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上田愛

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案山子X 12:本城案山子まつり(大分)(ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は大分県日田市天瀬町本城の「本城案山子まつり」を紹介します。天ヶ瀬温泉から5キロ程の場所にある山間の小さな集落が案山子祭りの会場です。毎年彼岸花が咲く頃に開催されており、地元の農産物の販売や案山子の総選挙が開催される日もあるそうです。合楽川沿いに咲く約10万本の彼岸花を見ながら案山子祭りを楽しむ事ができるそうなのですが、私が行った時は時期が悪かったようで彼岸花が咲いておらず残念でした。

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案山子X 13:山田かかし祭り(千葉)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は千葉県いすみ市山田「山田かかし祭り」を紹介します。「山田かかし祭り」は千葉県いすみ市山田地区のお祭りで、今年で7回目の開催となりました。山に囲まれた自然豊かな農村である山田地区ではお米を主に生産しており、鳥よけに使用していたかかしをお祭りのシンボルとしています。いすみ市交流事業の一環として農村部を明るくしようとお祭りを始めたそうで、地域の方に向けて開催されているお祭りです。

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案山子X 14:遠野特集(岩手)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は岩手県遠野市の特集という事で「雨風祭り&かかし祭り」「蓮池の丘」「りんご屋」「遠野のかかし」を紹介します。かかしではない物もあるのですが、あまりにも素晴らしかったので一緒に紹介させてもらいます。 遠野市は岩手県の内陸部に位置する四方を山に囲まれた盆地で、昔ながらの日本の風景が数多く残っている街です。遠野出身の小説家・佐々木喜善によって語られ柳田國男が1910年に発表した「遠野物語」の元となった街が遠野で、河童、座敷童子、死者や神等に関する数多くの民話があります。民話のふるさととして、昔の遠野の人々の生活文化を後世に伝承する施設が多く存在しています。

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案山子X 15:かかしの郷(徳島)(ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は徳島県三好市東祖谷菅生名頃の「かかしの郷」を紹介します。徳島県三好市東祖谷は高知県と接した雄大な自然に恵まれた山間の地域で、日本百名山の一つである剣山(つるぎさん)や、平家一族が架設したと伝わる奥祖谷二重かずら橋などがあります。奥祖谷二重かずら橋から3キロ程、標高約900メートルの場所にある名頃地区には「かかしの郷」と呼ばれる人間そっくりのかかしが住む村があり、様々なメディアで紹介され多くの観光客が訪れています。かかしの郷は綾野月美さんが作った1体のかかしから始まりました。

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案山子X 16:あったかビレッジかかし祭り(秋田)(文、写真:ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は秋田県にかほ市樋目野の「あったかビレッジかかし祭り」を紹介します。にかほ市は秋田県南西部に位置している街で、秋田市からは海沿いの国道7号線を走り約67キロ。西側には日本海があり、東側には東北第2の高さを誇る「鳥海山」があります。鳥海山は海岸からそびえるように立ち上がる独立峰で、標高2236メートルの活火山です。にかほ市の海岸沿いを走るJR羽越本線金浦駅から約3キロの場所に、「あったかビレッジかかし祭り」の会場である樋目野があります。大規模なかかし祭りの場合、様々なサイトで正確な情報が出ているので事前に詳細を知る事ができ迷う事無く現地に到着できるのですが、田舎で開催されるかかし祭りや少人数で開催されるかかし祭りの場合、正確な住所や問い合わせ先がわからない事があります。この「あったかビレッジかかし祭り」もネットでの情報が少なく、大体の住所と開催時期を頼りに現地に行ってみました。

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案山子X 17:信政卓雄さん、君田かかしまつり、城田貞夫さん(広島)(写真・文:ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。 今回は広島県3本立てで、信政卓雄さんのかかし、君田かかしまつり、城田貞夫さんのかかしを紹介します。案山子家を名乗るようになっていろんな方からかかしについての情報をいただくのですが、一番情報を提供してくれるのが広島の実家に住む両親だったりします。今回も「三次をドライブしてたらかかしがいた。天気の良い日にかかしが立っているらしいよ。」と教えてくれたので、2014年10月の晴れた日に見に行ってきました。

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案山子X 18:かかしロード280(青森)(写真・文:ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は青森県青森市の「かかしロード280」を紹介します。国道280号線という青森県青森市から北海道函館市を結ぶ一般国道があります。青森市羽白周辺の国道280号線沿いで、毎年9月に1ヶ月間に渡って「かかしロード280」というかかし祭りが開催されます。2014年9月初旬に撮影に行ったのですが、国道沿いには地元の方や小中学生が制作したかかしが立ち並び、黄色のかかし祭りの幟がいくつも立てられていました。国道沿いにかかしが立っているだけではなく、小学生が書いたかかし俳句の展示や、このお祭りの為に制作された棟方志功の巨大かかしねぶた等青森らしいかかしもあり見応えがありました。

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案山子X 19:かかしの里(青森)、鳥羽の素晴らしい作品達(三重)(写真・文:ai7n)

