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AFTER HOURS
編集後記

2019年03月27日 Vol.349

今週も最後までお付き合いありがとうございました。振れ幅大きな記事が揃いましたが、気に入ってもらえたの、あったでしょうか。各記事とも字数も画像もたっぷりで、ロードサイドUSAが入らなくなってしまいました。来週はやります!

先週は月曜日に大阪LVDBブックスに行って、先週号で紹介したチェン・イータンの写真展を見学。火曜日は大阪市内でEX大衆のIDOL STYLE連載で初の地方在住地下アイドル取材。水曜日に新幹線で熊本まで移動。木曜日に熊本市現代美術館で開催中の市民芸術祭「熊本アートパレード」ゲスト審査員として、表彰式とトーク。夜の飛行機で東京に戻って、金曜日に林良文さんの写真を撮らせてもらって、土曜日は淺草アミューズ・ミュージアムでのオフ会兼BORO展ギャラリートーク・・・ふう。

熊本にはアートパレードの審査と表彰で、この2週間で2回行ったわけですが、個人的には余生を暮らしたい街候補のひとつというくらい好きな場所なので(余生とかあればだけど)、街をうろうろしてるだけで楽しくて。何ヶ月かでいいから住んでみたいものです。

表彰式には若い市長の大西一史さんも来場、そのまま暴走族のアクセルコールなど交えた90分のお笑いトークもつきあってくれて、そのあとお茶したら「もともとミュージシャン志望で、ファンクバンドでドラムスやってたんだけど、バイトではケントスのバンドにいました」なんてお話もしてくれました。夜は「このまま浜崎貴司とスガシカオのライブに行くんです」ということで、東京都知事とはずいぶんちがいますねえ・・・・・・涙。

で、肝心のアートパレード。先々週号の告知で書きましたが、平成元年に始まった市民公募美術展。「15歳以上の熊本市ゆかりの方であれば、誰でも無料で参加することのできる公募型の美術展」ということで、今年も300点以上が揃って壮観でした。

いくつかの賞を選び、それぞれに選考理由をつけたのですが、総評も書いたので、お読みください――

こうしたアマチュアの公募展は、作者の年代も美術経験もバラバラなところがおもしろいところです。「みんな好きでつくっているんだな」「つくりたいというだけでつくってるんだな」という感覚が滲み出ているから。プロフェッショナルな現代美術に要求される(と思われている)コンセプトに依存することもなく。かたちにしたいという表現欲が募って、あるいは余暇の時間を埋めるためなど、直接の動機は様々でしょうが、自分の中の「やってみようかな」という思いからストレートに生み出される表現は、むしろこういう場でこそ出会えるのかもしれません。

絵を描く人たちが10万人いるとしたら、9万5000人くらいはそういうアマチュアです。メジャーではないけれど、マジョリティではある。ハッピーにしてくれたり、いたたまれない感情をいやしてくれたり、生活の中に直接作用するアートというのも、そこにあるのでしょう。だからこそ、美術館でプロの作品ばかりみていると、逆に視点が狭まったり、歪んでしまうと思うのです。「みんなが描いているのはこっちなんだよ」ということを知っておくだけで、アートの世界は格段に広がっていきますから。
 
僕は美術評論家でも作家でもないので、今回の選定になにか基準があったわけではなくて、ただ直感的に選ばせていただきました。完成度ではなく、単純に「いいな」「気になるな」と思ったものをピックアップしただけで、本当の意味での優劣はありません。すべての応募作が、等しく貴いものだと信じています。
 
アートも小説も詩も音楽も、みな同じですが、客観的な善し悪しの基準はありません。いつの時代も、評価は恣意的に揺れ動くものにすぎないのだし。大事なことは作り手ひとりひとりが「これがつくりたいんだ!」というみずからの思いを信じ続け、つくり続けること。それしかないのです。


アートパレード展示会場。おとなりは同時開催の「熊本市シルバー文化作品展」!


これをいったいどう審査したら!と戸惑わずにいられない、振れ幅MAXの応募作品がずらりと並ぶ会場


右から大賞「もうここにはいられない」ナナイロヒメ、審査員特別賞「ティアラ」四宮良三、井手宜通賞「望郷」州崎悠一


最初のコーナーが各賞受賞者、その先に応募全作品がずらりと並ぶ








切り紙と書の融合・・・・・・は、一点ずつ別の作者によるシリーズだった


陶芸や書の応募も多数。写真が少なかったのは意外だった


と思ったら、壁の向こう側には写真が数点。あと手芸・・・・・・ちょっと雰囲気違わないか?と思ったら、ここはもう「シルバー文化作品展」の会場。入口は別だけど、中でアートパレードとシルバーがつながってるとは! キュレーターの深慮遠謀でしょうか(笑)


シルバー・テイスト炸裂の、力の入った作品がずらり
















「この作品は右半身不自由のため左手一本で作成されたものです」






おかんアートも豊作。熊本、カリスマ・おかんアーティストの宝庫と見た





熊本アートパレード&シルバー文化作品展は今月末まで。そのあとは大竹伸朗展「ビル景1978-2019」が開幕するわけですが、機会があればぜひ、アマチュアのエネルギーもがっつり浴びてみてください!


第30回熊本市民美術展 熊本アートパレード
@熊本市現代美術館
~ 2019.3.31(日)まで開催中
https://www.camk.jp/exhibition/artparade30/

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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