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鈴木伸子
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新連載! nobunobuと歩く東京ビル遺産 01 (写真・文:鈴木伸子)
雑誌『東京人』の編集者だった鈴木伸子=nobunobuさんと出会ったのは、もう15年以上前。職業柄もあるけれど、東京生まれ育ちの鈴木さんはさすがにこの都市の隅から隅まですごく詳しくて、得意分野は「都市・建築・鉄道・町歩き、食べ歩き」。フリー・ライターになってからもいろんな雑誌の記事や著書を読ませてもらっていたが、2016年に『シブいビル ― 高度成長期生まれ・東京のビルガイド』(リトルモア刊)を発表。有名建築家の作品とはまたちがう、無名の建築物のいとおしさをたっぷり教えてくれた。正直、先を越された悔しさもあったし・・・・・・。 鈴木さんはそれからも熱心に都内のあの街、この街と日々歩きまわり、見つけた「シブビル」をInstagramで積極的に紹介しているのを最近発見。僕のほうが長く東京に生きて、東京を歩いてきたはずなのに、完全に負けてる! というわけでさっそく連載をお願いした。これからだいたい月一のペースで、もしかしたら知ってるはずなのに見えてなかった東京のビル遺産を案内していただく。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 02 高田馬場かいわい (写真・文:鈴木伸子)
日々変化し、新しいものが現れ続けている東京の都心ですが、改めてじっくりと見回してみると、山手線駅前などという超一等地にも、1960年代から70年代頃に建てられた築50年前後の“シブいビル”が案外残っていたりするものです。新橋、有楽町、そして新宿駅西口などもそうなのですが、私の家からほど近い高田馬場駅前も、1960年代後半から70年代前半にできた築50年前後の“シブいビル”に取り囲まれているということに、ある日気が付きました。 「稲門ビル」「名店ビル」「FIビル」といった大型ビルはみな1969年築。馬場のランドマークである「BIG BOX」は1974年築。今年、それらと共に並んでいた「菊月ビル」(69年築)、「ゆう文ビル」(68年築)が解体され、それに続いて隣りの「東京三協信用金庫」のビルも解体中。そんなことで、「いつまでも あると思うな シブいビル」という危機感を抱き、今回はこれら駅前のビル群を改めて見つめ直してみることにしたのです。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 03 秀和レジデンス物語 前編 (写真・文:鈴木伸子)
都心、それも港区や渋谷区を歩くとよく出会うのが「秀和レジデンス」というマンションです。この秀和レジデンスがヴィンテージマンションなのかどうかは、nobunobuにとってもやもやとして答えの出ない疑問でした。 従来のnobunobuの見解は、「秀和レジデンスなんてどこにでもある。ライオンズマンションと同じようなマンション・ブランドの一種なのでは」というものだったのです。しかし、60~70年代のビルが築50年前後経って「シブいビル」に見えてきたのと同様に、同じく築50年前後の青瓦で白いモコモコ壁の和製スパニッシュ・コロニアルみたいな外観の秀和レジデンスが、それこそ「ヴィンテージ感」を得て、妙に可愛らしく見えてきたような気もする。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 04 秀和レジデンス物語 後編 (写真・文:鈴木伸子)
今回も引き続きnobunobuは秀和レジデンスについて追求していきます。 64年に、一号物件である“秀和青山レジデンス“が建設分譲されて以降、都内の山の手地区、高級住宅街を中心に秀和レジデンスは増殖し、高級マンションとしてのブランドを確立していきました。 屋根やエントランスには青い瓦、モコモコした質感の白壁、ヨーロピアンなバルコニーのデザインといった南欧風の外観が特徴的で、可愛らしさと高級感を併せ持つその姿は、ひと目見て「秀和レジデンスだ!」とわかる特徴となっています。 60年代築の東京23区内の秀和レジデンス28件を踏破したところ、一件一件でそれぞれデザインが異なり、ヨーロッパのシャトー風のものもあったり、当初は青い屋根だったのかもしれないけれど、オレンジ色や黒い屋根の秀和があったり。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 08 文春VS.新潮 ザ・シブいビル対決!! 築55年。出版界を代表する文藝春秋と新潮社ビルの本館ビルは、奇しくも1966年という同年に竣工していた! (写真・文:鈴木伸子)