今回は青森県西津軽郡鰺ヶ沢町中村町の「かかしの里」と、三重県鳥羽で出会った素晴らしい作品を紹介します。鰺ヶ沢町(あじがさわまち)は青森県の西部に位置する日本海に面した町で、標高1,000m級の山々が連なる世界遺産の白神山地や、ブサかわ犬として有名になった秋田犬のわさおがいる七里長浜きくや商店等があります。鰺ヶ沢町から岩木山に向かう県道3号線沿いにある中村町では、毎年8月上旬〜9月中旬にかけて「かかしの里」が作られ道路沿いにかかしが立ち並びます。毎週日曜日には「かかし茶屋」が開かれ、地元の新鮮な野菜等を販売するそうです。13回目の開催となる2014年には、35体の大小様々なかかしが中村町ののどかな風景の中に立ち並びました。

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案山子X 20:中田かかし祭(富山)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は富山県高岡市の中田かかし祭を紹介します。中田のかかしの特徴は、頭部が発泡スチロールや紙粘土、身体はワラで作っている事です。ただ単純にワラを使って作っているのではなく、細かく編み込んで髪の毛にしたり、芯に巻き付けて手足になったり、細い指の様々な動きもワラで表現しています。服や小道具や動物等様々な物にもワラが使用されています。中田は農業が盛んな地域なのでワラを入手しやすく、かかしといえば米、米といえばワラのイメージがある為、このようにワラを使用してかかしを作る事になったそうです。

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案山子X 21:共和かかし祭(北海道)(ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は北海道岩内郡共和町の共和かかし祭を紹介します。小樽から約55キロの場所にある北海道岩内郡共和町は、道央に位置する美しい田園風景が広がる自然豊かな町です。古くから稲作など農業が盛んな町で、農作物の成長を見守る「かかし」が町のシンボルです。共和町の憩いの広場で毎年8月下旬に開催されるのが「共和かかし祭」。2014年に34回目の開催となり、115体の個性的なかかしが立ち並びました。

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案山子X 22 石羽古碑街道かかしまつり(宮城)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は宮城県伊具郡丸森町の石羽古碑街道かかしまつりを紹介します。丸森町は宮城県の最南端に位置した自然豊かな町で、福島県と隣接しています。かかし祭の最寄り駅である阿武隈急行線・丸森駅迄は、仙台駅から電車で約1時間、福島駅から約50分です。丸森駅から県道45号線を8キロ程走ると山間に国民宿舎あぶくま荘が見えてきます。あぶくま荘裏手の石倉地区や上滝地区の道沿いには多くの古い石碑が点在する「石羽古碑街道」があり、かかし祭実行委員会の方がこの石碑や風土をいかしたイベントができないかと考えついたのが「石羽古碑街道かかしまつり」でした。2014年9月に訪れた時には1.5キロ程の石羽古碑街道沿いに152体のかかしが展示されていました。その後かかしの数はどんどん増えていき、10月上旬には200体を越える数になったそうです。

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案山子X 23:かみのやま温泉全国かかし祭(山形)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は山形県上山市のかみのやま温泉全国かかし祭を紹介します。上山市は山形県の南東部に位置した街で、江戸時代には上山藩の城下町や羽州街道の宿場町として栄えました。現在は温泉地「かみのやま温泉」として有名です。かかし祭の会場である上山市民公園は、山形新幹線かみのやま温泉駅から約1キロ程の場所にあります。毎年9月下旬に1週間に渡ってお祭りが開催され、2014年に訪れた際には500体以上のかかしが展示されていました。2013年にはかみのやま温泉 開湯555年を記念して555体のかかしが展示されたそうです。上山明新館高等学校の前身である農業高校の学生が、学校行事で田んぼや畑にかかしを立てたのがかかし祭の始まり。

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案山子X 24:中新田かかしまつり(神奈川)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は神奈川県海老名市中新田の「中新田かかしまつり」を紹介します。JR海老名駅隣の厚木駅から徒歩5分ほどの場所に中新田コミュニティセンターという建物があり、その近くの田んぼで毎年9月に「中新田かかしまつり」が開催されています。1993年に始まったこのお祭りは、地域活性化と住民の親睦を深める為に中新田営農組合が中心となり始まりました。最初は有志でかかし作りを始めたのですが、回数を重ねて行くうちに参加者が増えていき、思い出作りにと地元の小学生や幼稚園児もかかし作りに参加する事になりました。2014年に訪れた際には田んぼの中のあぜ道に約50体のかかしが展示されていました。

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案山子X 25:気仙沼はるき(長野・大阪)(写真・文 ai7n)

長年住んだ広島を離れ大阪に引越して来て2年が経った。大阪に引越して少し立った頃、『隙ある風景』でおなじみのケイタタさんと知り合い、自分達のアジトだというお店に連れて行ってくれた。それが通天閣すぐ側の新世界市場内にある「イマジネーション ピカスペース」というお店だった。2013年8月にオープンしたこの飲み屋兼遊び場は、池田社長と気仙沼はるきの2人の店主によって切り盛りされている。

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案山子X 26:山田のかかしコンテスト(高知)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は高知県香美市土佐山田町の山田のかかしコンテストを紹介します。香美市土佐山田町は高知県の中東部に位置し、伝統工芸品・土佐打刃物発祥の地として知られています。毎年10月中旬の土日に「刃物まつり」が開催され、土佐打刃物の展示即売会、無料刃物研ぎ、伝統工芸士による鍛造体験教室等が行なわれています。様々な出店やイベントも開催され、多くの来場者で賑わっています。この刃物まつりのイベントとして開催されているのが「山田のかかしコンテスト」。2014年に24回目を迎えました。土佐打刃物は包丁やナイフだけではなく農業に使う鎌や鍬等も作っている事から、農業のシンボルでもあるかかしのコンテストを開催する事になったそうです。

