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2013年04月24日 vol. 064
movie
長距離ロッカーの孤独
この3月、札幌の小さな映画館で、あるドキュメンタリー映画が1週間だけ公開された。主人公は札幌在住の、まったく売れない中年ミュージシャン。監督はこれが映画初挑戦という、美容院とスープカレー屋の経営者。いったいこれ以上、地味な組み合わせがあるだろうか・・・。しかしこの映画『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』は、公開直後からなんと連日満員の大盛況。今月30日からは映画館「蠍座」の開館以来、17年間で初めてのアンコール上映が行われるのだという。映画にはほんのときたま、こういう奇跡が起きる。だから信じられるのだけれど、それにしても・・・。『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』とは、こんな映画だ――。
photography
梅佳代展オープン!
先週土曜日から初台の東京オペラシティ・アートギャラリーで始まった『UMEKAYO 梅佳代展』。すでにチェックしたというひともいるでしょう。これまでの彼女の展覧会の中でも最大規模の、そして現代日本のポップ・カルチャーにおける写真表現の最前線をあらわにする、絶対注目の大規模展覧会です――こんなこと言うと、生真面目なアート・フォトグラフィ信奉者に怒られそうですが。梅佳代についてはもう説明の必要がないと思うので、ここでは書きません。1981年に石川県で生まれ、2002年に大阪の日本写真映像専門学校を卒業。2006年に初写真集『うめめ』を発表して一躍注目を集め、翌年には木村伊兵衛写真賞を受賞(このときは僕が審査員でした)。それからの活躍はご存知のとおりです。
art
渋谷で混浴
先々週のメルマガで告知していた『混浴ゴールデンナイトin東京』、4月12日に大盛況のうちに終了しました。渋谷のサラヴァ東京で夜6時半からと9時半からの2回公演だったのですが、両方とも満員御礼という・・・ぜひ定例化してほしいですね。昨秋に別府のアートイベント『混浴温泉世界』で披露され、大反響を巻き起こした「金粉ショー」を含む『混浴ゴールデンナイト』の、東京での一夜限りの特別興行。別府からやってきた混浴温泉世界の女性スタッフ3人のユニット「なみなみガールズ」による微笑ましいイントロで開幕。あとは立て続けにフラメンコの吉田久美子、人間ドッグ・オーケストラ、大人ディスコあけみの吟子(withソワレ、多田葉子、北園優)、そしてトリの「TheNOBEBO」による金粉ショーと、パフォーマンス・アートとエンターテイメントの境界線上を行きつ戻りつする刺激的なステージが堪能できました。
music
Inter FM「ROADSIDE RADIO」、蓄音機で爆クラ!
ヒップホップの田我流、ロックのイースタンユースと続いてきたインターFM『ROADSIDE RADIO』のフィールドレコーディング・シリーズ。21日深夜の第3回では趣向、というかジャンル一転、クラシックの世界をお送りしました。『蓄音機に溺レテ、ハマれ』――2011年から六本木のライブスペース「音楽実験室・新世界」を舞台に、もう2年間も満員御礼を続けている人気イベント『爆クラ』の、今月9日に開催されたばかりの第21夜です。爆クラ、とはその名のとおり爆音クラシック。コンサートホールではなくライブハウスで、クラブ仕様のサウンドシステムでクラシックの名曲を堪能しようという、すばらしくマニアックな人気イベントです。
2013年04月17日 vol. 063
photography
拳闘家と写真家――ふたりのファイターによせて
梅小路公園には去年、京都水族館がオープン。これまで京都市民には場末扱いされてきた下京区への、ひとの流れの変化を呼び起こしているが、先週土曜日にはこの京都水族館のすぐおとなりに、小さなギャラリーがひっそりオープンした。『trace』という名の、三角屋根の古い倉庫を改造したギャラリーは、写真家であり美術作家でもある山口和也が開いたもの。そのこけら落とし企画として5月12日までのほぼ1ヶ月間、山口さんが6年間にわたって撮影し続けてきたプロボクサー小松則幸の写真展を開催している。
travel
原色の寝室――タイの日式ラブホテルめぐり 2
タイ各地の「日式」ラブホテルをめぐる旅。先週はタイ最北部チェンライの『レッドローズ・ホテル』を紹介したが、今週はチェンマイの『アドヴェンチャー・ホテル』、バンコク郊外の『サイアムソサエティ・ホテル』の2軒にお連れしよう。まずはバンコクに次いで、旅行先としても人気の高いチェンマイ。言うまでもなく、タイ北部最大の都市である。バンコクと異なり、歩いて回れるチェンマイの旧市街はいかにもオールド・タイの風情にあふれているが、アドヴェンチャー・ホテルがあるのは旧市街から外に出た、チェンマイ空港からクルマで5分という大通りの交差点。なのでラブホテルとしてだけでなく、家族連れや団体客などの旅行客にとっても便利なロケーションにある。
photography
つくりもののまこと――伝説のスチルマン井本俊康さんに聞く