日本を代表する文芸出版と雑誌ジャーナリズムの牙城、文藝春秋と新潮社。 毎週木曜日発売の週刊文春と週刊新潮は、スクープ合戦と部数で数十年来年しのぎを削ってきたライバル。そのほかの雑誌、文芸書、文庫本などでも日本の出版界をリードする存在です。 その文藝春秋と新潮社の社屋、本館の建物がどちらも1966年築だということをごく最近知りました。高度経済成長時代だった当時は、雑誌や書籍、全集の売り上げも右肩あがり。その時代に新たに事業拡大するという意味合いもあって新社屋を建てたということなのでしょう。 nobunobuが新卒社員として出版界に身を置いたのが今から数十年前、それ以来、文春、新潮の編集者の方々には何かとお付き合いいただき、その会社にお邪魔したこともたびたび。今回は、その社屋の60年代築のシブいビルとしての味わいをじっくりと堪能させていただきいというお願いを両社に申し上げてみたところ、なんと太っ腹なことに双方ともにご快諾いただきました。 ふだんあらゆる事件、事象に夜討ち朝駆けの取材で挑んでいらっしゃるところ、いきなり「お宅の会社、シブいビルなので取材させてください」と言われて、ワケが分からずとも門戸を開いてくださったということ。その懐の深さに感じ入りました。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 09 「シブいビル」を彩る大理石モザイク画の巨匠、矢橋六郎の作品の魅力に迫る 前編 (写真・文:鈴木伸子)
1960年代から70年代の日本の高度経済成長期に建設され、築50年ほどを経た味わいのある「シブいビル」を愛するnobunobuが、とりわけ心を奪われているのは、それらビルの内外に設えられたモザイク画作品です。 モザイク画は、その時代、無機質な存在と思われたビルや建造物の装飾として数多く用いられ、建物のエントランスホールなどの人通りの多い目立つ場所に設置されてきました。最近の、より大型化したビルでは、その役割は現代美術の立体作品などにとって代わられているようですが、それだけに、築50年前後を経てシブい輝きを放っているビルにおけるモザイク画の歴史的な価値は高まっているとも思えます。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 11 高度経済成長期、ビルの上で回転し続けていたスカイラウンジは今 (写真・文:鈴木伸子)
1960-70年代に流行したものに、ビルの屋上に設えられた円形の回転スカイラウンジというものがあります。 東京都内に現存しているのは紀尾井町のホテルニューオータニ、有楽町駅前の東京交通会館にある銀座スカイラウンジの2つ。 首都圏では、埼玉・大宮や千葉・柏のそごうデパート、松戸の旧ホテルニューオータニなどにもありますが、いずれも今は回転していません。 私の子ども時代であった60~70年代には、そういった360度回転する室内から周囲の景観を楽しむことができるレストランが大いなる集客効果を発揮していたようで、そんな場所に連れていってもらうことが、当時とても特別感のある“楽しいおでかけ”であったことを印象深く記憶しております。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 12 古書にカレーに純喫茶、江戸東京の中心 神田神保町古書店街にはシブいビルがまだまだ健在!! (文:鈴木伸子 写真:都築響一)
日本一、いや世界一の古書店街と言われる神田神保町。 古書店だけでなく新刊書店、出版社、大学や専門学校なども数多く集まり、カレー、中華料理、レトロ喫茶などの名店が多いのも街の魅力となっています。ひと昔前は古書マニアや学生、研究者などが目的の本を探しにくる場所というイメージでしたが、今では食べ歩きや雑貨感覚で古本探しにくる若者や女子などにまで客層も広がっています。 nobunobuが神保町の街と親しむようになったのは、新卒で雑誌「東京人」を編集する会社・都市出版に入ってから。飯田橋にある会社から神保町は徒歩圏内で、同僚で、後に文筆家になった故・坪内祐三さんに古書店街の巡り方をガイドしてもらい、神保町一人歩き、すなわち目指す古本探しが一人でもできるようになりました。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 07 60~70年代、マンション草創期に都心に現れた最先端物件 中銀マンシオンと中銀カプセルタワー (写真・文:鈴木伸子)
メタボリズム建築の傑作、黒川紀章設計の「中銀カプセルタワー」(1972年築)が、解体されるか保存再生されるか。この問題にはここ20年ほどの間注目が集まっています。 60~70年代に建てられたシブいビルを愛するnobunobuも、この建物は日本の建築史上の傑作と認識し、新橋、築地、汐留方面に用がある時は、ちょっと遠回りしてでもカプセルタワーの絶好のビューポイントである海岸通りに架かる歩道橋上まで建物を眺めにいくのが定番コースとなっています。周辺では、建築マニアとみられる方や外国人観光客など見物の人を見かけることもたびたび。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 05 昭和30年代の池袋の面影を西武、PARCOに見出す (写真・文:鈴木伸子)