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案山子X 27 東村町かかし祭り(広島)(写真・文:ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は広島県福山市の東村町かかし祭りを紹介します。広島県の東端に位置し、広島市の次に大きな都市である福山市。 福山市の西南に位置する東村町では毎年12月の第1日曜日に、とてもユニークで歴史のある「東村町かかし祭り」が開催されています。1946年(昭和21年)に始まったこのお祭りは2014年に69回目を迎えました。終戦直後ですさんでいる人々の心を和らげようと企画され、農作物を守るかかしへの感謝の気持と豊作を祈願する気持を込めて祭が始まりました。現在では地域のコミュニケーションの役割も担っており、子どもからお年寄りまでかかし作りや祭を通して交流を持てる場になっています。

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案山子X 28 24時間ソフトボール大会(福岡)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は福岡県飯塚市鯰田の「24時間ソフトボール大会」を紹介します。福岡県のほぼ中央に位置し、かつて長崎街道の宿場町、炭坑の町として栄えた飯塚市。飯塚市鯰田にあるJR浦田駅近くの田んぼで毎年11月1日から1ヶ月間、子どものかかし達によるユニークなソフトボール大会が開催されます。2014年にまとめサイト等で話題になったのでご存知の方も多いかもしれません。

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案山子X 29:宮地岳のかかし村(熊本)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は熊本県天草市宮地岳町のかかし村を紹介します。熊本県宇土半島の南西にある、上島・下島を主島とした110余の島々である天草諸島。天草四郎の故郷であり、キリシタンとゆかりの深い島としても知られています。天草市下島の中央に位置する宮地岳町(みやじだけ)では、毎年春になるとのどかな田舎の風景の中に、人間そっくりのかかし達が立ち並ぶ「かかし村」が出現します。2015年は「祭」「運動会」「昔の農作業の風景」をテーマに、230体のかかしが立ち並びました。年々来場者が増え続け、初日の開村式(かかしまつり)には2500人以上が来場、期間中にトータル2万人以上が訪れる人気スポットとなっています。

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案山子X 30:平田のかかし(広島)、君田かかしまつり2015(広島)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は広島県三次市吉舎町の平田のかかしを紹介します。広島県の北部に位置する三次市吉舎町は、人口約5000人の自然豊かでのどかな町です。この町に「平田のかかし」と呼ばれるかかしスポットがあります。かかしがいる吉舎町平田地区は、現在住人が7名の山に囲まれた小さな集落です。最寄り駅であるJR備後安田駅から山の方に向かって2キロ程歩くと、かかしが出迎えてくれます。

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案山子X 31:深川かかしコンクール(東京)(写真・文:ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。いつも自然豊かな場所に佇む田舎のかかしばかりを紹介していますが、今回は都市のかかしを紹介します。今回ご紹介するのは、東京都江東区三好にある深川資料館通り商店街で毎年開催されている「深川かかしコンクール」。2015年に18回目を迎えました。東京メトロもしくは都営地下鉄の清澄白河駅から徒歩3分ほどの場所にある深川資料館通り商店街。現代美術館へと続く800メートル程の道中に約100店の店舗があります。近くには深川江戸資料館、清澄庭園、東京都現代美術館等があり、昔ながらの商店が多く残る街です。

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案山子X 32 伊平屋かかし祭り(沖縄)(写真・文:ai7n)

今回紹介するのは沖縄県島尻郡伊平屋村のかかし祭りです。沖縄県の最北端に位置する有人の離島である伊平屋村。沖縄本島から約41km離れた場所にあり、田名、前泊、我喜屋、島尻、野甫の5つの集落からなる島です。古くからの伝統行事や伝説が数多く残り、エメラルドグリーンの海に囲まれた自然豊かな島です。伊平屋村はサトウキビ、米、もずくの生産が盛んで、沖縄では石垣島についで2番目の米の産地です。30~40年前は田んぼの中に種をまいて苗を育てており、苗が育つ迄害鳥に荒らされないように人やかかしが田んぼを見守っていました。かかし祭は毎年4月下旬から5月下旬に開催。2016年に5回目を迎え、210体のかかしが田名地区の田んぼや道路沿いに立ち並びました。

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案山子X 33:平野がんばる祭(高知)(写真・文 ai7n)

今回は高知県高岡郡佐川町の平野がんばる祭を紹介します。高知県の中西部に位置する高岡郡佐川町。米どころである佐川町の平野地区は昔から水害が多い地域なのですが、みんなで元気を出して共に頑張ろう、地域を盛り上げようという気持を込めて、毎年10月に「平野がんばる祭」が開催されています。2015年に9回目を迎えたこのお祭りですが、祭のシンボルである巨大かかしと等身大のかかし、過去に制作したかかしの写真も展示されており、かかしの数は少ないながらもとても見応えがありました。

