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AFTER HOURS
編集後記

2013年12月25日 Vol.096

今週号も最後までお付き合い、ありがとうございました。よかったらご感想、Facebookページまでお寄せください。

ストリートビューの本は、最初に書店で手に取ったとき、「すごいな」というより「やられた」感に打ちのめされたのを、よく覚えてます。重版されていないのか、アマゾンなどでもやたら高値がついていますが、ジョン・ラフマンのサイトでたくさん見られるので、興味を持たれた方はどんどんネット・サーフィンしてみてください。

ストリートビューの写真から透けてくる、グーグルの野望というか、次の世代のデジタル・ワールドの姿には、いろいろ考えさせられます。記事を用意していた先週、ちょうどニューヨーク・タイムス誌で、『Google's Road Map to Global Domination』という長文の記事が掲載されていて(12月13日号)、非常に興味深い内容でした。

いまや世界全体をカバーするグーグルマップのうち、すでに4分の1ほどがストリートビュー化されていて、グーグルの検索のうち20%ほどがマップ関連なのだそう。

しかし「世界をストリートビュー化」することの意義は、迷子にならないための電子地図というような、カーナビ式の用途をはるかに超えたところにあります。それまでの電子地図と、後発のグーグルマップの決定的な違いは、グーグルマップでは利用者がマップを土台にいろいろな要素を付け加えて、独自のマップを作成できるという、記事の表現を借りるなら「電子地図のマッシュアップ」を可能にしたところにありました。それはグーグルマップ本体だけでなく、無数のモディファイされたマップが、ますますグーグルマップ全体を強化していくことにもなっていきます。

そうして多くの人間がグーグルマップにアクセスすればするほど、それはPCからであれ、携帯からであれ、自分の位置情報を送ることでもありますから、グーグルマップはすでに単なる地図というより、バーチャルな「もうひとつの地球」に近づいていきます。そういう近未来(たった数年後でしょうが)を思い描いてみるのは、すごくスリリングで、快感で、空恐ろしくもある知的体験でしょう。

今週で2013年のメルマガは終了、先週お知らせしたように1月は水曜が5回あるので、元旦の1日はお休みさせていただき、8日から2014年の配信をスタートします。正月休みはベトナムにいる予定なので、また近々ベトナムの撮って出し記事もお送りできるかもですが、しかし! その前に先週行った台湾のことも、その前のパリやベルギーのこともまだ書いてない・・・取材のペースに配信が、まるで追いつけない状態ですが、こればかりはコントロールが難しくて。

来年もこんな前のめりの自転車操業状態が続くと思いますが、いっしょに走ってもらえたらうれしいです。2014年もよろしくお願いいたします。

それではみなさまも、よいお年を!


Illustrated by Saori NAKASHIMA

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編集後記バックナンバー

FACEBOOK

BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

SHOPコーナーへ


ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

SHOPコーナーへ


圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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