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AFTER HOURS
編集後記

2016年04月20日 Vol.208

今週も最後までお付き合い、ありがとうございました! 気に入ってもらえた記事、ありましたか。

イントロに書いたように、今週は女性特集だったわけですが、女性雑誌にはとうてい出てこなそうなお話ばかり。出版社のじいさんたちが思い描く「女性像」なんてのが、いかに当てにならないかってことかも。

ちなみに抱腹絶倒の自撮り写真を披露してくれた、87歳のアマチュア・フォトグラファーである西本喜美子さんは熊本市在住。今回の地震で安否が気遣われたのですが、幸いにもご無事でした。記事を書いてくれた櫛野展正さんによれば、おうちが頑丈な造りで、近所の方たちの避難所的な役割もしたとのこと。

熊本市から阿蘇にかけては、去年の梅雨時に「東京するめクラブ」のリユニオン編として、村上春樹さん、吉本由美さんと旅してきたばかり(2015年8月19日号で、その記事が読めます)。吉本さんも熊本市に住んでるのですが、やっぱり無事だったそう。ほっとしましたが、これだけ大規模に被害が拡大してしまうと、大好きな場所だけに冷静な気持ちでニュースを見ていられない。一日でも早い復興を祈ります。しかしこれほど深刻な余震が続いているのに、原発賛成とか反対とかは置いといて、とりあえず点検のためにでも川内原発を停めない九州電力って、なんなんだろう。


東京するめクラブ・リユニオン企画を掲載した文藝春秋CREA編集部が、「CREA<するめ基金>熊本」をスタートさせました。ウェブには村上春樹さんが寄せたメッセージも載っています。よろしければご一読・ご参加ください!


http://crea.bunshun.jp/articles/-/10400


さて、最近は浄化作戦の進行であまり足が向かない歌舞伎町。こないだ久しぶりに映画を観に行ったのですが、歌舞伎町に足を踏み入れるとついチェックしてしまう某店があって、それがここ。質流れ品屋、とは最近は呼ばないのだろうけど、とにかくブランド品とかを安く売る店。よくありますよね。


歌舞伎町にもそういう店は何軒もあるけれど、ここが特別なのは、いつも店頭のショーウインドウにブランデー(コニャック)の空き瓶がずらっと並んでいること。上段のヴィトンのバッグとかにはまったく興味ないけど、こちらはついつい見入ってしまう・・・主に値札を。

たとえば左端にあるイルカが飛んでるボトルは「ブラックドルフィン(ダイアモンドアイズ)」というやつで、中身はコニャックのXO。目の部分にダイヤモンドを4個も填め込んである(鑑定書付き)。内容量は500mlしかないけど。これをウェブで買うと8万円ぐらい(もちろん中身入り)。でも、こちらの空瓶は9万8000円! そのカラクリは・・・ご想像にお任せしますが、おそらくホストクラブ向けかと。バカラが好きなんで、家に飾っておきたいです、というお客さんもいるかもですけどね。


ホストクラブで超高級ボトルを頼むと、始まるのがおなじみ「シャンパンコール」。店中のホストが全員集合して、わーっとコールで盛り上げてくれて、「ごちそうさまです!」ってやって、たぶん数秒でボトルは空。いくら高級キャバクラでも、銀座のバーでもこういうのはやらないだろうから、やっぱり女心のみをくすぐるシステムなんだろうか。

そういえば以前、取材で歌舞伎町の高級ホストクラブを訪れたとき、その店のいちばん高いボトルは「ルイ13世のブラックパール」というコニャックで、店の価格が一本1千万円! それがすでに2本空いたそう! すごいなあ。たしかに、その店でお願いして録音させてもらったシャンパンコールは、一糸乱れぬ完璧なパフォーマンス。これは気持ちよくなっちゃうだろうな・・と思わされる、匠の技でありました。


売ってる空ボトルをよく見ると派手な装飾が施してありますが、一部ではこんなふうに、酒瓶にスワロフスキーみたいなデコレーションを施して、誕生日祝いとか周年のお祝いに使うことがあるそう。ま、僕が行くようなレベルの飲み屋では見たことないけど。で、ちょっと調べてみたら、こんな「工房」も見つかったので、みなさんもよかったらお願いしてみては? ページをスクロールしていくと、渋いオリジナルデザインがいっぱい出てきます。

ちなみに「オリシャン」とは「オリジナルシャンパン」のこと。「シャンパンタワー販売中」というのも、気になりすぎる!


http://www.memories-art.com/party-bottle.html

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

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すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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