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案山子X 34 豊野主基田の案山子まつり、天空のかかし祭り(岡山)(写真・文:ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は岡山県加賀郡吉備中央町豊野主基田の案山子まつりと、岡山県高梁市備中町平川の天空のかかし祭りを紹介します。豊野主基田の案山子まつり――加賀郡吉備中央町は、岡山県の中央部に位置する農業が盛んな自然豊かな地域です。吉備中央町の豊野地区には、天皇が即位した時に献上する米を作っていたという円形状の水田「主基田(すきでん)」が残っています。地域活性化と主基田の保存活動の一環として地元の小学校の児童が稲刈りや田植えに参加しており、秋の収穫の時期に合わせて毎年案山子まつりが開催されています。

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案山子X 35:青木地区かかし祭(鹿児島)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は鹿児島県出水市野田町青木地区のかかし祭を紹介します。出水市ツル観察センターから7キロ程の場所にある野田町青木地区では、毎年9月に地元の方によるかかし祭が開催されています。青木地区は水田農業地帯であり、平成10年に大型農業機械を地域で共同購入した記念事業としてかかし祭が始まりました。水田にかかしを復活させる目的と、地域住民の交流活動の一環として毎年開催されています。地元の新鮮な野菜や果物等を販売する「青木の茶屋」近くの田んぼの中に農道があり、約700メートルにわたりかかしが展示されていました。100戸程の住民の方が廃材等を利用してかかしを作り、2015年は48体のかかしが立ち並びました。

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案山子X 36:山田のかかし村まつり(宮崎)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。 今回は宮崎県都城市山田町の山田のかかし村まつりを紹介します。宮崎市と鹿児島市のほぼ中央に位置する都城市は、宮崎県内第2の人口を擁する主要都市です。温暖な気候と雄大な自然に恵まれており農業や畜産が盛んです。都城市の中心市街地から12キロ程の場所にある山田町は、町のシンボルがかかしです。多くの人に自然豊かで農業が盛んな山田町を知ってもらおうと「かかし村構想」が立ち上がり、童謡「案山子」の「山田の中の 一本足の案山子」という歌詞から着想を得て、田畑を守るかかしを町のシンボルとして町おこしを始めました。かかし村構想の一環として、毎年9月頃に町の中心部にある一堂ヶ丘公園で「山田のかかし村まつり」が開催されます。出店や催し物も多く、夜になると花火も打ち上げられる大きなお祭りで、市内外から約1万人が訪れます。お祭りの一大イベントであるかかしフェスティバルは2015年で23回目を迎えました。

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案山子X 37:山田の里かかし祭り(鹿児島)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は鹿児島県姶良市の山田の里かかし祭りを紹介します。姶良市は鹿児島県の中心に位置しており、鹿児島市と隣接しベッドタウンとして発展しています。JR姶良駅から10キロ程の場所にある姶良市下名周辺の山田地区では毎年9月にかかし祭りが開催されており、2015年に22回目を迎えました。山田の里かかし祭りは平成6年にスタートしました。当時の局長さんが、童謡「案山子」の「山田の中の 一本足の案山子」という歌詞から発想を得て、町の過疎が進行して人口が減っていく中かかしを作って人口を増やしてみようと思い立ったのが始まりです。かかし祭りは地域の交流の場であり、町の活性化をはかり外部から多くの人に来てほしいという気持が込められています。

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案山子X 38 鬼木棚田まつり(長崎)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は長崎県東彼杵郡波佐見町鬼木郷の鬼木棚田まつりを紹介します。長崎県の中央部に位置する波佐見町は、長崎県内で唯一海に面していない町です。400年の伝統をもつ陶磁器の波佐見焼の産地であり、オシャレで使いやすい日用食器として近年注目されています。波佐見町には日本の棚田百選に選ばれた「鬼木の棚田」があります。毎年9月に「鬼木棚田まつり」が開催されており、棚田の美しい景観とユニークなかかしを見ようと多くの人が訪れます。2000年に棚田百選に認定された事をきっかけにこの祭が始まったのですが、その時はかかしの展示は無く枝豆の収穫イベント等が行われただけでした。翌年2001年に、祭に来る人に喜んでもらおうと住民の方が5体程のかかしを製作して棚田に展示したのが始まりで、その後かかしはどんどん増えていきました。今では100体以上のかかしが展示され、かかしを目当てに訪れる人も増えてきました。

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案山子X 39 春日川沿いのかかし(香川)、望月かかし祭り(大分)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は香川県高松市池田町春日川沿いのかかしと、大分県臼杵市望月地区のかかし祭りを紹介します。時々両親がテレビや新聞で得たかかし情報を提供してくれる事があるのですが、実家に帰った時に「NHKの火野正平さんの自転車の番組にかかしが出てたよ」と教えてくれました。手がかりは両親の記憶だけなのですが、父親がこの辺ではないか?と目星をつけてくれたのが高松市池田町でした。池田町は高松市街地から14キロほどの場所にあり、住宅地と田んぼに囲まれた穏やかな町です。現地の人に聞いたりしながら到着したのが、この春日川沿いに設置してあるかかしです。