池袋という町は実は東京ではなく、埼玉の都なのではと思っている人も多いらしい。しかし、ここは東京都豊島区の中心繁華街、JR池袋駅の鉄道乗降客数は新宿駅に次いで第2位という巨大ターミナルシティなのです。 池袋の隣町である豊島区目白出身のnobunobuは、この池袋で精神を形成されてきた筋金入りのイケブクラー。千代田区麹町出身の都築響一氏は、幼少期、少年時代に池袋に赴くなんてことは皆無だったでしょうが、ほぼ地元民であるnobunobuは、家から歩いて行ける池袋の西武とパルコと東武デパートを子どもの頃から常に徘徊し、それらをつなぐ地下道と池袋駅前の街路を往復しながら今日までを過ごしてきたのです。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 06 60年代東京に誕生した“輝く都市”、新宿駅西口の街並みは2020年代に失われるのか?! (写真・文:鈴木伸子)
新宿駅西口の再開発が進んでいるようです。 先日、久しぶりに新宿駅西口を歩いていたところ、私がこのエリアで一番カッコいいシブいビルだと見込んでいた明治安田生命ビル=旧安田生命ビル(1963年築)が解体されつつあるのを発見して、驚くとともにガッカリ。コロナでステイホームしていた間にnobunobuに断りもなく、ここでも都市改造が進んでいたのでした。跡地には23階建てのビルが建つのだとか。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 10 「シブいビル」を彩る大理石モザイク画の巨匠、矢橋六郎の作品の魅力に迫る 後編 モザイク制作の本拠地だった岐阜・大垣の矢橋大理石本社を訪問!! (写真・文:鈴木伸子)
前回は、1960~70年代築の築50年ほどのシブいビルに数多く設置されている矢橋六郎作の大理石モザイク作品の素晴らしさについて書きました。 画家でありモザイク作家としても活躍した矢橋六郎(1905-88)は、岐阜県大垣の国内有数の建築石材会社・矢橋大理石の一族に生まれ、東京美術学校(現在の東京藝術大学美術学部の前身)で西洋画を学び、卒業後はフランスに留学。 帰国後は画家として活躍しながら家業の石材会社の経営に従事し、その一方で、1960年前後からはビルや公共空間のために大理石モザイクの壁画や床面の作品を数多く制作するようになりました。 60~70年代建設のビル建築には、エントランスまわりなどの人通りの多い目立つ場所にモザイク壁画が設えられ、それは、鉄筋コンクリートの無機質なビルに華やかな装飾空間が必要とされたからとか。なるほど、納得のいく理由です。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 13 「秀和レジデンス」的な建物の存在理由に関しての一考察 (写真・文:鈴木伸子)
今回久しぶりにご報告したいと思いたちましたテーマは、その日々の探索の結果の一つなのですが、高度経済成長期に都内に数多く建設された高級マンション「秀和レジデンス」についてなのです。 実は以前、この連載では秀和レジデンスの成立過程について二度にわたって記事を執筆させていただきました(2021年2月3日号、3月3日号)。そして、その後もしつこく秀和レジデンスに注目し続けてきたところ、「一見して秀和レジデンスに見えるけれど、本物の秀和レジデンスではないという物件がこの世にはあまりにも多く存在している」という問題に直面することになったのです。 街角で、「あ、秀和レジデンスだ!」と思ったものの、近寄ってマンション名を確認すると、そこには秀和という名称がない。ディテールを観察すると、微妙に異なっている建物が膨大に存在しているのです。
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nobunobuと歩く東京ビル遺産 14 都心駅前のシブいビルがサラ金タワー化しがちなことに関する一考察 (写真・文:鈴木伸子)
昨年、新書大賞を受賞した本に『サラ金の歴史』(中公新書)という本がありました。東大大学院経済学研究科准教授の先生が書いた本で、書店で一目見てなんだかおもしろそうと読み始め、そのテーマと資料へのアプローチ、新聞や雑誌の記事からの引用などは、まるで高度経済成長期の一般的な日本人の生活と人生がドラマか映画になったような内容で、新書にしては結構厚い本なのにあっという間に読み終えてしまいました。 実際、「犬が歩けば棒に当たる」というほど、街を歩くとサラ金の看板が目につくもので、様々な理由で今まさに手元に現ナマが必要な人がこの世に溢れていることを実感します。
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ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!