これまでほとんどまったく脚光を浴びることのなかったスチルマンをフィーチャーした、貴重な機会となる今回の展覧会。『Frozen Beauties 日本映画黄金時代のスティル・フォトグラフィ』(2000年、Asupect刊)に掲載した、僕のロビーカード・コレクションも展示されているが、今週は全盛期の日活で活躍したスチルマン・井本俊康(いもと・としやす)さんのお話を伺ってみよう。東京品川区の静かな住宅街に奥様とふたりで暮らす井本さんは、日活時代に石原裕次郎の作品だけで33本、吉永小百合を24本、会社を離れてフリーになり、引退するまで実に380本もの映画スチルを手がけた、伝説のカメラマンである――。
travel
連載:スナックショット 20 滋賀(平田順一)
どうも平田です。今回のスナックショットは古戦場や史跡の多い滋賀県、自分の拙い写真にも歴史の重さが滲み出ているはずです。2010年まで上野から高崎線・上越線経由で金沢へ向かう夜行列車が出ており、これをよく利用して出かけていました。「東京発金沢行」の切符ではなく、金沢→福井→米原→東京と帰ってくる「東京発東京行」の切符をJRの窓口で作成すると、乗車券・急行券などを合わせて2万円くらい、新幹線で名古屋まで往復するのと同額ですが、名古屋に行くなら夜行列車で金沢を経由しても、滋賀・岐阜・愛知・静岡には途中下車ができ、米原から切符を買い足せば京都へも安く行けて、振れ幅が大きい旅行になります。かような経緯で前回の石川・福井篇や愛知・岐阜篇と同じ時期に、上野発の夜行列車で滋賀にも行きました。
music
Inter FM「ROADSIDE RADIO」、イースタンユース熱演!
先々週日曜日から始まった「都築響一 ROADSIDE RADIO」。先週は渋谷クアトロ「極東最前線」から、イースタンユースのライブをたっぷりお送りしました。聴いていただけたでしょうか。インターFMという東京ローカル局、しかも日曜深夜12時半から1時半までという時間帯にもかかわらず、圏外からもRADIKOやLISMO WAVEといったアプリで聴いたというメッセージをたくさんいただきました。どうもありがとう! イースタンユースは1988年、札幌で結成。ということは今年が25周年なんですよね・・すごい。デビュー・アルバムの『EAST END LAND』を発表したのが1989年。そして最新作が2012年9月、15枚目の『叙景ゼロ番地』。そのあいだ吉野寿(帯広出身・ギター、ボイス)、二宮友和(宇和島出身・ベース)、田森篤哉(礼文島出身・ドラムス)のスリーピース、最小編成にいささかのブレもないまま、ここまで走ってきたそのエネルギーと持続力には、ただ頭がさがるのみです。
2013年04月09日 vol. 062
photography
つくりもののまこと――『日本映画 スチル写真の美学』展によせて
「ハリスさんも死んだ、鶴さんも死んだ、今度はわたしの番なんだ・・」と絶唱するのはご存知『お吉物語』だが、先月末でシネパトスが死んで、5月末でテアトルシネマが死んで、銀座の映画館もどうなっちゃうんだろう・・・涙。そのテアトルシネマから首都高の下をくぐってすぐ、京橋のフィルムセンター(東京国立近代美術館フィルムセンター)は、銀座エリアに残された数少ない映画ファンの聖地である。過去の名作や埋もれた作品の上映はもちろん、展覧会もなかなかおもしろいフィルムセンター。先月末まで開催していた『西部劇(ウェスタン)の世界 ポスターで見る映画史 Part1』も楽しかったが、今月16日からは『映画より映画的! 日本映画 スチル写真の美学』と題された非常に珍しい、そして個人的に思い入れの深い展覧会がスタートする――。
travel
極楽行きのディスコバス
このメルマガや、前身のブログ「ロードサイド・ダイアリーズ」読者のみなさまは、僕がどれだけタイ好きか、よくわかっていただけていると思う。なので「タイに行ったらこんなおもしろいのありました」という報告をもらっても、たいていは驚いたりしないのだが、先日イベントで出会った男性から、「タイのディスコバス、いいですよね~」と話しかけられたときには、久しぶりに驚いたし、悔しかった。(中略)音楽を満載して、とびきりのサウンドシステムと、とびきり過剰なエレクトリック・ドレスアップを施して、田舎のハイウェイに君臨する「走るディスコ」! それはつかのま乗客たちをトリップさせてくれる、極楽行きのマジック・カーペットであるにちがいない。バンコクのおしゃれキッズもまだ知らない、タイの最下層から生まれた最上級のクリエイション。初めてのタイ旅行をきっかけにハマってしまい、タイ語もできないままシーンに飛び込んでしまった渡邉さんのリポートをどうぞ!
travel
原色の寝室――タイの日式ラブホテルめぐり 1
渡邊智昭さんのディスコバスの写真を見ていて思い出したのが、ラブホテルのこと。日本に限らず世界中に「おもにセックスのためのホテル」は存在するが、それらはあくまで「カップル向けのロマンティックな宿泊施設」であったり、「娼婦と短時間過ごすためのヤリ部屋」だったりする。そのように味気ない限定目的空間を、これほどまでの特殊な美的空間デザインに昇華させたのは、日本が世界に誇るべき美意識だと思うのだが・・・あるんですねえ、タイにも。実は日本そっくりのラブホテルが。明らかに日本のラブホの影響にあるというかモロ・コピーでありながら、「家族やお友達とのパーティにも」などとうたってあるところがまたタイらしい、南国的快楽空間。数年前に3ヶ所の存在を確認、取材も済ませていたが未発表のままだったので、今回のディスコバスにあわせて2週間にわたってご紹介します。今週はまず、チェンライのレッドローズ・ホテルから。
music
Inter FM「ROADSIDE RADIO」田我流、そしてこんどの日曜日はイースタンユース!