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案山子X 40:夢コスモス園創作かかしコンテスト(京都)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は京都府亀岡市夢コスモス園の創作かかしコンテストを紹介します。亀岡市は京都府の中西部に位置し、京都市や宇治市に次ぐ人口を有する都市です。戦国時代に明智光秀が丹波亀山城と城下町を築いた場所です。JR亀岡駅から3キロほどの場所にある夢コスモス園は、約4haの面積に20品種約800万本のコスモスが咲く関西有数の規模を誇るコスモス園です。コスモス園がオープンする時に、イベントをやって盛り上げていこうと創作かかしコンテストが始まりました。毎年9月下旬から10月下旬頃までの開園中に創作かかしコンテストが開催され、コスモスだけでなくかかしを楽しみに多くの人が訪れています。

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案山子X 41:かかしの里(愛媛)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は愛媛県大洲市蔵川のかかしの里を紹介します。大洲市は愛媛県の南部に位置する街で、大洲城を中心に城下町として発展しました。今でも武家屋敷やなまこ壁の土蔵など、江戸~明治時代の面影を残す町並みが残っており「伊予の小京都」と呼ばれています。大洲城の最寄駅であるJR伊予大洲駅から15キロほどの山間に、「かかしの里」として有名な蔵川地区があります。

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案山子X 42 古中尾地区のかかし祭り(熊本)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は熊本県葦北郡津奈木町津奈木古中尾地区のかかし祭りを紹介します。葦北郡津奈木町は熊本県の南部に位置し、温暖な気候を利用した甘夏みかんやデコポンの栽培が盛んな地域です。 八代海に面した海側ではタイやフグ等の養殖も行われています。 肥薩おれんじ鉄道の津奈木駅から約3kmの場所にある古中尾地区で、毎年9月上旬〜下旬にかけてかかし祭りが開催されています。 2000年に活性化協議会が何か地域おこしをしようと考えていた時に、田んぼに立っていた雀おどしのかかしを見て、かかし祭をする事を思いついたそうです。 最初は20体程しかいなかったかかしですが、年々増えていき、現在は80~90体ほど展示されています。

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案山子X 43:かかし制作記、第45回上下かかし祭(広島)(写真・文 ai7n)

日本で大韓民国の話をするとき全羅南道から入る人はほとんどいない。一極集中しているのは日本人の認識も同様であると、ずいぶん長い間感じてきたが、21世紀に入ってそれはより強くなったんちゃう? と思うのだがそもそも他の国に対する場合も似たりよったりなのだろうとは思えるくらいに我々も年をとってはいる。しかしまあそのなんだなあ、この『ディープ・コリア』観光30周年記念再訪の旅(以下デコ30)も3回目にしてソウルに足を踏み入れることになった。

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案山子X 44 リアルかかしの里山(広島)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は広島県広島市佐伯区湯来町のリアルかかしの里山を紹介します。湯来町は広島市中心部から車で1時間ほどの閑静な山あいにあります。1500年前に発見されたとされる湯来温泉があり「広島の奥座敷」として親しまれる場所です。渓谷の側では毎年初夏に自然繁殖した多くのホタルが鑑賞でき、豊かな自然に囲まれています。湯来温泉街から8キロほどの場所にある上多田地区に、人間そっくりのリアルかかしが大勢いるとの事で見に行きました。

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案山子X 45:小西節雄さんのかかし(滋賀)(写真・文 ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。今回は滋賀県東近江市山上町の小西節雄さんのかかしを紹介します。東近江市は滋賀県の南東部に位置し、西は琵琶湖、東は三重県との境にそびえる鈴鹿山脈に面しています。伝統や歴史的な町並みが多く残された街で、300年以上の歴史を持つ約700キロの巨大凧をあげる「近江八日市の大凧揚げ習俗」や、約650年前に開山された紅葉の名所「永源寺」、白壁の蔵屋敷や商人屋敷の町並みが残る「五個荘金堂町」などが有名です。永源寺から3.4キロほどの場所にある山上町に、アートミュージアムでも取り上げられた事のあるかかしスポットがあります。

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案山子X 46:横山地区のかかし(石川)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛(うえさこあい)です。今までペンネームのai7n名義を使っていましたが、かかしに関する事は本名でやっていく事にしたので、今回から名前を変えます。今回は石川県珠洲市狼煙町横山地区のかかしを紹介します。狼煙町は石川県の能登半島最北端にあり、明治時代に作られ「日本の灯台50選」に選ばれた禄剛埼(ろっこうざき)灯台が有名な町です。毎年夏になると、禄剛埼灯台に向かう県道28号線沿いに沢山のかかしが立ち並びます。かかしを作っているのは、横山地区の住民で結成された「横山振興会」の皆さんと、金沢星稜大学の学生達。

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案山子X 47:かがしコンテスト(福井)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は福井県坂井市のかがしコンテストを紹介します。坂井市は福井県の北部に位置する街です。西側が日本海に面しており、断崖絶壁の景色で知られる景勝地・東尋坊や、古風な様式で建てられた天守がある丸岡城など、全国的に有名な観光地を擁しています。今年の2月に記録的な大雪で被害が出た為、ニュースで坂井市の名前を聞いた事がある方もいるかと思います。坂井市坂井町では毎年8月初旬に「さかい夏祭り」が開催されます。坂井町は周囲を田んぼに囲まれた米どころで、平成元年に町のPRと市民のふれあいを目的とした夏祭りが始まりました。夏祭りのメインイベントである「かがしコンテスト」も同時期に始まり、2016年で28回目を迎えました。

