施設だ。
book
捨てられしもの、捨てられしひと
すでに何度もNHKで番組が再放送されて、いまやその名もすっかり全国区になった広島市の「清掃員画家・ガタロ」。このメルマガでも2013年8月7日号で特集、大きな反響をいただいた。ほんの1年ちょっと前までは、団地の商店街を毎朝掃除しているだけの、だれにも見えない老人だったのが、あっというまにこれほどひとびとのこころを動かすことになるとは、当の本人がいちばん驚いていることだろう。(中略)ガタロさんには『素描集 清掃の具』という自費出版画集があり、これは長らく入手困難だったのが現在は再版されているが、6月末にNHK出版から『ガタロ 捨てられしものを描き続けて』と題した、初の本格的な画集がリリースされた。著者はガタロさんの「発見者」とも言える、当時NHK広島放送局勤務だったディレクターの中間英敏さん。僕も短い文章を巻頭に寄せさせてもらっている。
travel
案山子X 11:筑前町ど~んとかがし祭(福岡)/道の駅うきは かかしコンクール(福岡)(ai7n)
こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は福岡県朝倉郡筑前町の「筑前町ど~んとかがし祭」と、福岡県うきは市浮羽町「道の駅うきは かかしコンクール」を紹介します。「筑前町ど~んとかがし祭」が開催される筑前町は福岡県の中南部にあり、福岡市の南東約25km、久留米市の北東約20kmの場所に位置します。2005年に旧三輪町と旧夜須町の合併により筑前町が誕生し、旧三輪町の"どんと祭り"と旧夜須町の"かがし祭り"がひとつになった一大イベントが、この「ど~んとかがし祭り」です。会場である安の里公園はコスモスの名所として知られ、公園の周りに100万本のコスモスが咲き乱れる中祭りが開催されました。
travel
フィールドノオト 19 野崎島(畠中勝)
長崎に広がる東シナ海。ここには大小合わせ1000近くもの島々があり、有人島はわずか73島。江戸中期に幕府の弾圧から逃れてきたキリシタンの村や教会が、今もひっそりと点在する。これらの島は当時からの信仰の聖地であったため、現在でもこの海域を行き交いするフェリーのデッキでは、島に向かって合掌する人々の姿が見られる。産業化していく四国の島々とは対照的に、ここでは地域の文化的理由で手つかずの島も多いようだ。中には廃村した島もある。そこでは、野生の動植物が群生し、放棄された家屋も、もはや自然に還るかのように草木や苔に飲まれ始めていた。
music
ROADSIDE MUSIC こだま和文
去年7月にインターFM『ROADSIDE RADIO』で放送、メルマガでも紹介した日本ダブ界の最重鎮・こだま和文。今年が「ダブ生活30周年」!だそうで、記念のロングインタビュー集『いつの日かダブトランぺッターと呼ばれるようになった』が刊行されることになりました。こだまさんは音楽もさることながら、エッセイもすごく独特な味があって、さらりとしているようで熱くもあり、脱力しているようで硬派でもあり、音楽と同じく重層的な魅力があります。新刊発売を記念して、今週は去年7月7日にラジオで放送したライブの、前半後半あわせて2時間にわたるステージを、ノーカット完全版で配信します! メルマガでの解説も再掲載しておきますので、爆音で和風ダブの音塊に浸りながら、読んでいただけたらうれしいです!
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カテゴリ別バックナンバー
BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!