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バックナンバー:2018年12月05日 配信号 収録

photography つめたくてあたたかい浴槽


たとえば「道に寝てる酔っ払い」とか「田舎の案山子」とか、ひとつのテーマをしつこく追い続ける写真家を、このメルマガではいろいろ紹介してきた。2014年10月22日号「浴槽というモノリス」で特集した牧ヒデアキさんは、路傍にうち捨てられたポリやステンレスの浴槽をしつこく撮っている「浴槽写真家」だ。

牧さんは1971年生まれ。三河湾に面した愛知県西尾市で、建築設計の仕事をしながら、2009年から写真を撮っている。これまで何度か展覧会を重ね、小冊子をつくり、とうとう自費出版で写真集『浴槽というモノリス』を発表することになった。


届いた写真集はA5サイズの小ぶりなサイズ、しかしポリ浴槽そのものの淡いブルーに丸く落とした角(何冊か重ねると浴槽のように見える!)、そして浴槽に溜まったお湯のように、表紙の写真にブルーの枠が糊付けされているという凝った造本だった。

牧さんに聞いてみたら、ブックデザインは2012年11月7日号で特集した、大竹伸朗との一連の仕事でも知られる新潟県南魚沼市浦佐のエディション・ノルト。1週間にわたって南魚沼に滞在して、レーザープリンタで中味を出力。新潟の業者に簡易製本を委託し、出来上がったものを「印刷した厚紙をカット、窓を切り抜き」→「ボンドで貼り合わせ」→「シュリンクパック」とすべて自宅手作業で、一冊ずつ仕上げたというではないか! 1冊仕上げるのに、慣れても1時間はかかっちゃうんです・・という「簡単につくることができない写真集にしたかった!」情熱に打たれ、その制作プロセスをご本人に書いていただくことにした。


2014年の記事で、牧さんは自分の仕事をこんなふうに書いている――

私自身はもともと自然と人工素材のせめぎ合いや馴染みに興味を持っていました。またどこにでもあるような普遍的な状況の中に潜む異様さを、写真であぶり出したいとも思っていました。

悩みながら写真を撮り続けていたのですが、ある日いつも見ていたはずの道端や畑に置かれている浴槽(風呂桶)がとても異様なモノであることに気づきました。それから、歩いている時も車に乗っている時も電車に乗っている時も、野にある浴槽を観察し始めました。そのうちに100Mくらい先の小指の爪くらいの大きさの浴槽にも反応するようになり、新幹線で名古屋から東京まで乗車している間のそこかしこにも浴槽が野に存在していることを知りました。

そしてこの浴槽をどのように写真にすべきか考えました。風景に馴染んでいるようで馴染めていない浴槽、本来の浴槽としての役目を終えながらも再利用され、まるで余生を謳歌しているかのような浴槽には、曇天の柔らかい光の中で草の枯れた冬の風景の中で撮影するのが最もふさわしいのではないかと思い至りました。気候上、冬の曇天はあまり期待できないこともあり、晴天や雨天の日にはロケハンをし、曇天の日に撮影をするというスタイルで冬の間に撮影を続けました。


浴槽は極めて耐久性の高い人工素材でつくられていますので、簡単に朽ち果てることができず土に還ることもできません。野に捨てられているように再利用されている浴槽の中には、その悲しい性にもかかわらず水を張り静かに空を讃えるモノ、やさぐれているモノ、拷問を受けているかのようなモノ、いろいろな表情が見てとれました。

私は眼も頭も心も出来るだけまっさらにして、それぞれのモノたちと対峙し撮影しようと努めました。そうしないとそれぞれの浴槽が心を開いてくれず、とてもデリケートで大切な部分が逃げていってしまう気がしたからです。


生真面目すぎるほど生真面目に対象と向き合い、「とてもデリケートで大切な部分」を逃がさないようにという気遣いが、浴槽から溢れそうになっているこの写真集。これまでずいぶん手づくり本は見てきたけれど、これだけ手間ひまかけた作品集はそうないはず。本人に直接メールオーダーか、数店舗の書店でも取り扱っているので、できることなら実物を手に取って、そのぬくもりを感じていただきたい。