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案山子X 48 人間かかしコンテスト in 羽村(東京)、夕やけ小やけふれあいの里 かかしまつり(東京)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛(うえさこあい)です。今回は東京都の「人間かかしコンテスト in 羽村」と「夕やけ小やけふれあいの里 かかしまつり」を紹介します。最初に紹介するのは東京都羽村市の「人間かかしコンテスト in 羽村」。羽村市は、都心から電車で約1時間の場所にある緑が多く残る街です。2016年9月25日、羽村市内唯一の水田地帯である根がらみ前水田で「人間かかしコンテスト in 羽村」が開催されました。根がらみ前水田では稲作が行なわれる他、冬から春にかけてチューリップを栽培しています。毎年春になると約40万本のチューリップが咲きほこる「チューリップまつり」が開催され、多くの人が訪れます。しかしその他の時期は人が訪れる事が少ない為、秋にも何か催し物をしようという事で始まったのがこの「人間かかしコンテスト」。2016年で2回目を迎えました。

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案山子X 49:あさか野柴宮 案山子祭り(福島)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は福島県郡山市安積町柴宮の「あさか野柴宮 案山子祭り」を紹介します。郡山市は福島県の中央部に位置し、東北地方で仙台市、いわき市に次いで人口の多い街です。東北新幹線や東北・磐越自動車道が通り、交通の利便性が良い事から、経済の要所として発展を続けています。郡山駅から6キロ程の場所にある安積町柴宮地区では、毎年9月から1ヶ月間「あさか野柴宮案山子祭り」が開催されています。2016年に10回目を迎え、柴宮小学校近くの田んぼの中にあるあぜ道(案山子ロード)に100体程の案山子が展示されました。

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案山子X 50:里美かかし祭(茨城)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は茨城県常陸太田市大中町の里美かかし祭を紹介します。常陸太田市は茨城県の北東部にあり、茨城県の自治体で最大の面積を持つ自然豊かな街です。常陸太田市大中町にある里美ふれあい館で、毎年10月末から「里美かかし祭」が開催されます。祭の期間中に様々なイベントが開催され、1ヶ月以上かかしが展示されます。今年で31回目を迎える歴史のあるかかし祭です。市町村合併前は里美村という名称だったこの地域。最初は商工会が中心となり里美かかし祭が始まりました。里美村が米どころであり、かかしが農業のシンボルである事から、かかしをモチーフにした祭になったそうです。

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案山子X 特別版1:かかし旅について(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛(うえさこあい)です。先月案山子Xの連載が50回目を迎えました! 50回記念という事で、今回と次回の2回に分けて特別版を掲載させてもらう事になりました。今回は自分の事と、かかしを巡る旅の事について書きます。1981年、私は広島県の山間部のコンビニも無いようなど田舎に生まれ、のんびりと育った。特に興味がある事もなく、スポーツも勉強も苦手で、なんとなくボーッとしながら日々を過ごし、親からはよく「覇気が無い」と言われるような子供だった。中学生の時、さらに田舎の山奥に住んでいる祖母の家に行くと、近所の人の畑にかかしが立っていた。

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案山子X 特別版2:私の好きなかかしベスト60(写真・文:上迫愛)

こんにちは。上迫愛(うえさこあい)です。前回に引き続き50回記念の特別版ということで、「私の好きなかかしベスト60」の発表します。私が今まで見てきたかかしは1万体位なのですが、その中から自分のお気に入りのかかしを紹介します。全てのかかしが好きなのだけど、特に好きだったり思い入れのあるかかしを選んでいるので、かなり偏っていると思います。

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案山子X 51:由利高原鉄道かかし列車(秋田)、へのへのもへじ卓球場(秋田)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は秋田県の由利高原鉄道かかし列車と、へのへのもへじ卓球場を紹介します。まずは秋田県由利高原鉄道の「かかし列車」を紹介します。由利高原鉄道は羽後本荘駅と矢島駅を結ぶ鳥海山ろく線を運営する、第三セクターの鉄道です。標高2236メートルの鳥海山の麓を走り、車窓から自然豊かな美しい風景を堪能する事ができます。毎年秋になると鳥海山ろく線沿いの駅舎や田畑にかかしが展示され、列車に乗りながらかかしを見る事ができます。昔は沿線の田畑にかかしが立っており、秋の風物詩といえばかかしという事で、かかし列車の企画が始まったそうです。2016年に6回目を迎え、沿線の地域の方や愛好家の方が作った65体のかかしが展示されました。

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Neverland Diner 二度と行けないあの店で 47『まんまる』上迫愛(案山子家)

20代の中頃、私は広島市内に住みサラリーマンをしていた。給料は手取りで15万ほど、ボーナスなど無いのであまり贅沢はできず、休みの日には散歩をして気になったお店に入って食事するのが楽しみの一つだった。広島駅周辺には昔からある安くて面白い味のあるお店が多く、政令指定都市の駅前とは思えないような古い鉄骨むき出しの廃墟のような建物もあり、そういった場所を散歩すると妙に落ち着くのでよく訪れていた。今にも崩れそうでボロボロな建物の中に「駅前横丁」という飲食街があり、1m程の通路の両脇に小さなお店が10店舗ほど入っていた。その駅前横丁の入口の角に、うどんとおはぎと巻き寿司が食べられる「まんまる」というお店があった。

