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AFTER HOURS
編集後記

2012年02月15日 vol.007

今週ご紹介した早乙女宏美さんは、小中学校が登校拒否で、高校は1年生の夏で中退でした。先週お知らせした、新潮の連載「夜露死苦現代詩2.0」で取り上げた注目のラッパー小林勝行も高校1年で中退でした。そして、まだ名前は明かせませんが、次号の「夜露死苦現代詩」で取り上げる新進ラッパーも、小中学校をほぼ丸ごと登校拒否で通した人間です。

世の中を見てみれば、アップルのスティーヴ・ジョブスだって、マイクロソフトのビル・ゲイツだって、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグだって大学中退です。こんな歳まで編集者をやっていると、僕のうちにも「お話聞かせてくれませんか」という「編集者希望」の大学生が、いろんなルートでやってきます。で、なるべく会って話はするようにしてるんですが、いろいろ聞いてみても、けっきょく本心は「一流出版社に紹介してくれ」ってこと。いくら「大きい出版社には行ったら、希望の部署に行けるとは限らないから」と言っても、わかってもらえないんですね。

僕も仕事やプライベートで知り合った友人の、いろんなツイッター・アカウントをフォローしてますが、そのなかでいちばん精力的に、膨大な量のツイートを毎日発信してるのは茂木健一郎さんです( @kenichiromogi)。たぶん、いちばん忙しいのに・・。その茂木さんと何度か一緒になる機会があり、話してるうちに激しく同意したのは、「いまの就活ってほんとに狂ってる!」ということでした。

4年生になったらどころか、いまや大学3年生になったらもう就活に入らなくちゃならないなんて、どうかしてます。大学生らしい勉強生活を送れるのが2年間だけだったら、短大だっていいですよね! そして企業が暗黙のうちに求める「新卒のみ」という条件、あれは明確な憲法違反だろうと、茂木さんは声を大にして言ってました(僕もそのとおりだと思います!)。

自分は芸術家づらしてながら、そんな学生たちの狂った就活戦線に荷担しているサラリーマン教授たちを、僕はいっさい信用していませんが(もっと言えば入試だって!)、いまそういうシステムに翻弄され、苦しんでいる学生たちにとっては、「学校なんか中退しちゃったけど大成功したひとたち」ほど説得力のある存在はないのかもしれません。だからこのメルマガでも、極力そういう「自分だけの道を、自分だけで切り開いてきたひとたち」を紹介していきたいと思ってます。

オッサンたちが長年かけて作り上げてきたシステムを壊すのは、大変なことです。だって、みんなそれで勝ち上がってきたんだし。それに文句言ったり、苦しんだりするよりも、もしかしてそんなシステムはさっさと捨て去って、自分たちで新しいこと始めたほうがいいと思いませんか。ま、このメルマガだって、そのささやかな試みかもしれないし。

不景気のいまだからこそ、スタートできることもたくさんあると思います。繰り返しになりますが、ちょっと前みたいにたくさん雑誌があって、好きな記事を書けてる時代だったら、こんなメルマガやる必要ないんですから。文句言ってるより、勝手にどんどんやっちゃうこと。うまくいくのか、大失敗するのか、そんなことは神様が決めることでしょう。でも、やらないで後悔するより、やって失敗することのほうが、はるかに楽しいし、気持ちいい。それだけは、編集者生活35年を越えた自分の経験からして断言できます。

来週は早乙女宏美物語の後編、そして秋葉原のウルトラ・コアなスポットなどを紹介する予定です。今週は長すぎて割愛した「アーカイブ=単行本未収録記事の墓場より」も復活しますので、お楽しみに!

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編集後記バックナンバー

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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