路傍の浴槽の写真に関する今までの経緯

写真・文:牧ヒデアキ

2014年に路傍の浴槽の写真をまとめなければと思い『Re-Bath』という蛇腹折りのZineをつくりました。


『Re-Bath』写真集の全体像 たたむとA5サイズになります。

そして東京・新宿のギャラリー・ニエプスで個展を開催しました。東京・京都・名古屋でもZineを取り扱っていただけることになりました。しかし時間が経つにつれて、Zineでは紙面の都合上、掲載写真の数に限度があり、路傍の浴槽の面白さを伝えきれていないとも思うようになりました。

2015年の年末に京都でグループ展に参加し路傍の浴槽を2枚組で展示していた時に、「出版社に持ち込んでみたら」と、誰もが知っている写真評論家の方からお言葉をいただきました。京都の美術関係の出版で知られる出版社に、路傍の浴槽のポートフォリオ2冊と2枚に組んだ写真セットを持参し預けてきました。
年が変わり凍えるような寒さの中、その出版社からダンボールが届きました。お断りメッセージと共に、路傍の浴槽のポートフォリオが帰ってきました。このようなことは今まで何度も経験していますし、当然予想できる結末ではあったのですが…寒空の中とりあえず日本酒を買いに行きました。

京都からポートフォリオが帰ってきて少しばかり心に傷を負い、その反動から、最優秀賞に選ばれると写真集をつくることを約束された東北のポートフォリオレビューに応募をしました。しばらくしてポートフォリオレビューの一次審査通過の知らせが届きました。2016年3月、私の住んでいる愛知県から、片道700km位離れた東北で開かれるポートフォリオ・レビューに参加しました。

そこで新進気鋭のキュレーターの方から、路傍の浴槽写真に「こんなことをしていて何になる。自分自身、満足しているのか。写真もプリントも構成も全く駄目だ。」とお言葉をいただきました。すでに撮影を始めていた『スケールと幻想』というシリーズもお見せしたのですが、「コンセプトも不十分で写真として話にならない」とも言われ、厳しい気候のなか心身共に凍えそうになりました。

帰りに石巻に立ち寄り、震災の爪痕が残る状況とその後の街を見ました。前を向いて自分を少しでも拡張し続けながら、出来ることを可能な限りやっていくしかないと再確認しました。

その数ヶ月後に『スケールと幻想』が2016写真新世紀で佳作を受賞したこともあり、東京・恵比寿・アメリカ橋ギャラリーで2度目の個展を開催しました。個展をしながら、展示を見ていただける人には限りがあり、やはり路傍の浴槽の写真を写真集でまとめて多くの方に見ていただけるようにしたいと痛烈に思いました。


東京で2度目の個展の様子 左側に路傍の浴槽2枚組の写真を27セット展示しました。2016年 恵比寿ABGアメリカ橋ギャラリー

その後、デジタル写真集も視野に入れて、USBサンプルも外国から取り寄せたり、高精細印刷が可能な印刷会社も検討しました。写真集を実現させるための手段・方法を可能な限り検討していましたが、予算も含めていろいろな意味で最終判断ができないまま時間が過ぎていきました。

そのような中2018年3月に、アートブック制作で世界的に知られているedition.nord(エディション・ノルト)の秋山伸さん・堤あやこさんが、業務用高精細レーザープリンタを主体とした印刷工房を、滞在型のZine/アートブック制作工房「poncotan w&g(ポンコタン・ダブリュー・アンド・ジー)」として一般に開放されたことをWEBで知ります。それを知った時に、勝手に運命を感じ震えました。このために今までの時間があったのだと前向きにとらえて、poncotan w&gで路傍の浴槽の写真集をつくる決意を固めました。

poncotan w&gで写真集を制作するからには、例え予算がなくとも一般的な製本工程では考えられない手作業によるアホな写真集にしたいと強く思いました。できうることなら予算があっても、簡単につくることができない写真集にしたいとも思いました。そして写真集のイメージスケッチを描きました。