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案山子X 52:東麻布商店会かかしまつり(東京)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は東京都港区の「東麻布商店会かかしまつり」を紹介します。 かかし祭は田舎だけのものだと思っている人が多いかもしれませんが、東京都23区内の港区東麻布でも毎年かかし祭が開催されています。港区は東側が東京湾に面しており、六本木、青山、赤坂など高級な都会というイメージですが、東麻布は住宅街や小さな商店が立ち並ぶ落ち着いた雰囲気の街です。かかし祭を開催している東麻布商店会は、東麻布1丁目と2丁目の間にある商店街で、飲食店や地域に根ざした商店など様々な店舗が軒を連ねています。近くには観光スポットである東京タワーや、日本で最も古い公園の一つである芝公園があります。

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案山子X 53:やぶ塚かかし祭り(群馬)(写真・文 上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は群馬県太田市藪塚町のやぶ塚かかし祭りを紹介します。太田市は群馬県の南東部に位置する、自動車製造を中心とした工業都市です。人口約22万人で、群馬県内で高崎市、前橋市についで3番目に多い人口です。かかし祭りが開催される藪塚は太田市の北部にあり、豊かな自然や広大な田畑が残る町です。肝臓の働きを活発にさせるという藪塚温泉があり、祭の会場である三島神社公園の近くには「やぶ塚温泉郷」という小さな温泉街があります。2016年10月に「第33回 やぶ塚かかし祭り」を訪れました。

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案山子X 54:登米市豊年かかし祭り(宮城)(写真・文:上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は宮城県の登米市豊年かかし祭りを紹介します。登米市は宮城県の北東部に位置し、豊かな水と平野に恵まれた田園地帯が広がる街です。県内有数の米どころであり、ササニシキやひとめぼれ等の生産地として有名です。登米市の迫町で、2016年10月9日に「登米市豊年かかし祭り」が開催されました。会場である佐沼大通り商店街を盛り上げようと、2006年に始まったお祭です。米どころの登米市をPRしようと、田んぼの象徴であるかかしが作られ、約50体が商店街に立ち並びました。

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案山子X 55:明日香村稲渕かかしコンテスト(奈良)(写真・文:上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は奈良県高市郡明日香村稲渕のかかしコンテストを紹介します。石舞台古墳から約2キロの場所に、日本の棚田百選に選ばれた「稲渕の棚田」があります。毎年8月下旬頃から11月下旬頃まで、棚田のかかしロードに多くのかかしが立ち並びます。稲渕は棚田のオーナー制度があり、その活動の一環として地域おこしをしようとかかしコンテストが始まったそうです。かかしを作っているのは、棚田のオーナーと一般募集した人達。毎年50〜60体程が立ち並び、ジャンボかかしが話題になっています。コンテストのテーマは毎年変わり、私が訪れた2016年のテーマは「棚田 de オリンピック」。50体のかかしがコンテストにエントリーし、9月18日に開催された「彼岸花まつり」の来場者の投票で入賞者が決まったそうです。

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案山子X 56:町家のかかし巡り(奈良)(写真・文:上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は奈良県高市郡高取町の町家のかかし巡りを紹介します。飛鳥時代の古墳が数多く残り、山城「高取城」の城下町として栄えた高取町。高取城へ向かう土佐街道には、昔からの町家が多く残っています。古くから薬草などが豊富にとれ、置き薬を行商して全国を歩いた「大和の薬売り」が有名です。現在も医薬品の製造や卸売が町の主要産業であり、薬の町と呼ばれています。毎年3月に開催される「町家の雛めぐり」では、約80軒の町家に雛人形が展示されます。秋にも町家巡りのイベントをしようと考えていた時に、徳島県名頃の人間そっくりなリアルかかしの事がテレビで放送されました。それを見て、かかしがいる町巡りを開催する事になったそうです。私が訪れた2016年に8回目を迎え、街道沿いや建物の中に人間そっくりなリアルかかしが多く展示されました。

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案山子X 57:里山&桃太郎かかしコンクール(愛知)(写真・文:上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。今回は愛知県犬山市桃太郎公園の里山&桃太郎かかしコンクールを紹介します。 犬山市は愛知県の最北端に位置し、江戸時代には犬山城の城下町として発展しました。犬山城の天守は国宝指定されており、歴史的な建造物も多く「尾張の小京都」と呼ばれています。犬山市の木曽川沿いにある桃太郎公園では、毎年秋に「里山&桃太郎かかしコンクール」が開催されます。桜の名所としても知られる公園の敷地内には、子宝や子供の健康を願う桃太郎神社、昭和の雰囲気が残る土産物屋や飲食店があります。

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案山子X 58:奥富かかし祭り(埼玉)(写真・文:上迫愛)

こんにちは。上迫愛です。埼玉県狭山市下奥富の奥富かかし祭りを紹介します。埼玉県の南西部に位置する狭山市。日本三大銘茶の一つと言われる「狭山茶」が有名です。新狭山駅から徒歩20分ほどの場所にある下奥富では、毎年10月下旬から11月上旬にかけて「奥富かかし祭」が開催されます。市内に唯一残る田園を活かして交流の場を作り町を盛り上げようと、1988年に始まった祭です。

