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2022年03月23日 Vol.494
art
メメント・モモ 豚を育てて食べるまで
今週金曜(3月25日)から約2週間、上野の東京藝術大学美術館陳列館で「ヴァーチャル・ボディ メディアにおける存在と不在」と題された展覧会が開催される。日本、チリ、中国、ドイツ、メキシコ、そしてアメリカを拠点に活動する14名の参加アーティスト(日本初公開多数)のうち、ロードサイダーズ・ウィークリー2016年2月17日号「皮膚という衣装のために」で紹介したのが八島良子。1993年広島・江田島生まれの若いアーティストである。 八島さんの作品を知ったのは記事を作る前年のこと。デザイン系の大学生の卒業制作を対象とした「三菱ケミカルジュニアデザイナーズアワード」というコンペが2000年から2015年まで毎年開かれ、僕もその審査員のひとりをつとめていて、最終年のコンペで審査員賞である「茂木健一郎賞」と「都築響一賞」を同時受賞したのが八島さんの〈undergo〉。翌年の記事で紹介した文化庁メディア芸術祭で審査委員推薦作品に選ばれた〈Limitations〉は、それをブラッシュアップした作品だった。
art
おかんアート村の住人たち 5 西村みどりさんのこと
おかんアーティストから名刺をもらうことはめったにないが、西村みどりさんはかわいらしいシールを貼った名刺を差し出してくれて、そこには「手作りの家 小物・色々 西村みどり」と書いてあった。 西村みどりさんは兵庫県北部、スキー場で知られる神鍋高原に近い豊岡町(現・豊岡市)の出身、現在67歳。いちど結婚して離婚、再婚したが、川崎重工にお勤めしていたご主人に先立たれ、一時は落ち込んだけれど、いつまでも家に籠もってるわけにはいかないと、前に通っていた神戸のおかんアート仲間の会にふたたび通い出して8年ほど。いまでは「ひとり住まいで気楽な毎日です!」とのこと。
photography
現代アイヌの肖像 5 八谷恒二
1946年生まれ/旭川市出身/枝幸町歌登在住/配管工。取材日:2019年5月17日、写真とインタビュー:池田宏、インタビュー構成:浅原裕久。── お生まれは旭川ですか? 八谷 生まれも育ちも旭川の錦町。── 当時、近所にはウタリの人が多かったですか? 八谷 俺が小さいころは、ほとんどウタリの人だった。10歳ぐらいのころにはシャモの人が入ってきたけどね。
music
おかえり TOKYO ATOM vol.19 November 1999 裸の真実 (文:マーク・ロビンソン)
アーティストはさまざまなやりかたで描く対象に迫っていく。なかには進んでみずからの脆さをさらけ出すことを選ぶアーティストもいる。エドヴァルド・ムンクは自分も裸になって絵を描くことがあったし、ルシアン・フロイトもそうだったはずだ。今月のTOKYO ATOM(1999年11月号)には、日本のアーティスト会田誠が自宅のアトリエで生々しい姿をさらす、素晴らしい写真が掲載されている。同じくヌードで満足げに体を横たえるガールフレンドをスケッチしながら。 巨大なミキサーにかけられる女の子たちを描いた作品などで下品だ、政治的だ、女性差別だと容赦ない攻撃にさらされてきた会田さんにとって、都築さんのカメラの前で裸になることにはなんの問題もなかっただろう。でも彼の作品は見た目の美しさや輝きとともに、そのイメージが内包する社会性という点でも評価すべきものだと思う。
2022年03月16日 Vol.493
travel
ウクライナの星の下で
毎朝、目が覚めると枕元のスマホでニュースアプリをチェック、起き出すとテレビをつけてBBCやCNNのニュースを見ずにいられなくて、気がつけば1時間以上経っている……そんな朝がもう2週間ぐらいになる。もちろんウクライナ戦争の状況を調べずにいられないからだ(しかしNHKはどうしてこんなに戦争関連の報道が少ないんだろう)。 ウクライナにはこれまでいちど行ったことがあるだけだが、ロシアには何度も行って、このメルマガにいろいろ書いてきたので、僕がそうとうロシア好きということもわかってもらえているかもしれない。今回の戦争で、もちろんウクライナのひとびとが被っている災厄は言葉に尽くせないし、プーチンやクレムリンにはひとかけらの道理もないけれど、日々激しさを増す言論弾圧のなか、こころを痛めつつ祈ることしかできないロシア人もたくさんいるはず。
design
nobunobuと歩く東京ビル遺産 11 高度経済成長期、ビルの上で回転し続けていたスカイラウンジは今 (写真・文:鈴木伸子)