写真集のイメージスケッチ
この時点では浴槽の外側と内側の2種類の写真集をつくるつもりでいました。しかしその後の打ち合わせの中で、浴槽の外側の写真集のみをつくり、窓部分の中を浴槽の写真にする等の変化がはじまります。

イメージとしては、一冊の写真集でも浴槽を感じることができ、平積みすると立体的な浴槽になるように考えました。

poncotan w&g に工房申し込み予約をして、3月から4月にかけての1週間、新潟・南魚沼に滞在して制作しました。

写真集のスケッチをもとに秋山さんと相談しながら進めていく中で、最終的には秋山さんが表紙のデザイン・中扉に携わってくださいました。その他のページは私が担当しました。予算の関係からponcotan w&gで写真集を出力し、捨て紙による簡易製本(無線綴じ)を新潟で業者にお願いし、愛知に送っていただきました。

poncotan w&g での印刷は業務用レーザープリンタを使用。もともとモニターで写真データの色調整をしていましたので、出力に際してほとんど手を加える必要がありませんでした。秋山さんいわく「レーザープリンタは画像調整の結果をその場で本紙で見ることができるので、自分が満足できる色が出るまで集中して作業できます。色校を見るというよりは、印刷立ち会いのようなものでしょう」と。

その後の愛知に戻ってから、写真集を完成するまでに私が作業していることを、以下に説明します。
制作に使っている道具はすべて、アマゾンやホームセンターや100均で買うことのできるものです。
トライ&エラーの中で、常につくり方を試行錯誤しているので、この先に違うつくり方になるかもしれません。

後加工による表紙貼り~写真集完成までの工程


まずは、表紙になる印刷した厚紙をカットします。最初に窓部分を切り抜く方法と、途中で窓部分を切り抜く方法があります。


表紙厚紙の裏から千枚通し等でけがき線を入れて定規を当てて折り、表から紙を当てて折り目をピシッとさせます。本の背の部分の折り返しになりますので、2箇所折り目をつけます。


表紙厚紙と本文をボンドで接着していきます。表紙写真と表紙厚紙は耐久性を考慮して両面テープとボンドを併用しています。接着する紙の材質により、ボンドの種類を使い分けています。できるだけ全面接着できるように、後から押さえた時にはみ出さないようにボンドを塗り、はみ出したらすぐに拭き取ります。


表紙厚紙の窓部分を、下に厚紙をひいてカッターで切り抜きます。今の技術としてはレーザーカットがありますが、切り口が焦げて茶色くなってしまうので、今回は手切りをしています。


表紙厚紙の窓部分を、あらかじめ貼ってある両面テープを剥がし、はみ出さないよう量に注意しながらボンドを塗り、接着します。


本の背以外の3方を裁断。1ミリから1.5ミリ程度裁断して小口を整えます。


角丸加工機で角丸加工をします。


角丸加工をすると、背の部分が押し切られ破れて小口に段差ができて汚くなるので、メディウム(ジェッソ)で肉盛りをして乾燥させます。


背のメディウムが乾いたら、カッターで平らに削り、ヤスリでできるだけ小口を平滑にします。ヤスリがけをして、押し切りによる断面の乱れをならし、その後ページをさばいて細かい紙片をできるだけ落とします。




背の部分にマスキングをして、写真集を上下からプレスし、小口を塗装します。プレスをかけるのは小口から塗料の染み込みを最小限に抑えるためです。そのための上下の型枠を自作しました。塗料はアクリルを使用しています。4種類の色を混ぜて、乾いた時に表紙色紙の色と近くなるように調合しました。


塗装が終わったらすぐに上下の型枠を外し、表紙部分にはみ出した塗料を水で濡らしたティシュで拭き取ります。拭き取りをしたらページをさばいて、塗料によるページ間の癒着を防ぎます。