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案山子X 59:常総ふるさとまつり かかしコンテスト(茨城)(写真・文:上田愛)

こんにちは。上田愛です(上迫愛から名前が変わりました)。今回は茨城県常総市新石下の「常総ふるさとまつり かかしコンテスト」を紹介します。常総市は茨城県の南西部に位置し、市の中央に一級河川の鬼怒川が流れています。住宅地と水田地帯が広がる新石下地区では、毎年11月上旬に「常総ふるさとまつり かかしコンテスト」が開催されています。コンテストの期間中は、石下庁舎周辺に多くのかかしが立ち並びます。かかしを作り展示する事で、地域交流をはかる事を目的に開催しているそうです。

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案山子X 60:羅漢の里もみじまつり・かがしコンテスト(兵庫)(写真・文:上田愛)

こんにちは。上田愛です。今回は兵庫県相生市矢野町の「羅漢の里もみじまつり・かがしコンテスト」を紹介します。兵庫県の南西部に位置する相生市。南は海岸部に面しており、北は自然豊かな山間部が広がる南北に長い地域です。ペーロン競漕や海上花火大会で盛り上がる初夏のイベント「相生ペーロン祭」や、相生名物のかきを楽しめる冬のイベント「相生かきまつり」が有名です。秋の一大イベントとして、毎年11月の2週目に開催されるのが「羅漢の里もみじまつり・かがしコンテスト」。矢野町瓜生の羅漢の里にある800mの沿道に、約1000体のかかしが立ち並びます。

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案山子X 61:榊原温泉秋の収穫祭 かかしコンテスト(三重)(写真・文:上田愛)

こんにちは。上田愛です。今回は三重県津市榊原町の「榊原温泉秋の収穫祭 かかしコンテスト」を紹介します。美肌の湯として知られる、三重県津市榊原町の榊原温泉。古くは「七栗の湯」と呼ばれ、清少納言の枕草子で三名泉の一つとしてうたわれた、歴史のある温泉です。榊原町では、毎年11月に「榊原温泉秋の収穫祭 かかしコンテスト」が開催されます。榊原町は米作りが盛んで、赤紫色の穂が実る古代米も栽培しています。2007年に古代米の収穫を祝おうと、秋の収穫祭が始まりました。米の収穫を祝うという事でかかしを制作し、翌年からかかしコンテストが始まりました。コンテストが始まった頃は竹を組んで作る昔ながらのかかしが多かったのですが、徐々にリアルなかかしや世相を反映したかかしに変わっていったそうです。

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案山子X 62:下吉田フルーツ街道案山子祭り(埼玉) (写真・文:上田愛)

こんにちは。上田愛です。今回は埼玉県秩父市の下吉田フルーツ街道案山子祭りを紹介します。埼玉県の北西部に位置する秩父市。山々に囲まれた自然豊かな地域です。標高1102mに鎮座する三峯神社や、真冬に見られる三十槌の氷柱(今年は暖冬で氷柱の状況が良くないのだそう)が有名です。秩父市の下吉田地区には、いちご・ブルーベリー・ぶどうの観光農園が並ぶ「フルーツ街道」があります。毎年7月下旬から9月下旬にかけて「下吉田フルーツ街道案山子祭り」が開催され、約3kmの街道沿いに世相を反映したかかしが立ち並びます。フルーツ街道に来るお客さんを楽しませようと、地域振興課と農協が共同で企画したかかし祭です。

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案山子X 63:新庄かかし祭り(山形)(写真・文:上田愛)

こんにちは。上田愛です。今回は山形県新庄市の「新庄かかし祭り」を紹介します。山形県の北東に位置する新庄市。山形新幹線の終着駅である新庄駅があり、福島駅から青森駅を結ぶ奥羽本線、余目駅までを結ぶ陸羽西線、宮城県の小牛田駅までを結ぶ陸羽東線の3路線も乗り入れています。雪深い地域であり、雪に関する情報や歴史を展示する「雪の里情報館」や、雪崩などの雪氷災害を研究している「雪氷防災研究センター(新庄雪氷環境実験所)」があります。また、8月24日~26日の3日間開催される新庄まつりが有名で、豪華絢爛な山車行列を見ようと毎年多くの観光客が訪れます。2017年8月に、エコロジーガーデン・原蚕の杜で開催された「第15回 新庄かかし祭り」に行きました。

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案山子X 64:おぐにかかしまつり(新潟)(写真・文:上田愛)

こんにちは。上田愛です。今回は新潟県長岡市小国町のおぐにかかしまつりを紹介します。周囲を山に囲まれた盆地・小国町。田園風景が広がる、コシヒカリの栽培が盛んな地域です。古くからの伝統を大事にしており、雪を利用して作る和紙「小国紙」や、翁と巫女の人形が踊る民俗芸能「巫女爺踊り」は、新潟県の文化財に指定されています。桜の名所として知られるおぐにせせらぎ公園では、毎年8月に「おぐにかかしまつり」が開催されています。元々は楢沢地域の方がかかしを作り、おぐに森林公園の中に設置したのが始まり。そのかかしが評判となり、おぐにせせらぎ公園に場所を変え、観光協会が主催する町の行事になりました。

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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