1960-70年代に流行したものに、ビルの屋上に設えられた円形の回転スカイラウンジというものがあります。 東京都内に現存しているのは紀尾井町のホテルニューオータニ、有楽町駅前の東京交通会館にある銀座スカイラウンジの2つ。 首都圏では、埼玉・大宮や千葉・柏のそごうデパート、松戸の旧ホテルニューオータニなどにもありますが、いずれも今は回転していません。 私の子ども時代であった60~70年代には、そういった360度回転する室内から周囲の景観を楽しむことができるレストランが大いなる集客効果を発揮していたようで、そんな場所に連れていってもらうことが、当時とても特別感のある“楽しいおでかけ”であったことを印象深く記憶しております。
photography
現代アイヌの肖像 4 幌村真矢
1988年生まれ/三重県桑名郡出身/新ひだか町三石在住/漁師・配管工。取材日:2019年3月10日、写真とインタビュー:池田宏、インタビュー構成:浅原裕久 ── 生まれは三石? 幌村 わけあって、三重県桑名郡の出身です。うちの父さんの母親のきょうだいが三重にいて、その孫が俺なんです。だから、父さんとも母さんとも血はつながってません。
photography
ニュー・シャッター・パラダイス 16 スポットライト (写真・文:オカダキサラ)
街灯は、ときに舞台の上のようなドラマティックな演出を通行人に仕掛けます。 当の本人は、ただ歩いていたり立ち止まっているだけなのですが、街灯が役者のような美しい仕草に仕立ててしまうのです。 東京都区内では、暗い道などないのではないかというくらい、街灯が設置されています。 デンマークからいらした方から「東京の夜の明るさを煩わしいと思ったことはありますか?」と訊かれたことがありました。東京の明るすぎる夜が不快かどうかなど、考えたこともありませんでした。逆に暗い夜道のほうが、私にとっては恐ろしいと感じます。
music
おかえり TOKYO ATOM vol.18 October 1999 ネオ・ジャパニーズ (文:マーク・ロビンソン)
神秘の熱源から放射される美しさと、名状しがたい魅力の持主、それがファッションモデルの山口小夜子だった。初めて小夜子さんを知ったのは1977年、スティーリー・ダンのアルバム『エイジャ』のジャケットであり、そのころの僕はシドニーの高校生。オトナになって東京に移り住み、恵比寿のクラブみるくで「TOKYO ATOM」を立ち上げ、時々飲みに来て音楽を楽しんでいた小夜子さんに会うようになることなど、もちろん知るよしもなかった。1999年10月号のインタビューで、僕は日本初のスーパーモデルの謎に迫ってみた。
2022年03月09日 Vol.492
design
大棍棒展 (文・写真:慶太田)
お久しぶりです、ケイタタです。ROADSIDERS’大阪特派員として今、Twitterで話題の大棍棒展行ってきました!ぴえええええい! 混雑が予想されるため平日のオープンすぐに会場へと足を運ぶ。大阪の北浜というハイソなエリアのKITAHAMA N GALLERY。真っ白な地下に棍棒が整然と並べられていた。 60樹種200本ほどの棍棒が展示されていたが、会期の3日を残してすでに70本ほど売れている状態であった。 「おさわりOK」ということで、実際に手に持ってみた。予想以上に重い。角材の5倍ぐらいの重さを感じる。しかし、持ち手はとてもなめらかで肌触り、木ざわりが心地よい。特にグリップの曲線がとても美しい。
photography
現代アイヌの肖像 3 竹山明美
1991年生まれ/帯広市出身/帯広市在住/接客業。取材日:2019年7月25日、写真とインタビュー:池田宏、インタビュー構成:浅原裕久 ──出身は帯広だよね。実家は大空団地? 竹山 そう。 ── 小学校は大空小? 竹山 小4から大空小学校。それまでは柏小学校だった。
lifestyle
シブメグの人生小劇場 16 戦争に反対する唯一の手段は (文:シブヤメグミ)
2022年2月24日、ロシアが戦争を始めた。 それを知った時、私は空腹だった。 いつも歩く新宿三丁目がなんだか奇跡のように感じる。伊勢丹、無印良品、ディスクユニオン、紀伊国屋書店、中華料理達磨、ティファニー、つな八、西武、らんぶる……。ぐるぐる歩いてた。空腹なのに。 そんな私の目の前に、大好きで大切なお店があった。 食堂長野屋。
photography
妄想ホテル room:012 不倫とは何か 愛の過剰供給説 (写真・文:フクサコアヤコ)
既婚者の約4割が不倫しているといわれている現代、私の周りにも夫以外の男性と関係を持っている女性は少なくない。 そして仕事がらなのか、単に話しやすいのか、そういうことを話しても大丈夫な人と認定されやすいのか、不倫話を聞かせていただくことが多い。 そんな中で前々から不倫には2パターンあると感じていた。 現状に不満があって現実逃避として不倫に走るケースと、何の不満もなく幸せな暮らしを送っているうえでさらにもっと刺激を求めてしまう恋愛欲(性欲も含む)が強いケースだ。 私はこれらのケースを前者を不幸型、後者を幸せ型と呼んで区別していた。