先週日曜日から始まった「都築響一 ROADSIDE RADIO」。聴いていただけたでしょうか。インターFMという東京ローカル局、しかも日曜深夜12時半から1時半までという時間帯にもかかわらず、圏外からもRADIKOやLISMO WAVEといったアプリで聴いたというメッセージをたくさんいただきました。どうもありがとう! 記念すべき第1回めの放送は、3月2日に渋谷クアトロで開催された「極東最前線」から、田我流のステージを時間いっぱい、たっぷりお送りしました。『ヒップホップの詩人たち』にも登場してもらった日本語ラップの新鋭ですが、そのステージの熱さに、びっくりされた方も多いかと。
2013年04月02日 vol. 061
art
死刑囚の表現・展
すでにツイッターやFacebookでご存知の方もいらっしゃるだろうが(そして美術メディアは例によって完全無視だが)、今月20日から6月までの2ヶ月間、広島県福山市の鞆の津ミュージアムで、『極限芸術 ― 死刑囚の表現 ―』と題された展覧会が開催される。鞆の津ミュージアムは、去年僕も展覧会やトークで参加させてもらった、アウトサイダー・アートを専門に扱う新しいミュージアム。そしてこの展覧会は、個人的に今年いちばん重要な美術展になるはずだ。タイトルどおり、この展覧会はいま日本国内に130余名いる死刑確定者や、すでに刑を執行された受刑者による絵画展だ。ロードサイダーズ・ウィークリーでは去年の10月17日配信号で同じ広島県内、広島市郊外のカフェ・テアトロ・アビエルトで開催された『死刑囚の絵展』をリポート、予想以上に大きな反響をいただいた。そのとき展示された作品は40数点だったが、今回鞆の津ミュージアムに展示される作品は総数300点以上になるという。同種の展覧会でも最大規模であることは間違いない。
art
銀座6丁目のフェティッシュ宇宙
このメルマガではすでにおなじみの銀座ヴァニラ画廊。現代とか古典とか、プロとかアマとか関係なく、とにかく「フェティッシュ」という一点に絞ってアーティストを選び、展示を続けている珍しいギャラリーだ。そのヴァニラ画廊が昨年、初の公募展を開催。その受賞者展が今月1日から13日まで開催中である。美術評論家・美術史家の宮田徹也さん、ギャラリー・オーナーの内藤巽さんと共に、僕も審査にあたったこの公募展。最初は告知コーナーで触れるくらいにしておこうと思ったが、さすがにヴァニラらしいビザールな作品が集まったので、ここでちらりと紹介してみたい。第一次審査を通過した33作品の中から、今回は大賞1名、審査員それぞれの賞が1名ずつ計3名、さらに奨励賞が3名選ばれた。今回の受賞者展では各賞の受賞作品と、第一次審査通過作品も併せて展示されるという。
lifestyle
連載:スナックショット 19 石川、福井(平田順一)
どうも平田です。卒業に就職に人事異動に契約更改、年度が替わって落ち着かない4月の1回目は開店祝いの花輪を巡る旅です。十数年まえに富山県で廃線の危機にある鉄道に乗って探索していたところ、沿線の街のスナックの佇まいに惹かれ、観光ガイドに載らないような街の風景を求めて全国各地を記録して歩くようになりました。これをスナックショットの第1回に書きましたが、厳しい気候風土のなかで培われた北陸地方の街並みはとりたてて魅力的に映ります。しかし時期によっては、ビル全体を埋め尽くすくらいに花輪を飾ってあるのは何故でしょうか?
archive
今夜も来夢来人で ~ 敦賀編
読むたびに激しく旅情をかきたててくれる、平田順一さんの連載『スナックショット』。今回は石川、福井編だったので、アーカイブ・コーナーも福井県敦賀市で取材したスナック来夢来人を再録してみました。もともとは『アサヒカメラ』誌で2008年から2010年にかけて連載されたこのシリーズ、敦賀編が記念すべき第1回目だったので、イントロ付きでお送りします! しかし読み返して感慨深かったけど、この連載を始めたきっかけのひとつが、ニコンからD3という高感度に強いフルサイズ・デジカメが発売されたから。それからたった5年弱で、D3はとっくに時代遅れ・・・まだ愛用してるけど! フィルムカメラは古くてもヴィンテージになるけれど、デジカメはコンピュータと同じ、ただの時代遅れになるだけなんですねえ・・・涙。
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カテゴリ別バックナンバー
BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!