はぐれAV劇場 04 実録SEX犯罪ファイル(文:大須蔵人)
アダルトビデオの世界は、あらゆる人間に寛容だ。他の業界で失敗した人間や、行き場を失った芸能人、果ては犯罪者までもが特に差別をされることもなく受け入れられる。むしろ、そういった後ろ暗さをネタとして消費す…
movie 桃色の罠――日本成人映画再考 01 |
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日本の成人映画をたどるとき、いつも参考にさせてもらったのが鈴木義昭さんの一連の著作だった。長らく一方的な愛読者だったのが、ひょんなきっかけでお会いできて、それから「なにか成人映画を振り返る企画をやりたいですね」と折に触れて語っていたのが、とうとう実現できることになった。これからほぼ1年間、毎月1回のペースで、日本成人映画史研究の第一人者・鈴木義昭さんによる「成人映画再考」をお届けする。メールマガジンの特性をいかして、貴重な画像や動画資料も交えてお届けする、これまでほとんど顧みられることのなかった「もうひとつの近代日本映画史」。じっくりお付き合いいただきたい。 |
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「色じかけ」と芦原しのぶ |
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文:鈴木義昭 |
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それは、一本のフィルムの数奇な運命から始まった……。上映されたフィルムには、男と女の物語があった。 |
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永山さんがぶら下げてきたフィルムの映画のタイトルは、『色じかけ』である。1965年(昭和40年)1月に、全国公開された劇映画だ。 |
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浮気な夫を殺させようとして、妻が未亡人といつわりタクシーの運転手を色じかけでたらし込み、保険サギをやり損なう話しであるが、青少年には不向きな世界の話しですので、成人映画に指定します。 |
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要するに、物語が反社会的で子供達には見せられないというのだ。まだ「成人映画」とは言えども、「乳房」も「お尻」もはっきりとは露出しない、ごく穏やかな性表現の時代だった。だから、今日のピンク・ポルノ映画やアダルトビデオを想ったら、全く肩透かしを食う映画であることは確かである。 |
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永山さんのライフヒストリーは、前記の記事に詳しく書かれてある。永山さん自身による文章だ。 |
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まさに華麗なる経歴の持ち主で、まるで大藪春彦の小説にでも出てくるようなクールな青年だったのではないだろうか。 |
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ステージの後、彼女は永山さんに声をかけて来た。舞台から見ると客席は全て見えた。後になって、好みの男に声をかけただけだと芦原しのぶは言った。その夜は、少し話して別れたが、翌日、若い踊子と3人でドライブに出かけた。次の土曜日には、東京の後楽園遊園地で会う約束をした。 |
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前後篇に亘る永山さんの回想記の文章で、強く印象に残ったところがある。 |
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神戸映画資料館のロビィで、映写の合間を縫って席に着いた館長を相手に、永山さんの話はなかなか終わらなかった。 |
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妻が亡くなってからというもの、永山さんは、妻の面影を追い、それまで妻がほとんど語ることのなかったストリッパー時代のことに興味を持ち始める。彼女の生きた痕跡が、若い日の美しいままの彼女が、この世のどこかに残っているのではないかという思いにとらわれたのだ。あの日に帰りたい、そう永山さんが思っても不思議ではない。 |
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芦原しのぶが、『裸の誕生』(1959年9月公開/宝映製作)という当時の人気ショー映画に出ていることが判った。当時の人気ダンサーたちが大挙出演したヌード・バラエティとも言える作品だった。ステージが何幕かのバリエーションで展開して行き、そのうちの一場に踊りの上手い芦原しのぶのソロシーンがあるのではないかと想われる。懐かしい妻のダンスを、あの切れの良い踊りをもう一度見たい、観れるかもしれないと永山さんは思ったことだろう。 |
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実はもう一本、永山さんは知らなかった、僕らが調べて確認できた映画があった。ぜひ観てみたいショー映画があった。1963年の正月公開で高木丈夫監督(プロデューサー本木荘二郎の監督名)の二本目の劇映画作品で、新東宝撮影所出身で歌手でもあった左京未知子が主演した『不貞母娘』(Gプロ/国新映画)と同時上映された15分のショー映画『女が泣く夜』(Gプロ/国新映画)に、ダンサー・芦原しのぶが出演していたのだ。こちらは短篇のショー映画だが、これにも確実に芦原しのぶのソロダンスがあるものと推測できた。踊りは、おそらく洋舞であろうが、内容はわからない。 |
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『色じかけ』という名のフィルムを、永山さんが神戸映画資料館に持って来られてから、半年も経たないある日、僕の携帯電話が突然に鳴った。地元の駅のホームで電車を待っていた、静かな朝だった。 |
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その『色じかけ』の16ミリフィルムは、プリント後、初めてスクリーンに映写されたように、極めて状態の良いものだった。満席とまではいかないが、八割方が入った入場者が見つめたスクリーンには、男女の恋愛劇が白黒の画面で映し出された。 |
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『色じかけ』について、もう少しだけ説明しておこう。 |
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『色じかけ』は、南部の6本目の成人映画作品で65年の1月に正月作品として公開されている。正月作品ということもあり、手を抜かずに力を入れて撮ったとのではないかとも思う。作品のデキは決して悪くない。しかし若手監督の台頭と、撮りたくて成人映画を撮ったというのではなかったらしく、以後はこの種のピンク映画作品を撮ってはいない。1965年には、東南アジア向けに映画・テレビ製作のスタッフやタレントの養成機関「第8芸術集団」なる事務所も設立した。60歳頃までは映像関係の演出を手掛けていたことは知られているが、その後の消息は不明とされている。初期の成人映画監督がそうであったように、東南アジア向けの仕事もしていたことから、台湾にでも渡って映画作りを続けたのではないかというのは自分の勝手な推理である。 |
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神戸映画資料館のスクリーンには、昭和の東京を舞台にした男女の物語が映し出された。 |
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永子の夫・間山泰三には、二号がいた。それを憎んだ永子は、夫を殺して、その生命保険を奪おうと企んだのだ。その為に、竹内を誘惑したのである。そうとは知らない竹内は、永子が彼の訪問を嫌がるどころか、『あたし寂しいの……』と、竹内の手をあらぬところに導くことに興奮した。ひとしきりソファの上での行為がつづいたあと、永子は『お願いがあるの……』と切り出した……。 |
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製作された当初の35ミリではなく16ミリに『色じかけ』が変換されていたのは、古くからある、そのレンタル会社が大手の映画会社が作った『鞍馬天狗』や『男はつらいよ』ばかりではなく、成人映画にも需要があると見込み、当時35ミリから16ミリに作り直してレンタルフィルムとして商品化していたからだ。そんなフィルムが、今日までそのレンタル会社の倉庫に保存されていたのだ。 |
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資料提供、協力:神戸映画資料館、東舎利樹 |
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メトロのボンヌ・ヌーヴェル駅を降りると、目の前にアールデコ様式の巨大な映画館がそびえている。「Le Grand Rex(グラン・レックス)」は1932年に開館、収容人数2700~2800人を誇るパリ最…
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ロードサイダーズではすでにおなじみ福島県本宮市の本宮映画劇場。1914年に劇場・本宮座として生まれ、1947年から映画館となって営業開始。1963年に常設館としての活動休止を余儀なくされたものの、館主…

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!