music
おかえり TOKYO ATOM vol.17 September 1999 不完全の美 (文:マーク・ロビンソン)
1999年9月号のTOKYO ATOMは表紙がすごく目を引く。黒いスリップドレス。錆色の髪。ふっくらした小さな赤い唇。漆黒のマスカラ。ロック少女のような、浮浪者のような女の子の「未完成」の絵。彼女はフレームの中で斜めにポーズをとっていて、ただポンとそこに置かれた、あるいは放り出されたような印象を受ける。よく見ていくと、からだの右側が背景に溶けこみ、真っ白な肌に汚れらしきものが付着している。荒れた生活をしてきたか、荒れた夜があったかのように。肌の汚れは背景と同じ色で、それは少女も背景も作者のつくりものにすぎないことを示したかったのか、あえて温かく濁った青い絵具を選んで肌にも乗せ、からだを周囲になじませつつ、哀しみに彩られた自意識あふれる表情を与えたのだった。
2022年03月02日 Vol.491
art
「ドキュメントとしての表現」展を見て
少し前になるけれど、今年1月12日から16日までの5日間、埼玉県浦和市の埼玉会館で「ドキュメントとしての表現」という小さな展覧会が開かれた。埼玉会館の展覧会では本メルマガでおなじみの障害者支援施設・工房集が主催する大規模なグループ展「問いかけるアート」を2020年10月21日号で紹介したが、今回は南関東・甲信ブロック(東京都、千葉県、神奈川県、山梨県、埼玉県、長野県)で活動する障害者芸術支援センターと、長野県の信州ザワメキアート展2021実行委員会が協力して開催された合同企画展。埼玉、東京、長野、千葉の4都県に在住する9名の作品、約150点が展示されているが、その大半は障害者施設以外の場所で個人的な活動を続けている作家たちというところが、通常の障害者アート展とずいぶんちがう。
photography
現代アイヌの肖像 2 門別徳司
1982年生まれ/日高町(旧門別町)出身/平取町在住/猟師。 取材日:2019年3月12日、写真とインタビュー:池田宏、インタビュー構成:浅原裕久 ── 門別君はどこの生まれだっけ? 門別 俺が生まれたのは両親が札幌に出てたときだけど、すぐにこっちに戻ったんだよね。門別町(現・日高町)の庫富(くらとみ)に。兵庫県と富山県からの入植者が多かったから兵庫の「庫」と富山の「富」を合わせた地名に変えたらしい。
photography
ニュー・シャッター・パラダイス 15 ネギ (写真・文:オカダキサラ)
買い物袋から、にょっきりはみ出してしまう食材があります。長ネギはそのひとつです。 日本人にとって長ネギはポピュラーな野菜で、我が家にとっても冷蔵庫に常にないと困る食材のひとつです。 日本では重宝されていますが、海外ではどうなのでしょうか。気になったので調べてみました。 どうやらスーパーマーケットに普通に置いてあるようです。
music
おかえり TOKYO ATOM vol.16 August 1999 クローンと携帯電話とゲイ映画 (文:マーク・ロビンソン)
元総理大臣の竹下登は驚くべき耳の持ち主だった。頭の横からパラボラアンテナみたいに突き出して危険を察知したり情報を探ったりする耳。それはいまにも逃げ出そうとするネズミを連想させた。『グレムリン』のギズモみたいでもあったし、今月号の「CLONE GALLERY」の候補にぴったりだった。
design
ラブソングみたいなデザイン ――真舘嘉浩レトロスペクティブ
ROADSIDERS' weeklyによるPDF電子書籍シリーズ第6弾『BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙』刊行を記念して、東京駅前新丸ビル9階・現バーで2019年11月にスタート……したものの2020年に入って新型コロナウィルスにより途中終了してしまった悲運のレコード・ジャケット展が「ノーチェ・デ・マルノウチ めくるめくお色気レコジャケ・コレクション」だった。 そのグラフィック・デザインを担当してくれたのが真舘嘉浩(まだち・よしひろ)さん。お色気レコジャケ・コレクションを提供してくれた山口'Gucci'佳宏さんの盟友でもある。
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カテゴリ別バックナンバー
BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!