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AFTER HOURS
編集後記

2016年12月07日 Vol.238

今週も最後までお付き合いありがとうございました。もしかして「あ、これ25年前のあたし!」なんて、元ディスコ・クイーンの読者がいないかな~とか思いながら、今週は特に楽しく記事を作りました。いかがだったでしょうか。

先週、インターネット関係ではDeNAのキュレーション・サイト閉鎖が話題になってましたが、当たり前ですよねえ。もともと、いろんな作品を集めて展覧会を組み立てたりするのが「キュレーション」なわけですが、他人が書いた記事を許可なく勝手に拾って、勝手に書き直して、それで儲けたりするのはキュレーションじゃないから。「curation」というのはこれ、という日本語訳がまだないようだけど、DeNAだのNAVERだのが言う「キュレーション」は、「他人褌(ふんどし)」と訳してほしいもんです。






これを書いてるのは火曜日の昼前ですが(珍しく東京の自宅で)、きのうは急いで仙台まで日帰り往復してきました。朝、新幹線の中からレンタカーを予約して、仙台駅からドライブ。今週記事にした「にしぴりかの美術館」の死刑囚の絵展と、それからもうひとつ、先月の告知で紹介した『山形牧子の愉祭画展「祭りだ!祭りだぁ!展」』を、どうしても見ておきたかったから。


アトリエの山形牧子さん、2015年

山形牧子さんは2015年2月25日号『カウガール・ラプソディ』で紹介した、「牛と美女の交歓をばかりを描く主婦画家」。漫画ファンには石ノ森章太郎と大友克洋の出身地としても知られる登米の旧市街から、北上川沿いに走ったはずれにある人口3000人ほどの小さな町・津山町の、静かな住宅の離れに建つアトリエで制作を続けています。1954年生まれだから、僕より2つ年上。

http://www.roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=592

その山形さんが『祭りだ!祭りだぁ!展』と題した初の個展を開いたのは、登米に近い黒川郡の大衡村ふるさと美術館というところ。大衡を「おおひら」と読めるひとが、どれくらいいるんだろう。

巨大な森林公園である「昭和万葉の森」にある大衡村ふるさと美術館は、1階は大衡村出身で「蔵王の画家」と呼ばれた菅野廉(すがの・れん)の常設作品展になっていて、2階が企画展示エリア。仙台駅から1時間ほどドライブして辿り着いた美術館の2階に上がってみると(入場料200円!)、そこには100号ほどの大きな画面に踊る女と牛たちがいっぱいで、その鮮やかな色彩と画面からほとばしるエネルギーにくらっとしました。


『愛のスコール』

展示作品のところどころには短いコメントが添えられていて、それも楽しいのでひとつだけ書き写してみると――

鍵のかからない私の画室(小屋かも・・)。
通りかかった近所のジイちゃんバアちゃん「描いてんのスカ~?」と
入口を開けるやいなや「アレー ベコがアネッコのおっぱいなめてる-」
と唖然とする様子。
その後も道で会うと「あの絵 あんで完成すか~?」
あの絵って? もしかしたら 勝手に見てる?
でもそのジイちゃん その後私の絵がたまに新聞に載ると切り抜いて
スクラップにしてくれます(笑)


ディテール

山形さんの絵は、写真で見るとユーモラスさがとにかく目立つけれど、実作品に対面してみると、まずその画面の大きさから生まれる迫力、そして筆遣いの力強さが際立ってきます。『祭りだ!祭りだぁ!展』は山形さんの初の個展で、11月から会期も1ヶ月ほどありましたが、さすがに思い立ってふらっと、という場所ではないので、次回はぜひ、たくさんのひとが観られる場所で、たくさんのひとに彼女の作品を知ってもらいたいと願うばかりです。

本来ならもう少し早い時期に取材して、ちゃんとした記事でお届けしたかったのですが、どうしても時間が取れなくて、やむをえずこの後記で誌上展をさせてもらいます。でも展覧会はきょう(12月7日)までなので! 仙台のひとなら、きょう行けば間に合う! 大衡村までは仙台駅から高速バスが出ているし、山形さんのことを僕に教えてくれた仙台の友人は、なんとママチャリで遠征したそう。往復56キロ・・・「バスだと2千円くらいかかっちゃうし、けっこう平坦な道なので、行きは2時間、帰りは3時間でいけました」とのこと。最後は勇気が勝つんですね~。DeNAやNAVERのひとたちも、ママチャリ漕いで自分たちで取材してほしいものです。

来週はユーロビートのことが書けるかと思うと、いまからわくわく。みなさまも荻野目ちゃんとか、頭文字Dとか聞いて、予習しといてください!

[祭りだ!祭りだぁ!展 誌上ツアー]


「昭和万葉の森」にひっそりたたずむ大衡村ふるさと美術館


美術館エントランス




2階の展示風景






『女正月』


ディテール


『祭りの夜 II』


ディテール


『飲む女・酔う女 III』


ディテール


『モォ~ やめて!』


左:『愛のスコール II』、右:『モォ~ やめて! III』


『モォ~ やめて! III』ディテール


『モォ~ やめて! II』




ディテール


左:『月曜の教室 II』、右:『月曜の教室 I』

山形牧子の愉祭画展『祭りだ!祭りだぁ!展』
11月3日~12月7日開催
@大衡村ふるさと美術館
http://ohira-manyo.co.jp/bizyutu.html

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

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すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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