本文にはみ出した塗料も、全ページ水で濡らしたティシュで拭き取ります。


写真集をシュリンク袋に入れ、余分な部分をシーラーでカットし、空気抜き穴をあけて、ヒートガンにてシュリンクします。


シュリンク終了後、都築さんシールとポンコタンシールを所定の位置に注意深く貼り、ようやく完成です。

表紙くり抜き窓加工・捨て紙除去・表紙写真貼り付け・表紙貼り付け(窓加工)・裁断・角丸加工・小口塗装・シュリンク・シール貼り――ここまでが後加工のザックリした手順になります。細かい部分は省きましたが、1冊つくるのに後加工のみで確実に1時間以上かかってしまっています。せめてもう少し時間を短縮したいのですが、初心を忘れず、アホな写真集という部分は何があっても死守しなければならないと思っています。

初版を170冊くらい制作しましたが、在庫が少なくなってきました。12月中旬に新潟・南魚沼の「poncotan w&g」に出向いて第2版を出力予定しています。

小ロットで写真集を制作する上で思ったことがあります。

一般的な写真集では、300冊とか500冊とか1000冊という単位で制作するため、最低300万円以上の予算が必要になり、300冊なりの制作した写真集は当然のことながら変更がききません。そのため耐久性、公式的な安心感、よく聞く10年かかって完売というようなタイムスパンからも、リスクを避けた無難な形態の本になるのではないかと思いました。

この部分において小ロットの写真集は、少し違う考え方ができるのではないかと思います。小ロットであることを逆手にとったリスキーな表現も可能になり、ロットごとに各部の変更が容易で、短いスパンでマイナーチェンジを繰り返すことが可能になります。つまり写真集がロットごとに進化していくことができるのではないか。ロットを更新していくその時々に、時代の変化や何かしらの気づきの入り込む余地があるのかもしれないと思いました。

ただ、実際に写真集をつくることはできても、販路の開拓については難しい部分があります。大手出版社のように強力なプロモーションによって写真集を認知させていくようなことは個人ではできないし、書店に取り扱いを打診しても無視される場合が多々あります。コネクションも予算もなく、写真集のために多数のイベントを企画することも難しい。そのような厳しい状況の中でも、取り扱いをしていただける書店がいくらかあることはとても助かります。この先、少しでも多くの方に写真集を手にとっていただけるよう努力していきたいと思っています。

写真集『浴槽というモノリス』概要


平積みすると立体的な浴槽になるデザイン




本文内の左右のページは全く別の場所に置かれているにもかかわらず、色や形や置かれている状況などに共通性のある浴槽を左右に組んであります。




カラー浴槽のバリエーションもあります。




雨水を受けるための水受け(建具だったりします)がエクステンションされているタイプや、ふたつならんだ二連浴槽も入れてあります。


本文は日本語と英語によるバイリンガル表記。


浴槽の撮影場所をプロットした地図もつけてあります。

日本各地に路傍の浴槽はあります。新幹線で愛知から東京まで行く間にも、京都に行く間にも車窓越しに見つけることができます。個展や写真集を見た人が、「うちにもあった」「田舎でみた」と教えてくださいます。私が愛知県の西三河地方のみで浴槽を撮影しているのは、ある一部分の地域でもこれだけのバリエーションがあるということを示したいからです。日本各地で日頃見過ごされている路傍の浴槽には、日本ならではの普遍性があり、それが人間の営みともつながっていることを写真で伝えたいのです。

路傍の浴槽の存在感は、まさに映画『2001年宇宙の旅』のモノリスのようで、「路傍の浴槽は、宇宙と交信しているのではないか?」という個人的な思いから、私は2009年に撮影をはじめました。つまり私にとっては、2009年に宇宙への旅がはじまったのだと思っています。

『浴槽というモノリス』
A5 版 並製本(+)95ページ
写真 77枚
[定価]本体価格2,500円+税
[制作協力] Poncotan w&g

取扱店:
東京・新宿 蒼穹舎
東京・中野 タコシェ
東京・代々木八幡 SO BOOKS
東京・吉祥寺 百年
東京 写々者
京都 ホホホ座
名古屋・栄 ジュンク堂書店 ロフト名古屋店(7F)

通販ご希望の方は、info@makira.jpからお願い致します。

牧ヒデアキ:http://hideakimakiphoto.makira.jp/
edition.nord consultancy:http://editionnord.com/conslutancy/
poncotan w&g:http://poncotan.org/

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ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
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書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
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多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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